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  突然ですが、異動で

  7月いっぱいで函館を離れることになりました。

  道南の皆さん、

  取材や放送でお世話になり、

  本当にありがとうございました!

 

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  函館にいた2年間で

  大きなテーマとしたのが

  世界遺産になった“縄文”です。

  先日、そのまとめとして、

  北海道まるごとラジオでお伝えしました。

 

  聴けなかった方もいらっしゃるかと

  思いますので、

  内容をまとめました!

 

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  ゲストは、

  学生時代に発掘を始めて、

  そこから縄文の魅力にはまった、

  市立函館博物館の学芸員、福田裕二さん(写真右)と、

  縄文を通じて地域を盛り上げる活動をしている

  民間団体、縄文DOHNANプロジェクトの代表、

  山田かおりさん(写真中央)です。

 

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  そもそも、縄文人といっても同じ人間です。

  私たちが直面する課題に、どう対応していたのか?

  福田さんに伺いました。

 

  Q:ロシアのウクライナ侵攻など、争いが絶えない中、

  10000年も続いた縄文時代、戦争なかったって本当?

  福田さん  

  縄文時代にはたくさんの人たちが戦った痕跡がないんです。  

  理由の1つは、人口が少なかったこと。  

  多かった時代でも、26万人くらい。  

  食料資源も海・山・川に豊かだったので、  

  争う必要が無かったのでは。  

  少ない人口だからこそ、助け合っていかなければ  

  暮らしていけないような時代だったと思います。  

  そこが日本人の美徳というか、  

  助け合いの精神につながっているのかなと思います。  

 

  そう聞くと、なんか嬉しいですね。

 

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  Q:コロナのような病気には、どう対応したの?

  福田さん 

  当然、感染症はあったと思う。 

  薬草のようなものもあったでしょうし、 

  病人を隔離することもあったでしょうが、 

  それでも対処できない時は 、

  神頼み、まじないとかで病魔を払うことも 

  あったのかと思います。 

 

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  Q:縄文人はSDGSを実践していた?

  福田さん 

  貝塚などで、当時のものが大量に見つかることがある。 

  かつてはゴミ捨て場と考えられていたが、 

  人骨も埋葬されていたりする。 

  そう考えると、貝塚は、 

  大切な身内や、命をつないでくれる動物、植物、 

  役に立った石器や土器などの魂をあの世に送る、 

  墓場のようなものであって、 

  命を大切に、ものに感謝していたんだと思う。 

 

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  さらに、福田さんと山田さんは、

  子どもたちにも縄文を知ってもらいたいと

  縄文クイズを作りました!

  皆さんもチャレンジ!

 

  第1問

  次のうち、縄文人が食べなかったものは?

  1 ハンバーグ 2 クッキー 3 トンカツ

  福田さん 

  正解は、トンカツです! 

  縄文時代に豚は食べていません、弥生時代以降です。 

  イノシシは食べていました。 

 

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  第2問

  次のうち、縄文人が飼っていた動物はどれでしょう?

  1 牛  2 犬  3 猫 

  福田さん 

  正解は、犬です! 

  犬は狩りのパートナーだったんです。 

  牛、猫は弥生時代以降に入ってきました。 

 

  会場の皆さんもクイズに参加してくださいました!

 

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  第3問

  次のうち、縄文人によって北海道に運ばれて

  広がったのはどれでしょう?

  1 クリ  2 ジャガイモ  3 たまねぎ

 

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  福田さん 

  正解は、クリです! 

  北海道には自生していませんでした。 

  津軽海峡を越えて人によって運ばれたと思われます。 

 

  そして、この日、ゲスト、リスナーが

  盛り上がったのが、土偶の話です!!

  中でも、北海道唯一の国宝で

  縄文の人気者「かっくう」!

 

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  福田さん 

  非常に均整がとれていて、精巧にできてます。 

  一番薄いところは、2ミリくらいです。 

  これは土偶の役割にも関わっているかと思います。 

  土偶は、実は、壊されるために作られると 

  言われています。 

  手前みそかもしれませんが、 

  国内で1番作りのいい土偶かなと思います。 

 

  山田さん 

  私も“かっくう”が大好き。 

  見る角度によって、笑っていたり、すねていたり、 

  色んな表情が見られるのが面白いんです。 

  私は、右斜め30度くらいから見るのが好きです。 

  ちょっと、りりしいんですよね(笑)。 

 

  皆さんも、是非、“かっくう”を見る時は、

  右斜め30度から、見てみてください!

  函館市の縄文文化交流センターにいます!

 

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  でも、縄文人って、みんな土器・土偶作れたの?

  福田さん 

  たくさんの土器を見てみると、 

  きれいに精巧なものもあれば、 

  ちょっと雑だなというのも結構ある(笑)。 

  だから、器用な人も不器用な人もいたのかなと 

  思います。 

 

  でも、こう聞くと、

  なんか縄文人に親しみがわきますよね。

  土器づくりが下手な縄文人、“きゅん”です!

 

  最後に、2人に“縄文遺跡”の楽しみ方を聞きました!

  山田さん 

  函館市の大船遺跡が好きです。 

  深いところで2mもある竪穴住居跡が見える。 

  そこに立つと、目の前に海が広がっている。 

  背面にはクリの木。 

  縄文時代にタイムスリップしたような 

  気持ちになるんです。 

 

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  福田さん 

  遺跡に来たら、景色をじっくり見て 

  縄文の空気感を満喫しながら 

  海をぼーっと眺めて 

  昔、ここでクジラを獲ったのかなとか、 

  船で色んなところと交易してたのかなとか、 

  想像して頂けるといいかなと思います。 

 

  縄文人は、私たちと同じ“ここ”に

  確かに暮らしていました。

  はるか昔に思いをはせると、

  縄文人をすぐそばに感じられると思います!

 

  山田さんは、

  「縄文コンシェルジュ育成プロジェクト」を

  進めています。

  函館の街に縄文に詳しい人を増やし、

  観光に来た人を手厚くもてなそうというものです!

 

  是非、みなさん、お越しください!

 

  ※このアナウンサー・リポーター日記は、

  毎週、新しい情報をお届けしています。お楽しみに!

 

 

 

 

 

 

 

 

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