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原発(53件)の放送記録

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2023年8月28日(月)

処理水放出 中国への対応は?漁業者は?

「破られてはいないが、果たされてもいない」。8年前の“約束”について全漁連のトップが語ったことば。政府は“約束”にどのように向き合い、なぜそれは「果たされていない」のか。そして、この間、漁業者たちはどんな現実に直面してきたのか。番組では“すれ違い”の8年を多角的に検証。さらに、“約束”を守るためのさらなる壁も見えてきました。今回の放出をどう受け止め、未来へとつなげてい ...

2022年12月5日(月)

電気代値上げ、節電、脱炭素・・・どうなる“原発活用”の行方

12月から始まる“冬の節電要請”、相次ぐ電気料金の値上げ、実現が急がれる脱炭素社会・・・。エネルギーをめぐる状況が激変する今、活発化しているのが“原発活用”に向けた動きです。政府は、原発事故のあと繰り返し「想定しない」と説明してきた原発の新増設について、年末までに検討すると発表。「既存原発の再稼働」「運転期間の延長」などはどうなるのか?私たちの暮らしに直結するエネルギ ...

2022年6月13日(月)

ある日、電気が来なくなる!? どう切り抜ける“電力クライシス”

猛暑の夏や、寒さ厳しい冬、突然「電気」が来なくなったら…。原油や天然ガスなどの資源高の直撃を受けて“新電力”事業者が相次いで撤退し、前触れなく「サービス停止」を突きつけられる個人や事業者が急増しています。さらに火力発電所が減少し、この夏や冬に「計画停電」が行われる可能性まで議論に。なぜ、いま電力が足りないのか?不足はいつまで続き、暮らしにどんな影響が?日本の“電力クラ ...

2022年3月3日(木)

東日本大震災から11年 “あの人と話したい” 福島・請戸小学校の子どもたち

2011年3月、福島県浪江町の請戸小学校に通っていた93人の子どもたち。 東京電力・福島第一原発の事故によって、全国各地に避難せざるを得なくなり、離ればなれになりました。 NHKでは、去年10月、校舎が震災遺構として公開されるのを機に、当時の児童に作文を募集しました。 あれから11年。空白と向き合い、前に進もうとする若者たちの姿を見つめました。

2021年12月2日(木)

“核のごみ”と住民の分断 ~私たちに問いかけるのは~

原子力発電を続ける限り出る“核のごみ"。去年、北海道・寿都町で、その最終処分場建設に向けた調査が始まった。電力会社が出資するNUMOは、住民の理解を深める取り組みもしているが、住民同士が歩み寄っているとは言いがたい状況だ。国が設置を定める「対話の場」には、反対する住民の多くが出ておらず、出席を促す仕組みもない。国の政策により深まる住民同士の溝をどのようにして埋めるのか ...

2021年3月3日(水)

原発7キロの喫茶店 ~福島・大熊町 流転と再会の10年~

町の中心地にあった喫茶店レインボー。再開を望む常連客に背を押され、福島第一原発から7キロに建設中の新しい街で、この春再スタートする。かつては商店の店主や農家、原発作業員など多くの人でにぎわった。マスターの人柄と、なにげない1杯のコーヒーが心のよりどころだった人々は、事故後ばらばらになり、当たり前の日常や人とのつながりを失った。震災から10年のそれぞれの日々、そして喫茶 ...

2020年10月15日(木)

国民負担に!? 16兆円超 巨大原子力政策の行方

事業費16兆円超。原発の使用済燃料からプルトニウムを取り出し再利用する国策「核燃料サイクル」。昭和30年代に構想が持ち上がってから半世紀あまり、7月末に青森県六ヶ所村の再処理工場が原子力規制委員会の安全審査に“合格”し、今月には燃料製造工場に事実上の“合格”が出された。巨大事業がいよいよ動き出そうとしている。しかし、専門家や電力関係者への独自取材から、国民に残しかねな ...

