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2016年10月12日(水)

追跡!チケット高額転売の舞台ウラ

追跡!チケット高額転売の舞台ウラ

出演者

  • 津田大介さん
    (ジャーナリスト)

  • 福井健策さん
    (弁護士)

  • 鎌倉千秋
    (キャスター)

質問
コーナー

Q1

チケット転売は違法ではないの?

都道府県が定める迷惑防止条例によって、公共の場所で不特定多数を相手にしたチケットの販売行為、いわゆる「ダフ屋行為」は禁じられていますが、ネット空間が公共の場所にあたるかどうか、については不明確です。また、古物営業の許可なく営業として転売を行うことは違法ですが、営業としての転売と、そうではない転売とを区別することは難しく、現状では必ずしも取り締まられていません。ただし多くのイベント主催者は、チケット販売時に「営利目的の転売を禁じる」という規約を定めていますので、転売は契約違反にはあたりそうです。もっとも、現在の日本では、イベントのチケットのキャンセルがほとんど認められておらず、かつ再販制度の整備も遅れているため、この規約をもとにどこまで法律に訴えられるかについては、意見が分かれています。
Q2

高額転売はどうやって防げるの?

いま、様々なコンサート会場で「本人確認を徹底する」体制作りが進んでいます。事前に個人情報や顔写真などを登録してもらい、本人以外の入場を認めないことで、チケットの転売を防ごうというものです。スマホを用いた「電子チケット」、「顔認証システム」などが一例です。ただ、システムを構築するにはお金がかかること、事前の手続きが多すぎて気軽に会場に足を運ぶファンが減るといったデメリットも指摘されています。その他、「販売価格の弾力化」や「法規制で高額の転売を規制する」といったアイディアもあります。しかし、規制を強めれば、取引がよりアンダーグラウンドな場に移り、詐欺などの温床になるとも言われています。他方、転売サイト自らが、高額転売対策を進めるべきだという指摘もあります。多くの専門家が提唱しているのが、「どうしても行けなくなった」という人が再販できる、「公式の二次市場」の整備です。最大手のチケット販売代理店「ぴあ」では、既にこのサービスを提供しており、「高額転売反対」声明を出した音楽団体も、この仕組みの導入を目指しています。

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