講義詳細

5月30日放送

第9回 「入学資格を議論する」

Lecture17 私がなぜ不合格?
アファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)を議論する。サンデル教授は、1996年にシェリル・ホップウッドが起こした訴訟を取り上げる。彼女はテキサス大学ロースクールを受験したが、白人女性である彼女は、合格したマイノリティの出願者よりも成績がよかったにも関わらず、不合格となった。サンデル教授は、アファーマティブ・アクションの是非を議論していく。私たちは教育環境の不平等を是正するために、人種を考慮するべきなのか?そのような方法で、奴隷制や人種差別のような歴史的不正を償うべきなのか?人種など多様性を増すという大学側の論理によって、白人を不合格にすることは権利の侵害になるだろうか?
Lecture18 最高のフルートは誰の手に
古代ギリシアの哲学者アリストテレスの正義論を紹介する。アリストテレスは、正義とは人々にふさわしいものを与えることだと考える。正しい分配をするためには、分配される物の目的を考えなければならないと論じる。最高のフルートは、誰の手に渡るべきだろうか。アリストテレスの答えは、最高のフルート奏者である。すばらしい演奏がなされることが、フルートの目的だからだ。目的から論じることは、正義について考えるには不可欠だ、と言ったアリストテレスの正義論を理解した上で、サンデル教授は再度、アファーマティブ・アクションの是非の議論を振り返る。

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