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ハート ネット ピープル

リレー・フォー・ライフ芦屋

[写真] 妻の八重子さんと。結婚してわずか3年だった。
リレー・フォー・ライフ(=命のリレー)に出会ったのは、妻を亡くして半年になる昨年7月のことだった。妻は胃癌で亡くなった。37歳、告知後1年のことだった。妻を亡くして以降、喪失感、罪悪感、無力感に苛まれた僕は、引きこもりの日々を過ごしていた。このままじゃいけない、何とかしなければ・・・そう言い聞かせていた時、インターネットで、リレー・フォー・ライフというイベントが茨城県つくば市で開かれることを知り、即座にボランティアの申し込みを行った。


右も左も分からず参加したリレー・フォー・ライフ。癌患者支援のチャリティ・イベント。チームでリレーを組んで歩くイベントらしい・・・心の底では、癌なんてもうたくさんだと思う自分がいる。けれど、癌から目を背けられない。癌と闘った日々は、僕たち夫婦が生き抜いた日々でもあったからだ。そんな複雑な心境で飛び込んだ僕を迎えてくれたのは、とても温かく、それでいて命というものと真摯に向き合う人々だった。

[写真] リレー・フォー・ライフつくばにボランティアとして参加した大隅さん。
炎天下、トラックを歩く人を応援する。「頑張って、頑張って!」 がん患者は精一杯頑張っている。「頑張って」は禁句だ。けれど願わずにはいられない。「頑張って、頑張って・・・」 歩いている姿が妻にだぶる。そして気づいた。励まされていたのは自分の方だった・・・自分の半身を失くし、生きる意味が分からなくなっていた僕を、妻は「頑張って、頑張って」と応援してくれていたのだ。そう、僕は生きていかなければならない。生きていく理由が見つかった、と思った。


関西に戻り、リレー・フォー・ライフという素晴らしいイベントがあることを周囲に話し、いつの間にか100人以上の人が集まった。関西でもリレー・フォー・ライフをやってみよう! ワイワイガヤガヤと楽しい打ち合わせ。けれど、癌を何とかしたい、生きていく希望や勇気を分かち合いたい、という根っこの想いは共通だ。楽しい打ち合わせの一方で、涙ながらに語り合う日々。僕は、リレー・フォー・ライフを開催したいと思う一方、この仲間といつまでも一緒に過ごしたいと思うようになっていた。


楽しい出会いの一方で、辛い別れもあった。リレー・フォー・ライフを目指して共に歩みながらも、闘病から「卒業」する仲間達。そのたびに、無力感に苛まれた。いつまでこんなことが続くのか・・・そして、こう思うようになった。リレー・フォー・ライフのリレーとは、卒業していった仲間達の想いを継いで行くことなのだと。それだけではない。リレー・フォー・ライフを支えてくれるたくさんの人たちの想いがある。スタッフ・ボランティアの方、地元の方、全国から応援して下さる方・・・そうしたみんなの想いを、僕達自身の想いと共に、次の世代へと伝えていくことがリレーなのではないか、と。


もうすぐリレー・フォー・ライフ芦屋(9月15、16日)が開催される。卒業した仲間達の想いを、応援して下さる全国の方々の想いを込めて。そこに僕たち自身の想いを重ねてリレーしていこう。次なるリレー・フォー・ライフへ、そして、未来ある子供達へ。


リレー・フォー・ライフ芦屋の模様は、9月15日(土)放送のETVワイド ともに生きる「リレー・フォー・ライフ ~生中継・がん患者24時間ウオーク~」で放送されます。

「ETVワイド ともに生きる」ホームページへ

「リレー・フォー・ライフJAPAN 2006」の様子は、がんサポートキャンペーンのページで紹介しています。


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