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ハート ネット ピープル

SEXが家族にばれた時?カミングアウト

性同一性障害(GID)の当事者が中心になって運営しているNPO法人、GIDmediaによる連載第2回。かつて修学旅行を満喫できなかったという、当事者たちの想いが形になった自主企画イベント「修学旅行リベンジ!」、前回は予告でした。いよいよイベント当日のレポートがはじまります。

GIDmedia初の宿泊イベントとなった今回。
みんなでBBQをしたり、隣のテントの子どもたち7、8人と一緒に花火をしたり、鍾乳洞に行ったりと楽しい思い出がたくさん出来ました。
そしてなんといっても、夜遅くまで話すのが修学旅行の楽しいところ。
1つのバンガローに雑魚寝して、みんなで膝を交えて語り合いました。
GID当事者と非当事者がお互いに暴露し合った為、予想以上の盛り上がり!
結局、朝方まで話が尽きず・・・

?夜の暴露大会より抜粋?

■家族へのカミングアウト

(注)FTMとは Female To Male の略。身体的には女性だが性自認が男性であるケースを言う。

FTM A: うちの場合、たぶん一番最初に(GIDだと)バレたの兄貴にだからさ。
D: そうなんだ。
FTM A: いたしてる声が聞こえちゃったらしくて…
D: 嫌だぁ、それ。
FTM A: 隣の部屋で。
FTM B: 気まずい。
C: やべー。
FTM A: それ以降ちゃんと話をしてないので。
C: いまだに?
FTM A: うん。あんまり聞かれないし、何かレズビアンだと思ってるのか、ソフトMと思ったのかよく知らないけど。兄弟ってさー、近い他人だし。
FTM B: でも、家でHする時ってすごい気遣うよね。
FTM A: うちのおかん、分かってんのか分かってないのか、女の子を連れて部屋にいると絶対開けないね。「コンコン、今いい?」みたいな。おんなじ家にいるのに携帯に電話かかって来たりとか。
D: 気づいてんじゃんそれ。
FTM A: 母親は知ってるけど。
D: そっか。今はね。
FTM A: 前から気づいてたのかな。でもカミングアウトした時に、あぁそうかなぁと思った事はあったと言われた。
FTM B: やっぱ、女親の方が勘がいいよね。
FTM A: うん。まぁ高校の時に「女の子が好きなの?」って1回聞かれた事があるんだけど、そん時は自分の中で否定したい時期だったので、「そんな事ないよ」と言ったんだけど。
D: そういうものか?。
FTM A: うん。なつかしいね。そんな時期もあったな。
C: 否定したい時期あるよね。
FTM B: 俺もさ、中学校の時だけど、普通にうちの姉ちゃんとおかんが会話してたの。それで俺がその横を通りがかって、そしたらいきなりおかんに、「なぁ、あんたって、女の子が好きなの?」って言われて、エー、何この流れ!?って思って。「いやぁ、別に」って。  
C: おかしいぞ?みたいな。
FTM B: うん。すごいドキドキやん。何でそんな事聞かれたんだろうってずっと思ってて、このあいだカミングアウトした時に、「昔そんな事言ってたよね。おかんとおねえちゃん。」って言ったら、「へぇー、そうやったっけ?」って。あの時衝撃だったのに、向こうは覚えてない。
一同: (笑)
FTM B: 俺がカミングアウトを一番最初にしたのはお姉ちゃんやった。テレビでね、ちょうどやってたの。GID当事者のカミングアウト。それをお姉ちゃんの肩を揉みながら見ててこれはチャンスやと思ってたの。ドキドキしながら、いつのタイミングで言おうかと考えてたら、お姉ちゃんにいきなり、「なぁなぁショウコ、お姉ちゃんこれかもしれん」って言われて。「え、お姉ちゃんは多分違うと思うで」って答えて。「そうかなぁ、だってお姉ちゃんな、ちょっと考え方男っぽいって思うもん」って言うの。「いや、でもお姉ちゃん子ども2人おるし、結婚もちゃんとしたし、大丈夫と思うよ」って、なぜか俺が励ましてて。
C: ウケるな。
D: でも、その時に言ったんでしょ。
FTM B: うん。「いや、お姉ちゃん違うと思うけど、俺が多分こうやしれへん」って言ったのは覚えてる。そしたらお姉ちゃんがすごい勢いで振り返って、「ほんまに?」「え、いつから、いつからなん?」って。てっきり病院行こうかって言われるかと思ったら、「ほんまにHとかやったん?」「おっぱい嫌なん、嫌なん?」とか言われて。うちのお姉ちゃんってどないやねんて。
FTM A: 共感できたんだろう。きっと共感ポイントが多かった。
FTM B: いやぁ、結局普通にお姉ちゃんだったけどね。
FTM A: おもろいな。

【解説】
・親兄弟へのカミングアウトにまつわる悩みとは?
親兄弟へのカミングアウトというのは、GID当事者にとってはとても大きな壁であるように思います。友人が相手であっても、初めてカミングアウトする時というのはとても勇気がいります。「もし友達を失うことになったら…」と考えてしまい、なかなか言えない場合が多いのです。ましてや親兄弟となれば、カミングアウトが原因で気まずくなってしまったり、最悪の場合は絶縁なんてことも有り得るかも知れない、そんな不安が頭をよぎります。
なので、「友人にはカミングアウトしたけど、まだ家族には言えない」という当事者は多いですね。大切な存在、かけがえのない存在だからこそ、その壁が大きいのだと思います。
カミングアウトされる側にしても、友人だったらそこまで抵抗なく受け入れることが出来ても、いざ自分の家族が、となるとやはりそう簡単にはいかない場合も多いようです。
カミングアウトするということは、バトンを渡すということです。一人で抱えて来たそのバトンを今後は相手にも持ってもらうことになるのです。当事者が理解しなければいけないのは、受け入れる側にも時間が必要だということ。お互い焦らず、じっくり時間をかけて歩み寄っていくことが大切かなと思います。(GIDmedia 園田 純)

夜ふけまで話はつづく・・。
[写真] 夜ふけまで話はつづく・・。

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