クローズアップ現代

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2018年10月18日(木)
“常識破り”が生んだ日本記録 マラソン大迫傑

“常識破り”が生んだ日本記録 マラソン大迫傑

アメリカのシカゴマラソンで、2時間5分50秒の日本新記録をマークした大迫傑選手。その強さの秘密は、これまでの日本のマラソン界の“常識”を打ち破る新たな走りにあった。大迫選手は、2015年3月にプロ選手として渡米。去年4月にマラソン初挑戦をした後、この1年半で自身の記録を5分30秒以上更新して、日本人初となる2時間5分台を達成した。その走りは、つま先から地面に足をつける「フォアフット走法」と呼ばれるスタイル。従来、日本では足に負担がかかるとして避けられてきた走りだ。肉体と精神の限界に挑むフルマラソン、大迫選手の強さの秘密をスタジオ生出演の徹底インタビューで解明する。

出演者

  • 大迫傑さん (マラソン日本記録保持者)
  • 増田明美さん (スポーツジャーナリスト)
  • 武田真一・鎌倉千秋 (キャスター)

日本新!秘密はつま先!? マラソン 大迫選手 生出演

ゲスト 大迫傑さん(マラソン日本記録保持者)
ゲスト 増田明美さん(スポーツジャーナリスト)

武田:増田さん、これちょっと走りづらいんですけれど、本当にこれでいいんですか?

増田さん:これが、今、世界最先端のつま先着地なんです。

武田:つま先着地?
今日(18日)は、先週この走り方で、マラソン日本記録を塗り替えた、大迫傑選手にお越しいただいています。

増田さん:おめでとうございます。

武田:わずか3回目のマラソン挑戦で日本記録を塗り替えたわけですけれども、それから1週間ちょっと、今のお気持ち、改めていかがでしょうか?

大迫選手:いろんな方にお祝いのメールを頂いたりとか、注目していただいて、非常に頑張ってよかったなという思いですね。

武田:ゴールした瞬間、叫んだように見えたんですけれども、あの瞬間、どんな感情が湧き上がっていたんですか?

大迫選手:今まで頑張ってきたのが報われた部分と、ああ、これでいろんなことを我慢しなくていいんだという達成感、解放感で気持ちがいっぱいでした。

武田:あの瞬間、1億円ゲットしたっていう感情は?

大迫選手:もちろん、それもあって、最後、ちょっとほえたんですけれど。

増田さん:何に使ったんですか?

大迫選手:まだ何も使ってないですね。

武田:使い道は?

大迫選手:10%はコーチに渡そうと思っているんですけれど、それ以外はまだ何も決まっていないです。

武田:何か欲しいものとかあるんですか?

大迫選手:まだ考えていないですね。ただ、家族が欲しいものを聞いて、何か買ってあげられたらなと思っています。

武田:大迫選手が打ち立てた今回の記録の裏には、日本の常識を覆す走りの秘密がありました。

フォアフット走法で日本新! 徹底解剖 “常識破り”の走り

今月(10月)7日のシカゴマラソンで日本新記録をたたき出した大迫選手。その速さの秘密は、足の前方で地面を捉えて蹴り出す走り方にあります。足首のばねを生かすことができる、フォアフット走法です。

これまで、歴代の日本選手の多くは、かかとから着地する走法を取り入れてきました。フォアフット走法よりも足の負担を抑えられると考えられてきたからです。ところが今、東アフリカの選手たちが、このフォアフット走法で世界を席けんしています。幼少期から、はだしで舗装されていない道を走る機会が多く、足の裏の筋肉やアキレスけんが鍛えられているためだといわれています。世界を舞台に戦おうと、大迫選手は、5年前に渡米。体幹などを鍛える筋力トレーニングや、心肺機能を高める水中トレーニングなどを行い、フォアフット走法に耐えられる体作りに取り組んでいるとされています。
実はフォアフット走法は、体への負担を小さくできることが、最新の研究から分かってきました。着地の際、体が地面からどれだけ反発を受けているのか。2つの走法を実験で比べてみます。フォアフット走法で走る選手が受けていた衝撃は体重の1.6倍。一方、かかとから着地する選手は体重の2.2倍。フォアフット走法の方が体への衝撃が少なかったのです。

フォアフット走法は、足の前方をそっと置くように着地させることで、衝撃を減らすことができるというのです。

筑波大学 人間総合科学研究科 榎本靖士准教授
「世界の長距離界が非常にスピード化されていったときに、トータルとしてはより少ない力で走るのは、もう大前提。効率よく走ることを追求したときに、今の大迫選手レベル。かかとから着かない方が楽に走れるスピードである可能性があって、(大迫選手は)そういうスタイルを貫いたんじゃないか。」

武田:革命をもたらしているといってもいいフォアフット走法なんですが、大迫選手ご自身は意識されているんですか?

