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ハート ネット ピープル

人はだれでもだれかの役に立っている

[写真] 地元CATVの対談番組で司会をしているところです。

普段はあまり着ないスーツで決めています!

新聞記者時代、印象的な出会いがいくつかあった。

ある40代の男性。コンピューターのソフトウエアを作る仕事をされている。

胃に違和感を感じて検査したところ、悪性のリンパ腫と診断された。かなり進行が進んでいて、胃を全部摘出する大手術を受けた。

幸いにして腫瘍は胃に集中していて、転移も見られず、一時は死を覚悟されたらしいが、手術後、5年以上経過して再発もなく、現在も元気にお仕事をされている。

その体験を取材させて頂いた。

その方は、それだけの大病をして、初めて気づいたことがある、という。

それは、一つは健康の大切さ。家庭も顧みず、不規則な生活をしながら仕事に没頭した結果、体調を崩した。人生にとって、食事や規則正しい生活、ゆとりがいかに大切か。身を持って実感されたという。

そしてもう一つ。体調を崩すほど打ち込んでいたときには全く気づかなかったのに、病気になって、自分の仕事の重要性を改めて感じたのだという。

コンピューターのソフトは、さまざまな仕事を簡略化するシステムだ。自分が考え、作り出したソフトを使うことによって、たくさんの人の仕事が簡略化され、便利になる。

毎日残業しないと追いつかなかった作業が、夕方で終わるようになることで、それまで家族と一緒に夕食が取れなかったビジネスマンが早く帰宅できるようになり、家族と団らんが持てるようになるかもしれない。猛烈な残業がなくなり、人の気持ちに余裕を与え、ストレスがなくなるかもしれない。

「そうか、俺の仕事は人に安らぎやゆとり、健康をもたらす、重要な仕事だったんだ」。そう気づいてから、彼はこれまでの仕事の仕方を反省し、工夫をこらし、規則正しい生活を守りながら、一層仕事に打ち込むようになったのだという。

「自分がやっていることが、どれだけ人の役に立っているか」。
僕も普段、あまり考えたことはないが、確かに自分の仕事や行動が他人の役に立ったり、喜ばれたりすると、自信になり、前向きな自分になれる。
軽度発達障害者にとって、自己肯定感を持つことは本当に大切だ。自分を好きになることが、成長を促し、自信になる。この自己肯定感は、自分の行動や仕事が人の役に立っている、と感じることで養われる部分もあると思う。

でも、それを実感できる場面はなかなかない。僕も講演で話したり、このブログで記事を書いたりしても、果たして伝わっているのか、といつも不安になる。仕事で原稿を書いたり番組を作ったりしても、読者や視聴者がどう感じるかを考えるとなかなか不安だ。

前出の方は、病気をすることで自分の仕事の重要性や使命を感じられた。僕の場合、今から20年前に出会った、発達障害の専門医の言葉だった。

「大橋さんはマイナス面を強くすることなく、上手にプラス面を伸ばして成功した数少ない例の一つ。今もたくさんの子どもたちが苦しんでいる。どうぞその体験を多くの方に語り、勇気と希望を与えてほしい」。この言葉に僕はハっとし、自分のことを語り始めた。

でも、今に至るまでは葛藤もたくさんあった。僕のケースが全てにあてはまる訳じゃない。講演に行っても、僕の話や体験が役立たない場合だってある。数年前には過去のいじめや勉強の話をしていると当時を思い出して情緒が不安定になってしまい、翌日の仕事に影響が出るようになって、しばらく講演やLDの話をすることを一切やめたこともあった。

実は、しばらくやめていた講演活動を再開するきっかけは、「ハートをつなごう」への出演だった。テレビに出て自らの障害を語ることは勇気が必要だったが、今となってはそのお陰で自分の可能性が広がり、感謝している。

番組に出る気になったのは、あの先生の「勇気と希望を与えてほしい」との言葉があったから。多くの後輩たちが、周囲の無理解や偏見で今も苦しい思いをしているのは耐えられない。それに、講演や番組出演をしたとき、具体的な声や感想を頂くと、本当にうれしいし、自分の言動が役立っている、と実感できる。

普段の僕の生活と一緒だが、マイナス面はとりあえずパスして考えず、プラス面を信じ、行動していくしかないのだ。

人はだれでもだれかの役に立っている。それを気づくか気づかないか。それはとっても重要なことだと思う。

コメント

前略 大橋広宣様
いつも 拝読させていただいております。
お話を読んでおりますと・・・なんとなく自信が湧いてきます。自分自身・・・小学生の頃 「成績」には・・・完全に自信喪失いたしておりました。ほんと・・苦笑
しかし・・・「何も分からない」 ということほど・・・大切で可能性を秘めているものは無いのじゃ無いかのかなぁぁぁ・・・と感じている今日この語呂× 頃であります。笑
「成績」の出来栄えも大切ですが・・・・
本当に大切なのは・・・・分からない部分を自分で真剣に見つけていく作業にあると感じています。分かった様な風が・・・一番駄目ですね。笑
分からない自分を 分かっている人ほど尊い人はいない。語呂合わせ風ばかりですみませんでした。
今後の益々の御活躍を期待いたしております。

合唱おじさんさま、コメントありがとうございます!
本当に、わからないところを見つけ、そして、見つめることが大切ですよね。

自分が「わからない」ということがわかれば、対処の仕方もわかってきますものね。

えっと・・・僕もゴロのいい文章を書こうと思ったのですが、ちょっと難しいです。

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