BSEの発生や産地偽装などで、大きく価格と消費量が落ち込んだ牛肉。今年8月に、最上級品とされる「松坂牛」が、消費者の信頼を取り戻そうと新しい「認証制度」をスタートさせた。
これまで「松阪牛」は、生産者や卸売業者などの間で「定義」が異なり、紛らわしい呼称や他産地の牛肉の混入を防げなかった。そこで今回、松阪周辺22市町村で育てデータベース登録した和牛だけを「松阪牛」として認証することにしたのだ。しかし、実施から2ヶ月たった今、思わぬ価格の高騰や、突然「松阪牛」として出荷できなくなった生産者が出てきて、産地は大きく揺れている。
一方で、無農薬の餌での飼育など「安全」や「環境」にこだわった独自の認証制度を作る生産農家の動きも始まっている。
「松阪牛」をめぐる波紋を追い、消費者にとって本当に必要な「牛肉の認証」とは何かを考えてゆく。
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