週刊グレトラ日誌

今週のヨーキさんとゆかいな仲間たち

2015年12月

2015年12月29日 (火)

ヨーキさん観察日誌(11/16~11/22)

11月16日(月)

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蒜山(ひるぜん)へ向けて歩く陽希さん。この日は田舎道をひたすら歩きます。地方のローカル線やのんびりとした風景の中リラックスした様子の陽希さん。

すると地元の子供達が集まってきました。みんな陽希さんのことは知らずに、変な格好してるから話しかけにきたそうです。「何しているの?」「どこから来たの?」「なんでそんな格好してるの?」などなど、子供たちの質問攻めに陽希さんもタジタジ、しばらく一緒に歩き、丁寧に受け答えしていました。

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2015年12月29日 (火)

今週のヨーキ(11/16~11/22)

11月16日(月)「日本昔ばなしの世界」

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「花御所柿」という柿が有名な八頭町(やずちょう)を3日ぶりに気持ちよく晴れた空の下歩いた。朝早くから、空の道ではたくさんの飛行機が北に南に足跡を残していく。主要道の国道29号は通勤ラッシュで世話しなく県外県内の車が走り去る。

国道からそれると、平和な時間に包まれた。ローカル線の若桜鉄道の無人駅、安部駅は昔ながらの雰囲気を残す駅舎だ。もちろん今でも現役!無人駅は珍しくはないが、駅の壁には「男はつらいよ」の映画で寅さんが来たことが書いてあった。時刻表を見るとあと15分で若桜行きの電車が来ることが分かった。駅のホームで寅さんをイメージした人形と一緒に電車を待ってみた。

待っていると近所のおばちゃんが現れた。「こんにちは!」と挨拶すると、ゆっくりと微笑んで「こんにちは♪」と返ってきた。毎日ように若桜に行くためにこれから来る列車を利用していると教えてくれた。おばちゃんと世間話をしていると、一両編成のディーゼル列車がけたたましいエンジン音をあげて停車した。車両の写真を撮って、出発する列車に目を向けるとおばちゃんがニコッと笑い手を振った。イイ時間だった。

そこから、3つの峠を越えて、国道53号沿いの用瀬(もちがせ)に出た。用瀬で昼食をすませて、佐治に向かった。今は鳥取市と合併してしまったが、以前は佐治村だった。食堂のおばちゃんに辰巳峠を越えて蒜山を目指していることを話すと、佐治から先は日本昔ばなしに出てくるような、山間に佇む集落があって、素朴で良いところよ~と教えてくれた。期待を胸に佐治村を闊歩した。

歩いていると第一村人発見!地元の子供たちだ。「こんにちは♪今日は学校は?」と聞くと、「昨日学習発表会があったから休みです!」とハキハキと教えてくれた。学習発表会とはいわゆる学芸会のような感じらしい。一緒に遊んでいた子供たちは3人でみんな学年が違う。下は1年生から上は5年生まで、兄弟ではないが兄弟のように自然と上の子が下の子を気にかけていた。全校生徒が58人の小さな学校だ。自分が卒業した母校を思い出した。部活は野球をやっているらしい。お決まりの好きな子はいるの?と聞くと、みんなウンとは言わないがニヤニヤし始めた。
どうやらいるようだ♪

子供たちとの会話を楽しんだあと、さらに山奥へと道は続いていく。佐治村の中心部に近づくと、再び地元の子供たちが自転車に乗って前から坂を下ってきた。どうやら帰る途中のようだ。「うわーテレビだぁ♪」同行していたカメラマンに興味津々。一度は走り去った子供たちだったが、カメラが気になるのか再び現れた。歩く僕の横を器用にバランスを取りながら、ゆっくり自転車をこいでついてくる。さっき会った子供たちの話をすると、やっぱり友達だった。

子供たちから、どこから来たのか、どこまでいくのかなど聞かれたので、「北海道から来て、鹿児島まで歩いていくんだよ」と教えると、すっげぇ~と子供らしい素直な反応が返ってきた。ハキハキと元気な子供たちとは旧道から国道に合流したところで別れた。「頑張って下さい!」の言葉が嬉しかった。

