競歩沼まとめ

10月23日(火)午後6時55分 Eテレ 放送

イラスト担当:徳田有希

今回ご紹介する沼は「競歩」!
オリンピック競技にもなっている競歩ですが、詳しいルールなどについてはよくわからないという方がほとんどではないでしょうか。
ただの“早歩き”と思われがちですが、そんなイメージとは裏腹に、実はかなり過酷なスポーツなんです!今回はそんな「競歩」のハマったさん達をご紹介します。

仕事をしながらトレーニングに励む!
白衣の競歩選手、吉住友希さん。

社会人競歩選手として活躍する吉住友希さん。実は彼女、競歩界では有名な選手なのですが、普段は違うお仕事をしているのだとか。彼女の通勤にスタッフが同行してみると、到着したのは病院!そう、なんと吉住さんは競歩選手でありながら、普段は看護師として働いていたのです!
テキパキと動かなければいけないけれど、院内では走ることができないため、競歩の動きを上手く利用するなど、仕事でも競歩が役立っていると語ります。
しかし、吉住さんが意識していないときでさえ自然と競歩の動きが出てしまって、一緒に働く看護師さんに「競歩になってるよ」と言われてしまうことがあるのだとか!
ただでさえ大変な看護師のお仕事も続けながら、今年5月の大会では日本代表に選出された吉住さん。彼女の活躍から目が離せませんね!

そもそも競歩ってどんな競技?
なぜ競歩を選んだの?

競歩を、「歴史」と「速さ」から紐解いていきます。
まずは、「歴史」。競歩の始まりには諸説あり、17世紀のイギリス貴族が雇っていた、自宅と別宅の間を移動して伝言する「ランニング・フットマン」という役職が競技化したとも言われています。オリンピックの正式種目に採用されたのは、なんと100年以上前!いわば、ヨーロッパの伝統競技なんです。
次に「速さ」についてですが、ここで問題です!通常、一般男性が歩く速さは時速5キロ程度と言われていますが、競歩の男子トップクラスの選手になると、一体どのくらいの速さになるでしょう?A「ゆったりしたジョギングくらい」B「ちょっと駆け足くらい」C「普通に走るくらい」の中から正解を考えてみてください。番組MCを務める高橋茂雄さんの相方八木真澄さんの回答は、Bの「ちょっと駆け足くらい」。さて、正解はというと・・・なんとCの「普通に走るくらいの速さ」!トップクラスの競歩選手の速さは、自転車の速さとほぼ同じ、時速15キロほど。競歩の速さにびっくりです!
続いては「どうして競歩を選んだの?」という話題に。社会人競歩選手の吉住さんは、もともと長距離走の選手だったのですが、高校時代、陸上部のコーチから競歩を強く勧められて転向したのだとか。今や日本代表にも選出されるまでになった吉住さんでも、初めは競歩に対し、乗り気ではなかったと言います。一方、高校生の競歩選手3人も別の種目からの転向組ですが、その理由はいたってポジティブ!競歩をやっていた先輩に憧れて始めたそうです。
競歩人口が少ないため、全国大会に出場できる可能性が高いのも魅力なんだとか。

実はシビアな「競歩のルール」
その練習法は?高校陸上部に潜入!

ここからは、あまり知られていない競歩の「ルール」について学んでいきます。競歩のルールは大きく2つ。「どちらかの足が、必ず地面についていなくてはいけない」「体の真下に足が来るまで、膝はまっすぐ伸ばしておく」ということ!これらを違反してしまうと、失格となりレースリタイアになることも!シビアな競技なんです。
では、実際の練習方法を見ていきましょう。ハマったさん達の通う学校の陸上部に潜入してみると、競歩選手以外も含めた陸上部員全員でスローモーションのような不思議な歩き方をしていました。実はこれ、競歩の動きを取り入れたウォーミングアップなんです!先生いわく、競歩の動きは全ての陸上競技に通じるため、部員全員の練習メニューに入れているのだそう。ウォーミングアップが終わった後の競歩選手達はというと・・・30分経っても同じペースでひたすら歩き続けています。なんと、この日の練習は、歩き続けるだけ!こうした過酷な練習を積んで、長時間フォームを維持して歩き続けられる力をつけているんです。

みなさんも、ルールを意識しながら競歩の動きをマネしてみてはいかがでしょうか。やってみると意外と難しくて、競歩沼にハマってしまうかもしれませんよ!