大迫選手:意識したことがなくて、本当にこのワードが出てきてから、そうなんだっていうので、僕もちょっと検索していましたね。

武田:そうなんですか!?これがいいと、誰かに聞いて始めたことではない?

大迫選手:本当に今までの僕のトレーニングの中で不整地を走ったりとか、スピードに特化した練習をする中で自然と身についていったものだと思います。

増田さん:佐久長聖高校時代も、結構、クロスカントリーとかやっていたというのもあるんですかね。

大迫選手:そうですね。不整地を走るということが、一番フォアフットになるためには近道なんじゃないかなと。

武田:アフリカの選手たちも、鋪装されてない所をはだしで走っている様子がありましたけれども、どういうふうにそれは培われていくものなんですか?

大迫選手:やはり不整地を走ると、どうしてもねんざをしないようにだったりとか、自然と接地が短くなるんですね。

武田:接地が短くなる?要するに、地面に触れる時間が短くなるということですか?

大迫選手:はい。かかとからついていると、どうしてもねんざしてしまったりだとか、その危険性があるので、自然とフォアフットになると。

鎌倉:大迫選手は、実はマラソン以外にも日本記録をお持ちなんです。それが、トラックの3,000メートル、そして5,000メートルなんですね。マラソンに挑戦したのは、実は去年(2017年)からでして、2回目のマラソンにして2時間7分台をマークしたんですけれども、そこに立ちはだかったのが、この方、設楽悠太選手です。今年(2018年)の2月、16年ぶりに日本記録を更新しました。それから半年余り、今度は大迫選手がその記録を更新したというわけなんです。

設楽選手も大迫選手も、フォアフット走法と言われているんですね。これ、今や世界と戦うためには欠かせないともされているんだそうです。

武田:増田さん、やっぱりこのフォアフット走法で、マラソンの走り方の常識は一変したと考えていいんですか?

増田さん:と思いますけれど、今の話聞いたら、あんまり意識していなくって、やっぱりスピードランナーが自然にそういうつま先着地になるんでしょうかね。あとは、ちょっとドラマの影響なんかもあって、あまりにもフォアフォアといわれ過ぎているところもありますよね。

大迫選手:そうですね。その言葉を僕が、それこそ他人から聞いて知ったというのもあるので、ちょっと驚いています。

武田:大迫選手ご自身は、トラックで実績を積まれた選手ですよね。そのトラックのスピードをマラソンでも生かすトレーニングをされてきたと思うんですが、そうはいっても、マラソンってロードだし、長いじゃないですか。これをどういうふうにトレーニングの考え方を変えていかれたんですか?

大迫選手:単純に言えば、ボリュームが上がったりとかしたので、最初はやっぱり、すごくそのボリュームに慣れるのに苦労しましたけれど、でも慣れると、もう、ただハードに練習を続ける我慢だけなので、そんなに苦はなかったですね。

武田:でも、やっぱり走り方自体はそれほど変えずにいけたわけですね。

大迫選手もしかしたら変わっているかもしれないんですけれど、ただ、僕の中で何かを変えようではなくて、なるべく練習を100%こなそうという意識だけでやってきました。

武田:特にかかとから着地した方が楽だよ、というような指導を受けることもなかった?

大迫選手:全くなかったですね。

増田さん:やっぱり時代が違うんですね。昭和の時代は、体重移動がこっちの方がスムーズだからって直したりしたんですけれど、やっぱり今は骨格も違いますし、スピードがある人は、それが自然なんですね。

日本新の秘密はシューズにも!? 快挙!初の2時間5分台

鎌倉:実は、このフォアフット走法をサポートしてきた秘密が、さらにあるんですね。皆さん、こちらの写真をご覧ください。

ほぼ全員が、同じオレンジ色のシューズを履いているのが分かりますか?大手スポーツメーカーが開発したこのシューズに、世界の注目が今、集まっているんです。ということで、靴をお借りしてまいりました。黒い方が従来のタイプのシューズです。白い部分が靴底です。オレンジの新しいタイプと比べて、どうですか?

