クローズアップ現代

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2018年6月26日(火)
あなたの職場はもう古い!?〜イノベーション・オフィスの極意〜

あなたの職場はもう古い!?〜イノベーション・オフィスの極意〜

巨大モニターで全国の支社を24時間つなぐ「ノーディスタンス・オフィス」。異業種同士の化学反応を求め200社近くの企業が集う「シェア・オフィス」。リゾート地にオフィスを移し、休暇と仕事を一体化した「ワーケーション(work + vacation)」。今、日本の企業のオフィスが様変わりしている。狙いは「イノベーション」。市場が成熟し、モノが売れない時代に、オフィスを進化させ、クリエイティブな発想で新たな商品やサービスを生み出そうというものだ。“オフィス革命”の最前線、進化を目指す企業の姿を見つめる。

出演者

  • 若原強さん (コクヨワークスタイル研究所所長)
  • 本間浩輔さん (ヤフー株式会社 常務執行役員コーポレートグループ長)
  • 武田真一・鎌倉千秋 (キャスター)

あなたの職場は古い!? オフィス改革の極意

「ごめんね、ちょっといい?」

500台の巨大モニターで国内外の支社と常時つながるオフィス。社内のコミュニケーションが活発になり、業績は3割アップ。
リゾート地にサテライトオフィスを設けた企業。

仕事と休暇のメリハリがつき、残業が減った上に営業成績もアップ。

「たまらない。どっち(仕事と休暇)も楽しい。どっちも楽しめる。」

今、日本全国でオフィス革命が起きています。目指すは、イノベーション。オフィスの変革が新しいビジネス、画期的な製品を生み出す秘策になるというのです。

IT関連企業社長
「アマゾンであるとか、グーグルであるとか、イノベーションに対抗できるのは、やはりイノベーションでしかない。」

あなたの職場はもう古い!?進化を続けるオフィスの最前線から、創造的で幸せな働き方を考えます。

東京・飯田橋にあるIT関連企業。

そのオフィスが評判と聞いて、お邪魔しました。

「どうぞ、こちらです。」

この日もわざわざオフィスを見に、大手自動車メーカーが来ていました。

「実はこれ、向こうは名古屋。後ろ側は大阪。」

まず目を引いたのは、巨大なモニター。日本国内はもちろん、全世界の支社といつでもつながります。

見学企業
「こちらの呼びかける声は、どこら辺まで届いている?」

「呼びかけて頂いたら、画面見えてると思うんですけど、見えてる範囲には声は届いている。」

見学企業
「すごいですね。距離を感じないというか。」

オンライン会議だけでなく、日常的にモニターをつなげ、社員のコミュニケーションを一から変えようという狙いです。「会話誘発型オフィス」と呼ばれています。

NECネッツエスアイ 営業統括本部 マーケティング本部 本部長 吉田和友さん
「今までのやり方、今までの考え方、今までの商品をどのように打ち破っていけばいいのか、会社そのものの文化であったり、行動、考え方を変えていかないと、なかなか生き残るのが難しくなってきている。」

NECネッツエスアイ 社長 牛島祐之さん
「いやぁ、懐かしい。」

この企業がオフィス改革に乗り出したのは10年前。当時、業績は低迷する一方でした。そのころオフィスでは、社員は資料の山に埋もれ、隣の人との会話もほとんどありませんでした。

会議室も部署ごとに区分けされていたため、ほかの部署の仕事も見えづらかったのです。

NECネッツエスアイ 社長 牛島祐之さん
「自分の動ける範囲、与えられた範囲が決まってしまっているので、なかなかそこから出て、人とコミュニケーションをプラスでとっていくことはしづらかった。」

そこで注目したのが1冊のレポート。世界で急成長を遂げていた企業がこぞって参考にした、その名も「クリエイティブ・オフィス」です。自席を離れ、ふらふら歩く、部署を超えて接するなど、社員それぞれが持つアイデアを組織で共有することを狙うものでした。
そうして生まれたのが、オフィスの真ん中に作られた「マグネットポイント」。

