上海万博がテーマとして掲げる「都市のより良い暮らし」。しかし、豊かさを増す一方、過酷な競争社会となった上海では今、家族や地域の絆が失われ、孤独死の多発など様々な問題が起きている。こうした中で、人々の“つながり”をとりもどし、支え合う社会を作り出そうとする試みが活発化している。上海市では、年老いた親への孝行を「契約書」で約束させるという試みが広がっている。さらに、一人っ子世代として、将来、親の介護を迫られる若い世代の間では、自らNPOを設立し、老人福祉のシステムを新たに作りだそうとする動きも出てきた。シリーズ第2回では、上海の新興コミュニティを舞台に、人々の絆を再生し、支え合う社会を生み出そうとする模索を見つめる。
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