2020年3月11日(水)

原発事故 避難者の心に何が? 9年目の大規模調査

福島第一原発の事故から9年。避難を続ける人たちの心が今なお深刻な傷を抱えたままである実態が、去年行われた大規模な調査から浮き彫りになった。調査の対象となったのは、福島県浪江町の帰還困難区域・津島地区の住民513人。その半数近くにPTSDの疑い、3割近くにうつなどの疑いがあることがわかったのだ。取材から見えてきたのは、これまで見過ごされてきた「若い現役世代」の苦しみや、 ...

2019年10月23日(水)

追跡 関西電力・金品受領の裏で何が?

関西電力の経営幹部ら20人が、福井県高浜町の元助役・森山栄治氏から、多額の金品を受け取っていた問題。調査報告書を公表した岩根社長らは、金品を「断ると返された」と強調した。2011年に起きた、福島第一原子力発電所の事故の後、原発再稼働のトップランナーとも言われた関電。その幹部たちと、元助役との異常な関係は、なぜ、どのように築かれていったのか、内実を知る関係者たちの取材を ...

2019年9月19日(木)

東電刑事裁判 見えてきた新事実

福島第一原発の事故をめぐる歴史的な裁判の判決が出た。裁判の過程では、東日本大震災の3年前に巨大津波への対策を行い、被害を免れていた原発が存在することが明らかになり関係者に衝撃が走った。茨城県にある日本原電・東海第二原発だ。東京電力と日本原電の津波への対応は、なぜ分かれたのか。不確かな巨大リスクにどのように向き合えばよいのか、そして、見えてきた教訓は現在の安全審査に生か ...

2019年3月7日(木)

今も10万か所以上 除染ごみがなくならない

福島県には、原発事故から8年が経つ今も民家の軒先や駐車場などに、緑色のシートに覆われた除染ごみが「現場保管」されている。当初は速やかに対処するとしていたが、10万か所以上残ったままなのだ。さらに国の方針の県外での最終処分のめどがまったく立たない中、国は放射性物質の濃度が一定基準を下回った除染ごみを、道路や防潮堤の建設資材などに「再生利用」する方針を打ち出したが、地元か ...

2018年3月6日(火)

原発事故 “英雄たち”はいま 被ばく調査拒否の実態

7年前、世界最悪レベルの事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所。汚染が広がる恐れもあるなか、極めて高い放射線量のもと、収束作業にあたった原発作業員たちがいた。「フクシマ50」とも呼ばれた彼らのように、事故直後の原発構内で作業に当たったいわゆる「緊急作業従事者」の数は約2万人に上る。事故後、国は彼らの健康影響を把握し、将来の放射線防護に役立てるために大規模調査を立ち ...

2017年10月3日(火)

全国最大の“原発訴訟” 責任は誰に?

来週、全国最大の原発訴訟に判決が下される。ふるさとが帰還困難区域となった人、県外に自主避難した人など、立場を越えて団結したおよそ4000人の原告が、国や東京電力の“責任”を問う注目の裁判。最大の争点は「巨大な津波を予見し、事故を防げたかどうか」。東日本大震災より以前に、巨大津波と原発への影響について調べた“新たな資料”も見つかっている。裁判が社会に問いかけるものとは何 ...

2017年6月6日(火)

原発事故から6年 未知の放射性粒子に迫る

福島第一原発事故の際、過去の事故では見つかっていないタイプの放射性粒子が放出されていたことが明らかになった。大きさは1/1000ミリ以下から0.5ミリほど。微細なガラス玉に放射性セシウムが閉じ込められている。水に溶けないため、体内や環境中に長期間、残留する懸念がある。従来、考えられてきた放射性セシウムとは影響が異なる可能性があるという。「さらなる研究が必要」としつつ、 ...

2017年5月24日(水)

「安全なのに売れない」~福島“風評被害“はいま~

原発事故から6年が過ぎた福島。かつては東北有数の米どころだったが、生産量は事故前の4分の3に減少。大きな要因のひとつとされるのが風評被害だ。福島県産の米はすべて放射性物質に関する検査を実施していて、2015年以降、国の基準値を超えるものは出ていない。それにも関わらず、全国平均と比べ安い価格での取引が固定化し、その多くが「業務用米」など、福島県産とわからない形で流通して ...