コピー機やおやつ、事務用品まで必要なものを1か所に集め、自然と会話が生まれるよう促します。

社員
「気がついたら声かけられたり、かけたりというのが日常茶飯事。(部署の違う)営業の方から『久しぶり』と声かけられたりする。」

さらに会議室もフロアのど真ん中に設置。壁はなく、会話は筒抜けです。

社内の共有スペースをオフィスの中央に集めたことで、部署を超えて人と人が交わるようになりました。
開放的な会議では、飛び入り参加も大歓迎。この日、急きょ呼ばれたのはAI技術の開発担当者。

「インテリジェンスコネクトについて…。」

専門知識を持つ社員の助言で、行き詰まった会議が一気に進展することも。オフィスを大改装してから4年。1人当たりの利益は実に32%もアップしました。
さらに、ほかの会社との交流によって、イノベーションを生み出そうというオフィスも広がっています。
ここは、大手不動産会社が運営するシェアオフィスです。

利用者はフリーランスではなく、大企業のビジネスマン。自社オフィスを持つ200社近い企業が、わざわざ社員を通わせているのです。その目的は、移動時間の短縮や業務の効率化だけではありません。

ビジネススタイリスト
「きょうはよろしくお願いします。」

それはマッチング。いわば企業どうしのお見合いです。この日紹介されたのは、なんとIT関連のライバル企業どうし。

ビジネススタイリスト
「非常にいいマッチングになるんじゃないかと思いまして。」

「ビジネススタイリスト」と呼ばれるシェアオフィスの専属スタッフが、企業のニーズを聞き取り、仲介します。
この日は、激変する通信業界に危機感を持つ企業どうしが、2年以内に共同でビジネスを立ち上げようという話がまとまりました。

NTTコミュニケーションズ 営業推進部門 柴田知昭さん
「きょうお会いした方々とは、なかなか会うことがない。NTT1社だけよりは、ほかの会社と意見交換をしながら、世界で戦っていく新しい価値を生み出せるんじゃないかという視点。」

思わぬ企業との出会いが全く新しい商品開発につながったケースもあります。
大手楽器メーカーで開発を担当する男性です。

少子化で市場が縮小する中、どうすればもっと子どもたちに楽器に親しんでもらえるか頭を悩ませていました。そんな時、シェアオフィスで出会ったのが、包装紙を扱うパッケージメーカー。誕生したのがこちら。

幼い子どもたちが、自ら作って楽しめる、その名も「楽器バコ」。

「かわいい。」

試作品の体験会では子どもたちの反応も上々。これまで、楽器は繊細な技術の固まりで、高価なものだと思っていた担当者には、思いもよらない発想でした。

ヤマハ 技術開発部 和佐田慎史さん
「われわれが思っていた以上に、ものすごく喜んでいただけて、こんなに子どもたち楽しんでくれるというのが正直な驚き。楽器業界の先入観でとらえてたんだなと気付く。」

イノベーションが生まれる オフィス改革の極意

ゲスト 若原強さん(コクヨワークスタイル研究所所長)
ゲスト 本間浩輔さん(ヤフー株式会社 常務執行役員コーポレートグループ長)

鎌倉:イノベーションを生むためのオフィス、ポイントの1つは「形から入れ」。このように、机は丸型です。

四角い机は、上座や下座といった上下関係が強調されがちなんですね。丸型は関係性をフラットにするため、どんな立場でも意見を述べやすくなるということです。
そしてポイントの2つ目は「業務の進み具合に合わせて働く場所を変える」ということなんです。アイデアを出し合う段階では、先ほどのようにリラックスして話せるソファーで、そして結論を出す段階では、こちらのように、文字どおり、ひざを詰めて話せるような、距離感の近い場所を使うのがよいということなんです。

そして、こちらにあるようなバーカウンターなんですけれども、おしゃれなだけではないんですよ。大切な役割があります。

休憩で自然と人が集まる場所では、会議では話しにくい、本音で語り合うことができるということなんです。

武田:今回、このスタジオセットのアイデアを出していただいたオフィスの専門家の若原さん。
オフィスを変えることで業績アップ、イノベーションも生まれる、そんなことがあるんですね。

