
NHKスペシャル「認知症 その時、あなたは」を見て
文/上村真紀(作業療法士)
加藤芙貴子さん。
わたしはお会いしたことはありませんが、お見受けしたところ、太田さんとタイプの似た明るい元気な方です。先日2006年12月17日に放送されたNHKスペシャル「認知症 その時、あなたは」で、ご主人とふたりの生活状況を紹介してくださいました。わたしは太田さんと二人で、その様子を観て、芙貴子さんの言う一言一言をじっと聞きました。
太田さんは、去年のETVワイドに出演した時、芙貴子さんと顔を合わせているはずですが、憶えていないようでした。

食事の用意をする場面で、段取りが増え戸惑って「あれ、何するんだったっけな・・・?」と芙貴子さん。
太田さんがポツリと「私と同じだ」と、つぶやきました。
字が書けなくなって、「死にたくなったほど、びっくりした」「泣いちゃったもんね」芙貴子さんが言いました。
太田さんは黙って、前かがみになってじっと聞いていました。
太田さんも字が書けなくなっています。自分の名前である「正博」の「博」が書けません。どんな気持ちで聞いていたのでしょう。
クリーニング屋さんでお金を払ったかどうか、思い出せない芙貴子さんを見て、
「無意識でやると、憶えてないんだ。そうそう、何かほかの事に集中すると、ダメやね」と解説してくれました。
京都で開かれた、認知症の人たちが語り合う会議。芙貴子さんが「ずうずうしく、世を渡っていこうかなと思っています」と発言すると、
太田さんは「そうだ!そうだ!!」と大きな相づちをうっていました。

太田さんは「わっはははは」。芙貴子さんに声援を送るような笑い声でした。
芙貴子さんは「世の中、悪いやつはいっぱいいるのに、何で私が・・」
太田さんは、もう笑っていませんでした。
太田さんも同じように思ったことがあるのかもしれません。
芙貴子さんの映像は、太田さんをどれほど安堵させてくれたことでしょう。
同じような思いをして、なお、明るく生きていこうとする芙貴子さんに、太田さんの思いを重ねて考えました。
太田さんとわたしたちの講演活動「認知症と明るく生きる」では、認知症をもつ人だけでなく、サポートする側の人が聞いても元気や勇気、そして、なにかしらホッとする空気を感じてもらうようです。
今、できる精一杯のことを、認知症をもつ人が、スムースにいかない自分をさらけ出してまで、伝えてくれようとしているそのことを、どう受け止め、活かしていくのか、元気なわたし達に出された、宿題のように思います。
2年前、アルツハイマーだと病名を告知された時、太田さんが言いました。 「(進んでいる国には)サポーターが沢山おられるんですね、日本ではまだまだですね・・・」
わたしの耳の奥に、ずっと響いています。
認知症になっても、本当に安心して生活できるような、沢山のサポーターでいっぱいになった日本になるかなあ・・・。




私の母も認知症です、認知が出来なくなって行く様子を見てきました、でも母は母です
会話が進まない事は多いですが、何時でも
心は伝わっていると思います。
介護者にとっては大変な心労(ご苦労)が有るとは思いますが、病気になったら仕方ないですね・・・ そこを別にしたらTVをみていて心がほのぼのしました、感動しました、涙が出ました
生きている生の声だ、顔だ、夫婦だ・・・と思いました。
介護の仕事をしていますが、TVを見ていて
新たな発見も有りました、再確認もしました
これからも私は少しでも喜んで頂く介護を
笑いと笑顔を見る為に頑張ります。
これからもより良い、本音の生の声と映像を
見せてください、NHKしか出来ませんので
頑張って宜しくお願いします。
50代女性です。半年程前、アルツハイマー病と診断されました。記憶力の悪さはありますが、今のところ簡単な仕事はやれています。先日の番組は大変参考になりました。また、新薬のことなど希望も出てきて、ぜひモニターになりたいと、主治医に伝えました。脳の活性化のため、小学生の計算問題を早く解くとか、声を出して本を読むなど、自分なりにやっています。今は簡単な仕事もやらせてもらっています。散歩にもよく行きますが、一人で行くことが多いので、もうしばらくしたら帰り道がわからなくなるかなぁ、とか思っています(すぐ近くでもわからないのでしょうか)。今はアリセプトを飲んでいますが、治療薬が早々にも出ることを番組で聞いて、ぜひモニターになりたい、と主治医に伝えました。楽しみです。