私たちにとって身近なメディア・新聞をかつてない変化の波が襲っている。世界の新聞ジャーナリズムをリードしてきたアメリカ。収入の7割を占める広告収入が、インターネットの拡大や不況によって激減。新聞の廃刊が相次いでいるのだ。ピューリッツアー賞を何度も受賞してきたニューヨーク・タイムズ紙や、西海岸を代表するサンフランシスコ・クロニクル紙など有名新聞社も経営難に陥っている。新聞社が消えたことによってジャーナリズムの「空白」が生まれ、汚職や選挙違反が増加するのではないか、との専門家の指摘もあり、ジャーナリズムをどう守るのか、国を挙げた議論も始まっている。一方、収入の7割は販売に依存し、経営構造がアメリカとは違う日本でも、将来の生き残りを賭けて新聞業界の取り組みが進められている。日米の現状を通じて、新聞ジャーナリズムの行方を展望する。
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