クローズアップ現代

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2018年6月7日(木)
90歳事故で議論再燃!? 高齢者の運転どう考える

90歳事故で議論再燃!? 高齢者の運転どう考える

高齢者ドライバーによる事故が後を絶たない。先月28日、神奈川県の90歳の女性が運転する乗用車が歩行者を次々とはね、4人が死傷した事故。加害者はことし3月に免許を更新したが、その際に義務づけられている判断力や記憶力を調べる検査では、問題はなかったという。去年1年間に75歳以上のドライバーが起こした死亡事故は全体の13%あまりと増加の一途。“高齢者ドライバー”が事故を起こさないための対策は?家族や子どもたちができることは?解決策をとことん探っていく。

出演者

  • 坂下千里子さん (タレント)
  • 所正文さん (立正大学教授)
  • 桃田健史さん (自動車ジャーナリスト)
  • 武田真一・鎌倉千秋 (キャスター)

90歳事故で議論再燃!? 高齢ドライバー問題

「ドア開けたまま走りよるで、おじいちゃんが。」

ふらついて車線を越える車。一時停止せず交差点に進入する車。いずれも、運転していたのは高齢者です。75歳以上の高齢者ドライバーが起こした死亡事故の割合は年々増加。深刻な社会問題となっています。

先週には、90歳の女性が運転する車が赤信号を突っ切り、4人が死傷する事故が発生。女性は75歳以上に義務づけられた「認知機能検査」を受け、免許を更新したばかりでした。

加害者の息子
「(更新は)これで最後と言っていましたし、返納というか、やめる機会を逃した。本当に申し訳ないと思います。」

しかし、買い物や病院通いなどのために車が手放せないという高齢者が少なくありません。安全に乗り続けるためにできることは?免許を手放す不安を解消するには?

武田:みんなが当事者の、この問題。高齢者ドライバーとその家族、そして専門家とともに、解決策をとことん探ります。

高齢ドライバー “認知症おそれ”5万人超

ゲスト坂下千里子さん(タレント)
ゲスト所正文さん(立正大学 教授)
ゲスト桃田健史さん(自動車ジャーナリスト)

鎌倉:まず、今日(7日)発表された、こちらの数字。5万7,099人。今年(2018年)3月末までのおよそ1年間に、認知症のおそれがあると判定されたドライバーの数です。

75歳以上の高齢者には、記憶力や判断力を調べる「認知機能検査」を行うことになっています。去年(2017年)3月に施行された改正道路交通法では、「認知症のおそれがある」と判定された場合は、医師の診断が義務づけられ、認知症と診断されると、免許の取り消しなどの処分になります。一方、その手前、少し記憶力・判断力が低くなっている場合は「認知機能の低下のおそれあり」と判定されるのですが、この場合は医師の診断を受ける必要はなく、3時間の高齢者講習を受ければ免許の更新が可能となっています。しかし、実は去年、死亡事故を起こした高齢ドライバー385人のうち、およそ4割がこの「認知機能低下のおそれ」に該当していたんです。

武田:高齢ドライバーの問題を長年研究してきた、所さん。まず、この認知症のおそれがあるとされたドライバーが5万7,000人余り。そして、事故を起こした高齢ドライバーのうち、およそ4割が認知機能の低下のおそれがあるとされながら、免許は更新できていたという。この数字、どうご覧になりますか?

所さん:短期間で一気に5万7,000人を突破したと、これは驚くべきことだと思いますね。ですからこれ、10万人を超えるのも本当に(あと)2、3年じゃないかという感じさえしますね。この5万7,000人という数字ですけれども、75歳以上の高齢ドライバーの方も200万人を超えていまして、それを分母にして、この5万7,000人を分子にすると、これは3%弱なんですね。この数字そのものは、ここ数年変わっていないわけです。これは、このまま今後も推移するということは見込まれているわけなんですが、しかし高齢ドライバーが激増してくるので、今も申し上げたとおり、認知症のおそれのある人はどんどん増えていくだろうということですね。
もう1つ、事故を起こした人のうち、お医者さんの診断が義務づけられない人が4割もいたという、これも驚くべきことですよね。ということは、車の運転というのは、必ずしも認知症、認知機能検査だけでは測りきれない能力が関わっていると、こういわざるを得ませんので、この検査は過大評価してはいけないと、そう思いますね。

