iPS細胞を使って人の組織を作り、移植により治療の難しい病気を治す。この“夢の再生医療”が現実になろうとしている。iPS細胞の「がん化」リスクを減らす培養方法が見つかったためだ。最も移植が早いと見られているのは、「加齢黄斑変性」という視力が失われる病気、日本に40万人の患者がいるとされる。患者のiPS細胞から網膜組織を作り出して移植するというものだ。また、難病患者からiPS細胞を作り出し薬剤の効果を確かめる取り組みが始まり、具体的に効果のあるものも見つかりつつある。さらに、iPS細胞を使うことで、がんの原因を探るための研究も始まった。実用化目前のiPS細胞研究の最前線に迫る。
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