クローズアップ現代

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2018年11月7日(水)
どう乗り切る? 英会話時代

どう乗り切る? 英会話時代

急増する訪日外国人や2020年東京オリンピック・パラリンピックへの対応が進むなか、英会話が必要な現場が急拡大している。秋葉原のメイドや天ぷらチェーンの店長には英語研修が課せられ、消防には「英語救急隊」も誕生。中小企業や美容師、病院、薬局などでも…。さらに、英語が話せるとタクシー運転手の収入がアップするなど、日本社会の中で、英会話力がこれまで以上に大きな意味を持ち始めた。こうした中、オンライン英会話やフィリピンでの英会話合宿などビジネス形態も多様化。一方、学校教育も、よりコミュニケーションを重視する方向へと舵が切られる。小学校では3年生から英語が必修化される中、ネイティブの外国人指導助手が―「常駐する学校」「年に数回しか来ない学校」など地域差も表面化している。「これから英会話を身につけるには?」「子どもの英会話教育をどう考えればいいの?」英会話をめぐる疑問に徹底的に向き合う。

出演者

  • ロバート キャンベルさん (国文学研究資料館長/日本文学研究者)
  • 武田真一・田中泉 (キャスター)

英会話時代が到来! こんな職場もEnglish

「Welcome home! Master & Princess!(おかえりなさいませ!ご主人様、お嬢様!)」

「Please don’t move.(動かないでください)」

メイドさんも消防の救急隊も、今、英会話の必要性がかつてないほど急拡大。みんなが英会話を必要とする時代がいよいよやって来た?

田中:私もメイドカフェ初めてなんですけれども…。

こちらのメイドカフェには、1か月に5,000人の外国人がやって来るといいます。

(英語での接客)

見習いメイド ぽぷりさん
「どんなリクエストでも大丈夫です。」

見習いメイドのぽぷりさんです。もともと英語は大の苦手でしたが、半年前から猛勉強を続けてきました。

(英語での接客)

見習いメイド ぽぷりさん
「スナップではお好きなメイドと写真を撮ることができます。」

今日のお客さんは、英語の本家本元・イギリスからやって来た2人組。しっかりお給仕できるでしょうか。

「フリフリ!シャカシャカ!ワンワン!モエモエ〜!」

つかみはバッチリ!ここからが正念場です。オムライスにケチャップで絵を描く一押しのサービスです。

(英語でのやりとり)

ぽぷりさん
「あなたのために絵を描きますから、リクエストしてください。」

イギリスから来た客
「私には2人の子どもがいます。男の子と女の子がいるので、彼らの名前を書いてもらえますか?」

ぽぷりさん
「いいですよ。こちらに娘さん、こちらに息子さんの名前。」

イギリスから来た客
「日本語も書けますか?」

ぽぷりさん
「じゃあ発音を教えてください。」

イギリスから来た客
「アシュリー(Ashley)。」

どうやら満足させることができたようですね。
この店では、新人メイドを対象に、ネイティブスピーカーが3か月間みっちりと研修を行います。

「それはわたしです。サンキュー。」

それが終わっても、皆、独学で英会話の勉強を続けているそうです。

見習いメイド ぽぷりさん
「海外からのご主人様、お嬢様を、世界観の中で楽しんでいただくためにどうしたらいいんだろうと考えて、いっぱいしゃべれた方が楽しんでいただけますし、必要性はすごく感じています。」

海外からの観光客や外国人労働者が急増する日本。今や、英会話によって企業の生き残りが左右されるケースも出てきています。
こちらの天丼チェーン店は、メニューを全て英語化。

4年前からは社員への英会話研修を積極的に行ってきました。

(英語でのやりとり)

