ふるカフェ系 ハルさんの休日

古民家や古建築のカフェを紹介するブログです。

本放送:毎週水曜 午後11時00分~ NHK Eテレ

再放送:毎週日曜 午後6時30分~ NHK Eテレ

にて放送中。ドラマも合わせてお楽しみください!

今回訪れたのは、東京都大田区池上

池上といえば、本門寺。まずはお参り、お参り!

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ここが築84年、現代の寺子屋のようなカフェ。

この存在感と美しさに、僕は今、感動しちゃっています!

 

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しかもこの屋根、弓状に少し沈んでからグッと上がっている照り屋根だ!

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(照り屋根は、神社やお寺などのよく使われている)

 

カフェに入ると、そこにはノスタルジックな空間が広がっていた。

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奥には、ガラス戸から光が差し込む気持ちいいスペースになっていた。

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この建物はかつて、本門寺から屋号をもらった、

参拝客や近隣の人々に愛されていたおそば屋さんだった。

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(おそば屋さんだったころのメニュー)

 

2階にはガラス窓に囲まれた広々とした座敷が広がっていた。

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背が低かった昔の人があぐらをかくと、

ちょうど本門寺が目線の先に見えるように設計されているそうだ。

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(障子の組子は、本門寺の上にかかる雲のイメージだ)

 

まだまだ探索は足りないけど、まずはそぼろ丼で腹ごしらえ。

肉の旨味と深みのある味付けは、

どことなく家庭的な味で、泣きたくなるくらいうまい!

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どういうわけか、子どもたちがカフェに次々にやって来て、

2階へと上がって行く。

今どきの子どもたちは、学校帰りにカフェに寄るのか?

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この疑問は、古民家マニアの僕には解決できそうにないので、

店長でオーナーで社長の輪島さんに聞いてみた。

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2階は通称、寺子屋。子どもたちの自習室になっているそうだ。

 店長の輪島さんは、おそば屋さんが閉店したあと、

この建物を残したいと町の人たちと相談して、

2015年にカフェをオープンした。

そして地域の子どもたちのために2階を自習室として解放したそうだ。

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(店長の輪島基史さん)

 

こちらは、先代のおそば屋さんの店主の真野さんと娘のみさ江さんだ。

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(前そば店店主の真野保和さんと娘のみさ江さん)

 

みさ江さんの話によると、この建物の一番最初の店主は、

1階でそば屋、2階で旅籠(はたご)を営んでいたそうだ。

 この建物を残してくれた町の人々に僕は心から感謝したい。

そして忘れてはいけないのが、この建物を残そうと

最初に人々に呼びかけた、中島さんだ。

 

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(茶道の先生をやられている中島恭名さん)

 

中島さんは、戦中の空襲でも焼けないで残ったこの建物を

戦争反対の思いとともに、子どもたちに残したいと思ったそうだ。

 

夕方6時になると、ゴーン、ゴーンと本門寺の鐘の音が聞こえてきた。

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町の歴史、建物の歴史。それを受け継いできたのは人であり、

これから受け継ぐのもまた人だ。

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 これまで僕は、たくさんの古民家を訪れた。

そして、そこではいつも魅力的な人たちが出迎えてくれた。

ふるカフェを訪ねるということは、

あたたかい人とふれ合うということなのかもしれない。

なーんてね。