今年4月開園した大阪府堺市の保育園で、国の指針値の10倍を超える化学物質・トルエンが測定された。床表面のコルクとその下の合板を貼り合わせるために使われた接着剤に含まれていた。園児には、微熱や目の赤み、咳などの症状が見られ138人のうち19人が「シックハウス症候群」の可能性が高いと診断された。
園では床の張替えを行って接着剤そのものを取り除いたが、トルエンの濃度は指針値を下回らず、別の化学物質まで指針値を上回った。その後、園はNPO「シックハウスを考える会」の支援を得て再び床の張替えを決断、今度は最先端の装置を使ってそれぞれの建材から放散する化学物質の量を測定してから建材を選ぶことにしている。
園児を化学物質からどう守るのか、保育園の取り組みを通して、シックハウス対策の難しさを浮き彫りにする。
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