今月16日、日銀による異例の「マイナス金利」がスタートする。今回のマイナス金利は、日銀が金融機関から預かっている当座預金のうち一定の水準を超える金額について、金利を現在の0.1%から-0.1%に下げるというものだ。これまでの大規模な金融緩和策に加えて導入が決まり、日銀に積み上がっている金融機関の資金を企業などへの貸出に振り向けるよう促すねらいがあるとみられている。先月末の日銀の発表を受けて、長期金利がマイナスに突入。大手銀行は相次いで、預金金利の引き下げを決定し、住宅ローン金利を引き下げる動きも始まっている。しかし、金利の低下が投資や消費の増加につながるのかどうか疑問視する声や、金融機関の収益を減らすことになるのではないかという指摘もあり、日銀の政策決定会合でも意見は割れた。欧州で既にマイナス金利を導入しているデンマークやスイスの例も取材し、「マイナス金利」は私たちの暮らしに何をもたらすのか、考える。
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