終身雇用や年功序列賃金といった日本的な雇用システムが壊れる一方、新たに導入された成果主義の弊害も指摘される今、企業と労働者の関係はどうあるべきなのか?どうすれば意欲をもって働く事ができるのか?雇用をめぐる世界各国の最新の動きも取材しながら、私たちの「働き方」の未来を三夜連続で考えていくシリーズ。
一回目は、日本の企業で急速に進む「脱・正社員化」の動きを見ていく。
これまで、企業は、中核業務については正社員に任せるのが常識だった。しかし、パートやアルバイトといった非正社員が労働者の4分の1を占める中で、正社員以上の働きを見せ、中核業務を担う例も増えている。
例えば、新薬に関する機密がからむため、かつては正社員しかいなかった医薬品情報担当者・MR。しかし激化する競争を勝ち抜くために、今この分野でも非正社員が業績を上げるようになっている。一方、正社員のやる気を維持しながら社内流動化を高めようと「社内フリーエージェント制」といったシステムを作り始めた企業も多い。
加速する雇用流動化の流れの中で新しい働き方を模索する人たちを通して、「正社員」の行方を探っていく。
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