いま日本で”ヒッグス粒子に続け”と未知の素粒子を探すための国際共同実験施設を誘致する動きが広がっている。ILC(国際リニアコライダー)と呼ばれるこの施設の特徴は、全長30㎞に及ぶ直線状の巨大加速器。精度良く実験でき、物理学の新たな扉を開くとともに宇宙の謎の解明にもつながると見込まれている。先日、日米欧の国際的な研究チームが詳細な設計を発表、総工費8000億円、経済効果は4兆円を超えるという。建設地には世界中から研究者が集い、新たな知の拠点となる国際都市が誕生。さらに、施設や装置の開発では日本の最先端の技術力を発揮でき、産業振興の起爆剤になると期待されている。日本が新たな「科学技術立国」を目指す契機になるのか、ILC計画の全容と、誘致活動の現状に迫る。
みんなのコメント