武田:77歳の父親が運転しているという坂下さん。私の母も76になるんですけれども、運転してるんですよ。

坂下さん:私の父も心配です。帰省するたびに言うんですけど、やっぱりああいったニュースを見るたびに、ひと事じゃないなって、すごく思いますね。

武田:今日は、どうしたらいいのかということを考えていきたいと思うのですが、自動車ジャーナリストの桃田さん。こうして免許更新の際の検査が強化されているにもかかわらず、高齢者による事故が続いていると。これはどう考えたらいいでしょうか?

桃田さん:海外の事例で見ると、日本の免許制度はよくできていてですね、取るのにもかなり、何十万円もかかるじゃないですか。なので、こういう高齢者講習を含めて、世界的に非常に優れているんですよ。にもかかわらず、(事故が)起きてしまう。やはり高齢の方、毎日の健康で、血圧の差があるとかですね、個人差もある。なかなかこれをすべてクリアするのは難しいです。ただ、今回の事例を見て、今後の課題として皆さんで認識していただくことが一番ですね。

武田:きっかけにするということですね。

免許 返納する?しない? 本人・家族の悩み…

鎌倉:高齢ドライバーの事故をどう防ぐのか、まずは、免許返納を巡る家族の悩みについて見ていきましょう。番組に寄せられた声です。

埼玉県 50代 男性
“80歳になる父。信号を見落とすなど、1人で運転させるには危険。家族で免許返納を勧めていますが、聞き入れてくれません。免許センターでテストを受けていますが、更新されてしまいます。でも返納したとして、家族が送り迎えするには、限界があって、なかなか返納を強く言えません。”

実際、免許を返納した高齢者の数は年々増えてはいるんですが、高齢ドライバー全体の4.7%にとどまっています。

武田:今日は、その当事者、82歳のドライバーと、そのご家族にも加わっていただこうと思います。

実は下川さん、2年前に同じテーマで、番組の取材を受けてらっしゃるんです。その映像をご覧ください。

下川時男さん・82歳。妻と車で出かけるのが日課です。ひざを悪くして以来、長時間歩くことは難しいため、買い物や通院に車が欠かせません。しかし、恐れていたことが起きました。通い慣れた道で、車をこすったのです。心配した義理の娘から、免許の返納を勧められていました。

下川時男さん
「みんなが考えた方がいいんじゃないのって言うときは、考えるべきだろうな。」

武田:下川さん、2年前は免許の返納も考えてらっしゃったということですけれども、その後、どうされたんですか?

下川時男さん:ちょうど今、4月に書き換えの時期になりましてね、3年間、要するに85歳までは一応もらってきました。

武田:返納しなかった?

下川さん:やはりないと、現実の生活がやはりうまくいかないってことじゃないですけど、そんなんで、どうしてももう1回ということで、無事、取ってきたんですけどね。免許証は放すに放せないっていうのが実情じゃないかね、今の生活から見て。

武田:ふだん、どういうふうにお車を使ってらっしゃるんですか?

義理の娘 美和さん:お母さんが1年前にひざの手術をして、自転車とか乗れなくなってしまって。毎日、お父さんが病院とかスーパーとか、一緒に車に乗って、運転して行っているし、大好きなつりも、週に3回ぐらいは行くから、車なしっていうわけにはいかないから、もう必要不可欠のものになっちゃって。返納してほしいけど、してくださいとは言えない現状なんですよね。

武田:実の長女の昌代さんもいらっしゃるんですよね。昌代さんはどういうふうにお考えなんですか?