2017年5月17日(水)

原発周辺の町 あふれる野生動物 ~避難指示解除で何が~

巨大イノシシやアライグマ、そしてキツネ。福島第一原発事故に伴う避難指示解除から1か月あまり、帰還した住民を待ち受けていたのは、住宅街に住み着いた野生動物たちだった。住民帰還を進めたい自治体は新たな対策に乗り出している。町の中では銃を使えないため、専用の罠を設置。さらに浪江町では、家や畑を敷地ごとフェンスで囲うという独自の対策を始めた。避難指示解除の町で何が起きているの ...

2017年3月9日(木)

震災6年 汐凪(ゆうな)を捜して ~津波と原発事故 ある被災者の6年~

東日本大震災から5年9か月たった去年12月11日、福島第一原発のある大熊町で最後の行方不明者となっていた木村汐凪ちゃん(当時小学1年生)の遺骨が見つかった。汐凪ちゃんの父、木村紀夫さんは、父と妻も津波で失い、唯一行方不明だった汐凪ちゃんを、原発事故に翻弄されながら探し続けてきた。遺骨を前に、「ほっとした反面、もっと早く見つけられたのでは・・・」と小さな安堵と大きな悔い ...

2017年3月8日(水)

震災6年 埋もれていた子どもたちの声 ~“原発避難いじめ”の実態

同級生に150万円もの金を支払わされていたという横浜の中学生。名前に「菌」をつけて呼ばれていた新潟の小学生。原発事故で避難する子どもへのいじめが各地で相次いでいる。“原発避難いじめ”の全体像がわかる統計がない中、 NHKと早稲田大学などによるアンケート調査では、回答した700世帯のうち50世帯あまりが「いじめを受けたことがある」と回答。自殺未遂をはかるなど、深刻なケー ...

2015年3月11日(水)

“帰りたい… 帰れない…” ~福島の避難者 それぞれの選択~

「すぐに故郷に帰れる」と信じて避難生活を始めて4年目。未だ避難を続けている人は23万人余り、そのうち福島県の避難者は半数を超える。震災1年目には「故郷に帰りたい」と希望していた人が4割ほどだったが、今年の調査では「帰りたい」人は1~2割にとどまった。原発事故の避難区域では、故郷への帰還をあきらめて、自宅を解体する人たちが相次いでいる。大きな理由は、避難先に暮らしを築い ...

2014年8月27日(水)

原発事故 住民の安全どう守る

川内原発の再稼働への“合格通知”となる規制委の審査書が、9月にも正式決定される見込みだ。しかし、地元では避難計画をめぐり混乱が起きている。自治体が作った計画を、住民が検証したところ、十分な避難スペースがない、スクリーニングの詳細が決まっていないなど“漏れ”が見えてきたのだ。30キロ圏では、発言権もないまま計画策定を求められ、不満を表明する自治体もでている。日本では国が ...

2014年7月7日(月)

原発新基準 安全は守られるのか

政府が「世界で最も厳しい」としている日本の原発の新規制基準。優先的に進められている九電・川内原発の安全審査が大詰めを迎えている。地震・津波対策など“ハード”の整備は行われてきたが、一方で、緊急時に作業員がどう対応するかなど“ソフト”は、十分ではないと指摘されている。マニュアルにない事態でどう動けばいいのか、福島原発の事故で注目された「所長の能力や権限」をどうすればよい ...

2014年5月29日(木)

原発事故の"指定廃棄物" 行き場はどこへ

原発事故で放出され、12都県に広がった放射性物質を含んだ大量の「指定廃棄物」。国の責任の下、「各都県内」で処理を進める原則が決定されたが、最終処分場の候補地選びは難航を続けてきた。栃木と茨城では国の指名に自治体が猛反発し、白紙撤回に。そこで国は、選定の条件を明示しながら、風評対策費等50億円まで計上するなど、新たな方法で候補地絞り込みを進めている。いま「先行事例」とし ...

