ふるカフェ系 ハルさんの休日

古民家や古建築のカフェを紹介するブログです。

本放送:毎週水曜 午後11時00分~ NHK Eテレ

再放送:毎週日曜 午後6時30分~ NHK Eテレ

にて放送中。ドラマも合わせてお楽しみください!

2017年6月

2017年06月28日 (水)

福島・会津若松のふるカフェ

あれに見えるは天下の名城、鶴ヶ城!そう、ここは福島県会津若松

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今回は、会津らしさが詰め込まれたカフェに、いざ参る!

 

でもその前に、せっかく会津まで来たのだから、鶴ヶ城は必見ですよね。

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そして鶴ヶ城といえば、この赤瓦(あかがわら)!

鉄分が入った釉薬(ゆうやく)がかけられた瓦は、水が染み込まず、

凍っても割れないのだ。

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古い建物にカフェのマークを発見!

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この建物の屋根、鶴ヶ城と同じ赤瓦。しかも片方にだけ傾いている片流れだ。

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でも、奥の建物は山型の切妻(きりづま)屋根。うん?どういうこと・・・。

 どうしても気になったので、お邪魔しちゃいました。

まず、目に飛び込んで来たのは、華やかな模様の会津漆器。

どうやら漆器屋さんらしい。

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さらにその先には、観音開きの扉と、住まいを兼ねた座敷蔵(ざしきぐら)が!

cafe_aidu_07.jpgなるほど、お店と蔵をつないでいたから、屋根の形状が違ったのか。

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お目当のカフェは、漆器屋さんの奥にありました!

 

店内は天井が低くて、不思議と安心できる空間。

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元々ここは、250年前に建てられた漆を扱う作業蔵だったそうだ。

漆はホコリや紫外線を嫌うので、密閉された空間に小さな窓が1つだけ。

今回は謎解きをする前に、店主の満山さんがすべて教えてくれた。

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 (店主の満山順一さん)

先ほどの漆器のお店と座敷蔵、そしてこのカフェは中でつながっていて、

満山さんの家は江戸時代中期から続く老舗の漆器店なのだ。

 

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注文したのは、日替わりランチ。カツは馬肉のカツで、この日の特別メニュー!

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(満山の妻・美智子さん)

馬肉のカツは会津の郷土料理で、

戊辰戦争で傷ついた兵士の体力回復のために振る舞われたという歴史があるそうだ。

 

コーヒーは自分で豆をすりつぶす。かつて、会津藩士たちがそうしたように。

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店内には漆器がたくさん置かれていた。

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中でもこれは、江戸中期に作られたとても貴重なお椀。菊の図柄が華やかだ。

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店内に会津漆器の職人さんたちがいたので思い切って話しかけてみた。

こちらの若い女性たちは、塗師になるために修行まっ最中だそうだ。

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(左から、塗師の菊地遥香さん・青柳彩子さん・原田麻衣さん)

そして、彼女たちの親方である冨樫さんと、蒔絵師の山内さん。

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(蒔絵師の山内泰次さん(左) 塗師の冨樫孝男さん)

会津漆器はこれまでいろいろな窮地に陥ることもあったが、

逆境に立ち向かう会津魂によって、その技は今も大切に受け継がれているそうだ。

 

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これは、起き上がり小法師。転んでも、転んでも起き上がる、まさに会津魂を

表現したような郷土玩具だ(店主の満山さんに1ついただいちゃいました)。

 

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その姿をカフェに変えて、時代の流れに立ち向かいながら今も残る古い蔵や、

どんなときも伝統の技を絶やさないように後世に残そうとしている職人のみなさん。

ピンチをチャンスに変える会津魂を教えてもらった旅でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2017年06月28日 (水)

千葉・野田のふるカフェ

千葉県野田市関宿地区へ。

ここに「こんもりしたカフェ」があると聞き訪れた。

目指すカフェに着いてみたら、小高い丘の上に棟の蔵がそびえていた。

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これは珍しいと思っていたところ、その正体は、

水害を防ぐために生まれた「水塚」というものだった。

2階からはスカイツリーの眺望も堪能!

さらに、特産品の枝豆を生かした絶品料理に

しょうゆだけをかけて食べるぶっかけそば。

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店主は、妻のためにカフェオープンを思い立ったとのこと。

そんな夫婦愛秘話にも心が温まる思いがした。

 

 

 

 

 

 

2017年06月14日 (水)

茨城・土浦のふるカフェ

いかにも城下町って感じのこの場所は、茨城県土浦でございます。

fulucafe_tsuchiura001.jpgそして向かうは、お城の敷地にたたずむ、ふるカフェ!

 

川は流れていないのに、通りに橋の欄干?ということは・・・・

fulucafe_tsuchiura002.jpg「感じてみてください」の高山さんのメールで聞いてみたら、

やっぱり暗渠(あんきょ)だった。

 

お城、キターーーーーーーーーー!

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でも、カフェが見当たらない。

探して、探して、見つけたのは、昼寝中のおじいちゃん・・・。

fulucafe_tsuchiura004.jpgと思ったら、その隣がカフェでした!

