合田道人さん

「キューポラのある街」(埼玉)歌:吉永小百合
キューポラとは銑鉄(せんてつ)溶解炉のこと。キューポラの煙突が林立する鋳物(いもの)の町が、埼玉県川口市。キューポラにコークスを積み、風を送って金属を溶かし、型(かた)に流し込み製品を作るのが鋳物。その鋳物の街、川口を舞台に映画が生まれました。
キューポラのある街、の埼玉県・川口市の風景(1997年撮影)

川口は、今も鋳物製品を作り続けている、れっきとした「キューポラのある街」です。前回の東京オリンピックの聖火台、学習院の門、寺や神社の防火用の手水鉢(ばち)、道路標示板、街路灯など様々な場所で鋳物製品を目にすることは今でも意外と多いものです。

「月の沙漠」(千葉) 歌:倍賞千恵子
この歌の砂漠の“砂”の字は、“沙”と書くのが正しい表記。“沙”の字には“すなはま”という意味が含まれています。御宿海岸の暗く長く続く“すなはま”が舞台だったのです。そこには許されない恋に身を託した詩人の悲しい思いが綴られていました。童謡として歌われていますが、この歌を昭和7年、最初にレコーディングしたのは「マロニエの木蔭」などで第1回「紅白」から出場した松島詩子さんでした。
「月の沙漠記念館」のある千葉県御宿海岸(1998年撮影)
千葉県御宿海岸には、「月の沙漠記念館」が建っています。ラクダに乗った王子様とお姫様のブロンズ像だってあります。作詞した加藤まさおさんが亡くなった場所でもあります。

「名月赤城山」(群馬) 歌:東海林太郎
第1回「紅白」は、昭和26年のお正月番組、紅白各7人ずつ。白組の中に東海林太郎さんがいました。レコード産業が始まった時期、歌手は音楽学校を出た人がほとんどでしたが、サラリーマンを経て歌手になった第1号が東海林さんでした。
養寿寺の国定忠治像(群馬県伊勢崎市国定町)(1998年撮影)

国定忠治は、極悪非道といわれた一方、困窮した人々を救済するほど地元民には慕われ、国定の養寿寺には「忠司の墓」と書かれた立派な忠司の木像があり、圧巻です。
国定忠治の墓

♪「名月赤城山」を聴いたリスナー 埼玉県の中瀬二郎さんから赤城山の写真を送っていただきました。ご自宅から赤城山が見えるそうです。ありがとうございました。
ダ・カーポ
榊原広子さん 榊原まさとしさん
「栃木県 県民の歌」(栃木) 歌:ダ・カーポ
「とちの葉の風さわやかに」の七五調で始まる栃木県の県民歌は県民に浸透しています。昭和37(1962)年に郷土愛を育むために制定されました。最初は、安西愛子、三浦洸一さんによって歌われていましたが、ダ・カーポの広子さんが栃木県出身の縁で、昭和63(1988)年から、ダ・カーポが歌うようになりました。スポーツの試合や学校行事でよく合唱される歌として親しまています。


「七つの子」(茨城) 歌:ダ・カーポ
茨城県といえば童謡詩人、野口雨情の出身地。北茨城市には野口雨情記念館があり、常磐自動車道の中郷サービスエリアには、雨情の作品「青い目の人形」「赤い靴」など13基も並ぶ詩碑公園があります。
野口雨情詩碑公園の案内板(北茨城市)(1998年撮影)

「七つの子」には横にチャイムが設けられ、音で聞く楽しさも加えられています。

「七つの子って、からすが7歳? それとも7羽?」
本当は…7歳の女の子をからすにたとえて親の気持ちを歌ったものなんです。
合田さん、ダ・カーポのお二人 ありがとうございました