岩原さん:少なくとも、旧来のオフィスではイノベーションが生まれる阻害要因が生まれているんじゃないかなというふうに思います。昨今、イノベーションに求められることというのは、ある意味、自己の否定なんですね。今までやってきたことが通用しない世の中に対して、新しいものをいかに生み出していくかということが大事なんですけれども、その中で、従来のオフィス、いわゆる上司が上座に座って、部下は下座に座っていくというようなオフィスで、上司の顔色をうかがいながら仕事をするという環境は、もしかしたらイノベーションにとってはよくないのかなと思います。

武田:自由に会話ができない雰囲気があったということですね。
こういった場所で、例えば会話をするとか、出会うというのが1つの鍵になりそうですよね。

岩原さん:おっしゃる通りだと思います。たばこ部屋のコミュニケーションってあるじゃないですか。上下関係なく、フラットに話せたりとか、そこで何か物事が決まっちゃったりとか。ああいう力学って、すごくイノベーションの親和性が高いなと思っていまして、ああいう力学を、たばこを吸わない人でもオフィスの中で得られるようにしていくというのが、今後のオフィス作りの1つのポイントかなと思います。

鎌倉:ほかにも、オフィス改革を通じてイノベーションにつなげている企業があります。こちらをご覧ください。

ソニーでは、社員と社外の起業家などが共にものづくりできるスペース「クリエイティブ・ラウンジ」を本社の1階に作りました。そこから生まれたのが、こちらです。

スマートフォンで開け閉めができる家の鍵や、愛用の腕時計につけるだけで電子マネー決済ができるようになる腕時計のバンドです。

また、ニュースアプリを運営するスマートニュースでは、社員食堂を中心にオフィスを大改革。おいしく健康的な世界一の社食を目指し、社員の交流を深めるだけではなく、さらに顧客もこの食堂に招いて、営業につなげることを期待しています。

そして、パナソニックでは、アメリカで開かれる見本市の開催中に、期間限定で現地にオフィスを設置。新製品のアイデアを、まず海外の起業家や技術者に見てもらって、評価が高かったものの商品化を目指します。

そこから生まれたのが、こちらのおにぎりロボットや、さらに、音楽を奏でる絵画など、斬新な作品が誕生しているということです。

武田:大手IT企業ヤフーで、オフィス改革を進めてこられた本間さん。
いろんなアイデアありましたけれども、ヤフーでは、どんなオフィスにしているんでしょうか?

本間さん:キーワードは「情報の交差点」というふうに呼んでいます。机はあえてギザギザに設定することによって、社員どうしの普通の会話、自然な会話を引き出そうというふうに考えています。

武田:席は決まっているんですか?

本間さん:いえ、毎日自由な席に座ることができます。

武田:そして、こちらはきれいなスペースですね。

本間さん:ここは、われわれが「ロッジ」と呼んでいる所なんですけれども、先ほどは社内でしたけれども、社外の人とも簡単に話せるスペースを、あえて社内に作っています。

武田:社内のコミュニケーションだけじゃなくて、会社の外の人からもアイデアを得るという考えなんですか?

本間さん:会話をする相手というのは広い方がいいですので、社内だけじゃなくて、社外の方とも話していく。

武田:こうしたオフィスで何が生まれることを期待されていて、IT企業としてどんな大きなミッションを描いていらっしゃいますか?

本間さん:イノベーションを起こすためには、質のいい会話が必要だと思うんですね。その会話を起こすためには、いろいろな人と話をする。そのことによって、たくさんの人が利用してくれるようなサービスができる。こういうふうに考えています。

武田:会話の中でアイデアを生んで、その中から新しいサービスというものを展開する。

本間さん:すでに、いくつものサービスがそれで出来てきています。

武田:イノベーションを生み出すこの模索が続く中で、オフィスをリゾート地に展開した企業もあります。

リゾート地にオフィス展開 業績アップの極意!