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入母屋(いりもや)造りの格式高い様式の外観だ。

fulucafe_tsuchiura006.jpgきっとここは、二間だったところを一つの大きな空間にしたんだな。

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おっ、窓からはしっかりお城が見えるではないか。

fulucafe_tsuchiura008.jpg床脇、床、書院がすべて揃った書院造りの床の間。

fulucafe_tsuchiura009.jpgしかも、床の間と縁側の仕切りに採光窓として障子や欄間を入れた平書院だ。

fulucafe_tsuchiura010.jpgさりげなく凝った作りがそこかしこにある。

でも、どうしてここが、お城の敷地なのか?

その答えは、店内にあった古地図と

fulucafe_tsuchiura011.jpgなんと!

「感じてみてください」の高山さんのお友だち、木塚さんが教えてくれた。

fulucafe_tsuchiura012.jpg木塚さんが指しているところが、この場所で、

この辺りはは多計郭(たけぐるわ)と言って、

かつてお城の武士の住居や蔵などがあった場所。

つまり、昔はお城の敷地内だったってことだ!

 

謎が解けてスッキリしたところで、お店のオススメ、

れんこんカレーを。

fulucafe_tsuchiura013.jpgれんこんのシャキシャキした歯ごたえが、なんともいいアクセント!

そしてデザートは、しょう油とお餅のワッフル。

みたらし団子のようなおいしさでした。

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先ほど縁側でお昼寝していたのは、

このカフェの常連さん、小宮威彌さん。

fulucafe_tsuchiura015.jpg土浦の隣のつくば市が、筑波学園都市として整備されたり、

つくば万博が開かれ急発展するにつれ、ここ土浦は徐々に衰退。

そこで、土浦を元気にしたいと、

2014年に店主の工藤さんがこのカフェをオープンさせた。

ちなみにこの建物は、昭和11年に建てられたものらしい。

 

土浦をもっと元気にしたい!そう思っている人は工藤さんだけではなかった。

実家が江戸時代から続く酒店という矢口祥子さんは、

fulucafe_tsuchiura016.jpg手描きの新聞を土浦の活性化のために配っている。

fulucafe_tsuchiura017.jpg自家焙煎の珈琲店を営んでいる松本正さん、由美さんご夫婦は、

fulucafe_tsuchiura018.jpg地元の飲食店や農家を集めたマルシェ(市場)を月に一度開催している。

 

土浦を愛する工藤さんのカフェには、

土浦の魅力をもっと発信したいと願う人たちが集まってくるのだ。

店も人も魅力的だなと思って横を見ると、

fulucafe_tsuchiura019.jpg寝ちゃっていました。

気持ち良さそうな小宮さんを見てたら、僕も縁側でゴロンとしたくなっちゃった。

2017年06月07日 (水)

栃木・日光のふるカフェ

世界文化遺産の街、栃木県の日光にやって来ました! 

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今日、向かうのは江戸時代に建てられた、世界遺産の中にあるふるカフェ。

これは、期待しないわけにはいかないでしょう!

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 聖地・日光の表玄関、神橋(しんきょう)。何とも品のある朱色だ。

日光に来たら、やっぱり東照宮は訪れないとね。

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これ、国宝の陽明門。最近、44年ぶりの大修復が終わったばかり。

 

回廊にあった極彩色(ごくさいしき)の鳥の彫刻。鮮やかな青が印象的だ。

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目指すカフェ、発見!でも、意外と質素な佇まい。これといって特別な感じは・・・。

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ところが、一歩店内に入ると特別感、満載だ!

 

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赤い壁は、世界最古の顔料、ベンガラではないか。

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屋根裏が丸見えの天井は圧巻だ。

この建物は一体何だったのか?

そろそろ謎解きといきますか!でも、その前に・・・。

 

パンが器になったクラムチャウダー、いただきまーす!

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ふたを開けると、中には湯波(ゆば)が入っていた。

ちなみに、京都などでは“湯葉”だけど、日光では“湯波”と書くそうだ。

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クリームスープの香りと、波打つような湯波、うーん、おいしい!

 

ムムム、かつて囲炉裏があった形跡を発見!ということは、誰かが住んでいたのか?

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その答えは、店主の若林隆幸さんが教えてくれた

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江戸時代は、すぐ隣にある神社の社務所として使われ、

明治以降は二荒山神社の歴代の神主さんが住んでいたそうだ。

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ここの最後の住人であり、かつて11年間住んでいた

二荒山神社の神主さん、斎藤芳史さんにもお会いすることができた。

斎藤さんが出ていったあと、ずっと空き家になっていたのを、

若林さんご夫婦が神社から借り受け、2016年にカフェとしてオープンさせたのだ。

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そこへ、さらなる情報を教えてくれる美女が登場。これって、運命?

(だって、二荒山神社は縁結びで人気の神社なのだ!)

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なんと、店内の赤い壁のベンガラは、神橋と同じ顔料を使っていて、

壁の青は、東照宮の彫刻と同じ青い顔料を使っているそうだ。

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 美しいだけでなく、古い建物にも詳しいなんて・・・僕と気が合うに違いない。

と思ったら、彼女(伊原実穂さん)の仕事はなんと文化財修復師だった!

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世界遺産を守り抜いている伝統の技術が今、カフェに形を変えて輝きを放っている。

そしてここは、日本や海外のお客さんと世界遺産をつなぐ、とっておきの場所なのだ。

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あとで分かったことだが、伊原さんはかわいい子供たちを持つ人妻だった・・・。

縁結びの神様、そりゃないでしょう・・・。