3月25日(日)
首都マニラの隣、ケソンシティに滞在しています。唯一の国立大学であるマニラ大学と、一番人気の私大があるので、文教都市と言えるかもしれません。地元民が集うバーは、学生でにぎわい、日本の居酒屋と変わりません。芸能人がお忍びで来るという「イケてるお店」で、ボクが案内された席は、ソファの底が完全に抜けていました。底の抜けたソファだと、友達より目線が二十センチくらい低いので、自分だけが家来のようです。なんかみんな上から目線です。後日、しょうこりもなく同じ店へ。ボクらは8人グループだったので、店員さんが別のソファ席の隣に、もう一つテーブルをセットしてくれました。ただ、それは普通の高さのテーブルでした。今度は頭一つ以上目線が合いません。友達の鼻の穴がよく見えます。実におおらかなり、フィリピン人。
3月18日(日)
3ヶ月におよぶ歯の治療を終え、やっとフィリピンへ飛びました。深夜のマニラ空港からタクシーに乗り、途中ファストフードに立ち寄ってもらい、ハンバーガーを食べながら、やみ夜にあやしく輝く喧噪(けんそう)を眺めていました。ちなみに立ち寄ったファストフード店「ジョリビー」は、フィリピンで一番大きなチェーン店で、ハンバーガー2個とジュースで約160円。安いですよね。その翌々日、フィリピン人があまり安全でないと言うフィルコア地区を散歩。間口半間ほどの小さなお店に並んだ生肉に鮮魚。地べたに腰をおろして石炭をスーパーの袋に詰める、タトゥーがいかめしいおじさん。必死になってうちわをあおぐ焼き鶏屋。屋台で買ったニンニクいためのピーナッツが、塩辛くて絶品でした。
3月11日(日)
【祐子さん】 フィリピンで驚くこと、不思議なことは多々ありますが、ひとつはその食生活です。先日、ステーキ屋さんに行く機会がありましたが、白いご飯とステーキのみ、サラダもポテトもなく、連れて行ってくれたフィリピン女性が「これがフィリピンスタイルよ」とニッコリ。フィリピン料理には野菜入りの煮こみやスープもありますし、田舎暮らしの人はなんでも食べるということですが、一般に「お肉が大好き。野菜はあまり食べない」スタイルのようです。このスタイルはフィリピンに限った話でもないですが、野菜がないと落ち着かない自分の食生活と比較すると、それで健康が保てるのが不思議です。物価も不思議に感じるもののひとつです。乗り物や食べ物は驚くほど安いのですが、ちょっと質のいい洋服や雑貨などは、日本と同じくらいの値段が付いています。こちらでは秘書の月給が1万5千円くらいと聞きました。それを考えるとひどく高くて、誰が買うの?と思ってしまうのですが、ショッピングモールはいつも人でいっぱいです。お金が入ったらぱーっと使ってしまうのかなと想像しています。
3月4日(日)
【祐子さん】 ついこの間まで涼しく過ごしやすかったフィリピンも、ここのところすっかり暑くなりました。朝から晩まで30度以上あって、日ざしは強く、出かけるときには覚悟がいります。そのせいか、こちらではトライシクルという近距離用の小さなタクシーが活躍しています。小型オートバイにサイドカーが付いていて、料金は9ペソ〜17ペソ(約17円〜33円)。気軽に利用できるので、暑い中歩かなくても済むというわけです。一人でももちろんオーケーですが、乗り合いの場合もあって、どこにどう乗るのか、7人がすずなりになっているのを見たと聞いたことがあります。他にポピュラーな乗り物と言えば、ジプニーがあります。小型の乗り合いバスなのですが、銀色のボディに派手なペイントで、デコトラ並みにギンギラギンです。米軍が残した4輪駆動車がその起源だそうで、フィリピン人のたくましさがかいま見えます。ドアもなく、運転があらいのでちょっと怖いのですが、せまい車内に詰め合って乗りこむ様子はほのぼのした感じもあります。私が一人で乗るときは不安そうに見えるのか、周りの人たちが「どこに行きたいの」「着いたよ」などと教えてくれるので助かります。
2月26日(日)
【祐子さん】 昨昨日は、マニラホテルに行ってきました。今年で設立100周年のフィリピン初の5つ星ホテルです。宿泊目的ではなく、マッカーサー・スイートという、かのマッカーサー元帥が滞在した部屋を見てみたかったからです。ホテル入口のボディチェックを通ってロビーに入ると、南洋材をふんだんに使った内装と巨大なシャンデリアが、古きよき時代といった感じをかもし出していました。案内されたマッカーサーの部屋は5階にあり、当時の最上階で、窓からはマニラ湾が一望できました。部屋はとても広く、2つのベッドルーム、サロンやダイニングルーム、書斎や広めのキッチンまでありました。ほとんどの物はレプリカですが、木彫りの重厚ないすとマッカーサーの帽子は当時のままです。歴史的な場所で人のぬくもりが感じられると、現実感が増して、より興味深くなります。気になるお値段は、1泊2,300USドル(約19万円)とのことでした。
2月12日(日)
【祐子さん】 フィリピンに来るまでフィリピン料理なるものを全く知らなかったのですが、昨日はレストランに行く機会があり、いろいろと試してみました。まずはシニガンというすっぱいスープ。すっぱさのもとはタマリンドという植物です。具はポークのこともありますが、今回はエビだったので、タイのトムヤムクンを辛くなくした印象でした。オックステールと野菜をピーナッツソースで煮込んだカレカレは、バゴーンというオキアミで作った塩辛で食べると格別においしかったです。今回はバナナの花も入っていました。竹のつつに入った炊きこみご飯、バンブーライスは香りよく、マリネしたお肉をしょう油、砂糖、ニンニクで煮こんだアドボは日本人の口にも合うと思います。ニガウリの炒め物は、ニガウリをクタクタに炒めてあっておいしかったです。食後にはマハという、ココナッツミルクとコーンのゼリーと、バナナの葉でマンゴーともち米をくるんだ、チマキのような、スマンというデザートをいただきました。スマンはカカオシロップをかけて、大人向けの味に仕上がります。フィリピン料理、かなりイケます。
2月5日(日)
【祐子さん】 先月31日、日本から再び旅立ちました。行先はフィリピン、義裕より一足先の出発です。いつもとちょっと違ったのは、初めて関西空港を利用したこと。安い便があったことと、少し日本の景色を楽しむのもいいなと思ったのがその理由です。まだ寒い東京を新幹線で出発し、富士山側の席を確保。途中パソコンに見入っていたら、後ろの席から「パシャパシャ」とカメラの音が。はっと窓の外を見たら、青空に富士山がそびえていました。浜松で途中下車すると思いのほか暖かく、ジャケットを脱ぎました。再び新幹線で京都まで。関ヶ原は雪が積もっていました。小高い丘の上に彦根城が見えました。京都からはバスで関空まで。疲れてうとうとしてしまい、気づいたら真っ赤な夕日が輝く中、関空に到着しました。
12月末〜2012年1月
石澤義裕さん祐子さんは現在一時帰国中です。