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東日本大震災(69件)の放送記録

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2024年3月6日(水)

誰も取り残されない復興へ 東日本大震災から13年

家が壊れたのに仮設住宅に入居できない人。故郷を離れ避難先を何度も転々とせざるをえない人。いつまでたっても復興できないのはなぜか?能登半島地震でも翻弄される被災者が目立ち始めています。背景には、国の復興政策が被災者の個別事情に応じた生活再建に十分に踏み込めていない現実があると専門家は指摘します。どうすれば「誰も取り残されない復興」を実現できるのか。どこまでが自己責任なの ...

2023年8月28日(月)

処理水放出 中国への対応は?漁業者は?

「破られてはいないが、果たされてもいない」。8年前の“約束”について全漁連のトップが語ったことば。政府は“約束”にどのように向き合い、なぜそれは「果たされていない」のか。そして、この間、漁業者たちはどんな現実に直面してきたのか。番組では“すれ違い”の8年を多角的に検証。さらに、“約束”を守るためのさらなる壁も見えてきました。今回の放出をどう受け止め、未来へとつなげてい ...

2023年3月8日(水)

東日本大震災から12年 芥川賞作家・佐藤厚志さんと防潮堤の町を行く

津波に襲われた東北沿岸部にできた総延長400kmの防潮堤。芥川賞作家・佐藤厚志さんとともに防潮堤がそびえる町を縦断。岩手・田老地区では14mの防潮堤で巨大津波の再来に備えていました。かつて、日本一美しい漁村とも呼ばれた宮城・雄勝地区では7割を超える人口が流出。さらには、居住が制限される災害危険区域に今もなお取り残される人々が。防潮堤が建設された“新たな沿岸部”に生きる ...

2023年3月6日(月)

それでも、故郷を残したい 原発事故12年 双葉町の再出発

「最も難しい」とされてきた故郷への帰還が始まりました。福島第一原発が立地し、町の96%を帰還困難区域が占めた双葉町。去年8月に町の中心部で避難指示が解除されましたが、現在町に住むのは60人ほど。 しかし、それでも「故郷を残したい」と願う人々が、避難先から“通う”ことで復興に携わるという動きが出ています。どうすれば故郷を残せるのか。原発事故から12年、自問自答しながら困 ...

2022年12月12日(月)

“物語”にできることを探して 新海誠監督と東日本大震災

11月に公開され大ヒットを記録するアニメーション映画『すずめの戸締まり』。しかしその一方で、東日本大震災を物語の中核に据えたことに、「実際の災害をファンタジーやエンタメを交えて描いてよいのか」との声も上がり、大きな議論を巻き起こしています。監督の新海誠さんは、なぜ正面から東日本大震災を描いたのか…。「エンタメ作品でこそ、社会的な問題と向き合いたい」と語る監督の思いの深 ...

2022年3月3日(木)

東日本大震災から11年 “あの人と話したい” 福島・請戸小学校の子どもたち

2011年3月、福島県浪江町の請戸小学校に通っていた93人の子どもたち。 東京電力・福島第一原発の事故によって、全国各地に避難せざるを得なくなり、離ればなれになりました。 NHKでは、去年10月、校舎が震災遺構として公開されるのを機に、当時の児童に作文を募集しました。 あれから11年。空白と向き合い、前に進もうとする若者たちの姿を見つめました。

2021年3月3日(水)

原発7キロの喫茶店 ~福島・大熊町 流転と再会の10年~

町の中心地にあった喫茶店レインボー。再開を望む常連客に背を押され、福島第一原発から7キロに建設中の新しい街で、この春再スタートする。かつては商店の店主や農家、原発作業員など多くの人でにぎわった。マスターの人柄と、なにげない1杯のコーヒーが心のよりどころだった人々は、事故後ばらばらになり、当たり前の日常や人とのつながりを失った。震災から10年のそれぞれの日々、そして喫茶 ...

2020年3月11日(水)

原発事故 避難者の心に何が? 9年目の大規模調査

福島第一原発の事故から9年。避難を続ける人たちの心が今なお深刻な傷を抱えたままである実態が、去年行われた大規模な調査から浮き彫りになった。調査の対象となったのは、福島県浪江町の帰還困難区域・津島地区の住民513人。その半数近くにPTSDの疑い、3割近くにうつなどの疑いがあることがわかったのだ。取材から見えてきたのは、これまで見過ごされてきた「若い現役世代」の苦しみや、 ...

