クローズアップ現代

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2018年7月17日(火)
セックス・若者たちの本音 ~世界のミレニアル世代調査~

セックス・若者たちの本音 ~世界のミレニアル世代調査~

今、“セックス”の在り方を考えようと、声を上げ、行動を起こす若者たちが増えている。 その背景には、何があるのか?私たちは、世界の公共放送が連携した、ミレニアル世代(18~34歳)の本音に迫るWEB調査「Generation What?」(#なにジェネ)を用いて、100万人の若者のセックス観を分析。浮かび上がったのは、セックスに対し、戸惑いや不安を抱える日本の若者の姿だ。 「性的な欲求を持つことに罪悪感を感じて生きてきた」 「何が正解で何が不正解なのか、考えても分からない」 一方、北欧では、ポルノの影響を懸念した公共放送が「普通の人のセックス」の特集を組んだり、行政が若者のセックスの相談を受ける「ユースクリニック」を全国各地に設置するなど、社会を挙げて性教育に取り組んでいることも明らかになった。 勇気を出して声をあげてくれた若い男女の切実な悩みに、徹底的に耳を傾けながら、 「セックスのあり方」、そして「生き方」を考える。

出演者

  • 宋美玄さん (産婦人科医)
  • 古市憲寿さん (社会学者)
  • 武田真一・田中泉 (キャスター)

セックス・若者の本音 世界のミレニアル世代調査

あなたにとって、セックスとは?

「心も体も幸せであれる何か。」

「心を開かないとできない、隙を見せちゃう行為。」

セックスについての本音を、勇気を出して語り始めた若者たちがいます。

大学生
「生活や健康の一部として、考えたり話したりできる社会になってほしい。」

20代女性
「女性は“性に対して受け身であるべき”みたいな。私がそれを変えてやる。」

背景には何があるのでしょうか。私たちが行った世界規模のアンケート調査から見えてきたのは、セックスに戸惑い悩む日本の若者たちの姿でした。

「性的な欲求を持つこと、それによってどこか罪悪感を感じて生きていたり。」

「何が正解で、何が不正解なのか、考えてもよく分からない。」

若い世代の切実な声に耳を傾けながら、これからのセックスについて考えます。

武田:今回、若者の本音に迫るために、番組では世界23の公共放送が連携して実施しているアンケート調査、「Generation What?(ジェネレーション・ホワット?)/#なにジェネ?」とコラボしました。この「なにジェネ?」といいますのは、次の社会の中核を担い、ネットを当たり前に使いこなす「ミレニアル世代」が、今、何を考えているのかを探る大規模なウェブアンケート調査です。働き方や恋愛、政治、社会など、さまざまなテーマについてヨーロッパ、アジア、アフリカなどのおよそ100万人が回答しています。

田中:この中で若者たちの回答数が特に多かったテーマが、「セックス」でした。番組がさらに詳しい調査を行ったところ、世界の7,000人が、赤裸々な声を寄せてくれました。そこで見えてきたのが、特に日本の若者たちがセックスについて語り合えない、正しい情報が得られないという現実でした。中にはそのことで心や体に深刻な傷を受ける人もいました。

セックス・若者の苦悩 情報と対話 不足のなかで

26歳女性
「性欲を処理するために自分っているのかなと、どんどん自信が持てなくなった。」

26歳女性
「幼いころから、“恥ずべきもの”という感覚とか“口にするべきことじゃない”というような大人たちの姿勢を感じてきた。」

セックスについて、否定的な印象を語る人が少なくなかった日本の若者たち。その理由を探るヒントが、国際比較調査から見えてきました。
「セックスの知識はどこで覚えたか」という質問に対し、「友人や先輩」「アダルトビデオ」という回答が50%を超えました。一方、「学校」や「親」からという回答が、海外に比べ特に少なかったのです。信頼できる情報が不足している傾向がみられます。

