クローズアップ現代

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2021年10月20日(水)
「ものづくり×AI」で次世代をリード 若き起業家たちの挑戦

「ものづくり×AI」で次世代をリード
若き起業家たちの挑戦

アメリカや中国が覇権を握るAI業界。日本が存在感を示すためには何が必要か。今、期待を集めるのが日本が培った「ものづくり」とAIの技術を掛け合わせた製品だ。例えば「送電線検査ロボ」。送電線の劣化を熟練技術者の目ではなくAIロボットが自動で検出。視覚障害者向けの「AI点字翻訳」は、スーパーのチラシなど複雑な情報をAIが要約、点字に印刷までしてくれる。技術とアイデア、ビジネスモデルを引っ提げて全国の高専生たちが躍動する。

※放送から1週間は「見逃し配信」がご覧になれます。こちらから

出演者

  • 松尾豊さん (東京大学大学院教授 全国高専ディープラーニングコンテスト実行委員長)
  • 大門小百合さん (ジャーナリスト)
  • 井上 裕貴 (アナウンサー) 、 保里 小百合 (アナウンサー)

「ものづくり×AI」で次世代をリード 若き起業家たちの挑戦

保里:こちらのランキング、企業を時価総額で評価した世界の企業トップ20です。

井上:左の30年前、1989年は日本の金融機関を中心に日本企業が並んでいます。右の2018年になると、ほとんどがアメリカ・中国で、日本は入っていないという状況です。

保里:はい。その中で注目すべきは、現在のランキングに入っている多くがIT企業だという点。時代のテクノロジーを見事ビジネスに結びつけることに成功した企業が、今活躍しているということなんです。

井上:日本もその最先端のテクノロジーをどんどん先取りしていかないと、このランキングに戻ってくるというのはなかなか難しいですよね。

保里:今、世界の企業がこぞって争っている技術が人工知能、AIの技術です。私たちが特に注目したのは、高等専門学校。高専で学ぶ、10代から20代前半の日本の若きエンジニアたちです。得意とするものづくりの力にAIの技術をかけ合わせて、次の時代をリードする新しいビジネスを生みだしています。

「ものづくり×AI」に勝機 新市場開拓する高専ベンチャー

全く新しい視覚障害者のための、「点字翻訳システム」。

スーパーのチラシなど複雑な情報をAIが要約し、たった2分で点字にしてくれます。

視覚障害者
「ソプラノリサイタル、ピアノ、琴、尺八とつむぐ…」

視覚障害者
「ただの紙がこんなに早く、私たちにわかる文化に変えていただけるのはすごい」

こちらは、ハンマーに取り付ける小さな検査機。AIが音を解析し、コンクリートの劣化具合を知らせます。

全国で課題となっているトンネルや橋など、インフラの老朽化を簡単に見つけられる装置として期待されます。

こちらは、農業に役立つゴーグル。AIがトマトの色から酸度や糖度を判定。瞬時に表示します。収穫に最も適したトマトを見分けることで、収益アップにつなげます。

高専生が生み出すアイデアは、実に画期的。高いものづくりの技術とAIを組み合わせた新しい製品が今、次々と生まれています。

香川高専詫間キャンパスに通う、武智大河さん。手がけているのは、送電線の不具合を検査するシステムです。

鍵となるのは、AI技術の1つ「ディープラーニング」です。ロボットが走りながら送電線を撮影。何もなければ100%と表示され、異常があるとその程度が示される仕組みです。

あらかじめ、異常のない送電線の画像を何万枚もAIに学習させます。その画像との違いの程度を、AIが知らせるのです。

武智さんは、このシステムを売り出すべく去年、起業しました。会社の名前は「三豊(みとよ)AI開発」。

通常、送電線の点検は作業員がのぼって行います。武智さんは危険を伴うこの作業を、AIロボットに担わせようとしているのです。

現在は技術のブラッシュアップに努める、武智さん。送電線まで飛んでいく、ドローン型の装置を開発中。これなら、作業員が地上にいながら点検作業ができると考えたのです。

細かい部品も武智さんの手作り。1年以上かけた大作です。

三豊AI開発・香川高専(詫間) 武智大河さん
「3Dプリンターですね。3Dプリンターの威力は大きくて、本来であればこういう斜めのパーツとかできないんですけど、3Dプリンターだと思った方向にジョイントを伸ばすことができるので、製作の幅は断然広がって形にしやすくなった」

