ふるカフェ系 ハルさんの休日

古民家や古建築のカフェを紹介するブログです。

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にて放送中。ドラマも合わせてお楽しみください!

2017年09月13日 (水)

長野・上田のふるカフェ

東京から北陸新幹線で1時間20分。

長野県上田市にやって来ました。

上田と言えば、真田。真田と言えば、真田ハル!

じゃなくて、大河ドラマの『真田丸』。


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そして、同じ真田を名乗る者として、上田城は外せない!

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真田の地で僕が訪れるのは「うだつが上がらないカフェ」だ。

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ちなみに「うだつ」とは、江戸時代中期に富を象徴する飾りとして

流行した防火壁のこと。これが「うだつが上がらない」の語源なのだ。

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やって来たカフェとお隣の造り酒屋には「うだつ」が上がっていない。なぜだ?

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(「うだつ」はないが、なぜか煙突があった)

 

店内に入ると、焼きたてのパンの香りが・・・

あれ?どう見てもパン屋さん!

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と思ったら、カフェはパン屋さんの奥と2階にあった。

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隠れ家風のいい感じのカフェじゃないか。

古民家マニアにはたまらない雰囲気だ。

 

ueda08.jpg 趣のある中庭。そこは、お隣の造り酒屋の蔵とつながっていた。

そしてこのカフェスペースもかつての蔵だった。

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2階は畳敷きの屋根裏風カフェだった。

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古い梁(はり)が残っていたり、色も材質もバラバラな梁がつなぎ合わされている。

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(建築士の荻野道明さん)

 

このカフェを設計した荻野さんによると、

この建物はお隣の造り酒屋さん専属の大工さんが住んでいたところ。

廃材を組んだのは、もろみ仕込みの樽を作る大工さんだったそうだ。

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(店主の甲田幹夫さん)

 

店主の甲田さんが、蔵のひとつと大工さんの家だったスペースを借りたのが13年前。

そして、荻野さんが古い柱や梁をそのまま生かして

現在の形にリノベーションしたのだ。

 

かつて小学校の教師だった甲田さんがパンづくりをはじめたのは33歳のころ。

甲田さんの酵母のパンづくりに欠かせないのが

「保命水」と呼ばれる地元柳町の天然水だ。

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で、いただいたのが、

甲田さんが作ったカンパーニュというフランスの田舎パンと、ミネストローネ。

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かめばかむほどしっかりパンの味がする酵母パンを、

オリーブオイルやミネストローネに漬けて食べると、もう最高!

 

だが、浮かれている場合ではない!どうしても知りたい謎が残っている。

どうして、こことお隣の造り酒屋さんには「うだつ」がないのか?

 

その答えを教えてくれたのは、

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(創業350年を誇る造り酒屋の杜氏、岡崎美都里さん)

 

このあたりの建物は、

江戸末期に上田が養蚕(ようさん)で栄えたころの建物で、

「うだつ」を上げる家が多かったが、

美都里さんのところは江戸初期から造り酒屋をしていたので

周りとは建物の様式が違うのだ。

だから、「うだつ」が上がっていない!ってことらしい。

 

帰りに僕は、パンを買った。しかも、元チャンピオンから買った。

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(店員の堀田智子さんは、岐阜県の元柔道チャンピオンだ)

 

このカフェには、自分の手で夢をつかんだ店主がいた。

そしてそこに、夢を追いかける若者たちが集まっていた。

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煙突からの煙は、たくさんの夢をのせて上田の大空へ立ちのぼっていた。