22歳男性
「僕は学校とかでは教わってないので、何が正解で何が不正解なのかというのは、考えてもよく分からない。」

22歳女性
「私は『性=悪』という環境で育ってきた。親も普通にやっていることなのに、何で隠すのという疑問が一番にきました。」

30歳男性
「どういうセックスがいいかと言われたら、DVDを見ることでしか学べない。」

31歳女性
「今のAVとか、男性が出したら終わりみたいなところがすごく強い。私もそれが普通だと思っていたから、自分が気持ちよくならなくてもしょうがないかな、みたいな。一番物申したいのは、『ポルノは“教科書”じゃないよ!』。」

さらに、セックスについてのコミュニケーション不足も、日本の特徴として浮かび上がってきました。「友人やパートナーとセックスについて語ることはある?」という質問に対し、海外では82%が「ある」と回答。一方、日本は55%にとどまり大切な相手とも本音を語れない傾向が見えてきたのです。

25歳女性
「(男性が)すごくしたいっていう気持ちは分かるんですけど、相手の気持ちを考えずに自分の欲求だけで動いているのもすごく怖いな。」

「言えます?嫌だって。」

25歳女性
「言えないです、基本的には。言ったら向こうも傷つくというか、プライドがあると思うので、傷ついちゃうんじゃないかな。」

30歳男性
「否定されたら怖いじゃないですか。自分で思い当たる節があったときが怖いなと思うので、聞かないようにしています。」

26歳女性
「嫌われてしまうんじゃないかと思って、演技というか、声を演技として出しているのがすごく罪悪感を感じていたんですね。罪悪感を感じるのもきつくて、性行為に対しては苦手意識がある。キスだったりハグだったり、それで十分だと私は思います。」

信頼できる情報の不足、そしてセックスについて本音を語り合えないなかで、深い傷を負ってしまった女性が苦しい胸の内を明かしてくれました。

30歳女性
「クリスマスの日に予約取ってくれて、行った時の写真です。」
「仕事に対して前向きで、そういうところが好きだった。」

以前の交際相手とのセックスは、望んでいたものとはかけ離れていました。しかし、そうした思いを好きな相手に伝えてよいか分からず、拒むことができずにいました。

30歳女性
「(彼は)たぶんAVで見て、これがいいんだろうなというのをやっていて。何か怖かった。アナルに指入れたりとか、どんどんおもちゃも入れるし、セックスの最中なので雰囲気壊すかなと思って、私も『本当に大丈夫なの?』と言えない。」

ある日、女性が産婦人科で検診を受けると、医師から思わぬことを告げられました。

“膣(ちつ)が汚れている。”

30歳女性
「びっくりして『何でですか?』って聞いたら『とりあえず汚れているからこれ(薬)飲んで』『膣洗浄に来てね』みたいな。」

セックスについて、周りと話したり相談したりすることができずにいた女性。ネットで自分のセックスについて調べても何が正しいのか分からず、男性とのつきあいにも不安を感じるようになりました。

30歳女性
「嫌だとか痛いとか言っても結局やめてくれなかったり、されたりが多かったから、これからつきあう人にも、そういうふうにされることがあるんじゃないか。相手を慈しみ合うほうに、そうなれたほうがいいかなって思います。」

ゲスト古市憲寿さん(社会学者)
ゲスト宋美玄さん(産婦人科医)

武田:「なにジェネ?」の質問を作った1人でもある古市さん。調査でセックスに関する日本の若者たちの声を聞いて、どんなことを感じましたか?

古市さん:情報がありすぎて、何が正解か分からなくなっているということも多分あると思うんですね。例えばさっきVTRで「膣洗浄」とありましたけど、あれも正解というわけじゃないんですよ。

宋さん:膣にそういう菌がいる、(ネットで)検索されてましたけど、菌自体が異常ではないので、対応としては微妙だったかなと思いますけれども。

古市さん:個人のセックスでも、アナルセックスは普通なのかどうかとか、普通というものが本当に分からないから、しかもどんどん性がタブー化されていて公に語れないということで、より何がどこにいったらいいんだろうと迷っているのかなという気はしました。

武田:日本ではAVが氾濫する一方で、セックスについての確かな知識が得られないということを、どう思われましたか?

