106人の乗客が亡くなったJR福知山線脱線事故から10年。事故の背景を知りたいと考える数人の遺族とJR西日本の間で、「安全」のあり方をめぐる「対話」が行われていた。「同じテーブルにつき、共に事故原因を考えよう」という遺族のよびかけを、JR西日本も受け入れ、事故を起こした企業と遺族による、かつてない対話が始まった。最初は大きな隔たりがあった両者の意識。しかし、「家族はなぜ死ななければならなかったのか」という遺族の問いは、少しずつJR西日本の意識を変化させていった。双方のインタビューなどをもとに、「異例の対話」がもたらしたものを見つめる。
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