番組概要

アメリカではわずか1%の富裕層が、国の富の4分の1を握るようになったのは何故か?
そうした所得と富の不平等を分析し、世界で一躍脚光を浴びる経済学者がいる。
パリ経済学校のトマ・ピケティ教授だ。教授は700頁に及ぶ著書Capital in the Twenty-First Century (邦訳:『21世紀の資本』)を発表。ヨーロッパだけでなく、アメリカ、アジアなど世界15カ国でも出版され、累計100万部を超える世界的ベストセラーとなっている。
多忙なピケティ教授が世界各地での講演の合間を縫って行った講義「不平等の経済学」では、バルザックなどの文学作品で描写された19世紀当時の人々の暮らしぶりを引用しながら、富と所得の分配の歴史をフランスのエスプリ満載にレクチャーする。
今回はパリ経済学校(PSE)でのピケティ教授の人気講義を世界初の独占収録!

教授写真

パリ経済学校教授(PSE)トマ・ピケティ Thomas Piketty 教授

2006年に設立されたパリ経済学校の創設の中心人物で、初代校長を務めた。
専門分野は経済的不平等、特に歴史比較の観点からの研究。
1971年フランス・パリ郊外のクリシー生まれ。
ピケティ氏は16歳で公立高校を卒業後、フランスの高等教育機関の中でも最も入学が難しいノルマルシュップ(パリ高等師範学校)に入学。22歳で高等師範学校とロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで博士号を取得した。1993年フランス経済学会から年間最優秀論文賞を受賞。論文のテーマは「富の再配分」。
2013年にフランスで出版された『21世紀の資本』は現在米欧やアジアなど世界15カ国で出版されいている。
ピケティ氏は世界の経済学者と連携し300年に及ぶ納税記録を調査。膨大な労力とコストを費やした研究データは、ピケティ教授のホームページ上でも一般公開されている。

主要著書は、『フランスの20世紀における高所得(Les hauts revenus en France au XXe siècle)』(Grasset,2001年)。『財政革命のために (Pour une révolution fiscale)』(カミーユ・ランデ、エマニュエル・サエズ共著,2011年)

取材後記

ピケティ教授はいま世界で引く手あまた。世界各地で出版ラッシュが相次ぎ、私たち取材班が授業の撮影で訪れる度に、世界各地に飛び立っていきました。たとえば11月のとある日の授業。撮影前の挨拶を交わすと、ピケティ教授は「今朝、中国から戻ったんだ。授業が終わったら今度はブラジルでの講演で、深夜便でブラジルに発つんだ。飛行機の中で少し休めるかな・・・」という具合に。時差ボケにも負けず90分間も立ちっぱなしで、ボトル水も飲まずに熱い視線で講義を行うピケティ教授の姿が目に焼き付いています。
しかしそれ以上に、私たち取材班が手渡したボトル水を受け取った時の教授のかわいい笑顔が忘れられません。ピケティ教授が時折見せるエスプリのきいたジョークと、無邪気な笑顔にも注目です!