ふるカフェ系 ハルさんの休日

古民家や古建築のカフェを紹介するブログです。

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2017年07月12日 (水)

千葉・流山のふるカフェ

森の精霊たち!?の秘密基地カフェ」って何だそれ?

と思いながらやって来たのは、千葉県流山市にある運河駅。

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 ここに来てまず出会ったのは、運河と、老舗の酒蔵と、

 

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なぜかヤギ!

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おっ、何だか精霊がいそうな森ではないか。

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人間界と精霊界の境界線が、このゲートなのか?

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 そして、森の奥で見つけたのが、このカフェだ。

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うーん、何だか西洋のおとぎ話に出てきそうな雰囲気。

すべり台や三輪車が草花の中にさりげなく置かれていて、

精霊たちの秘密基地っていうのが分かる気がする。

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 店内は、シックな色でまとめられていた。

店員さんたちは、みんな白の衣装でちょっと精霊チックかも(笑)。

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鉄の階段を上がった先には、白壁に板張りの床。壁は、あえての「塗り残し」だ! 

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 はしごのオブジェや、水が入った丸いガラス。

何だかアーティスティックなものばかりだ。

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上を見上げれば、天井をはがして梁(はり)の上に明かり取り窓が・・・。

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わざわざサビた鉄を使ったベランダには、あえて鉢植えを使わずに

自然にはえているようなガーデニング。

うん、どこもかしこもこだわっている。

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このカフェは、オーナーの川鍋さんとその仲間たちが作ったものだった。

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((左から)オーナーの川鍋正人さん・木工職人の古川 斉さん・木工職人の宇井 孝さん)

 

川鍋さんの本業は庭師。自分の理想とする庭造りをしたいと考えていたとき、

利根運河のそばにあるこの広い庭付きの空き家を見つけたそうだ。

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((左から)鉄工職人の伊香賀大祐さん・大工の星野春樹さん) 

 

信頼できる職人たちを巻き込んで大幅な改築。

そして完成させたのが、遊び心いっぱいの秘密基地のようなカフェというわけだ。

 

オーダーしたのは、ランチのセット。

アツアツの土鍋には新鮮な野菜がたっぷり。

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シェフの仙洞田(せんどうた)さんによると、 

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(シェフの仙洞田恵子さん)

 

それらは地元で有機野菜を作っている吉田さんの野菜だそうだ。

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(農家の吉田 篤さんと相棒のヤギ)

 

 

これは、こぼれ梅のマフィン。

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「こぼれ梅」と言っても梅が入っているわけではありません。

「こぼれ梅」とは、みりんの搾(しぼ)りかすのこと。

みなさん、くれぐれも「梅が入っていないんですけど」とか言わないように!

 

利根運河近くの森のカフェは、職人たちの秘密基地だった。

そして、オーナーの川鍋さんは今、ツリーハウスを計画中だそうだ。

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魅力的な人たちに出会い、まるで夢のような時間を過ごせた。

 

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それしても、有機野菜も、こぼれ梅のマフィンも

メエ〜かったなあ!

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こぼれ話

水という物質は、水素原子が2つと酸素原子1つがくっついただけの単純なものなんだけど、とっても大切なものでもあるんだ。地球は火星や金星と違い、太陽からの距離がちょうどいいところにあるので、氷や水蒸気にならず、太陽系の中では珍しく水が「水」として存在している。その水があったから、この星には生命が宿ったということかな。エジプト文明とかメソポタミア文明がそうだけど、人類って、その水を使って、大昔から生活してきた。水を利用することは、生活するということと同じといってもいいかもしれないね。
今回訪ねた利根運河は、明治時代に、地元の人たちがみんなで力を合わせて作り、どこか壊れたらまたみんなで直してきた。運河は、町で作ったものを運んでくれ、必要なものを運び込んでくれた。利根運河は、地元の誇りだし、暮らしを支えてくれる大切なものだった。でも、忘れちゃいけないことがある。近代化が始まったばかりの日本で、運河を作ることや港を整備することは、とても難しいことだった。そんな日本の人たちを支えてくれた存在が、オランダから来た人たちだ。利根川と江戸川を結ぶ利根運河は、1887年(明治20年)にその計画が動きだした。利根運河株式会社が設立されて民間事業として進められた。現場監督の中心人物はローウェンホルスト・ムルデル、というオランダ人。来日する前は、あの有名なスエズ運河の計画にも携わった人だ。スエズ運河といえば地中海と紅海を結ぶ全長193kmの大運河。そんな運河と利根運河が”つながっている”のも、ちょっとおもしろいね。彼は地元の人たちと協力して利根運河の大事業を指揮した。完成は1890年6月。しかしその直前に彼は帰国することになってしまい、開通式には出席できなかったんだ。オランダの国名は、オランダ語ではネーデルランドともいうけれど、意味は「低地」。海抜ゼロm以下の低い土地を海水から守ることで、自分たちの土地を築いてきた国だ。それにオランダは、江戸時代から交流のあった国で、日本とはゆかりの深い国。オランダから来た人たちは、各地で治水の基礎となる測量も綿密に行った。もちろん、たくさんの運河や港湾の整備も行った。日本の近代化に向けて、日本人は懸命に働いた。オランダ人もたくさん頑張ってくれた。国際協力という言葉は、この時期の日本にもあったんだね。


参考文献
建設省関東地方建設局『大利根百話』1987
建設省関東地方建設局『利根川百年史 治水と利水』1987