クローズアップ現代

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2018年5月15日(火)
大谷翔平が止まらない!“二刀流”の舞台裏に迫る

大谷翔平が止まらない!“二刀流”の舞台裏に迫る

衝撃の大リーグデビューから1か月半。4月の月間最優秀新人に選ばれるなど、“二刀流”で活躍するエンジェルスの大谷翔平選手。バッターとしてはホームラン5本、打率は3割4分を超え、チームの主軸となっている。ピッチャーとしても6試合に先発し3勝1敗。防御率は3点台を誇る。開幕前には苦戦した大谷選手の見違えるような活躍。その舞台裏で何があったのか?そして“二刀流”はどんな進化を見せるのか?徹底分析で迫る。

出演者

  • 落合博満さん (中日元監督)
  • AKI猪瀬さん (MLBジャーナリスト)
  • 武田真一・田中泉 (キャスター)

大谷翔平が止まらない!“二刀流”の舞台裏に迫る

今、大リーグを席けんする大谷を、今日はこの人が!

オレ流徹底分析!!

勢いが止まらない二刀流、大谷翔平。昨日(5月14日)も三振11個を奪う力投。打っては打率3割ホームラン5本の大暴れ。

地元ファン
「オオタニサンガンバレ〜!!」

地元新聞記者
「バッターとしても予想以上だ。大谷は特別な選手だ。」

絶好調の背景に打席前の謎の行動?そしてピッチャー大谷の底知れぬ可能性とは?大谷選手を支えるキーマンを初めて直撃。

エンジェルス打撃コーチ
「そのときショウヘイは言ったんだ。『OK、納得したよ』。」

二刀流快進撃の舞台裏に迫ります。

大谷翔平が止まらない!“二刀流”の舞台裏に迫る

ゲスト落合博満さん(中日元監督)
ゲストAKI猪瀬さん(MLBジャーナリスト)

落合さん、昨日も本当に、勝ち負けはつきませんでしたけど、次々と三振を奪うすばらしい好投。また4月の月間最優秀新人にも選ばれたということで、ここまで順調な滑り出しというのは、最初から予想してらっしゃいましたか?

落合さん:ピッチャーとしては予想してました。もう一つ、二つ勝っていてもおかしくないのかな、と思いながら。ただ、どういう使い方するのかな。その使い方によっては、バッターとして、試合数、どのくらい使うのかっていうのがちょっと外から見てると分からない部分があったんで。でも数字的にはこのくらい残しても、不思議ではないと思います。

不思議ではない?ホームラン5本、3勝1敗という成績ですけれども、これ、どう評価されていますか。

落合さん:もう十分じゃないですか。

十分?もうちょっといってもいいかと僕なんか思うんですけれども。

落合さん:いやー、これからでしょ。

これからですかね。

落合さん:大体傾向が出ると思いますから。

田中:ここまで開幕から投打に活躍を続ける大谷選手。これまで日曜日に登板、それ以外の日は打者として出場し、着実に結果を残してきました。ピッチャーとしては3勝1敗、防御率は3.58、またバッターとしては、20試合で打率3割4分8厘、ホームラン5本。出場した試合のチームの勝率はおよそ7割で地区首位を走るチームをけん引しています。

キャンプから開幕まで、大谷選手を現地で取材、チーム関係者にも話を聞いてこられたAKIさん。AKIさんはこの活躍どうご覧になっていますか。

AKIさん:キャンプ、現地で見たときには、非常に心配しました。そして、現地メディアも手厳しい評価ばかりでした。しかし開幕してからのこの成績なので、最高のスタートを切ったと思います。現地メディアも、あれだけ酷評していたのに、今、手のひら返しで、大絶賛が続いています。ただ、日本国内では、あたかも全米が熱狂しているような報道なんですが、実はまだ東海岸では、この大谷旋風が届いていません。今後この成績を続けていけば、近い将来、来月か再来月、全米を巻き込む大谷フィーバーが起こると思います。

ぜひ目にものを見せてやりたいですよね。

田中:何が大谷選手の好調を支えているのか。まずはバッター大谷です。先月のクローズアップ現代+では、開幕直前に打撃フォームの改造に成功し、それが好成績につながったことをお伝えしましたが、今回、その舞台裏を知るキーマンを直撃しました。