重さ11キロまで削り、遠隔操作でも安定して飛ばせるようになりました。武智さんが起業に踏み切ったのは、あるコンテストがきっかけです。

2019年に始まった、「全国高専ディープラーニングコンテスト」。全国の高専が参加し、ものづくりとディープラーニングの技術を組み合わせたビジネスを発表します。

武智大河さん(当時19)
「それでは、送電線点検ロボットについて、紹介させていただきます」

この大会で武智さんが披露したのが、あのAIロボットです。

武智大河さん(当時19)
「特徴としては非常に軽量であり、振り子式フレームにより、重心を中心に保つことで傾斜が急な送電線や送電線の付属金具も容易に乗り越えることができます」

武智大河さん(当時19)
「初期マーケットを説明します。例えば地元、四国を対象とした場合、10年間に1回、全ての送電線を点検しようとしたとき、1年間に点検が必要な距離は4,000kmになります。これを全て人が行った場合、1kmあたり1.4万円かかることが試算できました。私たちはこれを1kmあたり1万円で行います。これによって、年4,000万円の売り上げを見込みます」

コンテストの審査員は、シリコンバレーなどでも活躍する、一線級のベンチャーキャピタリスト5人。技術やアイデアに加えて、ビジネスとして成立するかどうかをシビアにチェックします。

ベンチャーキャピタリスト
「ほかの競争者がまねしようと思ったときに、それをどう守るのか」

武智大河さん(当時19)
「すでに四国電力と共同で特許を出願しています。ほかの業界さんがまねしようとした場合には、逆に私たちがロイヤリティー収入を得る側」

審査は、武智さんのチームが会社だったとして、その企業価値を金額で評価します。

なんと3億円。この結果に自信を得て、起業したのです。実用化に向け、武智さんはヒアリングを重ねています。

この日、訪れたのは電力会社から送電線の点検を請け負う会社です。

果たして現場の反応は。

武智大河さん
「例えばですね、こちらの動画になるのですが、下のグラフが飛び上がったところには異常が見える。AIによって、送電線に対して異常がどのあたりになるのか検出することができる」

「すごいなー」

武智大河さん
「ありがとうございます」

会話の中で、人手不足に悩む業界の実情も詳しく分かってきました。

送電線点検会社 楠本雅敏さん
「送電業界は、今やっぱり人間が不足やね。コロナで仕事がないけん、してることがないけんっていうて、(仕事に)来てくれるかといったら来てくれんしね。送電線(業界)も高齢化やけ、鉄塔のぼるの、みんなしんどいけん」

すかさず、開発したドローン装置の可能性を探ります。

武智大河さん
「送電線点検ドローンといって、(ロボットが)電線に飛び乗って、ロボットと同じように走っていくという」

「乗っかって行くのね?」

武智大河さん
「鉄塔から鉄塔に乗り越えるときも、飛んで次の鉄塔まで行って、走っていく」

「ええね、これ」

楠本雅敏さん
「これ、ええやん。ほな電気屋さん、いらんようになるで」

武智大河さん
「飛ばせるようになってください」

楠本雅敏さん
「なに、飛ばすのは電気屋さんがせないかんのか」

武智大河さん
「そらそうですよ」

ニーズは確実にありそうです。

一方で、電力会社に導入してもらうにはテストを重ね、実績を十分に示す必要があります。しかし、本物の送電線でできるテストの機会は少なく、電力会社が納得できるだけのデータを得られるかは分かりません。時間がどんどん過ぎていく中、武智さんは今、売り込み先を海外にも広げようとしています。落雷や山火事で送電線が傷みやすい、インドネシアなどが候補です。