2020年3月10日(火)

家族や知人が支えてくれた震災9年 ~たび重なる逆境の中で~

津波で妻と3人の子どもを失った男性の9年の記録。支えたのは家族や地域の仲間たちだった。しかし、去年は台風被害も・・・。NHKは地震と台風で「二重被災」した事業者にアンケート。家族、友人・知人、地域のつながり、全国からの支援などが被災地の人たちを支えてきたことが見えてきた。災害大国・日本で生きるために大切なことは何か。この9年、被災地の復興に力を入れてきたサンドウィッチ ...

2019年3月11日(月)

“初めて”の帰郷 ある被災者の震災8年

東日本大震災の発生から8年。この間、被災地にあるふるさとにずっと帰れずにきた女性がいる。心の中にあったのは、あの日一緒に避難し亡くなった祖父母のこと。震災後上京し東京で働く中でも、なぜ救えなかったかと自らを責め続けてきた。その女性が震災8年を前に、ふるさとに帰る決断をした。ずっと抱え続けてきた思いとどう向き合ったのか。1人の女性の姿を通して、震災8年を見つめる。

2018年3月8日(木)

大震災をつづった子どもたち それぞれの7年

東日本大震災。あまりの衝撃に多くの人が言葉を失っていた震災直後に、自分の体験や気持ちを、作文につづった子どもたちがいた。「はじめて見た物は、たくさんの死たい」「夢だったらいいなー」「前みたいにもどってほしい」。クローズアップ現代は、2011年6月、作文を書いた子どもたちを取材。彼らの言葉で語られた震災を記録した。あれから7年。人生で最も多感な時期を、震災後に過ごした当 ...

2018年3月6日(火)

原発事故 “英雄たち”はいま 被ばく調査拒否の実態

7年前、世界最悪レベルの事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所。汚染が広がる恐れもあるなか、極めて高い放射線量のもと、収束作業にあたった原発作業員たちがいた。「フクシマ50」とも呼ばれた彼らのように、事故直後の原発構内で作業に当たったいわゆる「緊急作業従事者」の数は約2万人に上る。事故後、国は彼らの健康影響を把握し、将来の放射線防護に役立てるために大規模調査を立ち ...

2017年10月3日(火)

全国最大の“原発訴訟” 責任は誰に?

来週、全国最大の原発訴訟に判決が下される。ふるさとが帰還困難区域となった人、県外に自主避難した人など、立場を越えて団結したおよそ4000人の原告が、国や東京電力の“責任”を問う注目の裁判。最大の争点は「巨大な津波を予見し、事故を防げたかどうか」。東日本大震災より以前に、巨大津波と原発への影響について調べた“新たな資料”も見つかっている。裁判が社会に問いかけるものとは何 ...

2017年6月6日(火)

原発事故から6年 未知の放射性粒子に迫る

福島第一原発事故の際、過去の事故では見つかっていないタイプの放射性粒子が放出されていたことが明らかになった。大きさは1/1000ミリ以下から0.5ミリほど。微細なガラス玉に放射性セシウムが閉じ込められている。水に溶けないため、体内や環境中に長期間、残留する懸念がある。従来、考えられてきた放射性セシウムとは影響が異なる可能性があるという。「さらなる研究が必要」としつつ、 ...

2017年5月24日(水)

「安全なのに売れない」~福島“風評被害“はいま~

原発事故から6年が過ぎた福島。かつては東北有数の米どころだったが、生産量は事故前の4分の3に減少。大きな要因のひとつとされるのが風評被害だ。福島県産の米はすべて放射性物質に関する検査を実施していて、2015年以降、国の基準値を超えるものは出ていない。それにも関わらず、全国平均と比べ安い価格での取引が固定化し、その多くが「業務用米」など、福島県産とわからない形で流通して ...

2017年5月17日(水)

原発周辺の町 あふれる野生動物 ~避難指示解除で何が~

巨大イノシシやアライグマ、そしてキツネ。福島第一原発事故に伴う避難指示解除から1か月あまり、帰還した住民を待ち受けていたのは、住宅街に住み着いた野生動物たちだった。住民帰還を進めたい自治体は新たな対策に乗り出している。町の中では銃を使えないため、専用の罠を設置。さらに浪江町では、家や畑を敷地ごとフェンスで囲うという独自の対策を始めた。避難指示解除の町で何が起きているの ...

2017年3月9日(木)

震災6年 汐凪(ゆうな)を捜して ~津波と原発事故 ある被災者の6年~

東日本大震災から5年9か月たった去年12月11日、福島第一原発のある大熊町で最後の行方不明者となっていた木村汐凪ちゃん(当時小学1年生)の遺骨が見つかった。汐凪ちゃんの父、木村紀夫さんは、父と妻も津波で失い、唯一行方不明だった汐凪ちゃんを、原発事故に翻弄されながら探し続けてきた。遺骨を前に、「ほっとした反面、もっと早く見つけられたのでは・・・」と小さな安堵と大きな悔い ...