2014年3月5日(水)

原発事故にどう備えるか 検証 避難計画

東京電力福島第一原発事故から3年。福島県では、事故直後の避難やその後の不自由な生活で体調を崩し亡くなった人が1600人を超え、地震や津波による直接死を上回った。再び原発事故が起きた時、住民を安全に避難させることはできるか。原発の再稼働に向け準備が進められる一方で、国は、避難地域を拡大、住民を段階的に避難させるなど新たな指針を定めた。しかし被災者1万人アンケートからは、 ...

2014年2月26日(水)

”よりどころ”はどこに? ~原発避難から3年・浪江町の選択~

福島原発事故から3年。避難住民は、ふるさとへの帰還か、町外への移住かの大きな決断の正念場を迎えている。背景にあるのは、昨年末に国が打ち出した避難者支援と賠償の方針だ。これまで前提としてきた「全員帰還」を転換し、帰還困難で別の土地への移住を選ぶ人たちに賠償を行う。それに表裏して除染の完了目標時期も数年単位で遅らせる計画が発表された。否応なしに避難住民の「帰還しない」とい ...

2014年1月22日(水)

故郷はどうなる 除染廃棄物に揺れる福島

福島第一原発の事故を受けて、福島県内で行われている除染で出た土などの放射性廃棄物をどこに置くのか。大きな「決断」を被災地に迫る要請が昨年末、国から出された。「中間貯蔵施設」の建設要請だ。国は地元が受け入れれば、放射線量が高く長期間帰還が見込めない帰還困難区域を抱える双葉町や大熊町など周辺3町に、19平方キロメートルに及ぶ土地を国有化すべく用地買収の交渉を開始する。住民 ...

2013年7月11日(木)

激増する野生動物 ~福島の生態系に何が~

東京電力福島第一原発事故から2年余り。人が全く住まない空間が生まれた結果、周辺地域では人が手入れしていた田んぼや畑は草が生い茂り、ネズミやイノシシなど野生動物が急増している。家屋や農作物への被害は深刻で、除染が進みようやく住み慣れた家に帰れると思っていた人の中には、帰還をあきらめる人も出ている。しかし、その駆除には限界があり、対策には課題も多い。事態を重くみた福島県は ...

2013年4月23日(火)

あふれる汚染水 福島第一原発で何が

今月、相次いで起きた東京電力・福島第一原発の汚染水漏えい。新たに造られた地下貯水槽から高濃度の汚染水が漏出し、移送する先のタンクが足りなくなる懸念が生じている深刻な事態に直面している。原因を探ると、福島第一原発では毎日400トンずつ増える汚染水の保管に振り回され、地下貯水槽からの漏えいのリスクについて、東京電力も、監督・規制する側の国も見落としていたことが明らかになっ ...

2013年2月4日(月)

原発と活断層 規制委調査の波紋

各地の原発で断層の調査を進めている国の原子力規制委員会の専門家会議。福井県の敦賀原発について報告書の案を示し、「2号機の真下を走る断層は、安全側の判断として活断層である可能性が高い」と結論づけた。規制委が報告書をもとに、最終的に「運転再開を認めない」と判断すれば、去年9月の発足以来、初めて原発の運転を制限するケースになるとして、注目されている。今回の調査で、なぜ、活断 ...

2013年1月30日(水)

原発事故 進まない“不動産賠償”

福島第一原発の事故による史上最大規模の損害賠償。その遅れから多くの被害者が新たな生活に踏み出せずにいる。最大の理由は土地や住宅など不動産賠償が始まらないことだ。今月、「福島復興本社」を立ち上げた東京電力。不動産の基準については半年前に発表したものの、対象となる住宅は少なくとも3万5千件。膨大な個人情報をどう処理するのか、まだ基準による線引きで個人や自治体間に生じる「賠 ...