宋さん:学習指導要領ではセックスそのものの行為というのは教えないことになっていて、リスクばかりを教えるので、どうしても本来、性的な興奮を補助する、ファンタジーであるAVとか、商業ポルノからみんなが情報を得てしまって、それを実践して、相手が苦しむというのはよくあるんですね。
一方で、その思春期のころというのは、どうしてもホルモンの関係で性的な衝動や興味というのが湧くので、なんらかの情報を得るというのは、みんなされていると思うんですけれども、そこから外れてしまって友達とも家族ともそういう話ができないまま、なんとなくネガティブなまま大人になってしまう人ってかなりいるんです。特に女性。私はそういう患者さんによく会うんですけれども、いざ結婚してセックスをしても、まったく気持ちよくなかったりとか、そういう欲求が湧かなかったりというので、子づくりの段階になって困るというのも、一方で見えない問題として多いと思います。

武田:深刻な問題になりかねないということなんですね。パートナーどうしでもちゃんとコミュニケーションが取れないという人もいましたけれども、これはどういうことでしょうか?

宋さん:外国より日本のほうが、友達とかパートナーとそういう話をするのを「はしたない」とか、女性誌なんかでも「相手をだめ出しするようなことは相手に嫌われる」というような空気が醸成されているところもあって。一方で男性は、電気を消したら手を伸ばして、相手を喜ばせないといけない、感じるスイッチを探り当てないといけない、うまくやらないといけないというようなプレッシャーがあるし、女性のほうは「そうじゃないんだけどな、それ、気持ちよくないんだけど」と思っても、なんか言いづらいというので、お互いが苦しんでいるという状態があるんじゃないかと思います。もっと互いにフィードバックするようになっていくほうがいいんじゃないかと思うんですけれども。

自分らしいセックス 北欧・社会全体の取り組み

田中:セックスについての確かな情報を若者に届けるために、海外では社会を挙げた取り組みが始まっています。「セックスの知識をどこで覚えた?」という質問に対し「アダルトビデオ」という回答が多いのは、実は外国も同じなんですね。そこでノルウェーの公共放送では去年(2017年)11月、ある番組を放送しました。フィクションの世界とは違う、現実のセックスのあり様を、一般の人たちがみずから撮影した映像によって伝えようという特集なんです。

武田:古市さんは北欧への留学の経験もあって、この番組をご覧になったそうですね。

古市さん:去年、この公共放送の中で一番見られた番組らしいんですが、おおむね好評らしくて。セックスをちゃんと公共放送で流すということによって、これがポルノとかではなくて、いわゆる普通のセックスだよということを教えるということで、すごい評価はされているんです。ただ、一部あった批判というのが、逆に本当に局部まで映したわけじゃなかったので、本当のところはあまり分からないんじゃないかという。実際のセックスを知るためには、もっとちゃんと細かいところまで映して、ちゃんと教えるべきじゃないかという批判が専門家からあったみたいですね。

武田:でも、正しい知識とは一体なんなのかというのもありますよね。何をどう語ればいいんでしょう?

宋さん:「正しい」というのと「間違ってる」というのがあるというよりは、人間の体の基本について学ぶのが一番いいと思うんですよね。例えば、神経はどこを通ってて、どういう所が感じるとか、生理学的な性反応の仕組み、興奮すると体のどこが反応するとか、そういういわゆる男女の体の標準装備っていうのを知っていると、例えば雑誌でなんとかスポットとか(言っているけど)、いやいや、そんな所、神経通ってないから感じてないとか。例えば時々、とんちんかんなスポットを刺激すると女性は感じるとか、すごいアクロバティックな体位がいっぱい紹介されているけど、いや、そういうの全然よくないしとかいうのも、解剖学的、生理学的な体の標準装備を知ることで、あとは応用すればいいので。

田中:さらに、スウェーデンでは行政がセックスの悩みを無料で相談できる施設を整備しています。こちら、全国に250か所ある「ユースクリニック」というものです。医師や看護師などの専門家が常駐し、避妊具が無料でもらえ、セックスに関する悩みを若者が1人でもカップルでも相談できる場所です。

インターネット電話で、職員の方に施設の中を紹介してもらいました。案内してくれたのは、カウンセラーのカールさんです。この施設だけでも、年間7,000人の若者が訪れるんだそうです。