長女 内藤昌代さん:私は、やはりすごく父には酷なようなんですが、次回の更新のときには、少し免許の返納っていうことをちょっと考えてもらいたいなって思ってますので、少しずつ受け入れてください。よろしくお願いします。

下川さん:その時点で考えることにしますけどね。

坂下さん:やっぱりなんか家族としたら、昌代さんみたいに心配な気持ちはすごくよく分かります。

武田:なかなか家族で、こうやって「返納して」と言うのも言いづらいっていうのがあると思うんですけれども、何か言ってはいけない言葉というのがあるそうですね。

所さん:「危ないからやめろ」というような趣旨の言葉ですよね。そういう言葉は、ご家族とすれば当然、心配して言ってるんですけど、高齢者ご本人には、そういうふうには決して伝わらないということなんですよね。

80歳を過ぎて運転されてる方というのは、体が動くうちは、まあ運転は続けていきたいと。運転するということは「自立の象徴」ですから、そう簡単には運転はやめられないということなんですね。ですから、周りの人というのは心配して言ってるんですけど、絶対伝わらない。ですから、運転をやめたあとの生活、こういうふうな生活があるんじゃないかということを、ご家族が一緒に高齢ドライバーの方と考える、そういう取り組みがぜひ望まれるところですね。

武田:言っちゃいますよね。

坂下さん:これしか言ってないです、私なんか。「やめてよ」って、やっぱりニュースがあるたびに言っちゃいます。

武田:そうじゃなくて、そのあとのことも一緒になって考える姿勢が大事ということですけれども、桃田さんはどうご覧になりましたか?

桃田さん:運転は「自己責任」なんですよね。社会に対する責任。そもそも運転免許は自分で好きで取ったわけですから、健康保険証みたいな「社会保障」では事実上ない。「資格」ですから。その能力がないといったら、自分自身でどうするかは、社会に対しての責任として、ご自身で考えていただきたい。そして一緒に暮らす家族の方も、社会に対する責任として考えていただきたい。

武田:運転すること自体が、社会に対して責任を負っているということですね。

高齢ドライバー 安全対策最前線

鎌倉:では、高齢者が安全に運転を続けるために、どうすればいいのか。下川さんのご家族では、お父様の運転に対して、ある対策を取っていらっしゃるということなんですけれども、下川さん、どんなものでしょうか?

美和さん:3つありまして、1つ目は「暗くなったら乗らない」。2つ目が「なるべく遠くには行かない」。3つ目に「スピードを出さない」ということを心がけて、乗ってもらっています。

武田:下川さん、これ、守ってます?

下川さん:80~90%、合格点は守ってます。

坂下さん:じゃあ、守れてないなと思うところは、どこですか?

下川さん:2番目の、「なるべく遠くに行かない」とは書いてあるものの、スーパー・病院は近いんですよね。ところが今度、遊びになってくると、多少遠いかな?っていうのが、ないとはいえないっていうのが実情じゃないですかね。

武田:本当にぜひ、安全に気をつけて運転続けてください。

坂下さん:すてきなルールでしたね。見習いたいです。

武田:こういったルールを設けるというのは、どうご覧になりますか?

所さん:これ、本当にすばらしいことでして、適性検査をしますと、高齢者の方というのは、若い人に比べれば、これは大幅に結果が悪いのは、これ当然なんですよ。
例えば今、「夜は運転しない」とありましたけれども、夜間視力の場合、高齢者の方は著しく若い人に比べて悪いんですけれども、悪くても、夜運転しなければ、悪いってことは全く障害にならないわけですよね。
2番目に「遠出をしない」とありましたが、それもぜひ守ってほしいんですけれども、慣れた道を毎日運転をする、それも昼間の安定した時間帯ということであれば、これは健康な状態であれば、細く長く運転をすることは可能なんですよね。そういうのを交通の分野では、「補償的運転行動」、「補う」「償う」という字を書くんですけれども、そういう運転をすれば、健康状態のいい人であれば、かなり長く運転は可能なんですよね。すばらしい取り組みだと思いますね。

武田:桃田さんは、高齢ドライバーが安全に運転するための対策を調べてこられたんですよね?