2012年11月21日(水)

原発直下に活断層? 問われる国の判断

いま、全国で唯一稼働している大飯原発で、破砕帯と呼ばれる断層の調査が進められている。原発直下にある断層が動いて地盤にズレが生じ、原発に大きな被害を与える可能性があるというのだ。国の原子力規制委員会の専門家グループによる現地調査では、活断層の可能性がある地層のズレが確認され、これまでの電力事業者任せの調査の限界が浮き彫りになった。また、この問題の背景には、これまで情報を ...

2012年11月5日(月)

原発作業員が去っていく 福島第一原発“廃炉”の現実

史上最悪レベルの事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所。廃炉を終えるまでには40年もの歳月が必要とされている。いま、この現場で働く作業員をめぐって深刻な事態が起きている。国や企業の定める放射線の被ばく限度に近づき、仕事を続けられなくなるケースが続出。待遇の悪化で原発を去る作業員も相次いでいる。国家的な課題「廃炉」を担う人材をどう確保していくのか。現場の実態を検証し ...

2012年9月11日(火)

原発避難解除はいつ 苦悩する町と住民

福島第一原発の事故から一年半、被災自治体の復興が壁に直面している。高線量で居住困難となるエリア(双葉町、浪江町等)では、「仮の町」への移住を掲げるが、いつになるか見通しは立たず、低線量で帰還可能とされたエリア(南相馬市、飯舘村等)でも、除染に不安を持つ若い世代が帰還を躊躇している。住民の心身は、他に例のないほど追い詰められている。こうした中、5年帰らない方針を4自治体 ...

2012年6月20日(水)

“里山”汚染メカニズムを解明せよ ~福島農業・2年目の模索~

原発事故から2度目の田植えを迎えた福島。この春、農家たちが特に不安を抱いていたのは、周囲の山林から水田に入り込む水による汚染。水による汚染は防ぎようがないと、今年の稲作りを断念した集落も出る一方、山から水田へ放射性物質が入るのを防ごうと、自力で模索を続ける農家たちもいる。こうした中、今、東大や新潟大学など多くの研究者たちが、去年春には問題ないとされたにも関わらず秋にな ...

2012年6月18日(月)

原発運転再開“政治決断”を

“安全に絶対はない”という教訓を残した福島第一原発事故から1年3か月余り。政府は関西電力大飯原発3・4号機の運転再開を決定した。電力不足への懸念の一方で安全への不安…国論を二分する中での判断となった。脱原発依存を目指すとしてきた野田総理大臣は「原発は重要な電源」と明言し、原発の運転再開に理解を求めている。事故を経験した日本は、原発とどう向き合っていくことになるのか。細 ...

2012年4月25日(水)

始まった住民帰還 ~福島・川内村の模索~

原発事故後、役場ごと避難していた福島県川内村。今月から役場や学校、診療所などを村に戻し、住民に帰村を促す“全村帰還”に取り組んでいる。遠藤雄幸村長の「必ず故郷を取り戻す」との決意のもと、避難区域の自治体でさきがけとなる取り組みだ。この呼びかけに応じるなどして現時点で村で暮らしているのは、村民3000人のうちおよそ500人だが、多くの課題に直面している。放射線への不安に ...

2012年4月5日(木)

どうする原発 運転再開 不安は解消されるのか

東京電力福島第一原発事故を受けて、政府が原発の安全性を確かめるために導入した「ストレステスト」。3月23日、原子力安全委員会が関西電力大飯原発3、4号機の結果について、事実上容認した。今後、政府が地元の理解を得て、運転再開の判断をすることになる。ところが地元の福井県では、地域経済のために運転再開を求める声がある一方で、「福島第一原発の事故の教訓がまだ生かされない」との ...

2012年2月29日(水)

“原発情報”クライシス ~日本は何を問われたか~

福島第一原発事故からまもなく1年。外交の研究者や元検事総長など民間の専門家集団からなる「民間事故調」は、独自の事故調査報告書を2月末に公表する。報告書は、政権中枢の政治家に加え、海外の要人など300人ものヒアリングを実施。専門家ならではのネットワークを活かし、米エネルギー省長官や米原子力規制委員会(NRC)高官などの聞き取りを行い、これまで知り得なかった原発事故に対す ...