毎月、武智さんが参加する「起業塾」。ここには武智さんと同じようにDCONを経て起業した高専生たちが集い、進捗や悩みを報告しあいます。

武智大河さん
「三豊AIいきます。JETRO(日本貿易振興機構)のほうをちょっと今調べていまして」

この日、武智さんは海外に視野を向けるべきか相談しました。

起業塾 主宰 東京大学大学院 教授 松尾豊さん
「やったことがある人はいないんで、そもそもすごく難しい話だと思いますが、やっておくべきだと思うので」

武智大河さん
「海外、山火事とかで結構燃えたりとかニュースになっているので、送電線と接触して、あとは断線して火事になったりというのがあるので、海外であればチャレンジングなこともできるのかなというふうに思っているので、やっぱり海外を見据えてやっていかんといかんかなと思っています」

新・技術立国めざす高専ベンチャー

保里:人工知能=AIがご専門で、全国高専ディープラーニングコンテスト、実行委員長の松尾豊さん。そして世界各国の産業政策や経営者の動向に詳しい、ジャーナリストの大門小百合さんとお伝えしていきます。高専生の武智さん、頼もしかったですね。

大門小百合さん (ジャーナリスト)

大門さん:本当ですね。しっかり特許の話もしてましたし、社会の課題を解決するという意気込みが感じられて、本当にもう頑張れって応援したくなりました。

松尾豊さん (東京大学大学院教授)

松尾さん:高専生は、もともとものづくりの基礎がしっかりしてます。機械、電気、情報、こういった分野をきちんと学んでいます。ですので、最初から活躍しやすいですし、さらに成長していくことによって世界でも十分戦えるような人材になっていくと思います。
デジタルとかAIの分野っていうのは、本当に20代の方が最強なぐらい力を持ってます。「GAFA(アメリカ)=Google、Apple、Facebook、Amazon」を考えても、彼らが起業し、大きなビジネスを作りだしたのは10代、20代のころなわけですよね。

ですから、そういった若い力というのが必要なんだと。ものづくりとAIを組み合わせるというのは、この両方の技術を持った人じゃないとできませんから、そこが日本のチャンスだと思いますね。

保里:ものづくりの力にAIの技術をかけ合わせて、すでに活躍している分野というのがあるんですよね。例えば自動運転、農業の分野、薬を作る創薬、そして医療では大量の胃カメラの映像をAIがあらかじめ学習することで人間では見つけにくい初期のがんをAIが発見してくれるという技術。すでに実用化もされているんです。高専生の皆さんの技術というのは、世界で通用しそうでしょうか。

大門さん:私はそう思います。アメリカのグーグルが、いろんなベンチャー企業に投資しているんです。そのベンチャー企業に投資してる担当の方がおっしゃっていたことなんですが、「ローカル」、そして「グローバル」にも考えられるかというところを見ているということなんです。つまり、今この高専生たちは地元に密着していろいろなローカルなニーズを引き出していると思うのですが、そのローカルの「種」が将来グローバルに行くという可能性は十分あるのではないかなと思います。

松尾さん:送電線もそうですし、それから漁業が盛んな地域で魚の種類を判別することによって市場で仕分ける作業を高速にすると。そうしますと、大量に捕れたときに魚が傷まないうちに出荷できるというようなものもあるんです。

高専は日本全国に57校あります。この57校、それぞれやはり地域の環境は違いますから、その地域で例えば困っていること、あるいは非常に盛んな産業、こういうこととAIを組み合わせていくことによって独自性のあるイノベーションを生みだしていけるのではないかと思います。
私の研究室もAIを使った企業との共同研究はたくさんやっているのですが、今、AIを必要としている企業というのは実は東京の企業ではなくて、地方の企業のほうが多いんだと。そこにチャンスが眠っているんだということだと思います。