谷間を抜ける川沿いに寄り添うように建つ家々、見上げると山がすぐ近くまで迫っている。谷間のわずかな平らなところにぽつりぽつりとある集落が、長い間この地の山や川などの自然と上手く付き合いながら、生活してきた感じがあった。一見すると山深く、何でも揃う町からはかなり離れ、不便かもしれないが、この地にしかない自然からの恵によって、ここで生活する人たちは支えられていることは確かだろう。去年も山陰を歩きながら、感じた素朴ではあるが、大切なことがいっぱいつまった暮らしのあり方がここにもあった。

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2015年12月24日 (木)

今週のヨーキ(11/9~11/15)

11月9日(月)「スゴいぞ金剛山!!」

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金剛山への入り口は無数にある。その中で選んだは明王寺は、スタートから長く急な階段で始まるからだ。静かな谷間の集落に明王寺はあった。予想以上の見上げるような階段が始まり、段数は635段!登りごたえがある。階段を登りきると大きな不動岩が現れた。その一部に穴があり、耳を近づけると不思議な音が聴こえると書いてあった。どのくらいの奥行きかと手を入れた瞬間!中からカマドウマ(便所コオロギ)が飛び出て、ビックリ!出したこともない声が出てしまった。

そこから、2キロほど登り、ダイヤモンドトレイル(ダイトレと地元の人が言っていた)に合流した。金剛山までは6キロほど、走りやすい杉林の中を走り抜けていくと、途中に行者杉という大きな杉の木があり、看板には役行者さんが金剛山を歩かれた内容が書いてあった。どうやら大峯奥駈道を歩くためのトレーニングの場としてダイヤモンドトレイルを歩いていたそうだ。意外にもアップダウンがあり、走りごたえがあった。

1時間ほどでロープウェイ乗り場が近くになると急ににぎやかになり、関西弁なまりで僕を呼ぶ声が聞こえた。
「よーき~!よーき~!待ってたんよ~!」
その声の大きさやリズム、テンションの高さが明らかに今までの山や土地とは違うとすぐに察知した。一人で10人分位のパワーを感じた。ほとんど人に会わなかったダイヤモンドトレイルからいきなりの熱烈な歓迎に少し圧倒された。

でも、その勢いは金剛山の葛木神社が近づくにつれてさらにヒートアップ。気付けば、山頂で待ちきれない人たちに囲まれて、2、30の人たちをゾロゾロと引き連れて参道を上がっていった。ちょっとペースアップすると、「よし、ついていくぞ!」と皆さんも負けずとペースアップ!中にはそんな光景を撮るために走り出す人も!大阪の人たちは負けず嫌い!?と思った。葛木神社の階段前に来ると上からカメラを構える人がさらに30人ほどいた。見上げていると後ろから「金剛山の山頂は聖域なので入れないんです~人が入れる場所は葛木神社までとなってます~!だから一応ここが山頂です~」と教えていただいた。

さらに、「実は金剛山は登ると拝登印を押してもらえるんですけど、今までに1万回以上登った人が6人いるんです!スゴいでしょ~」それを聞いた僕はたまげてしまった。教えてくれたおばちゃんは毎日登って、10年で4千回に達したらしく、それもかなりスゴいことだとたまげてた!どおりでさっきからスゴいパワーだと思ったわけだ。

葛木神社で神様に今日という日と登らせていただいたことの感謝を伝えたあと、金剛山葛木神社の石碑と今日の日付の看板と一緒に記念写真を撮った。ポーズのリクエストを僕が皆さんに求めたら、山頂広場の時計台のポーズを教えてくれた。ほとんどの人は山頂広場まで登って、そこにもある山頂標識と一緒に写真を撮るそうだ。

自分の写真撮影が終わると、間髪入れず、まるで堰を切るように人が押し寄せて、あっという間に写真撮影とサインを求める人だかりができた。さすがに御神前なので…と少し脇に避けるが、次から次へと人の流れは止まらなかった。そうしているうちに体が冷えてきて、後ろで少し震える僕を見て、「気の毒やわ~」と言う人もいたが、サインや写真を一緒に撮ってほしい人たちは、舞い上がってしまっている様子だった。だんだんサインをする手の感覚がなくなり、サインをスムーズに書けなくなっていた。

それを見ていた撮影スタッフが「よーき君が風邪引くと我々も困るので、ちょっと中断して着替えさせてやってください」と。それにハッとした人たちはスッと引いたが、逆にここはチャンスと前に出てきて、写真を求める人もいた。皆さんの僕への期待や要望に他の山とは違うパワーを終始感じた。

