過去の放送

2012年6月25日(月)放送
「BENBUキャンパスツアー 東北大学 パート2」
BENBUキャンパスツアー東北大学。後編では、受験生注目の「すべらない○○の研究」、「壁が生きている!?自然に力を活用した驚きの研究」など、ユニーク教授の楽しい研究現場をBENBUメンバーが訪ねる。さらに、「日本初の○○学生とは!?」「理系の魅力を伝えるエンジェルとは!?」など、東北大学の知られざる情報も紹介!
― 番組概要 ―
さまざまな分野で活用「Dr.ホッキーの摩擦研究」
東北大学の名物教授、ドクターホッキーこと堀切川一男教授は「トライボロジー」の研究をしている。トライボロジー(Tribology)とは「Tribos(ギリシャ語で摩擦)」と「logy(英語で学問)」の2つを合わせた言葉で「滑らない研究」と「滑る研究」をする学問だ。
滑らない靴 その驚きの実力
教授は摩擦の技術を生かした、あらゆるニーズに応える安全な靴の研究を行っている。
調理場などで使われる一般的な靴とドクターホッキーが開発した靴で、油をまいた金属の斜面を歩く実験を行ったぞ。
実はほぼ同じ素材で靴裏が作られている二種類の靴。一般的な靴では足が滑り前に進めなかったが、ドクターホッキーが開発した靴は油の上でも滑らずスイスイ歩けた。これは滑りを止める効果のある靴裏の形状を研究し、安全性を実現しているからなのだ。

滑らない靴の他にも、滑らない歩道や滑らない電動車椅子など幅広い分野で、用途に合わせて一番適した形状や素材は何なのか、日夜滑らない研究を行っているぞ。
滑るボブスレー
滑らない理論をいかし、滑る研究も行われている。ドクターホッキーの滑る研究がオリンピック競技のボブスレーにもいかされているぞ。
開発したのはボブスレーの前後に2本ずつある「ランナー」といわれるソリの部分。氷とこする摩擦の抵抗を少しでも減らすことでタイムが速くなるのだ。注目したのは直線とカーブでは氷とランナーが接地する面が違うこと。
直線とカーブ、それぞれの状況に応じた摩擦を研究したことで、長野オリンピックの時に日本製として初めて開発したものが使われたぞ!
高校生にメッセージ
堀切川 一男 教授
「試験とか受験というのは答えが1つしかないものを解くという挑戦だけど、将来大学に入って社会に出ると答えが1つのものはすごく少なくて実は正解がたくさんある。たくさんある正解からどれが一番筋のいい正解かを見抜くチカラの方が大切。人生の答えは1つではないということを知っていてほしい。」
ちょっと一休み ~東北大学初めてクイズ~
第一問
東北大学が国立大学としてはじめて採用した優れた教授を選ぶある制度。
“○○教授”とは一体なんでしょう?
答え:抜群教授
現在東北大学には835人中、17人が抜群教授に選ばれている。
第二問
東北大学で今からおよそ100年前に誕生した日本の大学で初めての○○学生とは?
答え:女子大学生
今から100年前、初めて女子大学生となったのは3人。全員が理系女子だったという。
そのうちの一人、丹下ウメさんはその後も研究を続け、ビタミンの研究で日本初の女性農学博士になった。
話題の理系女子「サイエンス・エンジェル」
サイエンス・エンジェルとは、大学院で医学・工学など理系科目の研究をすすめる女性集団。