大谷“フォーム改造” コーチが明かす舞台裏

エンジェルスの打撃コーチエリック・ヒンスキーさんです。

エンジェルス エリック・ヒンスキー打撃コーチ
「ショウヘイは適応力がすごいんだ。とんでもない才能だよ。」

ヒンスキーさんが驚く、大谷選手の高い適応力。実は、打撃フォームの改造でも、その能力が十分に生かされていました。オープン戦で、打率1割台と低迷した大谷選手。長打は一本もありませんでした。
開幕が3日後に迫ったこの日。試合前の打撃練習に向かう大谷選手に、ヒンスキーさんはある提案をしていました。

エンジェルス エリック・ヒンスキー打撃コーチ
「ショウヘイは足の上下によって頭が動いていました。足を上げないことで頭の動きをなくし、ボールをより正確に見るように提案しました。彼は飛距離が出るか心配していましたが『分かった、練習してみる』と答えました。」

直後の打撃練習。右足を上げずにノーステップで打つフォームを試すことにしました。

すると、始めたばかりのフォームにもかかわらず、柵越えを連発して見せたのです。

エンジェルス エリック・ヒンスキー打撃コーチ
「練習で柵越えを連発して、彼はすぐに『OK、納得した』と言いました。ほとんどの大リーガーでも、このような大きな変更は難しいです。彼の能力の高さが可能にしたのです。」

そして、アドバイスを受けた当日のオープン戦。ヒットを打ち、確かな手応えを得ました。

大谷翔平が止まらない!“二刀流”の舞台裏に迫る

落合さん、一般論として、足を上げると頭が動くというのはどういうことなんですか。

落合さん:持てということは、やれってことなんでしょ??

すみません!

落合さん:じゃ、簡単にね。説明だけします。皆さんやってくださいということではありません。
さっきの2つというのは、足を上げた場合と上げない場合です。バッターで一番難しいのは、要は、(バットを)トップの位置にどうやって入れるかってことなんです。入れば、あとそこからそのまま振ってくればいいだけですから。一番簡単なのは。
ただ、さっきの頭が動く。要は、構えてて足上げたときに一緒に出てくるから、トップの位置が決まらない。

ちょっと前のめりになるような感じになるんですね。

落合さん:決まらないから、振れっていったって、振れないんです。力出てきませんから。後ろの足に、たまった力が伝わらないで、一緒にいくから、頭が動いてるという、そういう説明なんだと思います。

その足を上げないことで固定するということなんですか。

落合さん:上げる上げないじゃなくて、「いかにしてトップを先に作るか」です。あれは作ったんです。先に足を上げないで、バットを(ボールが)来るときに、作っとく。

作ってるから、あとは来るボールに、そのままバットを出していけばいいというだけで。ただ、そのときにひざの使い方だとか、いろんな足の使い方、手の使い方、ちゃんと大谷の場合、準備、動いていますから。じーっと、こうやって待ってるわけじゃないです。だからこれ(=足を上げて踏み込む動作)を省いた。「先にトップを作った」。そういう理解してください。だからこれは誰がやってもいいっていうことではありません。応急処置だと思います。

ありがとうございました。ただ、こういう、フォームの微妙な改良というのは、なかなかこのレベルの選手、難しいんじゃないかと思うんですけど、可能なんですね。

落合さん:アメリカだからしたんだろうと思います。日本では、やれって言っても恐らく「いやぁ、今のままでいいです」って聞く耳は持たなかったんじゃないかと思います。

それがアメリカに行って、環境も変わって?

落合さん:自分は成功したいですから。だから「やれるべきものはなんでも取り入れてみよう」ということで、基本姿勢は何も変わってないと思います。「トップへ入れるためにその動作をした」という、そういう理解でいいんだろうと思います。

ありがとうございます。分かりやすかったです。

田中:今回、番組では試合の映像を徹底分析しました。その結果、大谷選手のある行動を発見しました。

大谷 好調のカギは“ネクストのネクスト”

打順が回り、打席に立つ大谷選手。その直前、ネクストバッターズサークルで素振りを行います。しかし、大谷選手の準備はさらにその前から始まっていました。なんとベンチで1人バットを構え、マウンドを見つめます。本番さながらにタイミングを計っているのです。さらにさらにその前、指名打者の大谷選手はチームが守備についている間、打撃コーチのヒンスキーさんと共に、タブレットでピッチャーのデータを頭に入れています。