桃田さん:「条件付き運転免許」、オーストラリア・ビクトリア州にありますが、今、下川さんのご家族のルールと同じように、移動距離や(運転)できる時間、昼とか夜、ないしはスーパーとか、病院とか、目的を限定する。なおかつ特徴的なのは、運転免許所持者が、「僕はここのスーパーだけに限定してほしい」とか、「うちから10キロ圏内にしてほしい」って免許センターに頼むと、その試験官が一緒に来て、そのテストをしてくれるんですよ。ここは通れるから、じゃあ、免許をあげましょうと。こうした取り組みも、日本の警察庁で今、検討が始まっています。

武田:自分から申請するというのが、1つのみそですね。

桃田さん:もう1つ、家族がいつも同乗するという条件もいいですよね。

武田:そういう条件を付けることもあり得るということですね。

鎌倉:さらに今は、高齢者の運転を支える、新たな技術も次々に登場していますよね。こちら、政府が普及を進めているのが「サポカー」なんですが、ドライバーが間違ってアクセルを踏むと、自動でブレーキがかかって、衝突を回避しようとします。こういった安全技術が備えられた車は、「安全運転サポート車」、通称「サポカー」と呼ばれているんです。
さらに、「誤発進防止」や「車線のはみ出し防止」などの機能が付いたものもあるんですね。国は2020年までに、新車に占めるこのサポカーの割合を9割以上に増やそうと考えているんです。

視聴者からの投稿でも、こういった技術に期待する声がありました。中には「買い換え促進のための施策はないのか」とか、「購入の助成金というのはないの?」という質問もあったんですが、桃田さん、例えばこれを入れると、どれぐらい割高になるんでしょうか?

桃田さん:自動車メーカーは大体5~10万円ぐらいのものとして、ほぼ標準装備しようとしてるので、助成金というと、すべての車に助成になってしまうので、それよりも価格を抑える。ちなみに「サポカー」は全体の話なので、各自動車メーカーで名前は違います。

武田:最新のサポカーの現場も取材なさったんですよね。

桃田さん:先週の土曜日の富士山麓ですけれども、真っ暗、1ルクス、月明かりの中でも35キロで接近した車が歩行者のダミーの手前で、確実に止まる。これは僕も同乗してます。

このメーカーだけではなくていろんなメーカー、特に今年から「アセスメント」といわれる一種の基準ですが、これで夜間の歩行者保護というのが、半ば義務づけまでとはいきませんが、多くの車がこういう対応をしていきます。

武田:こうして安全に運転できるような仕組み、社会も確実に進んでいると。

桃田さん:ただあくまでも、これは過信しない。技術はバックアップだと思ってください。

免許返納した高齢者 どう支える?

鎌倉:ではここからは、運転をやめる決断をした人をどう支えていくのか、考えていきたいと思います。視聴者から寄せられた声です。

静岡県 70代以上 男性
“地方では、車なしでは生活しにくい。もっとバスがあれば、車を手放してもいい。”

静岡県 70代 男性
“持病を抱えているので、通院や買い物に車は必須。”

鎌倉:免許を手放したら、生活が成り立たないという、いずれも深刻な意見なんですよね。

坂下さん:私も父と離れて暮らしてるので、やっぱり、もし「返納して」って言ったあとに、どう生活を支えてあげるかがちょっと心配、疑問ですね。

所さん:一緒に住んでいれば、返納したあとの生活をサポートすることというのは、比較的容易だと思うんですけど、今言われたように、離れている場合は非常に難しくなるわけです。
例えばお昼の買い物をどうするのか。これは1つの例ですが、東京から宅配のお弁当の手配をきちんとしてあげるとか、これは可能だと思うんですね。ですから、東京に住んでいても、地方のご両親に対して、生活マネージャーのような役割をしてケアをするということは、可能だと思うんですね。ですから、あらゆる手段を工夫して、サポーターになるということはできると思うんです。ただ単にやめろと言うだけじゃなくてですね。そういう気持ちはご両親にも必ず伝わると思うんですね。やれることはやってくれているということ。それが大事だと思うんですね。

鎌倉:返納したあとの生活をどう考えるか、こんな取り組みもあります。佐賀市の例なんですけれども、免許を返納したいという相談が多数寄せられたために、住民たちが主体となって、高齢者の送迎を行う支援を始めたんです。その財源はといいますと、地域の人からの寄付やふるさと納税などで賄っているという。住民たちが立ち上がったという例ですね。