  • 金属廃棄物からリチウム電池を作る研究(環境科学研究科 佐々木さん)
  • マンモグラフィーを使い、医師が効率的に診断できるように補助する研究(医学系研究科 高根さん)
  • うそ発見の研究(情報科学研究科 佐藤さん)
など各分野でさまざまな研究を進めているぞ。
サイエンス・エンジェルの活動
サイエンス・エンジェルは、「出張セミナーで実験」など大学に進む次世代の子どもたちの科学の魅力、研究の面白さを伝え、理系科目に興味を持ってもらう活動を日々行っている。
東北大学に女子大学生が誕生しておよそ100年、理系の研究をする情熱は現代のサイエンス・エンジェルたちにしっかりと引き継がれている。
高校生にメッセージ
サイエンス・エンジェル
「是非、視点を広げて、いろんな理系の科目にもチャレンジしてみてほしいと思います。未来の研究者は君だ!」
自然に学ぶ「ネイチャーテクノロジー」
ネイチャーテクノロジーとは、自然から学び暮らしに生かす新たな技術を生み出す研究。
この分野で世界から注目を集めているのが石田秀輝教授だ。
シロアリに学ぶ 無電源エアコン
環境科学研究科の「エコラボ」と言われる研究施設の白い壁は無電源のエアコンになっている。壁そのものが呼吸し、建物の中の湿度を自動調整しているのだ。
この壁はサバンナ地帯にあるシロアリの巣をヒントに開発されている。シロアリの巣は湿度が高いと壁が水分を吸収する。逆に乾燥してくると水分を蒸発させ、湿度を一定の範囲に保っているのだ。
このことに着目して、無電源エアコンを開発したのだ。
カタツムリに学ぶ 汚れが落ちるタイル
カタツムリの殻の表面には小さな溝がたくさんあり、水を引き寄せる科学的性質を持っているため汚れがついても汚れの下に水が入ってきて落ちやすい。 このことに着目して、水だけで汚れをすぐ落ちるタイルを開発した。建物の外壁に使えば、雨が降るとキレイになり、一生掃除もしなくてもいい、そんなことができてしまう。

そのほかにも、蚕の繭から作られた保湿成分のある化粧水、蚊の口を応用した痛くない注射針、ゲンゴロウの潜水能力を生かした水中探査ロボット、ひまわりから太陽光パネルなど、さまざまな研究が行われているぞ。
今後の研究
「これから地球環境はとても厳しくなる。その中でも僕たちはワクワクドキドキ豊かに暮らしたい。それに必要なテクノロジーを絞り出して、それを自然の中へ探しに行く。こういうひとつの新しいテクノロジーの概念を作ろうと思っている。」

石田教授は近い将来、資源エネルギーが不足したとき、どうやって豊かに暮らしていけるのか、未来を見据えて研究しているのだ!

現在、石田教授が力を入れている研究の一つが家の中で野菜を栽培する研究だ。
この透明な土は、わずかな光でも効率よく栽培できるよう家庭内農業用に開発されたもの。普通の土と同じ性質を持ち、細菌などが繁殖しない工夫がされているという。
高校生にメッセージ
石田 秀輝 教授
「今のまま何もしないと2030年くらいに地球環境は大きな山場を迎えなければならない。そのときまでに僕たちがある程度のシステムを作っておくので、それをどんどん仕上げていって欲しい。」
東北大学のサークル活動
様々な研究を紹介してきたキャンパスツアー。最後に学生たちにも話を聞いてみたぞ。 
おすすめのサークル
<ロケット打ち上げサークル>
自分たちで設計図書いて、ロケットをつくり打ち上げる

<ESS(英語部)>
 英語でディベートやディスカッション、スピーチや演劇をしたりする。

<あぐり>
農学に関することを勉強してプレゼンテーションを行ったり、先輩の研究にも出たりする。

<東北大学地域復興プロジェクト"HARU">
東日本大震災後、東北の復興支援・地域再生を目的とする学生有志が集まってできたボランティアサークル。地震で壊れた書籍の修復・配架、被災地での子どもの勉強・遊戯相手、塩害地に菜の花を栽培など、被災地での様々な支援活動にも手を広げ、熱い思いで活動を続けている。

<模擬裁判執行委員会>
61年の歴史があるサークルで、一般の人に法律について考えてもらうため、毎年秋に裁判劇を行っている。

他にもたくさんのサークル活動が行われているぞ!
サークルってどうですか?
Q.大学生にとってサークルとはどんな場所?
A.大学は高校みたいにクラスの結びつきが強くないので、むしろサークルとかが友達作りの中心になる。

Q.サークル選びのポイントは?
A.サークルの雰囲気が自分にあっているかどうか。

サークルはたくさんの人と出会い、充実した大学生活を送るのに欠かせない場となっているようだ。
今日の一言
オープンキャンパスで大学の魅力を発見