
地球温暖化のマロン

[写真]地球の未来と関係なく惰眠するマロン
デ、うちの愛犬マロン。その温暖化の恩恵を享受している不埒な反地球環境犬である。犬のくせに寒がりなのだ。猫ならコタツに丸くなるのも許せる。うちのマロンは午前中、日射しを求めてリビングをウロウロ。やがて日だまりにごろりと全く無防備に四肢を伸ばしきってウトウトする。朝の散歩に引き出そうとしても、外気に触れたとたん足を踏ん張って「いやいや、寒いもん」と情けなさそうに言う。(実際は言わない)
おまえは犬だぞ。寒風吹きすさぶ中、荒野を駆けめぐり、雄々しく遠吠えを交わした野生の本能を忘れたのか。「忘れた忘れた」。マロンはそう言ってまた日射しの中に戻っていく。
それにしても、と、人間である飼い主は思う。この冬ほどさっぱり寒くならないことを深い気がかりとしたことはない。 これでいいのか、じわじわとした不吉な翳りが迫ってくる。
地球温暖化をどうすればいいのだろうねえ。あまりに日々の生活感覚とかけ離れたスケールだから、マ、そのうちぼちぼち考えましょ。という段階ではいよいよなくなっているようである。
デモね、これって「福祉」を考えることと同じだ。自分と関係ないと思っているうちに何か、自分らしく生きることができなくなってしまう。眉間にしわ寄せて思い詰めるよりも、まずは効率とスピードばかりを追い求めてきたこれまでを、ちょっと立ち止まって見直してみたらどうだろう。どこに行くにも車でビュン、というのを止めて歩いてみる、自転車を使う。高齢者のペースで歩いていく。顔に当たる風、流れる雲、いつもと違った表情の街角。
温室効果ガスの削減って、本当の自分らしく過ごす中でこそ実現していくかもしれない。
平和こそ福祉の母であり、環境こそが福祉の父であるのだ。(どっちが母でも父でもいいのですが) 誰もが自分の暮らしを脅かされることなく過ごすことができる。これは福祉の土台だな。キット。
「マロン、行くぞ」。渋るマロンを散歩に連れ出した。最初はしっぽをたれていたくせに、そのうち風に耳をなびかせ、軽快なトロットのリズムでうれしそうに歩き出す。「ナ、気持ちいいだろ」。マロンも目を輝かせてこちらを見上げて言う。「帰ったら、エサですよねっ」。犬め。

[写真]散歩を終えてエサを待つマロン。か、可愛い
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