井上:実際、今のディープラーニングも含めてですが、日本の立ち位置というのはどうなんでしょうか。

松尾さん:AIの技術で言いますと、米中がやはり圧倒的にリードをしています。しかし日本の場合はそういった技術よりも、それをどうやって使っていくかという創意工夫に僕は勝ち目があると思っています。
翻って考えてみますと、例えば自動車産業、いろんな電子機器、日本がリードしてきたわけですよね。そういった発明自体を日本が生み出したのかというと実はそうではなくて、発明は世界のいろんなところで起こって、それを身近なニーズとひも付けて創意工夫で事業を作り上げていくというのが僕は日本の1つのイノベーションを作っていく形ではないかと思っています。
ちょっと誤解してはいけないのが、日本はずっとそういうふうにしてイノベーションを生みだし続けてきたのですが、インターネットのときだけうまくできなかったんです。なぜかというと、インターネットは世界をつなぐ技術ですよね。そのときに、英語圏にいたほうが圧倒的に有利なわけです。忘れちゃいけないのが、新しい技術ができるたびに日本は世界的な企業をちゃんと生みだしてきたんだと。ですから、世界的な企業を日本から生みだせるはずだと思います。

大門さん:最近出た調査なのですが、世界競争力ランキングの中の日本は、64か国中、31位だったんですね。

1992年までは1位だったんです。ですからその企業家の方たちも、自分たちはだんだん落ち込んできているなという中で、この高専生たちの頑張りっていうのをもう少し自分たちのところに取り入れていって、成長の「種」にしてほしいな、なんて思いました。

保里:いろいろ日本全体の課題というのも見えてきましたけれど、高専生たちがいざ起業してからビジネスとして軌道に乗せるまでに陥りやすい課題というのもあるんです。
起業した高専生が、みずからの製品を導入してほしいと広い販売網を持った会社に商談に行きます。ここで企業は当然「利益は出る?」と聞いていきます。お互いのニーズがかみ合わなかったり、うまくお互いの要望に応えられなかったりして、商談が何度も繰り返されます。

結局、時間ばかりが過ぎていき、製品がなかなか世に出ていかないという事態が実際に起こっています。こうした課題をどうクリアしていったらいいのか、学生と企業のニーズをつなぐ取り組みが始まっています。

新たな市場を広げるカギは

新潟県長岡市。4億円の企業評価が付いたある技術が、町工場に改革をもたらしています。AIカメラが、工場内のあらゆる情報をデータ化する装置です。

金属を研磨するこの工場。何ミリ削ったかなどの細かい数値がメーターに表示されています。

AIカメラがこのメーターを撮影し、数値をデータ化して保存してくれます。この膨大な情報は、これまで職人たちが手書きで記録していました。

小林超硬研磨 社員
「人間が行うならではのミスみたいなのもデジタル(データ)化することで防げたり、そういうところもメリットかなと思います」

データ化されたことで、製品に不具合があったとき、どこに問題があったのかをすぐに見つけられるようになりました。

この装置を開発したのが、2年前のDCONで優勝した、地元、長岡高専出身の2人。モンゴル人留学生のソドタウィランさんと、ノムンバヤスガラントさんです。高専で学びながら起業して1年半、少しずつ現場での実績を伸ばしています。

なぜ、若い起業家のアイデアをいち早く工場で生かすことができたのか。そのキーパーソンが、地元の産業活性化協会の小林信行さんです。小林さんは日々、町工場を訪ね、どんな悩みがあるのか聞いて回っています。そして、解決につながりそうな地元の高専が持っている新たな技術を見つけます。こうしてソドーさんたちの技術と、町工場のニーズをうまくマッチングすることができたのです。

長岡産業活性化協会NAZE 常任理事 小林信行さん
「企業の課題が、長岡の4大学1高専の力を借りれば解決できる。そういったところが結びついて、新しい商品が生まれたり、新しい技術が生まれたり、企業の課題が解決したり、役割を果たして地域にイノベーションが生まれていけばいいなと」

マッチングとともに課題となるのが、「お金」です。貴重な資金を投じ、実績がまだ少ない技術を導入していいのか。

そこでも、間に入る小林さんが活躍しています。中小企業のデジタル化に補助金を出す国の仕組みを伝え、煩雑な手続きもサポートします。

金属の熱処理加工を行うこの工場では、小林さんのサポートで国の補助金200万円を得て、AIカメラを13台導入できました。

夜間や休日にわざわざ出勤しなくても点検できるようになり、働き方改革にもつながりました。

長岡電子代表取締役 加納孝樹さん
「経済産業省の補助金をいただいて、われわれ単独では大きな補助金は取りにいくのは大変。そこに対して補助をしてもらえるのは、本当にメリットを感じてます」