「いいよ。笑った顔いいよ。」

太平洋を目の前に、足湯に入りながら優雅に朝食。でも彼ら、観光客ではありません。れっきとしたサラリーマン。出勤前の日常のひとこまです。
これは、リゾート地に支社を構えることで、休暇と仕事を両立させる取り組み。ワークとバケーションを組み合わせ、「ワーケーション」と呼ばれています。
社員1,000人を超えるこのIT企業では、希望者は3か月間、リゾート地のオフィスで働くことができます。20代から30代の独身者を中心に、定員は常に埋まっているといいます。

社員
「東京にいるときは『またあした仕事か』と思うことがあった。こっちに来ると思わない、全然。」

「なぜ、はだし?」

社員
「こだわってはないけど、たまたま。おうちにいる感覚なので、はだしという感じ。」

オフィスの周りにあるのは、真っ白なビーチや温泉。思わず仕事に身が入らなくなりそうですが、実は東京に比べ、営業の顧客発掘数が20%もアップしました。その大きな要因は、ストレスからの解放です。東京では往復で2時間かかっていた通勤時間が、わずか15分ほどに短縮。満員電車の疲れからも解放されました。さらに、仕事と余暇のメリハリがつき、残業時間も減少。結果、1人ひと月当たり64時間という自由な時間も生まれました。

社員
「何かしら仕事をしている中で、『ああ、これうまくいかなかった』というポイントがある。ポジティブにすぐ戻れるきっかけが東京よりも多くある。」

ボランティアも社員の楽しみの1つ。海岸清掃や、子どもたちのプログラミング教室などで、地元の人たちと交流しています。人の役に立ち、喜ばれる経験が本来の仕事のモチベーションアップにもつながるといいます。

セールスフォース・ドットコム 営業戦略室 室長 吉野隆生さん
「今までひと事だったことが、自分事に変わってきて、何事も自分を取り巻く環境を知ろうという姿勢に変わってくる。こうすることによって、コミュニケーションが深く出来るようになって、営業的な発掘能力が増えてくる効果につながっている。」

地域の課題にこそ、世界に通じるイノベーションの種があると、本社を地方に移した企業もあります。セキュリティーソフトを開発する社員150人の企業です。

一昨年(2016年)から、会社の上層部と開発部門などがオフィスを構えています。この会社が地方で新たに立ち上げた事業。それが、このドローンです。

「ただいま上空100mでアナウンスをしています。」

特殊な音域を出すスピーカーを使い、上空100メートルからでもクリアな音声が伝わります。さらに…。

「英語:ただいま上空100mでアナウンスをしています。」

「韓国語:ただいま上空100mでアナウンスをしています。」

「フランス語:ただいま上空100mでアナウンスをしています。」

25の言語に対応。災害時の避難誘導など、過疎が進む地方の支えになろうとしています。

クオリティソフト 柴田宗義さん
「将来的には地震を感知した際、自動で基地から離陸。AIエンジンでその場所に行って、スピーチをする。地震大国日本だけではなくて、例えば山火事とかいろんな災害がある。避難誘導で大きな活躍が見込まれる。」

このドローンは、先端技術を競うコンテストで最優秀賞を受賞。鳥獣被害対策や、密漁者への警告など、日本はもちろん、世界の国々のニーズにも応えられると期待されています。
この新たな商品、実はオフィスを地方に移したからこそ生まれたものでした。そもそもこの企業は、測量やインフラの点検などにドローンが活用できないかと、地方の役場向けに営業を行っていました。そこで、ある悩みを耳にします。

白浜町役場 総務課危機管理室 植野祐二さん
「屋外のスピーカーが2か所から聞こえて、時間差で聞こえてきて、『何て言っているのか分からない』そういう苦情もある。」

それは、町に140か所ある防災スピーカーが聞こえにくいというもの。予算が限られ、建て替えもできず、頭を悩ませていました。そこで、これまでカメラを取り付けることはあったドローンに、スピーカーを搭載するという新たな発想が浮かんだといいます。本社を地方に移したからこそ、住民とひざを詰めて話し、切実なニーズに気付けたといいます。

クオリティソフト 取締役 田村友二さん
「われわれが東京に拠点をずっと本部を本社を置いていれば、発想としてはなかったはず。必要とされて、そこからイノベーションが生まれるというところでは、課題の多い地域でこそあり得る。」