2017年3月8日(水)

震災6年 埋もれていた子どもたちの声 ~“原発避難いじめ”の実態

同級生に150万円もの金を支払わされていたという横浜の中学生。名前に「菌」をつけて呼ばれていた新潟の小学生。原発事故で避難する子どもへのいじめが各地で相次いでいる。“原発避難いじめ”の全体像がわかる統計がない中、 NHKと早稲田大学などによるアンケート調査では、回答した700世帯のうち50世帯あまりが「いじめを受けたことがある」と回答。自殺未遂をはかるなど、深刻なケー ...

2016年3月10日(木)

シリーズ東日本大震災 大切な人を失って ~20歳 それぞれの旅立ち~

東日本大震災のとき、中学3年生だった若者たち…。それから5年がたち20歳になった。気仙沼市の階上(はしかみ)中学の3年生だった生徒は57人。小さい頃からいつも一緒で家族のような付き合いをしていたが、3人が津波で犠牲になった。直後に、避難所だった体育館で開かれた卒業式では、「天から与えられた試練というには、あまりにもむごすぎるものでした。それでも恨まず生きていきます」と ...

2016年3月8日(火)

シリーズ東日本大震災 浪江町民 それぞれの選択

原発事故によって、全住民が避難を強いられている福島県浪江町。番組では震災直後から、町の復興をめざす商工会メンバーらを取材。5年間、折に触れてその姿を記録し続けてきた。「全町民帰還」を掲げ結束した1年目。「帰還」か「避難先への定住」かで揺れた3年目。そして5年目の今は、来年3月の避難指示解除の方針が示され、町民は改めて「選択」と「決断」を迫られている。多くの町民は、早期 ...

2015年3月11日(水)

“帰りたい… 帰れない…” ~福島の避難者 それぞれの選択~

「すぐに故郷に帰れる」と信じて避難生活を始めて4年目。未だ避難を続けている人は23万人余り、そのうち福島県の避難者は半数を超える。震災1年目には「故郷に帰りたい」と希望していた人が4割ほどだったが、今年の調査では「帰りたい」人は1~2割にとどまった。原発事故の避難区域では、故郷への帰還をあきらめて、自宅を解体する人たちが相次いでいる。大きな理由は、避難先に暮らしを築い ...

2015年3月5日(木)

子どもの心が折れていく ~震災4年 被災地で何が~

震災直後、深刻な被害を受けた被災地の子どもたちに急増したPTSDなどの心の病。時間の経過とともにそうした症状は改善傾向にあったが、4年経った今、別の形で異変を訴えるケースが出てきている。その背景にあるのが、子どもたちの「頑張り疲れ」。家族を心配させたくないと、自らの心の傷を封印し、頑張ってきた子どもたちの心が限界に達しはじめているのだ。また、震災の恐怖を言葉にできなか ...

2014年8月27日(水)

原発事故 住民の安全どう守る

川内原発の再稼働への“合格通知”となる規制委の審査書が、9月にも正式決定される見込みだ。しかし、地元では避難計画をめぐり混乱が起きている。自治体が作った計画を、住民が検証したところ、十分な避難スペースがない、スクリーニングの詳細が決まっていないなど“漏れ”が見えてきたのだ。30キロ圏では、発言権もないまま計画策定を求められ、不満を表明する自治体もでている。日本では国が ...

2014年7月7日(月)

原発新基準 安全は守られるのか

政府が「世界で最も厳しい」としている日本の原発の新規制基準。優先的に進められている九電・川内原発の安全審査が大詰めを迎えている。地震・津波対策など“ハード”の整備は行われてきたが、一方で、緊急時に作業員がどう対応するかなど“ソフト”は、十分ではないと指摘されている。マニュアルにない事態でどう動けばいいのか、福島原発の事故で注目された「所長の能力や権限」をどうすればよい ...

2014年5月29日(木)

原発事故の"指定廃棄物" 行き場はどこへ

原発事故で放出され、12都県に広がった放射性物質を含んだ大量の「指定廃棄物」。国の責任の下、「各都県内」で処理を進める原則が決定されたが、最終処分場の候補地選びは難航を続けてきた。栃木と茨城では国の指名に自治体が猛反発し、白紙撤回に。そこで国は、選定の条件を明示しながら、風評対策費等50億円まで計上するなど、新たな方法で候補地絞り込みを進めている。いま「先行事例」とし ...