しきりに「山頂広場には行かへんの!?」と繰り返し聞くおじさんや「拝登印押してかへんの~!?」「1時のライブカメラに写らへんの~!?」「山頂で休んでかへんの~!?」「山頂広場にもたくさん人が待ってるから行ってやってやぁ~」と次から次へと求める声が止まなかった。

その間、もちろん僕は写真やサインに応じているわけで…もう少しゆっくり山頂の雰囲気を味わいたかったが、そんな空気ではなく。集まった人たちに囲まれながら山頂広場に向かった。

最終的に分かったのは、山頂広場のライブカメラが1時間毎に山頂の様子を撮影するカメラに僕と一緒に写りたかった事だった。その瞬間が一番僕の回りにたくさんの人が集まったことは想像できるだろう。完全に金剛山を下山するまでは、この山が魅了する大阪の人たちの強烈なパワーに押されぱなしだったけど、終始笑い声や笑顔が絶えない時間だったのは確かだ。そのリズムに乗れていなかったのは僕ただ一人だった。距離感や言動全てが他の山の雰囲気とは異なっていたが、旅の思い出の10ページ分位の存在感となった。僕も記念にと拝登印を頂いた。是非、スタンプ10個分は貯めるために登りに来たいと思う。

金剛山を目指す道中で、他県の方から「大阪はスゴいよ~」と言われてきた意味が金剛山で身をもって知ることができた。本当にスゴい大阪リズムだった。雨の中、その空気を作ってくださったたくさんの方々に感謝します♪大阪の方を筆頭に関西人そのものがパワースポットかもしれない!

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2015年12月24日 (木)

ヨーキさん観察日誌(11/9~11/15)

11月9日(月)


1109_2.jpgこの日は二百名山86座目の金剛山に登ります。この日のメインは山頂。山頂には100人ほどのファンが応援に駆けつけていました。関西のファンの熱気はもの すごくて、陽希さんはもちろんスタッフも面を食らってしまいました。もみくちゃになりながら握手とサイン攻めに遭い、それでも陽希さんは楽しそう。いよいよ関西中心部に陽希さんは突入します!

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2015年12月21日 (月)

ヨーキさん観察日誌(11/2~11/8)

11月2日

この日は、83座目となる御在所山に挑んだ陽希さん。登りのコースタイムは1時間半程度ですが、岩壁で知られる御在所山!岩場の急登が、陽希さんの体力を削ります。山頂には、およそ60人の方々が陽希さんを待っていました。一等三角点をバックに、皆で記念撮影しました。

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2015年12月21日 (月)

今週のヨーキ(11/2~12/8)

11月2日(月)「1か月ぶりの雨」

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今日は本当に久しぶりの雨のスタートだ。御在所岳の登山口にはお昼頃に着くだろうが、このままだと登山中も雨だろう。よく雨が降ると、
「景色が見れなくて残念ですね~」
「雨だと辛いですね~」
「雨だと大変ですね~」
と後ろ向きな言葉ばかりいただく。でも、雨も大切であり必要な天気、雨が降って晴れた日には見えるものが見えなくなるのはごく自然なこと。その日たまたま雨になっただけで、だからこそ晴れの日には見ることも感じることもできないものに出会うことができると思えば、残念だという必要もなくなるかもしれない。

今の季節の雨は、寒く冷たい、体力の消耗は激しく精神的なストレスも大きい。体力も精神力もある程度の器がなくてはならないが、その器はいきなり大きくなるものではなく、経験と共に少しずつ成長していくものだ。僕も初めは雨を残念だと思う価値観があったが、昨年の旅を経験してからは自然とそう思わなくなっていった。思い返せば、1か月ぶりに靴がグスグズになる状態で歩くのも懐かしく感じたし、メンテナンス不足でレインウエアの撥水力が予想以上に低下していることも確認できた。

木の葉やレインウエアを叩く雨音、舗装路を流れる小川、湿度を感じる空気、どれも雨が演出してくれる。晴れた日には決して味わうことは出来ない世界だ。山でも同じ、晴れた日は遠くの景色にばかり目がいってしまうが、雨の日になればいつもと違う視点から山を見ることもできる。自然の中で雨を経験することも必要であり、晴れた日ばかりに注目していては、いつまでたっても同じ自然の表情しかみることは出来ないだろう。本当に自然を知り、満喫したければ雨の日もしっかり目を向けるべきだ。自由気ままな自然の流れに逆らわず、目をそらさずにありのままを体感する。そんな思いを再確認させてもらいながら、御在所岳に登った。

