国民の2人に1人がかかる「がん」。治療技術が進む中、がんになっても子供が欲しいと願う患者が増えている。しかし、がん患者が妊娠・出産するには難しい問題がある。抗がん剤の副作用などで生殖機能がダメージを受け、若くして閉経したり、生殖機能が低下するなど、深刻な悩みを抱える患者が少なくないのだ。患者の命を守りながら、新たな命を生みだすため、がん専門医と産婦人科医が連携し、治療にあたるシステム作りが各国で始まった。米国では連携によって出産を実現させる例が多数出てきており、日本でも2月に、岐阜県で、がん専門医と産婦人科医が連携するネットワークが発足した。がんと共に生きる時代、患者と医師の妊娠・出産をめぐる決断を追う。
みんなのコメント