2014年3月12日(水)

“仮の住まい”のはずなのに… ~被災地 震災4年目の課題 ~

1100世帯が暮らす被災地最大の仮設住宅・開成団地(宮城県石巻市)。NHKでは住民たちに3年続けて聞き取り調査を行ってきた。今回、大きな特徴として浮き彫りになったのが、仮設での暮らしが長期化しいつ出られるか目処が立たない、いわば「仮設が常設化」してしまうという悩みを持つ住民が増えていることだ。高台への移転や災害公営住宅の建設が思うように進まない中、3年にわたり「避難生 ...

2014年3月5日(水)

原発事故にどう備えるか 検証 避難計画

東京電力福島第一原発事故から3年。福島県では、事故直後の避難やその後の不自由な生活で体調を崩し亡くなった人が1600人を超え、地震や津波による直接死を上回った。再び原発事故が起きた時、住民を安全に避難させることはできるか。原発の再稼働に向け準備が進められる一方で、国は、避難地域を拡大、住民を段階的に避難させるなど新たな指針を定めた。しかし被災者1万人アンケートからは、 ...

2014年2月26日(水)

”よりどころ”はどこに? ~原発避難から3年・浪江町の選択~

福島原発事故から3年。避難住民は、ふるさとへの帰還か、町外への移住かの大きな決断の正念場を迎えている。背景にあるのは、昨年末に国が打ち出した避難者支援と賠償の方針だ。これまで前提としてきた「全員帰還」を転換し、帰還困難で別の土地への移住を選ぶ人たちに賠償を行う。それに表裏して除染の完了目標時期も数年単位で遅らせる計画が発表された。否応なしに避難住民の「帰還しない」とい ...

2014年1月22日(水)

故郷はどうなる 除染廃棄物に揺れる福島

福島第一原発の事故を受けて、福島県内で行われている除染で出た土などの放射性廃棄物をどこに置くのか。大きな「決断」を被災地に迫る要請が昨年末、国から出された。「中間貯蔵施設」の建設要請だ。国は地元が受け入れれば、放射線量が高く長期間帰還が見込めない帰還困難区域を抱える双葉町や大熊町など周辺3町に、19平方キロメートルに及ぶ土地を国有化すべく用地買収の交渉を開始する。住民 ...

2013年7月11日(木)

激増する野生動物 ~福島の生態系に何が~

東京電力福島第一原発事故から2年余り。人が全く住まない空間が生まれた結果、周辺地域では人が手入れしていた田んぼや畑は草が生い茂り、ネズミやイノシシなど野生動物が急増している。家屋や農作物への被害は深刻で、除染が進みようやく住み慣れた家に帰れると思っていた人の中には、帰還をあきらめる人も出ている。しかし、その駆除には限界があり、対策には課題も多い。事態を重くみた福島県は ...

2013年5月15日(水)

1000年後の命を守るために ~どう伝える 震災の教訓~

東日本大震災の教訓を未来に伝えるために、津波被害を受けた建物など「震災遺構」を保存しようとする動きが各地で起きている。しかし、保存には悲しみを思い出したくないという遺族感情への配慮や、保存の費用をいかに捻出するかなどの課題があり、簡単ではない。遺構の多くは、撤去費用の予算が切れる年度末の3月で取り壊された。こうした中、住民と行政が話し合いを重ね、一部保存を決めたケース ...

2013年4月23日(火)

あふれる汚染水 福島第一原発で何が

今月、相次いで起きた東京電力・福島第一原発の汚染水漏えい。新たに造られた地下貯水槽から高濃度の汚染水が漏出し、移送する先のタンクが足りなくなる懸念が生じている深刻な事態に直面している。原因を探ると、福島第一原発では毎日400トンずつ増える汚染水の保管に振り回され、地下貯水槽からの漏えいのリスクについて、東京電力も、監督・規制する側の国も見落としていたことが明らかになっ ...

2013年3月7日(木)

被災地1000人の声 ~震災2年アンケート~

震災直後からNHKが7回に渡って行ってきた被災した方へのアンケート。震災2年を迎える今回は1000人を超える方に大規模アンケートを実施した。その結果、被災地の厳しい現実が浮かび上がってきた。「復興が遅れている」「復興が進んでいる実感が持てない」と9割近くが回答。さらに新たな問題として浮き彫りになったのが「家族関係の悪化」だ。経済的困窮や生活再建へ決断を迫られる中で家族 ...

2013年2月4日(月)

原発と活断層 規制委調査の波紋

各地の原発で断層の調査を進めている国の原子力規制委員会の専門家会議。福井県の敦賀原発について報告書の案を示し、「2号機の真下を走る断層は、安全側の判断として活断層である可能性が高い」と結論づけた。規制委が報告書をもとに、最終的に「運転再開を認めない」と判断すれば、去年9月の発足以来、初めて原発の運転を制限するケースになるとして、注目されている。今回の調査で、なぜ、活断 ...