2012年1月23日(月)

原発賠償 遠い生活再建

東京電力福島第一原発事故の損害賠償。手続きの開始から4か月、被害者からは東京電力の賠償が十分ではなく、生活再建ができないという声が高まっている。「土地や自宅の賠償が保留され新しい家が買えない」「働くとその利益分、賠償金が減額される」など様々な不満が浮かび上がる。そうした中、注目されるのが国の「原子力損害賠償紛争解決センター」。第三者の弁護士が被害者の個別事情に応じて賠 ...

2011年11月8日(火)

放射性物質を減らせ ~福島・限界に挑む農家たち~

福島県内の農家たちが、国や自治体に頼らず、自ら放射能汚染の測定と農地の除染に取り組み、農業再生を図ろうと立ち上がった。カリウムやゼオライト、ホタテ貝の粉末など「除染」に効果があるとされる五種類の試験資材を土に散布し、綿密にデータを取り続ける須賀川市の農業生産法人。研究者チームと組んで、土の成分の構成による汚染の実態を明らかにし、水の浄化や土壌改良で、安全な作物が作れる ...

2011年10月31日(月)

どうなる福島のコメ ~安全宣言は出たものの~

今月中旬、全部で1700か所に及ぶ放射能検査を終え、「安全宣言」が出された福島のコメ。しかし、県内のコメ仲買業者の倉庫には、売り先の決まらない新米が次々と運び込まれ、山積みにされている。例年なら収穫前に契約を交わしていた得意先が、ことごとく取引中止を表明したためだ。汚染された福島産牛肉の流通が発覚して以来、全国に広がる「福島産」敬遠の動き。西日本の業者は「福島の米はタ ...

2011年9月7日(水)

町をどう存続させるか ~岐路に立つ原発避難者たち~

震災から半年、原発事故で被災した自治体で、町の将来を巡り激しい議論が起きている。放射性物質による深刻な汚染が明らかになった浪江町では、故郷への帰還を目標に掲げる役場に対し、商工会青年部を中心とする子供を持つ若い経営者たちが異議を唱え、敢えて、『故郷には戻らない』と宣言。放射線の脅威がない“代替地”に結集し、いち早くコミュニティの再生をはかるべきだと主張しはじめた。町民 ...

2011年8月31日(水)

ふるさとで産みたい ~福島・妊婦と医師の模索~

原発事故に揺れる福島県南相馬市の産婦人科医、髙橋亨平医師(72)。病院のある地区は普通の生活が認められているものの、国は「妊婦や子どもはできるだけ避難を」と呼びかけている。しかし、避難所を転々として体調を崩した妊婦たちが高橋医師を頼って次々戻っており、放射線とともに暮らさざるを得なくなっている。この土地で産んでもいいのか、無理をして再び避難すべきなのか…妊婦たちの苦悩 ...

2011年8月1日(月)

福島を生きる 詩に刻む被災地の言葉

「放射能が降っています。静かな 静かな 夜です。」 震災の体験をストレートな言葉で表現した詩をツイッターに発表し、注目を集める福島在住の詩人・和合亮一さん。いま、同じ福島で被災した人々を訪ねて話を聞き、詩を作る作業を進めている。被災者が心の奥に閉じ込めた言葉を掘り起こし、詩で震災を記録しようというのだ。さらに、被災者との会話の中に見つけた「前向きな言葉」を詩で表現し ...

2011年7月14日(木)

“原発被害者”進まぬ救済

東京電力福島第一原発の事故による被害者救済は「原子力損害賠償法」に基づいて行われることになっている。しかし賠償の時期や範囲、金額、また情報提供を誰が行うかなどは具体的に決められていない。現在、「原子力賠償紛争審査会」が賠償に向けた“指針作り”を進めているが、全国に避難した被害者には情報が行き渡らず、また賠償の遅れから経営が追い詰められる農家も増えている。さらに、避難指 ...