外国人客
「もう1本エビを足せますか?」

店員
「エビと鶏肉です。」

外国人客
「エビを追加したいのです。」

店員
「エビ追加1本ですね。」

外国人客
「はい、そうです。」

細やかな接客が評判となり、この店では客の80%が外国人に。売り上げも5年前と比べ、11%アップしました。

「日本人の英語力は変わりましたか?」

外国人客
「5年前に日本へ来たときはまだ通じなかったです。簡単な英語ですが、今は楽になりました。最初のころは(オーダーするのも)本当に難しかった。」

英会話力によって一人一人の社員の収入に大きな差が生じるケースも出てきています。
こちらは、英会話に自信ありというタクシードライバーの高松さんです。

観光客を案内する観光タクシーの担当。外国人からの予約が相次いでいます。その実力や、いかに。こちらの男性に協力をお願いし、車内での様子を撮影させていただきました。

(英語でのやりとり)

乗客
「もし東京のより静かな場所に行きたいときはどこに行くべきか知っていますか?」

日の丸交通 高松良徳さん
「もし新宿に行ったら、東京都庁に行くと良いですよ。」

乗客
「はい。」

高松さん
「そしたらエレベーターで建物の最上階へ行けます。」

乗客
「いいね。」

高松さん
「最上階から、すばらしい景色を見ることができますよ。」

乗客
「どのくらい料金がかかるんですか?」

高松さん
「それがタダなんです。」

乗客
「タダ?それいいね!ありがとう!」

海外での勤務経験もある高松さん。2年前から再び英語を勉強し、「通訳案内士」という資格を取りました。この資格があると、1時間に2,000円の特別手当が。さらに、外国人客が多いホテルからも真っ先に呼ばれ、毎回のようにチップももらえるそうです。

日の丸交通 高松良徳さん
「仕事として仲良くなれる、外国人の方とというのが面白い、というか楽しいですよね。」

高松さんが所属するタクシー会社では、毎月ドライバー向けの英語研修を開催しています。ドライバーの平均年齢は57歳。収入アップのためにも外国人客を取り込もうと、皆さん懸命に努力しているそうです。
1年半前から英会話の勉強を始めた金子さんです。

高校卒業後、英語には全く触れてこなかったといいますが、どのくらい上達したのでしょうか。目的地を聞いて、いざ出発!

乗客
「どのくらい時間かかりますか?」

日の丸交通 金子博昭さん
「ハウロング メイビ、5キロくらいかな。ファイブキロメーター。」

乗客
「ああ、5キロメーター。そうすると30分くらいですか?」

金子さん
「サーティミニッツ バット ア ロット オブ トラフィック モア モアタイム…、必要ですけどね、そうですね。30分より、まあ少し過ぎるかもしれません…。」

金子さん、勉強のかいあって所要時間は伝えられました。しかし、渋滞で遅れる可能性までは、うまく話せませんでした。

日の丸交通 金子博昭さん
「行き違いが今日もあったように、ちょっとこれからはもっともっと勉強しないといけないなというふうに思いましたね。」

英会話時代が到来! メイドも救急職員も

ゲスト ロバート・キャンベルさん(国文学研究資料館長/日本文学研究者)

田中:今回、職場での英会話の広がりについて、事前に投稿を募集しました。病院、幼稚園、そして薬局など、幅広い場所で英会話の必要性を感じるという声が寄せられています。例えば「これまで英語のスキルを必要としなかった会社なので、いわゆる英語アレルギーの社員ばかり。海外からの電話にみんな電話口で困っています」とか、「理容師ですが、外国人のお客さんが増えました。要望を聞くために英語が必要です」。

武田:日本語や日本文化に造詣が深い、ロバート・キャンベルさん。
来日されて30年以上ご覧になってこられて、日本人の英語や外国人に対する態度はやはり変わってきているというふうにお感じになりますか?

キャンベルさん:大きく変わったと思います。字幕なしの動画を、湯水のようにインターネットで見られるようになったこと、それから、実際に職場や教室、あるいは街の中で外国人と実際に接触する、接触面というものが圧倒的に増えていることから、オープンになってきたと思うんですね。そして、その必要ということを一人一人がやっぱり感じるようになったように思います。20年前、30年前は、例えば地下鉄に乗っていて横に席が空いたとしても、なかなか混み合わないと、私の隣に日本人が座らないというぐらいに緊張していたんですね。緊張する人たちが多かったと思うんですけれども、現在は本当に、道の中で日本語、あるいは英語で話しかけられるということがとっても増えたんですね。ですから基本的な環境としては、とってもやっぱり大きな変化があったように感じています。

武田:一方で、日本人の英語力というのはどういうふうにご覧になっていますか?