2013年1月30日(水)

原発事故 進まない“不動産賠償”

福島第一原発の事故による史上最大規模の損害賠償。その遅れから多くの被害者が新たな生活に踏み出せずにいる。最大の理由は土地や住宅など不動産賠償が始まらないことだ。今月、「福島復興本社」を立ち上げた東京電力。不動産の基準については半年前に発表したものの、対象となる住宅は少なくとも3万5千件。膨大な個人情報をどう処理するのか、まだ基準による線引きで個人や自治体間に生じる「賠 ...

2012年12月11日(火)

“震災漂流物”154万トンの衝撃

東日本大震災の津波によって流されたガレキ“震災漂流物”。11月、国は衝撃的な漂流予測を発表した。これまでアラスカやカナダなどに漂着し話題を集めたサッカーボールやオートバイ等はまだ序章に過ぎず、12月から本格漂着が始まるというのだ。しかもこれから漂着するのは、倒壊家屋や破損した船など、いわば“ガレキ本体”154万トン。警戒感を強める現地を取材すると、すでに“序章”の段階 ...

2012年11月21日(水)

原発直下に活断層? 問われる国の判断

いま、全国で唯一稼働している大飯原発で、破砕帯と呼ばれる断層の調査が進められている。原発直下にある断層が動いて地盤にズレが生じ、原発に大きな被害を与える可能性があるというのだ。国の原子力規制委員会の専門家グループによる現地調査では、活断層の可能性がある地層のズレが確認され、これまでの電力事業者任せの調査の限界が浮き彫りになった。また、この問題の背景には、これまで情報を ...

2012年11月5日(月)

原発作業員が去っていく 福島第一原発“廃炉”の現実

史上最悪レベルの事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所。廃炉を終えるまでには40年もの歳月が必要とされている。いま、この現場で働く作業員をめぐって深刻な事態が起きている。国や企業の定める放射線の被ばく限度に近づき、仕事を続けられなくなるケースが続出。待遇の悪化で原発を去る作業員も相次いでいる。国家的な課題「廃炉」を担う人材をどう確保していくのか。現場の実態を検証し ...

2012年9月11日(火)

原発避難解除はいつ 苦悩する町と住民

福島第一原発の事故から一年半、被災自治体の復興が壁に直面している。高線量で居住困難となるエリア(双葉町、浪江町等)では、「仮の町」への移住を掲げるが、いつになるか見通しは立たず、低線量で帰還可能とされたエリア(南相馬市、飯舘村等)でも、除染に不安を持つ若い世代が帰還を躊躇している。住民の心身は、他に例のないほど追い詰められている。こうした中、5年帰らない方針を4自治体 ...

2012年9月10日(月)

震災不明者を家族のもとへ ~密着“似顔絵”捜査~

2848人…東日本大震災の被害の甚大さを物語る行方不明者数。遺体が発見されても損傷が激しく、身元特定は日に日に難しくなっている。最も不明者の多い宮城県では県警本部が去年11月特別捜査班を設置、17人の捜査員が必死の作業を続けている。中でも効果を発揮しているのが「似顔絵」。ベテラン捜査官が生前の穏やかな表情を遺体から推定して描き公開したところ、次々に身元確認につながって ...

2012年6月20日(水)

“里山”汚染メカニズムを解明せよ ~福島農業・2年目の模索~

原発事故から2度目の田植えを迎えた福島。この春、農家たちが特に不安を抱いていたのは、周囲の山林から水田に入り込む水による汚染。水による汚染は防ぎようがないと、今年の稲作りを断念した集落も出る一方、山から水田へ放射性物質が入るのを防ごうと、自力で模索を続ける農家たちもいる。こうした中、今、東大や新潟大学など多くの研究者たちが、去年春には問題ないとされたにも関わらず秋にな ...

2012年6月18日(月)

原発運転再開“政治決断”を

“安全に絶対はない”という教訓を残した福島第一原発事故から1年3か月余り。政府は関西電力大飯原発3・4号機の運転再開を決定した。電力不足への懸念の一方で安全への不安…国論を二分する中での判断となった。脱原発依存を目指すとしてきた野田総理大臣は「原発は重要な電源」と明言し、原発の運転再開に理解を求めている。事故を経験した日本は、原発とどう向き合っていくことになるのか。細 ...

