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2005.09.29 放送

住宅地に来襲! スズメバチ

住宅地で急増するスズメバチ。春先に雨が少ない年は繁殖しやすいと言われ、今年は、東京をはじめ全国各地で巣の駆除依頼が殺到しています。一番の恐怖は長く鋭い毒針。特にアレルギーを持つ場合は、刺されるとショック死する恐れもあり、全国で毎年30人もの命が奪われています。繁殖期の夏から秋は特にスズメバチの活動が活発になる季節。そこで、番組では「飛び交うハチを手軽に捕獲する方法」や「町に巣を作らせない取り組み」など、“ご近所の力”でいかにスズメバチから身を守るかの極意を伝授します。

専門家ゲスト:小野正人さん(玉川大学教授)
 

お困りご近所

千葉県流山市の皆さん

今回のお困りご近所は、千葉県流山市の皆さん。緑豊かな住宅地では、今年スズメバチが大発生。巣の駆除を請け負う流山中央消防署の大賀充明さんの元には、この夏、一ヶ月に150件近い駆除依頼が寄せられた。中が50℃を超す防護服に身を包み、屋根の上など足場の悪い場所での駆除作業はまさに命がけ。大賀さんは「これ以上は無理」と、消防署だけの対応に限界を感じている。
一方、住民の不安もつのるばかり。果たして、流山市の皆さんがスズメバチの恐怖から解放される日は来るのか?!

妙案その1

ハチッとしてグー
〜長野・東御(トウミ)市〜

スズメバチに刺されないためには、スズメバチの習性を知ることが大事。そこで向かったのが、古くからスズメバチの幼虫やさなぎを食用とする長野県・東御市。ハチに刺されない対処法を伝授してくれたのは、スズメバチが大好きでスズメバチの博物館まで作ってしまった、地元建設資材メーカーの会長 塩澤義國さん。
刺されないためのポイントとは?

・ポイント【1】“巣に刺激を与えない”
スズメバチが人を攻撃するのは「巣を刺激された」場合。実は、日常生活でも、庭木の手入れや野外で茂みに分け入った時など、知らず知らず巣を刺激し刺されてしまうことがあるので要注意!

・ポイント【2】“黒い色は避ける”
スズメバチは黒い色を認識することが得意。逆に白い色はあまり認識できない。そのため、巣やハチを刺激してスズメバチを怒らせてしまった場合、真っ先に狙われるのが髪の毛や瞳、黒い服。そこで、野外に出る時は、できるだけ黒い服装を避け、帽子などをかぶるのがお薦め。
※香水や整髪料などの匂いにも敏感で黒い物と同じ反応を示すので注意

・ポイント【3】“ハチを振り払わない”
飛んできたハチを手で振り払うと、ハチは攻撃されたと判断し、反撃体勢に入る。巣から離れた場所では、何もしないかぎり人間を襲うことはないので、むやみに振り払おうとせず、飛び去るまでじっとすることが大切。

・ポイント【4】“姿勢を低くする”
スズメバチに襲われた場合、姿勢を低くするとハチが人間を見失い、飛び去ることが多い。ただし、巣の近くでポイント(3)のような黒い服を身につけている場合は、かがむ動きを追われ、引き続き刺される危険があるため、その際は、できるだけ巣から遠くに逃げるのが安全。


では、刺された場合はどうするの?
<自分でできる処置法>
1.まず指で毒をつまみ出す
 ※口で毒を吸い出す場合は、傷や虫歯があるとそこから毒が入る危険があるので注意
2.患部を水や氷で冷やし毒のまわりを遅くする ※アンモニアはハチ毒には効果なし
3.一刻も早く医師に診てもらう。

妙案その2

ハチあわせ封じ
〜北海道・富良野市〜

"スズメバチの行動範囲は巣から半径1キロ以上。スズメバチはその範囲内でエサや巣作りの材料を探すため、自分の家に巣がなくても、遠くからやって来て家にフラッと立ち寄る“たむろするハチ”に頭を悩ませている人も多いはず。
そこで、富良野市では5年前から、この“たむろバチ”を捕獲するペットボトルを使った簡単な“ハチとり器”を公園に設置し、抜群の効果をあげている。設置場所は20か所以上、多く入ったものの近くには巣があることが多いため、ハチとり器は、巣のありかを知らせるセンサーの役割も果たしている。現在、このハチとり器は布部小中学校など市内の学校にも広まり、子どもたちの安全を守っている。
その設置のポイントは?

【ハチとり器の作り方はこちら(Q&A)

・ポイント【1】“人通りから3メートル以上離す”
スズメバチと人が接触する危険をなくすため、洗濯干し場や往来の頻繁な遊歩道など、人のいる場所から3メートル以上離して設置すると安全。

・ポイント【2】“子どもが触れない高さ”
子どもがいたずらして、中に入ったスズメバチを逃がし刺されることがないよう、子どもの手の届かない場所に設置する。

・ポイント【3】“日陰につるす”
スズメバチはハチとり器の液体が出す樹液と同じ“発酵のにおい”に誘われて来る。もし日なたにつるすと、発酵を促す微生物が暑さの中では生きていけないため、効果が激減してしまう。"

妙案その3

ハチの巣だよ 全員追放
〜栃木・宇都宮市〜

宇都宮市細谷(ホソヤ)地区では、小学校の子どもがスズメバチに刺されたことをきっけかけに、住民一体となってスズメバチの巣を見つけ、町から追放しようと試みている。
中心となって活動するのは地元で便利屋を営み、長年スズメバチの巣を駆除してきた神山宗教(カミヤマムネノリ)さん。スズメバチを知り尽くす神山さんは、子どもたちに巣のある場所をゲーム形式で教え、巣に出くわした場合の対処法も指導している。子どもたちは今では巣のありかをいち早く見つけ大人に伝える“伝令役”として活躍している。
一方、子どもたちのお母さんも、神山さんの指導を受け、町に巣を作らせないよう一軒一軒を訪問し、巣があるかチェックする“ハチの巣パトロール”を開始。

そのポイントは?
・ポイント【1】“巣ができそうな場所を見回る”
スズメバチは巣を守るため雨がしのげ、温かい場所に巣を作る習性がある。そこで、軒下、床下や天井の通風口、戸袋、生け垣、植木鉢や容器の中などを、ハチを刺激しないよう慎重にチェックする。
※女王バチが一匹で巣作りを始めた時に発見すれば自分で駆除することも可能。

・ポイント【2】“巣作りできないよう予防する”
巣を作られるとやっかいな床下や天井の通風口は金網などで目張りすれば大丈夫。
生け垣は風通しをよくすれば巣が作られづらくなるので、こまめに剪定(せんてい)することが肝心。巣を作られそうな容器などは外へ置きっぱなしにしない。

※その他、スズメバチのエサとなるジュースの空き缶や生ゴミを放置しない。