第4回 ふしぎなかくれんぼ
シーソーに入れてもらえなかった…
ツムちゃん、チョビくん、ケロちゃん、ピロくんがシーソーであそんでいます。そこへやってきたがんこちゃん、「あたしも入れて!」となかまに入りました。でも、がんこちゃんがおもすぎて、がんこちゃんと4人にわかれても、シーソーはうごきません。バンバンにものってもらおうと、バンバンをよびますが、サッカーのれんしゅうをしていてきてくれません。「ちょっとひとりでブランコにでものっててくれない?」といわれたがんこちゃん、しょんぼりとどこかへいってしまいました。
はしら時計のあなから大むかしへ
「みんなのいじわる。いいよーだ」と、ひとりで理科室(りかしつ)へやってきたがんこちゃんは、はしら時計(どけい)を見つけました。がんこちゃんは、まえにこのはしら時計のあなをとおって大むかしにいったことがあったので、また、あなをとおって大むかしにいってみることにしました。「ひとりでいったときいたら、みんなうらやましがるだろうな。ともだちなんかいらないよ」といいながら、がんこちゃんは時計のあなに入っていきました。
「ともだちなんか、いらないよーっ」
「ともだちなんか、いらないよーっ」と大きな声(こえ)でいってすっきりしたがんこちゃんがまわりを見ると、このまえとはちがうところです。「ここ、どこだろう」とおもっていると、ジャラジャラと音がして、見たこともない生きものがちかづいてきました。そのころ理科室(りかしつ)では、バンバンが「おいらもシーソーにのるよ。いっしょにあそぼうぜ」と、がんこちゃんをよびにきました。はしら時計(どけい)を見つけたバンバンは、がんこちゃんがあなのむこうへいったとわかって、じぶんもあなの中に入っていきました。
もしもの国、たられば地方
がんこちゃんにちかづいてきた生きものは、毛(け)むくじゃらでジャラジャラと音がする、ムクジャラさんたちでした。「ここは、もしもの国(くに)、たられば地方(ちほう)」と、ムクジャラさんたちがいいます。なんでもがんこちゃんののぞんだとおりになる国だというのです。「もしも、がんこちゃんがおひめさまだったら」、「もしも、がんこちゃんがはかせだったら」、「もしも、がんこちゃんに羽(はね)があったら」と、いろいろなのぞみがかなうときいて、よろこぶがんこちゃんです。
バンバンがきてくれたのに
そこへ、バンバンもあなをとおってやってきました。がんこちゃんたちがかくれんぼをしようとしているのを見て、「おいらも入れてくれー」となかまに入れてもらおうとします。バンバンがきてくれてうれしくなったがんこちゃんは、ムクジャラさんたちにしょうかいします。でも、ムクジャラさんたちは、「いらない、いらない、ともだちいらない!」といいます。「ここは、もしもの国(くに)、たられば地方(ちほう)。きみが、のぞんだこと。ともだちなんか、いらないよーっ」といって、バンバンをどこかへつれていってしまいました。
みんなも時計のあなの中へ
そのころ、ケロちゃんやツムちゃんたちも、「がんこちゃーん。いっしょにあそびましょ」と、理科室(りかしつ)でがんこちゃんをさがしていました。はしら時計(どけい)のあなを見つけたみんなは、その中に入っていきます。いっぽう、ムクジャラさんたちにつれていかれたバンバンをおいかけていくがんこちゃん。でも、バンバンはどこにもいません。「あそぼ、あそぼ。かーくれんぼ、かくれんぼ。どーこだ、どこだ。バンバンはどーこだ?」と、ムクジャラさんたちがいいます。
やってきたみんなは…
そこへみんながやってきたので、がんこちゃんは大よろこび。ムクジャラさんたちに、「おともだちだよ」としょうかいしようとします。でも、みんなもまたつれていかれるとおもったがんこちゃんは、あわてて「おともだちじゃないの」といいました。でもみんなは、「なにいってるんだよ、がんこちゃん。ぼくたちともだちじゃないか」といいます。するとムクジャラさんたちは、「かーくれんぼ、かくれんぼ。おにさんが見つけてくれるまで」といって、またみんなをどこかへつれていってしまいました。
「こんなののぞんでない!」
がんこちゃんがやっと見つけたみんなは、ふしぎなからにとじこめられています。「しんぱいいらない。しばらくすれば、みんな白くかたまってしまうから」とムクジャラたちがいいます。「きみが、きみが、のぞんだとおり。ともだちなんか、いらないよ」。それをきいたがんこちゃんは、「あたし、こんなののぞんでない。こんなのちっともたのしくない。ここは、もしもの国(くに)、たられば地方(ちほう)なんかじゃなーいっ!」とさけびました。すると、「それをいわれちゃ、おしまいだぁ」と、ムクジャラたちはきえていきました。
みんな、ぶじにもとどおり
気がつくと、みんなはもとどおりになっていました。「こんなへんなとこ、早くぬけだしてざわざわ森へかえろうよ」とチョビくん。でも、バンバンがいません。ムクジャラたちはバンバンをどこかへかくしたままなのです。すると、とおくから「オーイ!」という声(こえ)がきこえてきました。いそいでいってみると、バンバンがまだとじこめられたままです。そこで、がんこちゃんが「どすこい! どすこい!」と体(たい)あたりすると、からがわれて、ぶじにバンバンが出てきました。
「みんながきてくれてうれしかった!」
「ごめんね。あたしのせいでみんながこんな目にあって」とあやまるがんこちゃん。「でも、みんながきてくれてうれしかったよ」というと、「ぼくたちこそ、ひどいこといってごめんね」と、みんなもあやまりました。みんなはいそいで理科室(りかしつ)にもどります。がんこちゃんが力を入れて時計(とけい)のあなをくぐりぬけると、時計はばらばらにこわれてしまいました。これでもうふしぎな世界(せかい)へはいけません。でも、「二度(にど)とあんなとこいきたくない」というがんこちゃんに、みんなもおなじ気もちでした。