
親のお金をどう守る 認知症600万人の資産管理
今や認知症高齢者は600万人以上、その資産は250兆円超と推計されています。認知症になると資産が凍結され、家族が引き出すのが難しくなる可能性も。そこで弁護士や司法書士などが後見人となり、代わりに財産管理などをする成年後見制度がありますが、「本人のためにお金を使えない」「一度利用したら止められない」など課題が頻出。成年後見制度以外の選択肢を含め、本人の意思を尊重し、暮ら ...
今や認知症高齢者は600万人以上、その資産は250兆円超と推計されています。認知症になると資産が凍結され、家族が引き出すのが難しくなる可能性も。そこで弁護士や司法書士などが後見人となり、代わりに財産管理などをする成年後見制度がありますが、「本人のためにお金を使えない」「一度利用したら止められない」など課題が頻出。成年後見制度以外の選択肢を含め、本人の意思を尊重し、暮ら ...
いま日本のマンション全体の2割近くが築40年以上。そうした“老いるマンション”が、外壁の崩落や配管からの漏水などの「建物の老朽化」と、孤独死や認知症に伴うトラブルなどの「住民の高齢化」で苦しんでいます。建物の修繕費がかさむ一方で、年金暮らしの住民が増えてお金が追いつかず、管理不全に陥るケースも。この”2つの老い“に追い込まれないために今できる対策とは何か?立ち上がった ...
記録的な猛暑で、先月、熱中症で病院に搬送された人は過去最多に。今年は、ラニーニャ現象に伴う猛暑の長期化、節電の要請、長引くコロナ禍による体力不足など“多重なリスク”が指摘されています。夏休みを前に、さらなる注意が必要だが、実は熱中症に関するさまざまな誤解も。正しい熱中症の実態とは?今すぐできる対策は?そして万が一、熱中症になってしまったらどうすれば?そしてこの先、いつ ...
AI搭載のロボットが夜の介護施設を巡回し、高齢者の睡眠の深さやトイレのタイミングをセンサーが自動で検知して職員に知らせる。高齢化で介護現場の人手不足が深刻化する中、業務の効率化などを目的に国も推進する「デジタル介護」。先進的に取り組む施設では、睡眠の質が向上するなど介護を受ける人の生活改善につながることも明らかになりつつある。しかし、デジタル機器への抵抗感や制度的な課 ...
「事故物件」が新型コロナの中で増えているという。殺人や孤独死が放置された物件は特殊清掃に多額の費用がかかる上、物件価値も大きく下がる。 そうしたリスクから一人暮らしの高齢者が賃貸を断られるケースや、離れた親族の死で突然巻き込まれるトラブルが発生しているのだ。 なぜ今、事故物件が増えているのか?その真相を探るため、実際の事故物件や専門の不動産業者、さらには有名サイトを ...
コロナ禍の外出自粛による「孤立」が健康被害を引き起こしている。ボランティアやサークルなど活動頻度が減った人は、身体機能低下やうつのリスクが高まることが最新の調査で明らかになった。こうした“医療だけでは健康になれない”ケースの対策として注目を集めるのが「社会的処方」。病気の背景にある孤立を解消するため、薬を処方するように“社会とのつながり”を処方する、という取り組みだ。 ...
核家族化や経済的理由などから、葬儀の簡素化が進んできた現代。いま、その流れに逆行するかのような動きが広がっている。遺骨になった後でも葬儀を執り行う「骨葬」や「再葬」。各地の寺が始めたところ、「葬儀をやり直したい」という遺族からの依頼が相次ぐ。さらに、故人を自宅で1週間かけて見送る「自宅葬」にも注目が集まっている。コロナ禍で十分な見舞いもできずに身内を亡くした遺族は、住 ...
地震、台風、豪雨-。近年、毎年のように大規模災害が発生している中、住宅や生活再建が進まず「取り残された被災者」の存在が明らかになっている。高齢、障害、病気や生活困窮など様々な困難を抱える被災者が、支援制度を活かせない実態があるのだ。 背景にあるのは災害対応が何十年も前に作られた古い法律に基づき、復興があくまで道路や建物などハード中心なこと。被災者の生活には目が向けら ...
親を捨てたい…。近年、親との絶縁をテーマにした書籍の出版が相次ぎ、話題を呼んでいる。介護や葬儀の代行サービスにも関心が集まり、ある事業者には40~50代の子供世代からの問い合わせが相次いでいる。取材で浮かび上がったのは、過去に親から虐待や束縛を受けた人々が年齢を重ね親の介護に直面する現実。過去の辛い記憶が蘇るなか「親を大切に」との社会通念に苦悩する当事者たちの声ととも ...