武田:靴底がオレンジ色の方が厚いですよね。

鎌倉:1.5倍ぐらいに見えますよね。かなり厚くなっているんです。では、このシューズの中がどうなっているのかといいますと、これが厚底なんですけれども、中には、このようなカーボン製のプレートが入っているんですね。これが反発力を高めるというんです。

武田:厚底のシューズって、初心者用というイメージがあるんですけれども、今やそうではないということなんですね。

大迫選手:本当に厚底なんですけれど、非常に軽さもあって、厚底だけだとどうしても沈み込んでしまって、またその反発の時に力を使ってしまうんですけれど、このシューズの場合はカーボンプレートも入っているので、沈み込んだ分、その分、反発するということで、トラックからマラソンに上がる選手にとっては、すごいいいシューズじゃないかなと思っていますね。

武田:先ほど、皆さんが同じようなシューズを履いている写真もありましたけれども、やはりシューズが走り方や記録を変えるという面もありますか?

大迫選手:そうですね。僕ずっと、ボストンマラソン、去年の初マラソンから履いていますけれど、いい結果をこのシューズがサポートしてくれたっていう思いはすごい強いですね。

武田:その日本記録の更新には、もう1つ、大迫選手ならではの心の強さがありました。

人並み外れた“負けず嫌い” 恩師が明かす とっておきの話

実況
「勝負にかける気持ちは、自分がいちばん強いと思っています、大迫です。」

高校2年生の時の大迫選手です。

実況
「佐久長聖、完勝!」

駅伝の強豪、長野県佐久長聖高校を初の全国制覇に導きました。

大迫傑選手(当時 高校2年)
「1番でゴールできたことは、これまでにない喜びだったと思います。」

当時コーチを務めていた、高見澤勝さんです。

駅伝部 コーチ(当時) 高見澤勝さん
「大迫が使っていた1番のげた箱です。」

げた箱は1番をキープ。大迫選手は、なんでも1番にこだわっていたといいます。

駅伝部 コーチ(当時) 高見澤勝さん
「学校に登校するのも1番ですし、下校していくのも1番で、練習に出ていくのも1番、練習から帰るのも1番。食べるのも1番、食べ始めるのも1番、食べ終わるのも1番。とにかく1番にこだわっている姿が印象的でした。」

当時の監督、両角速さんです。

東京の中学生だった大迫選手をスカウトしたのが、両角さん。実は注目するきっかけとなったレースがありました。それは中学3年生の時に出場した全国大会。結果は3位でした。

駅伝部 監督(当時) 両角速さん
「履いていたシューズを脱いで、それを地面にたたきつける感じで悔しがって、その姿がとても印象的で、だいたい入賞したり、表彰台に上がる中学生は非常に喜ぶものですけど、彼は3位で、それに対して非常に悔しい気持ちを全面に出していて、芯の強い子であろうなと思いました。」

両角さんはその後も、負けて激しく悔しがる大迫選手の姿をたびたび見てきました。

駅伝部 監督(当時) 両角速さん
「根幹にある信念だとか、そういったものは揺るぎないものがあるので、彼が特別な才能を持って生まれてきているとは思いませんし、そういう幹となる部分がしっかりしているので、そこが普通の選手と大きな違いじゃないかと思いますね。」

今や、佐久長聖のレジェンドとなった大迫選手。後輩たちから質問があるそうです。

佐久長聖高校 駅伝部 主将 松崎咲人さん
「日頃、練習以外の生活をしている中で気をつけていることがあったり、気を配っていることがあったら教えていただけませんか?」

快挙!初の2時間5分台 人並み外れた“負けず嫌い”

武田:ということなんですが、いかがでしょう?

大迫選手:さっきの話にもありましたけれど、常に1番をとって、ポジティブな習慣を身につけるということは、日頃から心がけていて、なるべく不安要素を取るために、なるべく妥協の少ない生活をするようには心がけていますね。

武田:やっぱり何事も1番を目指すのは、負けず嫌いというよりも、そういう習慣をつけるというようなことなんですか?

大迫選手:そうですね。やはり、自分は1番を取れるんだという思い込みと、ポジティブな思いで競技に向かうという意味で、すごい必要なことじゃないかなと思っています。

武田:増田さん、この大迫選手の精神力の強さを物語るエピソードがあるそうですね。

増田さん:子どものころから、こういうハンターのような目をしていましたけれど、町田の方で有名で、中学校1年生の時に、町田の競技場で大迫選手が、子どもなのにストップウォッチを1人で持って、厳しい練習をしながら自分でタイムを計っていて、そのころからの自立心がすごいってことは、もう東京のみんなが知っています。
陸上部はあったんですか?そのころって。

大迫選手:2年生からあったんですけれど、中学1年生のころはなかったので、1人でやっていることが多かったですね。

武田:1人でやっていてつらいとか、そういうことはなく?