イノベーションが生まれる オフィス改革の極意

鎌倉:ビジネスの種を求めて、オフィスを地方に展開する企業は、ほかにもあります。
こちら、携帯アプリやゲームの開発をしているカヤックでは、「旅する支社」と称して、年に数回、地方で地元の人たちと交流しながら、業務を行います。

例えば、花粉症の季節はスギ花粉のない北海道へ。花粉症に悩む人たち向けのシェアオフィスを企画しました。また、今月(6月)は長野県に滞在。地元の人たちと協力して、移住希望者向けのマッチングアプリを開発中です。
また、ヤフーでは、東日本大震災の後、宮城県石巻市にコワーキングスペース「復興ベース」を設けました。

ヤフーの社員が地元漁師や役場の人たちと協力して、漁師の担い手不足に対応する新たな求人サービスや、見習い漁師のためのシェアハウスを立ち上げるなど、地域の課題に根ざしたビジネスを展開しています。

武田:ヤフーの本間さん。
このIT企業が地方にオフィスを置くということは、なぜ必要なんでしょうか?

本間さん:まず通勤時間がなくて、それからあれだけの大自然の中にいれば、いいアイデアが出てくるだろうというのが1つの理由です。もう1つの理由は、われわれ日本の企業ですから、やはり日本のことをもっとよく知らなくてはいけない。そのためには、実際に出ていって、そこでいろいろな人の話を聞いて、課題を聞いて、もし解決できるようなら解決していく。こういう仕事が必要になってくると思います。

武田:若原さん、そうしますと、社内のレイアウトだけではなくて、オフィスをどこに置くのかということも含めて、オフィス革命が進んでいるということなんですね。

若原さん:イノベーションの種を生むだけではなくて、イノベーションの種をどう評価して、どう育てていくかということも日本企業にとって大事だと思うんですけど、そこまで考えると、オフィスはさらに拡張していく、考え方を拡張していくと思います。例えば先ほどの例で挙がっていたパナソニックさんは、アイデアの種の評価の場を海外に一時的に作った場で行うと。あれもある意味オフィスだとすると、もはや社内の中だけではないオフィスが拡張していっていると考えることができますし、会社によっては企画段階のアイデアを、インターネットのクラウドファウンディングに突っ込んで、お金を集めることで評価を得るということも始めている会社もありまして、そこもある意味、評価ができるとすると、もはやリアルな場だけではオフィスはなくなっているということが言えると思います。

武田:サイバー空間の中にもオフィスが存在するということにもなっているということなんですね。
本間さん、このオフィス改革の先に、私たちの働き方も変わっていくような気がするんですけれども、いかがですか?

本間さん:「自分の専門家は自分である」という言い方がありますけれども、やはり自分のパフォーマンスを上げるために、自分がどういう働き方をするべきかというのを自分自身が選ぶ。会社はその選択肢をたくさん提供する。こういう役割分担で、今後、進めていくことが必要だと思います。

武田:ということは今、たくさん見てきたオフィス革命、オフィス改革というのは、働く人それぞれが、さまざまな働き方をする、その選択肢を増やす、いろんな在り方を提供するという、経営者としてはそういうことを意識していらっしゃる?

本間さん:働く方は、自分を知って選ばなきゃいけないし、会社は、選択肢を提供する。これが大切だと思います。

武田:そのことによってイノベーションを生むということなんですね。
若原さんは?

若原さん:今のお話、すごく私もそうだなと思います。私の働き方も最近そうなんですけど、働く場所の選択肢は多様にあると、場合によっては所属する企業も1社じゃなくてもいい時代がやってきていると、副業を解禁するみたいな話も含めるとですね。そうなってくると、戦後、長く続いてきたサラリーマンが主役の時代というのが、もうそろそろ終わりを迎えてきているのかもしれないなと感じることはありますね。そうなっていく中で、今の就職って、就職じゃなくて就社だってやゆされたりもしますけれども、フリーランス的な働き方が増えていくことで、本当の意味で就社じゃなくて就職ができる人が増えていくんじゃないかというふうに思います。

武田:働く人どうしが交わって語り合うことで、新しいアイデアが生まれる。それで大きなイノベーションを引き起こすと、オフィス改革はそういう未来を描いているんだというふうに感じました。