エンジェルス 大谷翔平選手
「日本にいたときより、打席の中でも、マウンドでも、その外でも、考える時間はすごい長いんじゃないかと思います。」

時はさらにさかのぼり、高校時代。入念な準備の原点は、監督からの「ある教え」にありました。大谷選手の元チームメートたちがその神髄を明かしてくれました。

大谷選手の元チームメート 田中大樹さん
「監督によく言われていたのは、『100%の力を出すためには200%の準備をしろ』と常々言われていました。」

大谷選手の元チームメート 大澤永貴さん
「花巻東高校は、“ネクストネクスト”まで準備する。ネクスト(バッターズサークル)に入る前に、ベンチでも打席に入る準備をして、そういう繰り返しを全員やっていた。その準備力がそのまま(大谷選手の)打席に立った結果につながっているんだと思います。」

大谷翔平が止まらない!“二刀流”の舞台裏に迫る

AKIさんは、現地で大谷選手の準備の様子を聞いてこられたそうですけれども。

AKIさん:今見ていただいたこと以外に、実はベンチの後ろに全球場、ビデオルームというものが設置されています。このビデオルームで第1打席の結果をすぐに再生して、この打席、自分はこうだった、ああだった、相手ピッチャーはこうだね、と、分析を一打席一打席、瞬時に後ろに下がってやって、また準備をしてバッターボックスに向かっているという作業をしています。

そういう仕組みになっているんですね。

大谷“二刀流”の舞台裏 落合博満“オレ流”分析

落合さんは、こういった大谷選手の準備のしかた、どういうふうにご覧になりますか。

落合さん:これ、普通だと思うんですけど。

ただやっぱりいろんな選手が…。

落合さん:われわれはずっとそういう教育を受けてきているんで、一瞬たりともグラウンドからは目を離さない。いつ、ゲームって言われても(いいように)準備する。座っていても、相手のピッチャーは、どういうフォームで、どういう球種を投げているか、それに合わせながら、頭の中でのイメージトレーニングをする。それは言われなくてもやっていなければ、この世界では生きていけない、そういう時代だったんで。それが今、珍しいっていう形で紹介されるってことは、しなくなってきてるのかな、という気がしますね。

大谷選手の場合、ピッチャーとして、バッターとして、いろんなデータを、人一倍、頭に入れなきゃいけないと思うんですけれども、その相乗効果というのはどうなんですか?

落合さん:これは大きいと思います。ピッチャーは「この打席をどうやって打ち取ろうか」っていう、ピッチャー目線で物事を考えますけれども、大谷は両方で考えなきゃいけない。ピッチャーだけじゃなくて、このバッターをどういうふうに抑える、このピッチャーをどうやって打つっていう、それが混ざり合って、打席に入ったときは、「こういう攻め方してくるだろう」「俺だったらこういう攻め方をされたら嫌だ」「打つんだったらこういうボールを待って打つのがいいだろう」と。すべてプラスの方向に出てるんじゃないかと思います。

田中:では続いて、そのピッチャー大谷についてです。その可能性に迫ります。

大谷 好投を支える多彩な投球術

日本時間の昨日、6試合目のマウンドに上がった大谷選手。

実況
「159キロ出ました三振です。」

159キロのストレート。そして変化球でも。6回3分の1で11個の三振を奪う好投を見せました。

エンジェルス 大谷翔平選手
「探り合いの部分はあると思うんですが、いろんな球種を投げながら、各バッターに合わせて配給を組み立てていくのがすごく大事かなと思う。」

実は大谷選手、これまでの投球を分析すると、試合によって配球を大きく変えていることが分かりました。2勝目を挙げた4月8日の試合では…。

現地実況
「スプリットだ。」

スプリット。いわゆるフォークボールで三振の山を築きます。今月(5月)6日のマリナーズ戦では一転してカーブを多投。打たせて取るピッチングで3勝目を挙げました。この2試合の球種の割合です。4月8日に4割近く投げたフォークボールは今月6日には僅か1割。

一方、カーブの割合がおよそ5倍に増えました。試合によって球種を使い分ける大谷選手。落合さん、AKIさんどう見ますか?