武田:これだと、通販を使わなくても、こういうサポートがあればいいかもしれませんね。

坂下さん:すごくいい取り組みですね。

桃田さん:本来は自治体自体がやらなければいけないんです。ただ、困っている自治体ほど予算がなくて、当事者がやらなければいけないとか、いろいろとあるんですが、議論は必ず、運転ができるできないという能力のお話、それから社会インフラの話は同時進行しますが、必ず分けて議論をして、融合させるようにしないと、話がどうもごっちゃになっちゃうんですよね。

鎌倉:もう1つ、東京・調布市の取り組みです。運転をやめると生きがいがなくなってしまうと感じてしまう高齢者に、実際にもう免許を返納した高齢者がアドバイスをする場を設けているんだそうです。

例えば、「電車やバスで旅行するのもいいですよ」「何より、事故を起こす心配なく暮らせるんですよ」など、大切なのは、その後の人生を一緒に考えて、新たな生きがいを探すこと、これがポイントだということです。

武田:所さんも、こうした別の取り組みを調べてこられたそうですけれども、どういった取り組みなんでしょうか?

所さん:私は九州の熊本を突破口に、今、西日本全体で広がりつつあるシステムなんですけれども、これは必ずしも高齢者だけに限ったシステムではないんですけど、運転免許の更新現場に、看護師さんとか保健師さんが配置されてるというシステムです。

運転免許の更新というと、通常は警察官が対応しているわけですけれども、熊本県では2015年から、看護師さんが同席しているということです。それによって、今まで運転免許の更新を迷ってた人も、専門の医療スタッフが同席するものですから、そこで健康状態のカウンセリングなども行われますから、「やっぱり返納したほうがいいかな」と、そこで気持ちが傾く人もいると。地域に居住している看護師さんですから、仮に返納した場合、じゃあおじいちゃん、どこに住んでるのと、スーパーはどこのスーパー使ってるの、どこの病院に行ってるの。だったら仮に返納した場合、こういう移動手段があるねというようなことを、具体的に助言してくれると。そうすると、ああ、だったらそういうやり方もあるかなということで、大きく気持ちが変わってくるということですね。それが大分や宮崎、そして本州では鳥取などでも、非常に充実したシステムとして、今、進んでいるということです。今後、これが免許返納の切り札になるんじゃないかと、私は見てるんですけどもね。

坂下さん:看護師さんがアドバイスしてくれるって、ちょっと心強いですね。返納してからもこういうふうに生活していけばいいんだって、安心感が得られますね。

武田:中継先の下川さんにも聞いてみましょう。こういった今までの議論をお聞きになって、どうお感じになりましたか?

下川さん:きょうは本当にプロの言葉を聞きましてね、実感しました。

武田:これからまだしばらく3年間、時間がありますけれども、ゆっくり、ご自身の体調も考えながら、どうするか、ご家族で話し合ってください。

下川さん:残りの人生、ゆっくり考えてやります。

武田:さあ、高齢ドライバーをどうサポートしていけばいいのか、その家族やご本人に向けて、ひと言ずつアドバイスをお願いします。

所さん:私は今の話を整理しまして、「家族だけで悩まず、地域の連携に期待」と申し上げたいと思います。

桃田さん:「社会への責任」です。社会自体が大きく変わるので、ご自身の生活を、変化することを、責任を持って見つめ直してください。

武田:今日はいろいろな情報がありましたけれども。

坂下さん:私も父に厳しく言うだけじゃなくて、やっぱり、それがだめだってことが今日分かったので、そのあとの、返納してからの生活をどう支えるかが、自分の課題だなって感じました。

武田:うちの母もまだ元気だと思っていたんですが、やっぱりそろそろちょっと話し合わなきゃいけないなというふうにも、今日は感じました。
高齢ドライバーの事故を減らさなくてはならない、これはもちろんそうだと思います。しかし、免許を返納すれば、それですべてが済むという話ではないことも分かります。家族、地域、行政、それぞれの立場から高齢者の暮らしを支えていく、そういった必要があると思いました。