キャンベルさん:追いついていないですね。やはり、高校から大学に入る、あるいは卒業して就職する、それぞれの節目のときにゴールがあって、その先に自分は、例えば外国語を使って何をするのか、人と思いを伝えるということが、職場や、あるいは教育制度の中で評価されてこなかったんですね。ですので、試験に通るため、あるいは就職をするための一つの道具として、今も考えられているということは一つ課題、改善しないといけないですね。

英会話をどう学ぶ? 人気急上昇のレッスンとは

田中:今、英会話熱の高まりを受けて、学ぶ方法も多様化しています。こちらは「結果にコミット」でおなじみのトレーニングジムです。

肉体改造と同様に、3か月間、完全にマンツーマンで英語漬けにする短期集中型のスパルタ英会話レッスンで、料金は50万円です。さらに1か月未満の短期留学も人気です。公用語が英語のフィリピンは、日本人留学生の数がこの10年で10倍になりました。学生などに人気のコースは、1か月で18万円。ビジネスマン向けには、5日で30万円というコースもあります。もう少し手ごろな価格でという人たちには、外国人からネットを介してレッスンを受けるオンライン英会話も人気です。安いコースですと、月額およそ6,000円で、毎日30分ほどレッスンを受けられるということです。
実は、オンライン英会話の一大拠点となっている国もフィリピンなんです。こちらは、現地でも最大規模の日本人向けのセンター。このように一つ一つのブースで英会話講師が日本人に授業をしています。

今年(2018年)利用者が急増し、ブースを2.5倍に。300人のフィリピン人講師が働いています。
今回、セブ島にあるオンライン英会話センターの代表の方からも投稿をいただきました。こちらのセンターは、日本人の子どもに特化しているということなんですが、会員は右肩上がりに増え続けていて、現在は4,000人もいるそうです。
こうした日本人の英会話熱は、フィリピン人講師の生活にも影響を与えています。こちらは、英会話講師のユニス・セナニンさん、33歳です。

大学を卒業後は仕事を転々としていましたが、この仕事に就いてから収入が3倍に。実家を改築し、まもなく念願のマイホームも建てるそうなんです。

英会話講師 ユニス・セナニンさん
「オンライン教師は、私の人生を劇的に変えました。とても魅力的な仕事です。」

武田:英会話熱が高まっているわけですけれども、それでもなかなか上達しないという悩みをお持ちの方、多いと思うんですよね。キャンベルさんはそういう悩みはなかったんですか?

キャンベルさん:もちろんありました。今のように気持ちを人に伝えることができたのは、一朝一夕でできたわけではないんですね。やっぱり踊り場がいくつかあって、まず私は、気持ちを通じ合えるような友達であれば何でも言えるんですけれども、まず先生であるとか、かっこいい人の声とか、話し方を盗みたいという人たちを見つけて指標にするんですね。外国語を獲得するということは、おすそ分けをしてもらうということだと思うんですね。言葉だけではなくて心であったり、その人の思いというものが自分の中に入って、自分を再編成するというような部分があるように思うんですね。ですから貪欲に積極的にそれを取りに行くということも大事。

武田:遠慮していてはだめなんですね。

キャンベルさん:だめなんですね。

田中:英語が日本社会に浸透する中で学校教育も大きく変わります。今年から小学校では、5・6年生に加えて、3・4年生でも英語が必修化。そして2年後には、英語の授業時間の合計が卒業までに200時間を超えます。

一方で、こうした改革に対してはさまざまな懸念も浮かび上がっています。

公立小学校も英会話時代 教育に地域格差?