山頂は雨のなか登ってきた応援者の方々のカラフルなレインウエアで埋め尽くされていた。紅葉は終わったが、レインウエアの紅葉もキレイだ。御在所岳の山頂付近はロープウェイも整備されているのでまさに公園のような雰囲気。登山の山と言うよりも、観光地のイメージだ。また、山頂には厳重に保護された一等三角点があり、ここまでしっかりと保護された三角点を見るのも久しぶりだった。

山頂で立ち止まると、応援者からせーの…の合図で「ようこそ三重へ!」と言葉を頂き「ありがとうございます!」と返した。

その後、ちょうどいい人数だったのでみんなで写真撮影をした。気温が低く雨も降っていたので、山頂での個別での写真撮影には応じることが出来なかったが、皆さんのご理解に感謝した。

三重県と滋賀県の県境をまたぎ、ロープウェイ乗り場近くのレストランへ、お薦めのカレーうどんを食べた。久しぶりのカレーうどんだったが、濃厚なカレーと太いうどんが絡み合って、美味しかった。

食後まで待ってくれていた応援者のみなさんの笑顔に見送られて、再び滋賀県に戻った。次回は是非三重県側から登ってみよう!まだまだ、御在所岳には魅力が詰まっていることを感じる登山となった。次の山は奈良県の釈迦ヶ岳、御在所岳からは約160キロ先、西日本に入ってからの移動距離としては最長となる。

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2015年12月16日 (水)

ヨーキさん観察日誌(10/26~11/1)

10月26日

疲れは無いと言って歩き出した陽希さん。のどかな田園風景を眺めながらロードとなりました。夜は、去年100名山を踏破した時にお世話になった2名の方が会いにきてくれて、懐かしい話に花を咲かせました。

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2015年12月16日 (水)

今週のヨーキ(10/26~11/1)

10月26日(月)「思い出の地思い出の人」

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今日も太陽さんありがとうという感じの日差しの中を大野市内に向けて、急峻な谷間を抜ける国道を走り続けた。路肩が狭い国道はのんびり歩いていられるほどの交通量ではなく、意外と行き交う車が多かった。

小走りに荒島岳を回り込んだ。国道をそれて農道に入ると、目の前には懐かしい大野の盆地が広がった。昨年の水が張った水田と青々とした苗が風に揺れる景色を思い出した。今年は稲穂が刈り取られて丸坊主になった田んぼが広がっていて、寂しさの中に今年も役割を終えた穏やかな感じが、一目で季節を感じさせる光景だと思った。太陽の日差しが金色の田んぼを際立たせた。

荒島岳をぐるりと回り込んだ辺りで、昨年一緒に荒島岳を登った福井の知人と再会した。再開して直ぐに言葉を交わす前に笑顔になった。今日の歩くルート上に店が一軒もないということで、宿泊先のキャンプ場までサポートしてくれた。短い間だったが、大野の田園風景に別れを告げて、明日登る能郷白山へ続く長い峠道に入った。静かな谷間を行く国道157号線は、別名「酷道」とも言われているそうで、温見峠に近づくにつれてかなり道が狭くなるそうだ。

また、宿泊先となった麻那姫湖のキャンプ場には、これまた昨年九州で出会い、福井まで歩いてきたときに自宅に招いてくれた、大変お世話になった方が駆けつけてくれて、みんなで福井名物のホルモン焼きをご馳走になった。

思い出を振り返りながら、このあとのゴールまでの道のりも楽しんでとエールを頂き、懐かしい福井での最後の夜が更けていった。明日は北陸最後の山、能郷白山に登る。深田久弥さんも百名山を選ぶときに悩んだ山、どんな山か楽しみだ。カメムシと共にバンガローで一人寝袋にくるまった。

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2015年12月03日 (木)

今週のヨーキ(10/19~10/25)

