お年寄りが家族から暴力を受けたり、介護が必要なのに放置されたりする高齢者虐待の深刻な実態が、今、明らかになってきた。中には殺人事件にまで至るケースもある。
今年の3月に大規模な実態調査をまとめた群馬県では、介護事業者1100人のうち160人が、虐待と思われるケースに遭遇したと報告。介護保険制度の導入で、ホームヘルパー等が家庭を訪問するようになって、これまで密室に隠れていた虐待に気づきはじめているのだ。しかし、高齢者虐待には児童虐待やDVのような防止法や対応策がなく、虐待に直面する福祉の現場はその対応に苦悩している。
高齢化が進み在宅介護が増える中、今後更に深刻化が予想される「高齢者虐待」の対策について考える。
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