「グッドアフタヌーン、シャナ先生、白石先生、石井先生。」

東京・港区の公立小学校です。以前から英語教育に力を入れてきました。この日、5年生の授業で学んでいたのは、レストランでの会話。

教師
「Please say excuse me.(すみませんと言ってください)」

ネイティブスピーカー
「Excuse me.(すみません)」

教師
「What would you like?(何になさいますか)」

ネイティブスピーカー
「I’d like French fries.(フライドポテトにします)」

子どもたちはネイティブスピーカーに接し、コミュニケーションの基礎を学んでいきます。

生徒
「This is main?(これがメイン料理)」

ネイティブスピーカー
「What would you like?(何になさいますか)」

生徒
「I like Fish & Chips.(フィッシュ&チップスにします)」

この小学校では、さらに英語教育を充実させようと、3年前から英語の専任教員を置きました。外国語指導助手も2人が常駐。区から独自の予算が出ているといいます。1年生から6年生の全ての子どもたちが週に2回、生の英語に触れる体制を整えています。
都市部の自治体などでは、学校以外の施設が充実しているところも。こちらは、今年オープンした英語村です。東京都が設立の中心になりました。150人の外国人スタッフが在籍。日本語は使わないのが決まりです。

外国人スタッフ
「What is the sound? So, listen and think.(何の音でしょう?聞いて考えてみよう)」

外国人スタッフ
「Can I hear from this group?(このグループから聞いてみよう)」

生徒
「Waterfall.(滝)」

外国人スタッフ
「That’s awesome.(すばらしい)」

この施設の中には、飛行機、レストラン、病院など12のブースがあり、それぞれの状況に即した実践的なコミュニケーションを学ぶことができます。

生徒
「A key holder of soccer ball.(サッカーボールのキーホルダーをください)」

外国人スタッフ
「What kind of key holder?(何のキーホルダーですか)」

生徒
「It has a soccer ball.(サッカーボールの)」

外国人スタッフ
「How many?(いくつ)」

生徒
「One.(ひとつ)」

一方で、地方の多くの自治体では、どのように教育環境を整えるか模索が続いています。こちらは、英語教育に力を入れる大牟田市の小学校です。今年から3年生の授業に英会話ロボットを導入しました。

テキストを選択すると、ネイティブに近い発音で読み上げます。

(3年生の授業)

ロボット
「How are you?」

生徒
「I’m super.How are you?」

ロボット
「I’m Great!」

この学校では、子どもたちが外国の指導助手に接するのは年に3回ほど。財政上の都合もあり、市内の小学校全体で助手が2人しかいないのです。その分、学級担任が工夫し、授業を進めているといいます。

大牟田市教育委員会 指導主事 小宮武士さん
「(外国語指導助手に関しては)財政的な部分がありますよね。ALT(外国語指導助手)がいなくてもできるような支援をやっている。さまざまな研修会を開いたりして、授業のレベルアップは積んできている。」

文部科学省で教科調査官を務めていた、菅教授です。

子どもたちがネイティブな英語に触れる機会に格差を生じさせないような施策が必要だと指摘します。

大阪樟蔭女子大学 教授 菅正隆さん
「(外国語指導助手の)人件費は非常に高いので、(教育環境の)格差は非常に激しいと思います。そこを何とか考えていかなければいけない。外国人とも向き合って話ができる子どもたちを育てていかなければいけない。」

小中高の英語が変わる 会話力重視で論争

田中:英会話を学ぶ機会の格差については、番組宛てにこんな声も届いています。「経済力のある家庭の子どもは幼いころから英語塾に行くなどしてさらにできるようになり、行けない子どもは習得が遅れる。英語格差は広がるばかり」。

武田:確かに学ぶ機会を完全に平等にするということは大きな課題ではあると思うんですが、教育だけの問題でもありませんし、難しいところもあると思いますね。
ただ、同じ公立の学校で地域によって格差があるというのは、何とかしなければいけないと思うんですが。