カウンセラー カールさん
「彼女はスタッフのマリーです。」

マリーさんは助産師。ほかにもいろいろな資格を持ったスタッフが、さまざまな悩みに休日でも対応します。

カウンセラー カールさん
「ここはコンドームの棚。27種類あります。」

アレルギー体質の人が使うものから、女性が使うものまでそろえていて、ニーズに合わせて提供しています。避妊法や感染症対策はもちろん、セックスの楽しみ方について書かれた冊子も置かれていて、気軽に手に取ることができます。

武田:宋さんは、ユースクリニックへ行ったことがあるそうですね。

宋さん:スウェーデンのイエーテボリのユースクリニックに10年前に行ったんですけど、同じような雰囲気で、若者がいろいろ相談できたりするんですけど、日本にもこういうのができたらいいなと思うんですけど。

武田:日本では、どこに行けばいいでしょうか?

宋さん:日本だと、なかなか若者の皆さんがたどりつきにくいとは思うんですけど、(日本)性科学会というところが認定している「セックスカウンセラー」であるとか、あとは日本産科婦人科学会が育成している「女性ヘルスケアアドバイザー」という人たちはホームページに名前が載っていて、何県にいるというのも出ていますので、そういう所に行っていただけると相談に乗ってもらえると思います。

田中:このユースクリニックの必要性を日本で伝える活動をしている、スウェーデンからの留学生と中継がつながっています。大学生のエリサ・オエバグさんです。エリサさんは、ユースクリニックのよいところはなんだと思いますか?

エリサ・オエバグさん:まず、若者のための場所なんです。ここで私たちは安全を感じることもできます。また、さまざまな性に関する問題(の知識)を得ることができるんです。質問に対する答えを得ることができます。例えば避妊の問題や、あるいは性の喜びに関する問題があったとき、助けてもらうことができるんです。また性的なしこう、あるいは性そのものの問題、それに加えてメンタルヘルスの問題についても、いろいろとアドバイスを受けることができます。メンタルヘルスと性の問題は、非常に密接に関わっているんです。

武田:こういう施設が日本にもあるといいなと思うんですけれども、日本と北欧の意識の違い、どうご覧になっていますか?

古市さん:スウェーデンでは、性に関する責任もちゃんと取らせる社会なんですね。最近通った法律では、明白な合意のないセックスはレイプとみなすという法律が通ったりとか、ちゃんと日本以上に性に関して個人個人の責任を問う社会でもあると思うので、その情報共有と責任ということが両輪になってる社会なのかなということは思いますね。

田中:今、日本にも、セックスを取り巻く環境を変えようと動きだした女性たちがいます。

自分らしいセックス 動き出した日本の若者たち

先月(6月)、セックスについての情報不足に危機感を持った若者が、あるイベントを開きました。エリサさんもゲストとして登場。主催したのは、大学生の福田和子さんです。

大学生 福田和子さん
「海外だと、性に関したこと、性感染症、避妊のこと、性的同意のこと、包括的な内容が1つのホームページにまとまっている。」

福田さんは2年前、スウェーデンに留学。ユースクリニックなど、身近な場所で性のリスクを避けるための正確な情報が手に入ることに驚きました。

大学生 福田和子さん
「学内のカフェテリアにもクラブにも無料でコンドームが置いてあって、すごくオープンに普通に話していいみたいな場を提供してもらえるタイミングが多かった。」

福田さんは、セックスをタブー視せず、不安や悩みを安心して語れる社会にしたいと考えています。

来場者
「(日本では)自分を守る手段がないということがよく分かりました。」

来場者
「(セックスは)絶対に生活していくうえであることだから、もっとこれからオープンに話していける時代に日本もなってほしいと思うし、したいと思う。」

大学生 福田和子さん
「日本の中にだけいると気づけない『本当はこういうことも話していい』とか、『こういう選択肢もあっていい』とか、そういうことをどんどん広めていくような活動ができたらなって思います。性に関することが、生活の一部とか健康の一部として、考えたり話したりできる社会になってほしいなというふうに思います。」

