経済の好循環を生み出す鍵になるとされる賃金。今年の春闘は、景気が緩やかに回復するなかで、基本給を一律に引き上げるベースアップなど賃上げの動きがどこまで広がるかが焦点となっている。円安の追い風を受け、業績好調な富士重工業(スバル)は、2000円のベア実施を回答。しかし、その企業城下町、群馬県太田市では、多くの中小企業が先行きの不透明感などから賃金を据え置く方針だ。一方、なかなか進まない非正規労働者の賃上げでは、労働組合に入って待遇改善を求める動きが一部で始まっている。企業の業績回復の恩恵は働く人たちにどこまで届くのか。消費増税を控え、結果が景気の行方にも影響を与えると言われる今年の春闘を検証する。
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