2012年4月25日(水)

始まった住民帰還 ~福島・川内村の模索~

原発事故後、役場ごと避難していた福島県川内村。今月から役場や学校、診療所などを村に戻し、住民に帰村を促す“全村帰還”に取り組んでいる。遠藤雄幸村長の「必ず故郷を取り戻す」との決意のもと、避難区域の自治体でさきがけとなる取り組みだ。この呼びかけに応じるなどして現時点で村で暮らしているのは、村民3000人のうちおよそ500人だが、多くの課題に直面している。放射線への不安に ...

2012年4月5日(木)

どうする原発 運転再開 不安は解消されるのか

東京電力福島第一原発事故を受けて、政府が原発の安全性を確かめるために導入した「ストレステスト」。3月23日、原子力安全委員会が関西電力大飯原発3、4号機の結果について、事実上容認した。今後、政府が地元の理解を得て、運転再開の判断をすることになる。ところが地元の福井県では、地域経済のために運転再開を求める声がある一方で、「福島第一原発の事故の教訓がまだ生かされない」との ...

2012年3月1日(木)

震災データマップ 記録が語る新事実

東日本大震災からまもなく1年。この震災では、国や自治体、研究機関などがかつてない膨大な被災情報を調査し記録した。約2万人もの死者・行方不明者。40万人もの避難者。その被災の状況や、避難場所、1年の動きなど、様々なデータは1人1人の人生そのもの。NHKでは集めたデータを分析しデータマップを作成。津波での被害は地域ごとどう違うのか、被害の差をうんだ背景は何か。40万人の避 ...

2012年2月29日(水)

“原発情報”クライシス ~日本は何を問われたか~

福島第一原発事故からまもなく1年。外交の研究者や元検事総長など民間の専門家集団からなる「民間事故調」は、独自の事故調査報告書を2月末に公表する。報告書は、政権中枢の政治家に加え、海外の要人など300人ものヒアリングを実施。専門家ならではのネットワークを活かし、米エネルギー省長官や米原子力規制委員会(NRC)高官などの聞き取りを行い、これまで知り得なかった原発事故に対す ...

2012年1月23日(月)

原発賠償 遠い生活再建

東京電力福島第一原発事故の損害賠償。手続きの開始から4か月、被害者からは東京電力の賠償が十分ではなく、生活再建ができないという声が高まっている。「土地や自宅の賠償が保留され新しい家が買えない」「働くとその利益分、賠償金が減額される」など様々な不満が浮かび上がる。そうした中、注目されるのが国の「原子力損害賠償紛争解決センター」。第三者の弁護士が被害者の個別事情に応じて賠 ...

2012年1月17日(火)

子どもが語る大震災(2) ぼくらは大津波を生きた

釜石市沿岸部にある釜石小学校。3月11日、年度末の短縮授業で児童はいつもより早く下校し、家でゲームをしたり、友だちと遊んだりするなど、大人の管理下を離れて自由な時間を過ごしていた。大津波にのまれる町を目撃した親や教師たちは、「子どもたちはもうだめ・・・」と覚悟を決めた。しかし子どもたちは大人の予想をはるかにこえる行動をとっていた。防災学習の知識をいかし自力で安全な場所 ...

2012年1月16日(月)

子どもが語る大震災(1) 高校生が伝える福島

東日本大震災で被災した状況を自ら記録し続けている高校生たちがいる。福島県立原町高校放送部の生徒たちだ。原町高校は福島第一原発から30キロ圏内の南相馬市にあり、震災直後から学校は閉鎖。5月に2か所の「サテライト校」に分かれ授業は再開したが、転校を余儀なくされた生徒も全校の半数に及ぶ。放送部の2年生7人は震災と原発事故に翻弄される自分や家族の姿を記録。ドキュメンタリー作品 ...

2011年11月9日(水)

どう避難をうながすか 変わる大津波警報

わずか3分程で津波の高さを予測する気象庁の警報システムが、東日本大震災では、実際よりも遙かに小さな予測値を伝え、多くの人々を危機にさらした。検証からは、巨大地震の際には、迅速さと正確さを両立させようとする事が、かえって危険につながるという限界が見えてきた。気象庁では、今、M8以上の地震では、科学的な根拠が薄くても、「巨大」などの表現を使い、警報を出す事を検討している。 ...

2011年11月8日(火)

放射性物質を減らせ ~福島・限界に挑む農家たち~

福島県内の農家たちが、国や自治体に頼らず、自ら放射能汚染の測定と農地の除染に取り組み、農業再生を図ろうと立ち上がった。カリウムやゼオライト、ホタテ貝の粉末など「除染」に効果があるとされる五種類の試験資材を土に散布し、綿密にデータを取り続ける須賀川市の農業生産法人。研究者チームと組んで、土の成分の構成による汚染の実態を明らかにし、水の浄化や土壌改良で、安全な作物が作れる ...