さらに、セックスに対する社会の見方を変えようと就職先を決めた女性がいます。佐々木みのりさん、24歳。

佐々木みのりさん
「入って働きたいっていうレベルじゃなかった。私にはここしかないと思いました。」

その企業とは、アダルトグッズメーカー。女性が手に取りやすい商品の開発に力を入れています。

アダルトグッズメーカー勤務 佐々木みのりさん
「ここがさらさらっとしたシリコンになっていて、回してスイッチを入れると振動する。自分の気持ちいいところに押し当てて使う。」

佐々木さんは、セックスについて語るだけで「はしたない」と言われたり、男性から性行為を求められたりと、つらい思いをしてきました。

アダルトグッズメーカー勤務 佐々木みのりさん
「2018年の現代になっても、結局(日本の)女性は“性に対して受け身であるべき”みたいな、そういう規範ってすごいあるなと思っていて、そういうふうに思っていて悩んでいる人は、きっとほかにもいるなと思って。私がそれを変えてやる。」

会社には、佐々木さんと同じ思いを持つ女性が数多く働いています。社員の40%は女性。

「アダルトグッズのショップをのぞいたら、女の人が触れる場所がないというのを聞く。」

「個別で区切られてる待合スペースとかだったら触りやすい。」

「女性だけでキャーキャーできるイベントとかいいですよね。」

今の仕事を通して、誰もが対等な関係で話し合い、喜びを分かち合える社会を作りたい。そう考えています。

アダルトグッズメーカー勤務 佐々木みのりさん
「『男性らしく』とか『女性らしく』じゃなくて、『自分らしく』みんなが性を楽しめる社会になってほしいです。」

武田:宋さんもこの2人と同じように、セックスにまつわる社会の状況を変えたいと活動されてると思うんですけれども、どんなふうに変えたいですか?

宋さん:若く情熱的な意見のあとに、ちょっと小さいことかもしれないんですけど、まずセックスがタブーだという意識の前に、女性たちって、自分の女性器に対してタブー意識を持っている人が多いんですよね。例えば触ったり見たり、気持ちよくなったり、マスターベーションとかにすごく罪悪感やタブー意識を持ってる人が多いので、そこから変えていかないといけないなと思うんです。まず自分の体の一部を自分で管理して、どうすればどう感じるかとか、そういうのを知ったうえで、さっきの話にも出ましたけれど、相手・パートナーとオープンに話してフィードバックし合う、それが一番いいセックス、自分にとっての気持ちいいセックスの入り口だと思うので、そういったところをまず変えていきたいと思っています。

田中:今回、私は主に外国の若者たちを電話取材したんですけれども、中には「そもそもセックス自体の欲求がない」と堂々と話してくれたりとか、「パートナーはいてもセックス自体必要なくて、ほかにも愛情表現の方法はある」と語ってくださった方もいたんですね。なので、セックスに画一的な正解というのはなくて、本当に自分と相手が納得していることが大切だと感じました。

エリサさんはセックスについて考えるとき、何を一番大切にしたいと考えてらっしゃいますか?

エリサさん:一番大切なのは、セックスというのは自分の在り方の一部だということです。多くの人たちは、そのセクシャリティー、性の指向、例えば同性愛の人たちもそうなんですけれども、同性愛であることが自分の一部であるという認識を持っています。ですから自分自身を知るということ、性的指向を知るということ、健康で普通の生活を送るためにも、それは非常に重要なことです。健康でごく普通の生活を送る、そのためにも自分の性の在り方を知ることは重要です。それがセックスで重要な要素だと私は考えています。

武田:古市さんは、このセックスにまつわる社会の状況、どうあるべきだと思いますか?

古市さん:セックスって、してもしなくてもバッシングされるんですよね。最近、若者の性経験率が若干下がっているデータがあるんですけれども、そうすると、草食化であるとか少子化の原因になっているとかいわれて、過剰にセックスが若者バッシングのテーマになっている気がしていて、これがなんとかならないのかなというのは思いますよね。昔よりセックス嫌いだとか、男だったら、性欲自慢とかしなくてもいいような時代になってきてるかなとは若干しますけどね、昔よりは。

武田:今回の調査でもそれを物語っていますけどね。若者の考えにちゃんと耳を傾けなくてはいけないなと思います。いずれにせよ、セックスというのは愛する2人をお互いに幸せにするものだということを、正面から語り合えるような社会にしていくべきだと感じました。