もし認知症と診断されたら、あなたは何を思いますか?“早期診断・早期絶望”と言われる認知症。診断後のショックから立ち直り、人生をどう歩むのかが重要な鍵となっている。香川県の病院では、非常勤職員として認知症の当事者を雇用し、認知症と診断された人やその家族の相談にのる取り組みを始めている。この半年、相談現場にカメラが密着。認知症当事者の知られざる胸の内、そして「認知症になっ ...
新型コロナの影響が高齢者の働く現場を直撃している。雇い止めなどの窮状を訴える高齢者が相次いでいる一方、慢性的に人手不足の現場では、感染リスクの不安を抱えながらの仕事が続いている。いずれも背景には「年金だけでは暮らせない」という切実な訴えがある。 そうしたなか、仕事が原因でケガや病気になる「労災」は、高齢者層だけが高止まりを続けている。これまで比較的危険が少ないと考え ...
新型コロナの重症化で命を救う最後の砦とも言われる人工心肺エクモ。実は第1波の際、エクモが足りず、装着できないケースが発生していたことが分かった。やりきれない思いを抱える家族。「何とか命を救いたい」と苦悩する医師。第2波に備える重要な時期に、「危機感を共有してほしい」と訴える。一方、海外では人工呼吸器の不足がさらに深刻だったため、高齢者は救急搬送が行われないという事態ま ...
全国で相次いで発生した介護施設のクラスター。新型コロナウイルスの感染者が減少する中でも、多くの施設が感染の危機に直面し続けている。なぜ“介護クラスター”が発生するのか。検証からは、「3密」を避けるのが難しく、食事や入浴など生活に欠かせない行為そのものが感染リスクとなる難しさが見えてきた。一方で、行政や医療機関が連携して介護施設を支える取り組みも始まった。「第2波」に備 ...
私たちの医療にかかるお金をどうするか…。いま1人あたりの医療費は増大し、各健康保険組合の保険料も増えている。国や自治体も財政逼迫を訴え、国では高齢者の負担増への議論も進む。こうした中、1人1人に意識を持ってもらいながら医療費の抑制を実現しようという新たな取り組みが各地で始まっている。当たり前に受けていた医療が受けられなくなる事態を防ぐため、健康とお金をめぐる問題をどう ...
ある日突然、身に覚えの無い相続に巻き込まれる“突然相続”が増えている。「幼いころ離婚して縁が切れたはずの実の親」や「疎遠な叔父・叔母」などほとんど関わりがないと思っていた親族の死後、血縁関係を根拠に相続権が巡り、資産価値の無い住居や覚えの無い借金の始末を求められる事態が相次いでいるのだ。場合によっては家屋の解体費用などで100万円単位の出費を迫られることも…。巻き込ま ...
たくさんの薬を飲む“多剤服用”。最新の研究で、高齢者が6種類以上の薬を服用すると副作用の危険性が高まることがわかってきた。中には、多種類の薬の副作用で寝たきりになったり、認知機能の低下から認知症と診断されてしまうケースまで起きている。現役世代もひと事ではない。健康食品として扱われるサプリメントと薬を併用すると副作用の危険性が高まる可能性が指摘され始めている。“多剤服用 ...
医療現場のスタッフ、患者の家族など関係者がスタジオで徹底討論!患者の体をベッドや車いすに縛る“身体拘束”。番組では先月、一般病院で広がる実態とその深刻な影響、そして、削減へ向けた現場の取り組みについて放送した。すると、放送直後から「現場の厳しさを分かっていない」「今後も拘束はなくせない」など、現場で働く医療関係者を中心に多くの批判が。拘束は本当に減らせないのか?声を寄 ...
利用料が比較的安いことなどからニーズが急増している「住宅型有料老人ホーム」。しかし、昨年度、倒産などの理由で廃止届を出した件数が、全国で少なくとも355に上ることが分かった。 突然閉鎖が決まり、入居者が退去させられた福岡市のホームを取材すると、経営スキルに乏しい業者が次々と新規参入している実態や、介護報酬の仕組みが経営を圧迫している構図が見えてきた。“終の住みか”で ...
治療や患者の安全を理由にベッドや車いすにしばられる「身体拘束」。これまで主に精神科病院で問題視されてきたが、国の最新の調査で、一般病院に入院している認知症の人の半数近くが身体拘束されていることが明らかになった。また認知症でない人も多く拘束され、心身にダメージを受けたというケースも報告されている。患者の高齢化で認知症の割合が急増する一方、ケアの人員は手薄で、治療や安全の ...