2011年10月31日(月)

どうなる福島のコメ ~安全宣言は出たものの~

今月中旬、全部で1700か所に及ぶ放射能検査を終え、「安全宣言」が出された福島のコメ。しかし、県内のコメ仲買業者の倉庫には、売り先の決まらない新米が次々と運び込まれ、山積みにされている。例年なら収穫前に契約を交わしていた得意先が、ことごとく取引中止を表明したためだ。汚染された福島産牛肉の流通が発覚して以来、全国に広がる「福島産」敬遠の動き。西日本の業者は「福島の米はタ ...

2011年9月14日(水)

巨大津波が小学校を襲った ~石巻・大川小学校の6か月~

東日本大震災で多くの児童が犠牲になった小学校がある。巨大津波によって全校児童108人のうち、74人が死亡・行方不明となっている宮城県石巻市立大川小学校。地震発生から避難準備を開始、津波が到来するまでにおよそ50分の時間があったにも関わらず、高台への避難の途中に、子どもたちは津波に襲われた。なぜ、幼いいのちがこれほどまでに失われたのか。二度とこのような痛ましい事態を起こ ...

2011年9月7日(水)

町をどう存続させるか ~岐路に立つ原発避難者たち~

震災から半年、原発事故で被災した自治体で、町の将来を巡り激しい議論が起きている。放射性物質による深刻な汚染が明らかになった浪江町では、故郷への帰還を目標に掲げる役場に対し、商工会青年部を中心とする子供を持つ若い経営者たちが異議を唱え、敢えて、『故郷には戻らない』と宣言。放射線の脅威がない“代替地”に結集し、いち早くコミュニティの再生をはかるべきだと主張しはじめた。町民 ...

2011年8月31日(水)

ふるさとで産みたい ~福島・妊婦と医師の模索~

原発事故に揺れる福島県南相馬市の産婦人科医、髙橋亨平医師(72)。病院のある地区は普通の生活が認められているものの、国は「妊婦や子どもはできるだけ避難を」と呼びかけている。しかし、避難所を転々として体調を崩した妊婦たちが高橋医師を頼って次々戻っており、放射線とともに暮らさざるを得なくなっている。この土地で産んでもいいのか、無理をして再び避難すべきなのか…妊婦たちの苦悩 ...

2011年8月1日(月)

福島を生きる 詩に刻む被災地の言葉

「放射能が降っています。静かな 静かな 夜です。」 震災の体験をストレートな言葉で表現した詩をツイッターに発表し、注目を集める福島在住の詩人・和合亮一さん。いま、同じ福島で被災した人々を訪ねて話を聞き、詩を作る作業を進めている。被災者が心の奥に閉じ込めた言葉を掘り起こし、詩で震災を記録しようというのだ。さらに、被災者との会話の中に見つけた「前向きな言葉」を詩で表現し ...

2011年7月14日(木)

“原発被害者”進まぬ救済

東京電力福島第一原発の事故による被害者救済は「原子力損害賠償法」に基づいて行われることになっている。しかし賠償の時期や範囲、金額、また情報提供を誰が行うかなどは具体的に決められていない。現在、「原子力賠償紛争審査会」が賠償に向けた“指針作り”を進めているが、全国に避難した被害者には情報が行き渡らず、また賠償の遅れから経営が追い詰められる農家も増えている。さらに、避難指 ...

2011年6月27日(月)

震災遺児をどう支えるか

東日本大震災で親を亡くした「震災遺児」。「あしなが育英会」の調査で、その数は阪神・淡路大震災の時の2倍を大きく上回ることが明らかになった。今回NHKは、あしなが育英会の実態調査に密着。そこから見えてきたのは、遺児たちが直面する過酷な現実だった。被災した高齢の祖父母が保護者になるケースも目立ち、親を亡くした心の傷が癒えぬまま、経済的に厳しい暮らしを余儀なくされている。し ...

2011年6月23日(木)

子どもたちが綴(つづ)った大震災

大震災から3か月がたった今、被災地の子どもたち80人が自身の体験を作文に綴(つづ)った。子どもの置かれた現状を伝えたいというフリージャーナリストの呼びかけに、保護者と子どもが賛同し、原稿用紙に向かったのだ。子どもたちは想像以上に厳しい現実に直面していた。「津波から泳いでひっしににげている人が見えました」(小6)。一方で「皆さんにお礼が出来るよう(略)優しくて、たくまし ...

