ふるカフェ系 ハルさんの休日

古民家や古建築のカフェを紹介するブログです。

本放送:毎週水曜 午後11時00分~ NHK Eテレ

再放送:毎週日曜 午後6時30分~ NHK Eテレ

にて放送中。ドラマも合わせてお楽しみください!

今回訪れたのは、東京都大田区池上

池上といえば、本門寺。まずはお参り、お参り!

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ここが築84年、現代の寺子屋のようなカフェ。

この存在感と美しさに、僕は今、感動しちゃっています!

 

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しかもこの屋根、弓状に少し沈んでからグッと上がっている照り屋根だ!

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(照り屋根は、神社やお寺などのよく使われている)

 

カフェに入ると、そこにはノスタルジックな空間が広がっていた。

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奥には、ガラス戸から光が差し込む気持ちいいスペースになっていた。

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この建物はかつて、本門寺から屋号をもらった、

参拝客や近隣の人々に愛されていたおそば屋さんだった。

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(おそば屋さんだったころのメニュー)

 

2階にはガラス窓に囲まれた広々とした座敷が広がっていた。

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背が低かった昔の人があぐらをかくと、

ちょうど本門寺が目線の先に見えるように設計されているそうだ。

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(障子の組子は、本門寺の上にかかる雲のイメージだ)

 

まだまだ探索は足りないけど、まずはそぼろ丼で腹ごしらえ。

肉の旨味と深みのある味付けは、

どことなく家庭的な味で、泣きたくなるくらいうまい!

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どういうわけか、子どもたちがカフェに次々にやって来て、

2階へと上がって行く。

今どきの子どもたちは、学校帰りにカフェに寄るのか?

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この疑問は、古民家マニアの僕には解決できそうにないので、

店長でオーナーで社長の輪島さんに聞いてみた。

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2階は通称、寺子屋。子どもたちの自習室になっているそうだ。

 店長の輪島さんは、おそば屋さんが閉店したあと、

この建物を残したいと町の人たちと相談して、

2015年にカフェをオープンした。

そして地域の子どもたちのために2階を自習室として解放したそうだ。

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(店長の輪島基史さん)

 

こちらは、先代のおそば屋さんの店主の真野さんと娘のみさ江さんだ。

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(前そば店店主の真野保和さんと娘のみさ江さん)

 

みさ江さんの話によると、この建物の一番最初の店主は、

1階でそば屋、2階で旅籠(はたご)を営んでいたそうだ。

 この建物を残してくれた町の人々に僕は心から感謝したい。

そして忘れてはいけないのが、この建物を残そうと

最初に人々に呼びかけた、中島さんだ。

 

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(茶道の先生をやられている中島恭名さん)

 

中島さんは、戦中の空襲でも焼けないで残ったこの建物を

戦争反対の思いとともに、子どもたちに残したいと思ったそうだ。

 

夕方6時になると、ゴーン、ゴーンと本門寺の鐘の音が聞こえてきた。

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町の歴史、建物の歴史。それを受け継いできたのは人であり、

これから受け継ぐのもまた人だ。

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 これまで僕は、たくさんの古民家を訪れた。

そして、そこではいつも魅力的な人たちが出迎えてくれた。

ふるカフェを訪ねるということは、

あたたかい人とふれ合うということなのかもしれない。

なーんてね。

 

 

 

 

 

2017年09月20日 (水)

山梨・富士吉田のふるカフェ

 

降り立ったのは、富士山駅。ここは、山梨県富士吉田

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でっかい鳥居の向こうには、日本一の山、富士山だ!

 

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目指すカフェは、この提灯(ちょうちん)の奥、細くて長〜い道の先にある。

 

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玄関が2つあるが、カフェの入り口は左側なので、くれぐれもお間違いなく。

 

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ここがカフェ?って感じだけど、ここはまだカフェスペースの入り口なんだ。

 

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神棚の右側には富士山が祀られていた。

これって、富士山が神様ってこと?

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カフェスペースは、入り口のザ・日本家屋という感じから一転、

モダンな山小屋のような雰囲気だ。

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職人の高度な技術が必要とされる麻の葉の組子。

作者は木工職人でもあるこのカフェのご主人だった。スッゲー!

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カフェスペースの奥には、古民家好きにはたまらない部屋があった。

そして、そこには・・・・

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まさに芸術品と言うべき組子があった。

この家の家紋をモチーフにしたものだ。

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ここは、450年前から続く御師(おし)一族の家だ。

御師とは、江戸時代、富士山登山する人の寝食(しんしょく)を世話したり、

安全を祈願する神職のこと。

と、教えてくれたのは博物館の学芸員をやられている布施さんだ。

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(学芸員の布施光敏さん)

 

僕がオーダーしたのはデザートの盛り合わせ。

このカフェには外国人観光客も多く訪れ、

その中には小麦粉を摂らない人もいるので、デザートは米粉で作っているそうだ。

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 ご主人の大鴈丸(おおがんまる)さんは、この家の十八代目当主だが、

御師は曽祖父の時代に廃業。そして、2016年9月にゲストハウスを兼ねた

カフェとしてオープンさせたそうだ。

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(店主の大鴈丸(おおがんまる)一志さんと妻の奈津子さん)

 

富士吉田には、富士山以外にも誇るものがある。

吉田のうどんだ!

高校でうどん部に所属し、吉田のうどんの魅力を

全国に発信している中野くんと渡邉さん。

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(ひばりが丘高校うどん部部長の中野李希矢さん、渡邉えりさん)

 

うどん部があること自体がすごいが、そこで開発した新作うどんを

常連客の渡邉(一史)さんも交えて試食させてもらった。

太い麺と、しょう油と味噌を合わせたダシが、うまい!

