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No.3278
2012年11月22日(木)放送
“帰れない”認知症高齢者 
急増する精神科入院

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認知症高齢者 急増するわけは
ゲスト玉井顯さん(敦賀温泉病院院長・精神科医)

それはですね、家族や周りが本当に認知症のことを正しく理解しないと、こういった現状に陥ったのではないかなと思います。
1つは、そういう認知症の偏見というのも強いのかもしれませんね。
ご家族はやはり、精いっぱい頑張ってるわけですよね。
ただその頑張り度が認知症を知らないために、よけいに、頑張り過ぎちゃって疲弊してしまうということにもなりかねません。
それで、最終的には、最後まで頑張ってみてますので、そのときにはもう、かなり心の傷というか、トラウマがあって疲弊してしまって、もう最後のとりでの精神科病院に入らなきゃいけないということになるんでしょうね。

●家族の受け入れる自信がない

家族にとっては、病院としては、安定はしてるということを言われますけれども、ご家族にとってはやはりトラウマが大きいと、なかなか、自分のとこでまた見るという自信がなくなってしまいますよね。
やはりもう、重度化となってしまうと、なかなか戻れないケースが多いですね。

●長期入院で体調が悪化も

なかなか長期になりますと、どうなるかといいますと、身体の能力も落ちますし、生活能力も落ちますよね。
さらに長引くと、今度は身体合併がよく起こる可能性がありますので、さらにご家族としたら、受け入れがたいということで、そういう悪循環が起こるんだと思います。

●認知症高齢者 長期入院の背景は

(家などで暮らしたいという思いから起きる混乱や見誤りについて)1つはいろんな原因でなるんですけれども、例えばお薬からなる場合も実際あるわけですよね。
いろんなところから認知症の方というのは、多受診といいますか、いろんなところの病院に行って、安定剤とかいろんなお薬を複合して、飲み方のこつさえ分からなくて、たくさん飲んでしまう場合がありますけれども、そういったところで逆にお薬を抜くだけで治る場合もありますし、むしろ食べられないからといって、何も分からなかったんですけれども、結局、歯科の先生に見ていただければ、口くうの問題だって、それが治れば…。
やはりいろんな認知症の方についても、精神的なことだけではなくて、いろんな複合的に見なければならないと思いますね。
もう1つ、やはり認知症の方を外来で見るというのはなかなか場合わせもそこで見えない面がたくさんあります。

●本人は上手に対応されてるのか

そうですね、取り繕いといいますか、そういったことが上手なんでなかなかそういったことを知ってないと、なかなか聞けませんし。
僕たちはどうしてるかというと、やはり外に出向きまして、やっぱり認知症というのは、生活の場面で起こってることが多いので、そういうことを例えば、はいかいがあるということがあれば、そういう家に訪れて、そういったことを少し検証してます。
例えば、家の前に神社があって、そこにいつも行ってるんですけれども、少し離れた所から家に帰ろうとすると、森なんてどこでもあるわけですけれども、そういう1つの森を見つけると、そこが家のそばだと思ってそこで迷子になってしまったり、赤い看板があったりしたら、ランドマークになって、赤い看板もどこでもありますから、そこに行って自分の道が分からなくなるということもありますよね。

●生活の場に入らないと、混乱している要因を取り除けないのか

そうですね、そうするとやはりBPSDの根本が見えたりとか、なぜはいかいをしてるのかとか、そういったことが分かりますので、僕はなるべく、外来だけではなくて、できるかぎり在宅を見て、患者さんと共にはいかいをしたり、認知症のドライバーということもありますので、一緒に僕が運転をしてやるわけですけれども、そういったことも少しBPSDとか認知症の本当の病態が少し見えるような気がします。

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