2011年6月14日(火)

原発事故と日米同盟

在日アメリカ軍の被災者支援「トモダチ作戦」の成果によって、普天間基地移設問題以降、冷え切っていた関係が改善したかに見られる日米同盟。しかし、福島第一原発事故の初動対応を巡って、日本に対する米国の不信が、これまでになく高まっていたことが、明らかになった。「情報不足」や「安全基準の相違」によって疑念を強めた両国の外交交渉を検証し、重大事故発生時における協力体制構築の課題に ...

2011年6月13日(月)

“みんなで町に戻る” ~原発事故 3か月目の決意~

「みんなで浪江町に戻るために」と題する宣言が、今月打ち出された。震災と原発事故にあった福島県浪江町が、町独自に今後の展望について“考えを明確に”したのだ。背景にあるのは、先の見えないなかで進む町民分散への危機感。町のアイデンティティと絆を守るために、浪江町臨時役場(二本松市)が中心となり、様々な模索を始めている。住宅面では、仮設住宅をできるだけ集中させて、町のコミュニ ...

2011年6月7日(火)

原発停止 広がる波紋

先月、異例の政治判断によって停止した中部電力の浜岡原発。「今後30年以内に87%の確率で起きる」とされる東海地震の想定震源域のほぼ真ん中にあり、国は津波に備えた防波壁の設置などの対策が完了するまで運転を停止すべきだとしている。中部電力が発電する電力の15~20%を担ってきた浜岡原発が停止したことで、需要がピークを迎える夏の電力供給は綱渡りの状態になる。また、原発と共生 ...

2011年5月23日(月)

教壇に立つのはだれ? ~小学校・英語必修化の波紋~

今年度から小学校5・6年生の授業で外国語活動が必修化(年35コマ)された。これまで、全国の自治体の3割以上が、外国語指導助手の調達を斡旋会社への業務委託でまかなっていたが、去年、千葉と愛知などでその業務委託が“偽装請負”だと労働局から指摘された。法律上、「業務委託」では、教室で担任が外国語指導助手に対して指導したり打ち合わせたりできない事になっている。その制約が守られ ...

2011年5月11日(水)

故郷(ふるさと)はどうなるのか ~福島・浪江町 原発事故に直面する人々~

地震と津波、そして原発事故に見舞われてから2か月を迎える福島県浪江町。人々を取り巻く状況は厳しさを増している。捜索活動は始まったものの、遺体の損傷が激しく、身元確認は進んでいない。最新の調査で町の放射線量が高いことも判明し、避難生活が年単位に及ぶ恐れも高まってきた。そうしたなかでも希望を捨てずに動きだしたのが、町の将来を担うと期待されていた商工会青年部のメンバーだ。原 ...

2011年5月10日(火)

学校再開 子どもたちは今 ~大震災から2か月~

東日本大震災から2ヶ月。被災地では、ようやく学校が再開し始めた。宮城県山元町の中浜小学校は校舎が大破。全員が奇蹟的に助かったものの、肉親を失い転居を余儀なくされる児童も多く、59人いた児童は35人に。近くの学校で合同で授業を受けることになった。地域の核である学校を守りたいと、校長、児童、地域は奮闘する。宮城水産高校では、地元で漁業を継ぐ決意した生徒達が、家や肉親、生活 ...

2011年4月7日(木)

町を失いたくない ~福島・浪江町 原発事故の避難者たち~

【総合テレビ】20:00~20:45 地震、津波、そして、原発事故が襲った福島県浪江町。住民約二万人の殆どが福島第一原発から20キロ以内に暮らしていたため、いつ終わるともしれない避難生活が続いている。未だ行方不明の人々。放射性物質のため、救助にも、遺体確認にも行けないことを悔やむ人々。町を救うためにと、原発の復旧作業に向かう人。再び町に帰る日まで、町民たちのつながり ...

2011年3月30日(水)

連鎖する震災ダメージ どうする日本経済

【総合テレビ】20:00~20:43 史上最大規模の震災からおよそ3週間。浮き彫りになってきたのが被災地の企業活動の壊滅的打撃だ。電気・自動車など、大手メーカーの工場の多くが、電力や水に恵まれた東北地方に集中していたが、宮城県や福島県などでは、操業再開をめざしてメーカーが作業を進めている。一方、東北・関東以外の企業にも深刻な陰を落とし始めているのが計画停電だ。連続運 ...

2011年3月24日(木)

原発事故 広がる波紋

【総合テレビ】20:00~20:45 福島第一原発事故が終息せず長期化する中、周辺地域の被害も広がり続けている。放射性物質が福島県内だけでなく周辺地域でも相次いで測定。避難や屋内退避の対象になっていない半径30キロ圏外の市町村の中にも、物資の不足から集団移転など考え始めたところがある。更に周辺地域の野菜や水道水にも放射性物質が検出され始め、影響は更に広がる様相を見せ ...