キャンベルさん:義務教育にあってはいけないと、私も思いますね。地域による財政基盤の違いというのはあるにせよ、その格差をどういうふうに乗り越えていくかということ、特に英語教育においては重要ですね。私は2つのことができるんじゃないかなと思うんですが、1つは先ほども出ましたけれども、通信技術を用いて、ロボットもいいと思うんですけれど、限界はあるだろうというふうに思うんですね。オンラインで実際にネイティブの遠隔にいる人と、教室の中に持ち込んで、2ウェイで教育をするということは十分に、それほどお金をかけずにできるということ。もう1つはALTのお話ありましたね。非常にいい制度ですけれども、そうではない、その資格を持たない地域に暮らす、例えば若い外国人、あるいはそこに行ってもいいという人たちに、空き家がたくさん、日本に今ありますね。例えば住居を与える代わりに、週に2、3時間、そこで学生と一緒に関わり合う、教えるという、ちょうど小学校で「朝読」という授業が始まる前に、地域のお父さんやお母さんたちが集まって、学生たちの、生徒たちの面倒を見るというのありますけれども、少しそこを緩めていくというような空間を、教室の中で作ってはいかがかというふうにも感じますね。

田中:さて、英語教育が変わるのは小学校だけではありません。2年後から、大学入試には話す力を問う民間試験が導入されることになりました。

高校と中学の授業も、よりコミュニケーションを重視した内容になり、その分、文法やリーディングの時間は減ると見られています。こうした改革については、専門家の間でも意見が割れ、論争になっています。

英会話の授業増 賛成:上智大学 言語教育研究センター長 吉田健作さん
「英語を恥ずかしがらずに、うまい下手の問題じゃなくて、とにかく使ってコミュニケーションをする。使ってみて先生から、うん?って言われたら、間違ったというので、もう一回考え直してやってみて、そうって言われたら、分かったって確認できますよね。それは単にインプットしただけで終わっているんじゃなくて、そのインプットしたものを使うことによって検証しているわけです。検証することで定着がはかれるんですよね。」

英会話の授業増 反対:立教大学 名誉教授 鳥飼玖美子さん
「スピーキングが大事だということは私も思いますけれども、会話中心になりすぎてしまって、文法ももちろんですし、読むことがおろそかになった。文法というものが別にあるのではなくて、将来話すためには、自分で文を組み立てなければいけない。その出発点をないがしろにしてしまうと、非常に薄っぺらな英会話の力しかつかない。英会話の力もちょっとあやしげになってしまう。」

武田:英会話を教育の中で充実させていこうということなんですけれども、入試に取り入れるということについては、いかがですか?

キャンベルさん:私はスピーキングを切り出して、それだけを立たせるというのは懸念があります。その生徒がその時に、滑らかによどみなく話せるかどうかということ、その生徒の資質にも関わることなんですね。公正にどういうふうに採点するかという問題と、もう一つは、これは日本には大変発達した学習塾という産業があって、その中で準備をして、ただそれを再生させてしまうという、本当にそれがいい点数を取ったということは話せているかどうかということ。これは、とっても難しいことじゃないかなというふうに思います。

武田:あと、文法を重視するのか、会話を重視するのか、これも悩んできたことなんですけれども。

キャンベルさん:私は全てが連関している四輪駆動のようなものだと思うんですね。話すこと、聞くこと、読むこと、書くこと、みんな実はつながっていて、読むことによって自分の語りが深くなったりするということがあるので、切り出してスピーキングだけがアウトプットとしてあるということでは、私は決してないように思います。文法も足場としては、絶対に必要なんですね。

武田:こういう時代に、私たち日本人は英語とどういうふうに向き合っていけばいいんでしょうか?

キャンベルさん:国民が等しく全てペラペラになるという必要はそもそもないわけですね。自分は何になりたいのか、英語を通して自分をどういうふうに変えたいかということを見据えながら、社会におけるそれぞれの立場に応じて学んでいけばいいと思うんですね。ですので、そこは全て等しくしゃべれるようにするというか、それができない人に自己肯定ができないような世界を、社会を作ってはいけないというふうに思います。

武田:学びの場も増えていますし、これを一つのいい機会と捉えて、私もやらなければいけないなと思いました。