大谷“二刀流”の舞台裏 落合博満“オレ流”分析

落合さんはいかがですか。大谷選手の投球術の中で、最も注目なさってる球。

落合さん:やっぱりまっすぐですよ。その日のまっすぐの走り具合によって、変化球はどうにでも使いようはあると思うんです。なぜ今、ゲームごとに使い分けてるかっていえば、当然、大谷、誰も知りませんよね。打席にも立っていない。必ず先乗りスコアラーでもなんでも、分析するのが今のアメリカですから、こういう傾向が出てますよっていうのは、全選手が頭の中にインプットして打席に入っている。それと同じような攻め方したら、もしかしたら打たれるんじゃないか。例えばスプリット=フォーク使いました。次のとき、カーブ使いました。このカーブの軌道って、誰も知らないです。だから、今はどの球場行って、どの打者と対戦しても、ストレートの走りがよければ、すべての変化球は生きてくると思います。

鍵はストレートということですね。

大谷翔平が止まらない!“二刀流”の舞台裏に迫る

AKIさんは、球種の使い分けをどのタイミングで決断をしていると。

AKIさん:恐らく試合前、直近。ブルペンに入ります、この投球練習で、今日この球場、この環境だったら、こういうボールが有効的であるという、本人が判断をして組み立てを変えてるんだと思います。キャッチャーのことを“恋女房”と日本で言いますよね。この表現はアメリカはありません。試合を作るのはキャッチャーのサインのリードではありません。ピッチャーがその日、投げたいボールを、気持ちよく投げてもらうというのがアメリカのキャッチャーの仕事ですから、恐らく大谷選手が自分の中で、今日はこのボール、次はこのボール、いい悪いを決めて、配球をしてるんだと思います。

そこまで考えてるんですね。

大リーグを席けん “フライボール革命”

田中:さらに今、ピッチャー大谷に立ちはだかる、大リーグで起きている大きな変化があります。それはフライボール革命。最新のデータ解析から導き出された、バッティング理論です。速いスイングでボールの下をたたき、フライを上げることで、ヒットやホームランの割合が高まるというものです。この理論をいち早く取り入れたのが、去年、初めてワールドチャンピオンに輝いたアストロズです。前のシーズンに比べ、チーム打率が大幅にアップ。ホームランは40本も増えました。この大リーグで進むフライボール革命。ピッチャー大谷は、どう立ち向かえばいいのでしょうか。

ということなんですけど、AKIさん、まずこのフライボール革命、何が起きてるんですか、今。

AKIさん:とにかくフライを打って、その結果、ホームランがたくさん出るという理論のもとなんですが、でもこれに関しては大谷投手、安心してください。この「フライボール革命を打破するために必要な球種は2つある」と言われています。まず高め160キロに迫る高めのストレート。そして縦に大きく割れるカーブ。この2球種が有効だといわれているので、大谷選手はこの2球種を持っています。今季、大谷投手、確かにホームラン打たれてます。それは高めのストレートではありません。カーブでもありません。大谷投手の“失投”を打たれてるだけなので、これは適応できると思います。

落合さん、そうは言っても高めのストレートをあえて投げ込むというのは、野球の常識としてどうなんですか、怖いものじゃないんですか、ピッチャーとしては。

落合さん:元来、高めのボール打つというのは、みんな、下手なんですよ。

そうなんですか?

落合さん:まして今みたいに、フライボールを打ちましょうと言うんであれば、この高さのものをボールをこうやって上げようとしてるんでしょ。上からこう来て、ボールを潰して上げるんじゃなくて、下から(バットが)来るっていうことは、ファウルになる確率も多いし、まっすぐ走ってたらそのまま空を切ってしまう。
やっぱりインサイドの高めっていうのは…外国人選手、日本人より大きいですからね。バットのたたみ方とか腕の使い方っていうのは、小さい人から比べれば、多少下手って言ったら悪いんだけれども、そういう部分があります。だから、アメリカとか外国から来た選手が、日本で野球やるときは、まずインサイドの高いボールで攻めましょうと。オープン戦のころにね。それで、ここは打てるのかどうか。その次は、外へ流れていくボール際のスライダーを追っかけるのかどうなのか。どこのボールだったら打てるのかっていうのを、オープン戦で、全部、試して投げます。そうやってデータを取って、公式戦に入っていきます。大谷がやっぱり、今のアメリカの流れからしたら、それはインサイドの高め、速いボールは、恐らく打たれることは…。

ない?