10月19日(月)「北アルプス最後の山」

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今年も日本アルプスは南アルプスから始まり、北アルプスで終わる。今年は南下の旅だから、日本アルプスも南下だろうと、計画当初は思い込んでいたが…計画を進めていくと、今年も南アルプスから始まることになった。さらに、今年はアルプスに入ってから最終的に抜けるまで、2ヶ月近くの時間がかかることになった。9月に南アルプスの鋸岳から始まり、今日これから登る北アルプス最後の山「毛勝山」で長い緊張・緊迫の時間が終わる。

刻一刻と変化する大自然を前に何度も不安や葛藤に苛まれてきた。どんなに天候が安定していても、アルプスが見せる感動的な表情に言葉を失っても、どこかで気を抜けないもう一人の自分が付きまとっていた。

厳しいルートや踏ん張りどころが続くと、夢で自分がなりたくない状況に陥る場面を見た。時には現実かと思うほどリアルな夢を見ることも。行動中には、景色や植物などに感動しながらも、
「この一歩を踏み外してしまったら…」
「ここから落ちてしまったら…」
「落石に遭遇してしまったら…」
「北アルプスが雪で閉ざされてしまったら…」
「雷雨になってしまったら…」
「また怪我をしてしまったら…」
など、場面場面で表向きは自然の力に感謝し、感動していたが、同時に気が抜けないように臆病にもなっていた。

そして今日、その時間がおそらく最後となるであろう山が来た。これから登る毛勝山が日本アルプス最後の山となる。前日に下山してきた登山者から何度も「山頂直下が凍結しているので、アイゼンが無いと下山できない」と教えてもらったためか、いつも以上に不安を抱えて登った。なぜなら、アイゼンは必要無いと判断して、事務局へ送り返してしまったからだ。

想像以上に快適に過ごせた片貝山荘を6時20分に出発、登山口を6時半に通過した。林道から登山道に入るといきなりの急登が始まった。地図を見てスタートから急登が始まることは分かっていたがイメージ以上の登りだった。時々、上を見上げては立ち止まりそうになったが、集中力を切らさないためにグッとこらえて、登り続けた。

2時間黙々と登り続けると森林限界を抜けて、目の前に毛勝山と朝日を浴びる後立山連峰が見えた。ここまで来るのに5日かかったが、今いる場所と後立山連峰との距離がすごく近いことを実感して、分かっていたことだが、ガックリした。

気を取り直して、最後の登りへ。問題の山頂直下の斜面は自分がイメージしていたほどの高いリスクはないように感じた。北西の斜面のため日が当たりにくく、先日の雪がカリカリに凍っていたが、足場の手掛かりが無いわけではなかったので、慎重に下りればリスクは低いと判断した。

そこを越えると、遠くから見たときの険しい様子は山頂には無かった。朝日を浴びる東側の斜面は緩やかで、眼下には歩いてきた欅平や黒部峡谷の谷が見えた。圧巻だったのは後立山連峰から劔岳までの大展望だった。素晴らしいの一言!不安と緊張が続いた登りから解放されて、一人心地よい日差しを浴びながら、草地にゴロリと寝転んだ。名残惜しく、直ぐに下山はせずにゆっくりと北アルプスの山々を目に焼き付けた。9時に山頂に到着してから下山するまでの1時間半、一人だけの山頂を満喫した。

下山はいつも通りにスピーディかつ慎重に駆け下りた。2時間ほどで下山。少しだけ寂しさを感じたが日本アルプスを今回も無事に終えることが出来て、ホッとしていた。アルプスの頂きに立つことはしばらくはなくなる。だが、遠く離れていてもこれから目指す山々からアルプスを見たときにまた、思い出を振り返ることができるだろう。

ゆっくりと町へ歩を進めながら、アルプスの余韻に浸った。町に近づくと無事の下山を待ちわびていた地元の方々が「お疲れ様でした」と声をかけてくれた。また、数日前に称名の滝で会ったおばちゃんは、その時に撮った写真をどうしても見せたかったらしく「ねぇ!見てって~!」と地団駄を踏んでいた。その姿に思わず笑ってしまった。明日は久しぶりの50キロを超える舗装路歩きとなる。

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2015年12月03日 (木)

ヨーキさん観察日誌(10/19~10/25)

10月19日

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毛勝山の登山口にある片貝山荘に泊まっていた陽希さん。朝6時に出発しました。

登り始めると、雪が残るところが見え始めました。山頂からは、剣岳、後立山連峰など、これまで通ってきた山々を一望することができました。これで北アルプス、そして2000m級の山は最後になりました。

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