大迫選手:やらないで後悔するよりも、なんかすごいいいなと思って。

快挙!初の2時間5分台 後半に驚異のペース

鎌倉:大迫選手が記録を打ち立てた、もう1つの要因を見てまいりましょう。それがこちらのデータから分かるんです。これは今年の2月に設楽選手が日本記録を更新した際の5キロごとのペースをグラフにしたものです。後半になると、このようにペースが落ちていることが分かります。では、大迫選手を見てみましょう。赤い線ですね。注目は後半です。25キロ過ぎに一気にペースが上がって、前半を上回るペースのまま最後まで駆け抜けているんですよ。

このように、前半よりも後半のタイムが速いことを「ネガティブスプリット」と呼ぶそうなんですけれども、これは日本の選手には難しいとされてきたことなんです。

武田:にもかかわらず、今回、これが実現できた。何が原因だったんでしょう?

大迫選手:特にこのタイムにこだわったわけではなくて、本当になるべく長い期間、長い時間というか長い距離、トップ争いに加わるということを想定しながらというか、それを目標にして走った結果、そうなったっていうことですね。

武田:終盤はコンディションも、風が強くなったり、ちょっと悪くなったと思うんですけれども、それでも頑張れたのはなぜなんですか?

大迫選手:前のトレーニングだったりとか、あとはやっぱり前半、なるべくエネルギーを消費しないように省エネで走ったということは、それが1つのキーだったんじゃないかと思います。

武田:前半の方でエネルギーをセーブできたということなんですね。

鎌倉:「東京オリンピックでメダルを取りたい」と公言している大迫選手、まだ越えるべき壁があるんです。こちらをご覧ください。今年のマラソンの世界ランキングです。

トップは2時間1分台なんですね。ご覧のように、上位はほぼアフリカ勢が占めていて、大迫選手の記録は今年の14位となっているんです。この大きな壁をどのように乗り越えようとしているんでしょうか。

世界の壁をどう乗り越える 東京五輪 メダルに秘策は?

2時間1分39秒。先月(9月)アフリカ・ケニアの選手が、これまでの記録を1分18秒更新する驚異的な世界記録を打ち立てました。この直後、大迫選手はこうつぶやいています。

大迫選手のツイッターより
”この結果に絶望するか、いずれ達成可能だと思うか、人それぞれによって感じ方いろいろ。追いつけないかもしれないけど、追いかけないと近づけもしない。”

世界の強豪とどう戦っていくのか。アフリカ勢に対抗するために設立されたのが、アメリカの「オレゴン・プロジェクト」。

大迫選手は現在、アジア選手として唯一、このチームに参加しています。このプロジェクトでは、フォアフット走法でマラソンを走りきるための下半身の筋力強化。さらには、アフリカ選手のスピードに対抗するため、100メートルや200メートルの短距離を何度も走り込むなど、日本の常識を覆す練習を重ねているといいます。
大学時代、大迫選手を指導した、渡辺康幸さん。

「オレゴン・プロジェクト」の練習にも立ち会い、大迫選手の飛躍的なレベルアップを感じたといいます。

早稲田大学で大迫選手を指導 渡辺康幸さん
「質の高い練習やウエイトトレーニングで、跳ねずに前に進む、うまく推進力を使いながら走りの効率も非常にレベルが高くなっているので、トラックのスピードをうまくマラソンにつなげている。」

高校時代の恩師、両角速さん。さらに上を目指す大迫選手に、こんな質問です。

駅伝部 監督(当時) 両角速さん
「2時間1分台の世界記録が出ていて、そこに近づく、追いつくために、自分のどういったところをまだ変えていかなければいけない、何をやっていかなければいけないっていうところがあったら教えてほしいなと思います。」

武田:ということなんですけど、いかがですか?

大迫選手:でも、特別なことをやらなければいけないというのはなくて、本当に今までもそうですけれど、ハードなトレーニングをやってきましたけれど、それをより質を高めたりとか、あとボリュームを上げていったりとかっていうことを、本当に少しずつ少しずつ上げていくっていう、単純で時間のかかる作業ではあるんですけれど、本当にそれをやっていくしかないんじゃないかなと思っています。

武田:それをやっていけば、今、世界記録は2時間1分台という驚異的な記録ですけれども、近づける?