起業したソドーさんたちは、3月に高専を卒業。今は大学で勉強に励みながら、AIカメラの改良を重ねています。夢は、日本全国の製造業を支える企業に会社を成長させることだといいます。

IntegrAI・長岡高専出身 オドンチメド・ソドタウィラン(ソドー)さん
「大きく目指しているところは、やっぱり上場を目指しているので、まずは今のカメラのシステムを100個導入、その次は1,000個。そして1,000個まで行ったら上場もそんなに遠いことでもなくなるので、だいたいこの3つのステップを踏んで、上場を目指すことができたらなと」

多様性がイノベーションに

保里:若きエンジニアたちの挑戦。番組の最初からご覧になりたいというときには、以下のリンクからアクセスできる「NHKプラス」でもご覧いただけます。

井上:松尾さん、町ぐるみで起業をサポートしているという事例を見ましたけれど、なかなかまだこういう事例、一般的ではないと思うのですが、そういう中で起業をサポートしていくのは何が必要になってくるのでしょうか。

松尾さん:アメリカのシリコンバレーでは例えば投資をするとか、弁護士、会計士の業務、あるいはコンサルティング、ビジネスディベロップメントといったことを専門にする人たちがたくさんいて、そうした人がスタートアップを支援したり、時にはチームの一員になって大きな事業を作り上げていくというふうな仕組みになっています。

日本は人材の流動性が低いですから、専門的な人がなかなかそういったとこまで手が回ってないという問題があって、そういった支援の体制を作っていくというのはとても大事なことだと思います。
例えば大企業をリタイアした方でもいいですし、あるいは何か資格をお持ちの方でもいいですし、そういった方が少しずつ手を貸してあげることでスタートアップは相当やりやすくなると思いますね。

大門さん:私はやはりもう少し、自治体とか国も場合によっては入ってきてもいいのではないかと思います。やはり企業は利益を追求しなければいけないので、なかなか新しいところに投資するというのは二の足を踏むと思うのですが、地元のことがいちばん分かっている、そして中小企業のニーズも分かっているのは地元の自治体だと思うんです。そこをマッチングするような仕組みを何か自治体で立ち上げれば、もっといろんな可能性が見えてくるのではないかなと思います。
中国は本当によく国ぐるみでやっているというか、国の本気度が違いますよね。やはり国際会議を自分の国に誘致したりして、そこにはたくさんのアメリカだったり、ヨーロッパの先端企業だったり、それから大学の研究機関とかが来て中国のまさに研究機関と一緒に研究をするとか、そういうこともかなりやっていますので、この過去10年の差というのは国の本気度がかなり影響しているのかなという気もしますね。

井上:松尾さんにもお聞きしますけれど、タフなエンジニア育むためには何が必要ですか。

松尾さん:そうですね。若い才能、それから技術というのを信頼し、期待してあげることだと思います。日本も人口が多い国ですし、たくさんの挑戦者の方もいるわけですよね。ところが、世界的な企業が最近は全然出てきていないと。これはやっぱりおかしいですよね。本来は出るような芽を社会が摘んじゃってるんだと僕は思っていまして、そうしないためには若い人、新しい技術、こういったものを信頼し、期待してあげることを社会全体でやっていくということがいちばん大事じゃないかなと思っています。

大門さん:私はイノベーションというのは、多様化というのがすごく大事だと思うんです。その多様性にかけては、やはり少し日本はまだまだなのではないかなと思いますし、GAFA、それからIT企業が今たくさんの移民、それも優秀な移民の人たちを自分たちの企業の中に抱えて、そして新しいイノベーションに向かっているわけですよね。留学生からでもいいと思うんです。そして、そういう方たちと意見をぶつけ合って、新しいニーズというのを見つけていく。トライ&エラーでいいと思うので、そこに新しいチャレンジをしてどんどん成長していけると思うので、そのころにはきっと強い企業というか、人材になっているかなと思いますね。

保里:日本のこれからに期待したいなと思いました。ありがとうございました。


※放送から1週間は「見逃し配信」がご覧になれます。こちらから