2011年6月14日(火)

原発事故と日米同盟

在日アメリカ軍の被災者支援「トモダチ作戦」の成果によって、普天間基地移設問題以降、冷え切っていた関係が改善したかに見られる日米同盟。しかし、福島第一原発事故の初動対応を巡って、日本に対する米国の不信が、これまでになく高まっていたことが、明らかになった。「情報不足」や「安全基準の相違」によって疑念を強めた両国の外交交渉を検証し、重大事故発生時における協力体制構築の課題に ...

2011年6月13日(月)

“みんなで町に戻る” ~原発事故 3か月目の決意~

「みんなで浪江町に戻るために」と題する宣言が、今月打ち出された。震災と原発事故にあった福島県浪江町が、町独自に今後の展望について“考えを明確に”したのだ。背景にあるのは、先の見えないなかで進む町民分散への危機感。町のアイデンティティと絆を守るために、浪江町臨時役場(二本松市)が中心となり、様々な模索を始めている。住宅面では、仮設住宅をできるだけ集中させて、町のコミュニ ...

2011年6月7日(火)

原発停止 広がる波紋

先月、異例の政治判断によって停止した中部電力の浜岡原発。「今後30年以内に87%の確率で起きる」とされる東海地震の想定震源域のほぼ真ん中にあり、国は津波に備えた防波壁の設置などの対策が完了するまで運転を停止すべきだとしている。中部電力が発電する電力の15~20%を担ってきた浜岡原発が停止したことで、需要がピークを迎える夏の電力供給は綱渡りの状態になる。また、原発と共生 ...

2011年5月11日(水)

故郷(ふるさと)はどうなるのか ~福島・浪江町 原発事故に直面する人々~

地震と津波、そして原発事故に見舞われてから2か月を迎える福島県浪江町。人々を取り巻く状況は厳しさを増している。捜索活動は始まったものの、遺体の損傷が激しく、身元確認は進んでいない。最新の調査で町の放射線量が高いことも判明し、避難生活が年単位に及ぶ恐れも高まってきた。そうしたなかでも希望を捨てずに動きだしたのが、町の将来を担うと期待されていた商工会青年部のメンバーだ。原 ...

2011年4月7日(木)

町を失いたくない ~福島・浪江町 原発事故の避難者たち~

【総合テレビ】20:00~20:45 地震、津波、そして、原発事故が襲った福島県浪江町。住民約二万人の殆どが福島第一原発から20キロ以内に暮らしていたため、いつ終わるともしれない避難生活が続いている。未だ行方不明の人々。放射性物質のため、救助にも、遺体確認にも行けないことを悔やむ人々。町を救うためにと、原発の復旧作業に向かう人。再び町に帰る日まで、町民たちのつながり ...

2011年3月24日(木)

原発事故 広がる波紋

【総合テレビ】20:00~20:45 福島第一原発事故が終息せず長期化する中、周辺地域の被害も広がり続けている。放射性物質が福島県内だけでなく周辺地域でも相次いで測定。避難や屋内退避の対象になっていない半径30キロ圏外の市町村の中にも、物資の不足から集団移転など考え始めたところがある。更に周辺地域の野菜や水道水にも放射性物質が検出され始め、影響は更に広がる様相を見せ ...

2006年4月27日(木)

終わらない放射能汚染 ~チェルノブイリ20年~

ウクライナのチェルノブイリで史上最悪の原発事故が発生してから今月26日で20年になる。事故を起こした原子炉は、放射能の放出を防ぐため「石棺」と呼ばれるコンクリートの建造物で覆われているが、老朽化で崩壊の危険性があり、高い放射能の中、懸命の補強工事が続けられている。一方、国土の4分の1が放射能で汚染されたベラルーシでは、汚染された土壌を改良し、農業生産を再開する国家プロ ...

2001年1月11日(木)

チェルノブイリ 残された“負の遺産”

1986年4月、チェルノブイリで史上最悪の原発事故が勃発した。そのチェルノブイリは去年12月15日、ようやく閉鎖された。しかし、およそ120トンもの核燃料が危険な状態で残されているほか、老朽化による建物崩壊の危機も忍びより、新たな惨事が起こりかねないとの声も高まっている。未曾有の原発事故が残した“負の遺産”を考える。