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4月20日 第42回 「“タイルマン”に込めた思い」

今回のぎふカルチャーは望月が担当しました。

多治見駅前のタイルマン像をご紹介

タイルの生産量日本一の多治見市の駅前に先月、タイルでできた等身大のキャラクター像がお目見えしました。
いわゆる、ゆるキャラではなく、40歳前後の方なら誰もが知っている人気漫画のキャラクターです。
タイルマンには、地元の人たちのさまざまな思いが込められていました。

 

JR多治見駅前に先月、突如現れたのは・・・。
全身タイル貼りの、その名も、タイルマ〜ン!

全身タイル貼りの「タイルマン!」

身長2メートル25センチ、体重5トン。フランス出身の正義の超人です。



タイルマンは、漫画「キン肉マン」に登場するキャラクター。

漫画「キン肉マン」に登場するキャラクター

「キン肉マン」は、次々と登場する強敵との戦いを経て友情を育くんでいくプロレス漫画です。
キン肉マン以外のキャラクターも個性的で、子どもたちの人気者になりました。


なかでも、タイルマンはひときわ大きな超人。

タイルマンはひときわ大きな超人


新幹線を東京から博多まで押し飛ばすほどの怪力の持ち主です。
決して、はなばなしい活躍はしていませんが、正義の超人として常に悪に立ち向かいます。


悪と戦うタイルマン! キメぜりふ☆


キン肉マンに欠かすことのできない、愛すべき名脇役・タイルマン。

タイル像誕生の原動力は…

そのタイル像誕生の原動力は、タイルとキン肉マンを愛する、地元の人たちの友情パワーでした。


日本一のタイルの産地、多治見市。
去年、タイルの歴史を伝えるミュージアムがオープンするなど、タイルを活用した街づくりに取り組んでいます。


 

多治見市で3代続く、タイルの卸・製造メーカーの社長、鈴木耕二さん。

鈴木耕二さん

多治見のタイルをもっとたくさんの人に知ってもらいたいと、思いついたのが、等身大のタイルマンの制作でした。
「タイルのゆるキャラを作ろうと。タイルくん、タイルちゃん、タイルマン、ん?タイルマン?あっ、おったなって思って。」



4年前、同世代の関係者に呼びかけて「タイルマンを造る会」を結成。

「タイルマンを造る会」を結成!!

作者のゆでたまごさんと連絡を取り合いながら、タイルで実物大のタイルマンを造れるのか、300万円の資金をどうするのか、話し合ってきました。



まずは、自分たちが子どものころ夢中になったイメージをもとに制作に取りかかりました。

イメージをもとに制作すると…

できあがった試作品がこちら。

イメージと織部焼の融合☆会心の出来!!

アニメで見たタイルマンのイメージと、地元の伝統工芸・織部焼の深い緑色が融合した、鈴木さんたちの会心の出来でした。
しかし、ゆでたまごさんからは・・・。


色が違うんですよね…えーっ!

「先生どうですか、って話したら、いやタイルマン、色が違うんですよね、って話になったので、えーっ!じゃ何色なんですか?って話をしたら、そのあとのメールで乳白色ですって。実際タイルマンて色つけてなかったんですね、原作の中で色つけてなかったし、まだ色がなかったので、イメージしかなかったようで。」


なんと、緑だと思っていたタイルマンの色は実はアニメ独自のもの、ゆでたまごさんの中で決まった色はなかったのです。

タイルマンの色はいったい??

 

乳白色という漠然としたイメージをタイルでどう表現するのか?解決の方法はズバリ、タイル産業の最先端の現場にありました。
タイルマンを造る会のメンバーの一人、水野晶太さんです。

水野晶太さん

土岐市の会社で、タイルに色つけする釉薬を作る仕事をしています。
タイル業界もいまや顧客の要望に合わせて一つ一つ色を作るオーダーメイドの時代。
イメージの色を表現することこそ、プロとしての腕の見せ所です。
10種類ほど造ったサンプルから、ゆでたまごさんのお眼鏡にかなったのがこの色。

グレーに近い乳白色

グレーに近い乳白色でした。
「お客さんが欲しいっていうものをきっちり作るというところが一番求められるところなので、毎日こういうことをやってるからできたのかなというふうには思います。」

 

そして、先月11日。ゆでたまごさんも駆けつけて、グレーの乳白色に彩られたタイルマン像がお披露目されました。

ゆでたまごさんとともにタイルマン像お披露目


早速タイルマンを見に来た人たちも。
大垣から家族でいらした男性は「タイルマンを見に来ました。やっぱり本物のタイルなので、リアル感が違いますね」と写真を撮っていました。
また、名古屋の友人と一緒に見に来たという多治見市内の男性は、「やっぱり迫力があって、完成度が高い」と話していました。


清掃活動にも力が入る

「渋谷のハチ公前って待ち合わせしたり、多治見のタイルマン前もあんなふうになってくれたらおもしろいかなと。」(水野さん)
「多治見って町がタイルの町であるってことが、全国の人に知ってもらえれるような、多治見の人たちが自慢できる一つになっていけばいいなって。」(鈴木さん)

 

多治見駅前に現れたタイルマン。

タイルの町にヒーロー「タイルマン」の誕生

タイルの町の永遠のヒーローの誕生です。


このタイルマンについて、作者のゆでたまごさんがコメントを寄せてくれました。

作者のゆでたまごさんからのコメント

「最初に等身大のタイルマンを作りたいと聞いてビックリしました。キン肉マンの中ではバイプレーヤー的なキャラクターですし、漫画には描きますが立体として実現するか不安もありました。
しかし実物をみると、流石(さすが)にタイルや陶磁器のプロだなと感動しました。
地元のみなさんには多治見の若者が卓越した技術と、チームワークで完成させた像だと誇りに思ってください。」


タイルマンを造った鈴木さんたちは、今後もタイルマンをいかしたタイルのPRイベントを続けていきたいと話していました。

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