先月末、品川区の有料老人ホームで82歳の入所者を虐待し死亡させたとして元職員の男が逮捕された。男は、職を転々とした後、この施設で宿直勤務を任されていた。今、介護施設での「虐待」は、過去最多の510件にのぼり死亡事例も相次ぐ。各地の施設で働いていた職員たちの告白を取材し、虐待を防止しようと行われる研修や職員のケアにも密着。“いのちの担い手”となる介護の現場に何が求められ ...
ひとり暮らしの高齢者が増え続ける中、貧困・孤立・認知症などを抱え、万引きなどの犯罪を繰り返し、刑務所が居場所になってしまう人が目立って増えている。とりわけ、男性よりも寿命が長く、ひとり暮らしの数も男性の2倍という高齢女性が深刻だ。刑務所、そして出所後の高齢者の密着ルポからその実態に迫る。
「あの人が行くと、認知症でいつも介護に抵抗している人も、なぜだか穏やかになる」そんな介護の達人技の正体が明らかになりつつある―。実は今、介護の世界に科学を導入する取り組みが進んでいるのだ。ベテランの勘頼みだった職人技を最新機器やデータ分析によって見える化。そのノウハウを共有し、業界全体のスキルアップをはかるプロジェクトだ。京都大学では、ケアの際の視線に注目。アイコンタ ...
老人ホームで暮らす90代の男性。実は12億円の不動産取引をめぐる“地面師”事件で、地主になりすまし不法な土地売買に関わったとして起訴されている。しかし取材を進めると、認知症を発症していた男性が犯行に利用された疑いがあることが分かってきた。また、高齢で1人暮らしをしている認知症の女性が突然逮捕されたケースも見つかった。銀行からの不正な引き出しに“出し子”として利用されて ...
全国の刑務所で入所受刑者の高齢化が加速している。65歳以上の受刑者は20年前の5倍、2200人に上っている。そのうちの7割が何らかの病気にかかっており、柔らかい食事の提供など介護施設のような対応が必要だ。重症化した受刑者を頻繁に外部医療機関に移送するため、保安職員の配置が必要となり、通常の業務に支障が出ている。問題の根にあるのは、高齢者の多くが社会的に孤立し、出所して ...
“子供の世話にはなりたくないが、孤独死はしたくない”と、一人暮らしに「気楽さ」と「不安」を同時に抱く高齢者が増えている。そこで今、注目されているのが、気の合う高齢者仲間が集まって、個室を持ちつつ、共同で暮らす「終の住みか」である。10年ほど前から目立ってきたが、高齢者だけの共同生活では行き詰まることもあるため、最近では様々な工夫がされた住まいが出現している。学生やOL ...
金融ビッグバン以降、様々な投資商品が次々と登場。それに伴い、投資をめぐるトラブルも増え続けている。中でも目立つのは、業者をとりしまる法律のない投資商品のトラブル。2年前から急増している「海外商品先物オプション」や去年の秋頃から増えた「ロコ・ロンドン金取引」は、いずれも法の枠外の商品。「必ず儲かる」などと業者は巧みに勧誘し、始めてしまうと、投資した商品の値動きを確認でき ...
認知症の高齢者が急増する中、その症状を緩和すると期待される「ユニットケア」。去年からこのユニットケアを行う施設で虐待が続いている。ユニットケアでは介護職員の都合を優先した画一的なケアへの反省から、入居者一人一人に即した個別のケアを行う。しかし国が介護報酬の引き上げを見送るなか、ケアの増大に追いつかない職員の数、職員教育の不足が問題となっている。ユニットケアを行う施設の ...
今、高齢者による犯罪が急増している。刑法犯罪で検挙された65歳以上の数は10年前の3倍以上。 広島県の尾道刑務支所には、高齢の受刑者を専門に受け入れる設備があり、平均年齢は73歳を超える。ほとんどは再犯で、80%が出所して一年以内に刑務所に戻ってくる。背景にあるのは、刑務所を出ても頼る家族がいなかったり、同居を断られることが少なくないなど、犯罪歴を持つ高齢者を受け入 ...
お年寄りが家族から暴力を受けたり、介護が必要なのに放置されたりする高齢者虐待の深刻な実態が、今、明らかになってきた。中には殺人事件にまで至るケースもある。 今年の3月に大規模な実態調査をまとめた群馬県では、介護事業者1100人のうち160人が、虐待と思われるケースに遭遇したと報告。介護保険制度の導入で、ホームヘルパー等が家庭を訪問するようになって、これまで密室に隠れ ...