落合さん:まぁ、20回に1回、30回に1回ぐらいの確率で考えてもいいんじゃないのかな。

なるほど。ちょっと安心しました。

落合さん:そこで1つだけね、20打数1安打1ホームランと、20打数10安打5割ヒットばっかり、どっちがピッチャーの頭に残るかっていう。そこの戦いでもある。1本のホームランがものすごく印象に残って、そこは投げづらいというふうになったときに、大谷は苦労すると思う。

なるほど、いやぁ、深いですね。興味深い。

“二刀流”大谷を待ち受ける壁は?

田中:ではこの二刀流、大谷選手を待ち受ける壁はないのか、ということなんですが、こちらは大谷選手の1週間です。ピッチャーで登板して、翌日は休養し、その後は打者として出場。そして登板の前日を調整日に当てる中6日のスケジュール。これ、日本にいたときと同じです。これについて、エンジェルスのマイク・ソーシア監督は、気になる発言をしています。こちら、「登板間隔を短縮できればと思っている」。さらに「ピッチャーのときにも打席に立たせる可能性も考えている」と。例えばですが、大リーグで一般的な中4日で計算しますと、シーズンで33試合、今のペースで投げるよりも7試合増えることになるんですね。

落合さん、今は中6日で投げてうまくいってますけれども、将来的には間隔が狭まっていく。これはやっぱり壁になりますか?

落合さん:今年(2018年)のエンジェルスが優勝戦線に残った場合は、中6日っていうのは崩すと思います。

それは最後のほうですか。

落合さん:最後のほうだと思います。最後の1か月弱くらいですかね。そうしないと、優勝戦線に残れないっていう可能性があるんで、そのときはフルに使うと思います。

そうなって、やっぱりシーズン終盤で、疲労もたまってるでしょうし、故障とか、ペースを崩すっていう心配ないですか?

落合さん:それは心配しなくていいと思います。日本は最後まで日本シリーズやっても、使い過ぎだろう、と、中4日、5日あけて登板させる。メジャーのピッチャー、これでワールドシリーズ懸かったら、今日先発したのを明日にでもいくっていう勢いでみんなやりますから、そっちの心配はしないほうがいいと思います。

AKIさんは、今後の大谷選手の課題、どういう点考えてらっしゃいますか。

AKIさん:長距離移動もあります、時差の問題もあります。そしてこの16連戦が、もうまもなく始まるんですけれども、この道中にヤンキース戦、(アット)ニューヨークでの試合も含まれています。これは恐らく強烈なプレッシャーの中、大谷選手が投げて打つというスケジュールになっているので、これは裏を返せば、ヤンキースタジアムで投打で活躍できればその瞬間が、冒頭ご紹介した、全米が熱狂する瞬間になると思います。このヤンキース戦というのは、田中投手との対決もあるので、“山”になると思います。

注目ですね。さあ、AKIさん、大谷選手、アメリカ球界にはどんなインパクトがあるとお考えですか。

AKIさん:やはり100年ぶりに誕生した二刀流=トゥウエープレーヤーですから。選手の査定だったり、個人賞=月間MVPだったりシーズンのMVPは、投打に分かれています。そのへんの投票行為すら覆す可能性があるので、根底からアメリカ野球というものを変えてしまうインパクトを残せるかもしれません。

アメリカ野球の評価の仕組みだとか、すべてが変わる可能性があるということなんですね。落合さんはいかがですか。大谷選手の二刀流の挑戦、どういう点に期待されていますか。

落合さん:もうピッチャーやって、DHやるというのは分かりましたから。これは日本でもその姿を見せていたんで。これからアメリカンリーグだけじゃなくて、ナショナルリーグでやろうと思ったら、「野手大谷」。

野手大谷!

落合さん:そうです。それをやって初めて全部やったっていう。まだそういう選手は、アメリカでも日本でもいないわけですから。それを究極の選択肢として、ピッチャー大谷、指名打者大谷。それが内野手なのか、外野手なのか分かりませんけれども、それをやって初めて「大谷、やっぱりお前はすごかったな」っていうふうに言えるんじゃないでしょうか。温かく見守りましょうよ。

そうですね。野手大谷!三刀流大谷選手、期待したいですね!
適応力と徹底した準備で投打に快進撃を続ける大谷選手。さまざまな壁に直面するかもしれませんが、剛速球を投げ、特大のホームランを打つ、という“野球の原点の楽しみ”を見せてくれると信じています。
頑張れ!大谷!!