大迫選手:近づけると思います。

武田:増田さんからもご質問があるそうですね。

増田さん:チームが強くって、チームの中の競争もすごいじゃないですか。アメリカに行って、何が一番変わりましたか?

大迫選手:本当にすごい強い選手がいっぱいいて、ゲーレン・ラップ選手だったり、ファラー選手がいるわけですけれども、その中で自分であることの大事さというのを非常に学んで、彼らは彼らだけれど、僕は僕なりの強さを見つけることの必要性、自分自身でぶれないことの必要性というのは非常に学びました。

武田:世界記録が出た時に、絶望してはいけないというツイートをなさいましたけれど、それでもやっぱり、ちょっとショックだったりはしたんじゃないんですか?

大迫選手:僕の中ではすごく冷静に捉えていて、このぐらい出るだろうなっていう記録だったので、本当に単純に頑張るしかないなっていう思いだけですね。

武田:人は人、自分は自分と。

鎌倉:では大迫選手、東京オリンピックに向けて、どんな道のりが待っているのか。次のレースなんですけれども、来年(2019年)の3月の東京マラソンということでいいんでしょうか?

大迫選手:はい、予定しています。まだ確定ではないんですけれども。

鎌倉:ちなみに設楽選手と対決する可能性もあるそうですけれども、どうですか?

大迫選手:彼もそうだと思うんですけれど、僕自身もすごくマイペースな性格なので、そんなにお互いを意識してバチバチっていうよりかは、本当に自分たちのために、さらなる飛躍を目指して走っていく、それぞれのためにっていうことが強いと思います。

増田さん:だから、それがいいですよね、今の強さですね。

鎌倉:そして9月に控えているのが、東京オリンピックの代表選考会のマラソン・グランド・チャンピオンシップなんですけれども、実はこのレース1回で代表選手3人のうちの2人が内定するんだそうです。そして、その後、複数のレースも参考に、2020年の春までに最後の1人が決まるという流れになっていると。

武田:最大の関門、来年のこの選考会が残暑の中で行われますね。オリンピックも猛暑の中で行われることが予想されます。暑さ対策って、どう考えてらっしゃいますか?

大迫選手:今のところはあまり考えてはないんですけれど、ただ、恐らくそれに近い環境で合宿をしたりとか、何かしらの暑さ対策というのは、必ず取る必要があると考えています。

増田さん:暑さはどっちですか?得意?苦手?

大迫選手:比較的得意な方だと思うんですけど。

増田さん:それはいいですね。湿度も大丈夫?じゃあ、可能性高いかもね。

鎌倉:今日は番組で、ツイッターを通じて大迫選手への質問を募集したところ、たくさん来ていまして、時間の許すかぎり、いろいろ伺っていきたいと思うんですけれども、まず「走っている時は何を考えていますか?」。

大迫選手:結構暇なんですよね。音楽を聴いたりとか、あとは自分との対話ですね。なんか、いろいろ考えながら走っています。

武田:レースの時はどうですか?

大迫選手:レースの時は、本当にレースのことだったりとか、あとなるべく考えないようにして、エネルギーをセーブするために。

鎌倉:走ってるときに考えないって、どういうことですか?

大迫選手:本当に機械的に足を動かすイメージに近いですかね。

武田:考えない方がエネルギーがセーブできるということなんですかね。

増田さん:無心なんだ。

大迫選手:そうですね。なるべくその状態を。

鎌倉:次の質問、「ルーティーンは何ですか?」。結構、最近マラソンが好きな方、多いですから、たぶん聞きたいんだと思います。

大迫選手:その状況状況に合わせて行動するっていうことがルーティーンといえばルーティーンなので、何かいつもと同じことをやるということはなかなかないですね。

鎌倉:それからこんなものもありました。「マラソンを走る時、かぶっているキャップは願掛けですか?」。つまり、この写真、キャップをかぶっていらっしゃるんですが、これは願掛けですか?

大迫選手:でも、かぶった時の自分のイメージがいいので、半分願掛け、半分は気象条件というのはあります。

鎌倉:日ざしだったりとか。

大迫選手:雨だったりとか。

武田:まだまだたくさん聞きたいことはあったんですけれども、大迫選手、そして日本選手たちが、これからどんな常識を破ってくれるのか楽しみにしております。世界を相手に頑張れ!