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ちなみに、吉田うどんではない!吉田“の”うどん、だ。ここ、重要です(笑)。

 

「今度は、うちに宿泊して富士山登山にチャレンジしてみてください」と大鴈丸さん。

あたたかな富士吉田の人たちとふれ合って、

いつか僕もチャレンジしてみたいと思った。

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富士山のてっぺん、待ってろよー!

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2017年09月13日 (水)

長野・上田のふるカフェ

東京から北陸新幹線で1時間20分。

長野県上田市にやって来ました。

上田と言えば、真田。真田と言えば、真田ハル!

じゃなくて、大河ドラマの『真田丸』。


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そして、同じ真田を名乗る者として、上田城は外せない!

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真田の地で僕が訪れるのは「うだつが上がらないカフェ」だ。

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ちなみに「うだつ」とは、江戸時代中期に富を象徴する飾りとして

流行した防火壁のこと。これが「うだつが上がらない」の語源なのだ。

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やって来たカフェとお隣の造り酒屋には「うだつ」が上がっていない。なぜだ?

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(「うだつ」はないが、なぜか煙突があった)

 

店内に入ると、焼きたてのパンの香りが・・・

あれ?どう見てもパン屋さん!

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と思ったら、カフェはパン屋さんの奥と2階にあった。

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隠れ家風のいい感じのカフェじゃないか。

古民家マニアにはたまらない雰囲気だ。

 

ueda08.jpg 趣のある中庭。そこは、お隣の造り酒屋の蔵とつながっていた。

そしてこのカフェスペースもかつての蔵だった。

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2階は畳敷きの屋根裏風カフェだった。

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古い梁(はり)が残っていたり、色も材質もバラバラな梁がつなぎ合わされている。

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(建築士の荻野道明さん)

 

このカフェを設計した荻野さんによると、

この建物はお隣の造り酒屋さん専属の大工さんが住んでいたところ。

廃材を組んだのは、もろみ仕込みの樽を作る大工さんだったそうだ。

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(店主の甲田幹夫さん)

 

店主の甲田さんが、蔵のひとつと大工さんの家だったスペースを借りたのが13年前。

そして、荻野さんが古い柱や梁をそのまま生かして

現在の形にリノベーションしたのだ。

 

かつて小学校の教師だった甲田さんがパンづくりをはじめたのは33歳のころ。

甲田さんの酵母のパンづくりに欠かせないのが

「保命水」と呼ばれる地元柳町の天然水だ。

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で、いただいたのが、

甲田さんが作ったカンパーニュというフランスの田舎パンと、ミネストローネ。

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かめばかむほどしっかりパンの味がする酵母パンを、

オリーブオイルやミネストローネに漬けて食べると、もう最高!

 

だが、浮かれている場合ではない!どうしても知りたい謎が残っている。

どうして、こことお隣の造り酒屋さんには「うだつ」がないのか?

 

その答えを教えてくれたのは、

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(創業350年を誇る造り酒屋の杜氏、岡崎美都里さん)

 

このあたりの建物は、

江戸末期に上田が養蚕(ようさん)で栄えたころの建物で、

「うだつ」を上げる家が多かったが、

美都里さんのところは江戸初期から造り酒屋をしていたので

周りとは建物の様式が違うのだ。

だから、「うだつ」が上がっていない!ってことらしい。

 

帰りに僕は、パンを買った。しかも、元チャンピオンから買った。

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(店員の堀田智子さんは、岐阜県の元柔道チャンピオンだ)

 

このカフェには、自分の手で夢をつかんだ店主がいた。

そしてそこに、夢を追いかける若者たちが集まっていた。

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煙突からの煙は、たくさんの夢をのせて上田の大空へ立ちのぼっていた。

 

 

 

2017年09月06日 (水)

山梨・甲州のふるカフェ

 

今回はぶどう、そしてワインで知られる山梨県甲州市へ。

かつて甲州街道の宿場町、駒飼宿だったところにある、築300年の古民家カフェへ。

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訪ねてみると、昔は「はたご」として利用されていた古民家で、

見事なはりに長い時間をかけて付いたススなど、

古民家好きのハルさんはメロメロに。

さらに、お酒に弱いハルさん、せっかくならと飲んでみたワインにもメロメロ。


聞けばこのカフェは、東京でカレー店を営んでいた夫婦が移り住んできたとき、

手作業で夫婦が一年がかりで改修した建物だった。

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近年、地元が世界に誇るぶどうを生産する農家は減ってきたが、

この地の魅力にひかれて移り住む人も少なくない。

このカフェでも、フランスから来た旅行者が、仕事をすることで宿と食事を得ている。

地元の人々の優しさにふれ、とても気に入ったという。

そんな地元の歴史と現状にふれながら、ハルさんは地元でしか味わえないという、

ぶどうの新芽をいただくことに。

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芽欠きといって、生育の途中で芽の数を絞る際にとれるぶどうの新芽に、

三たびメロメロに。

 

 

 

いきなりですが、これ、今から220年前に作られた三連水車。

動く水車としては日本最古なのだ!

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今回は、「上がれない2階」、「入れない客間」がある

挑戦的なカフェがあるというので、福岡県朝倉地区にやって来た。

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そして、僕が訪れたのは、あの豪雨被害の一週間前だった。

 

この荘厳な建物が、今回のふるカフェだ。

切り妻屋根と寄せ棟屋根を合わせた入り母屋造り。

門構えも、武家屋敷のようだ。

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店内には、広い雄勝石(おがついし)の土間があり、

その奥には小上がりがあった。

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回廊をめぐらした吹き抜け。

その中央には、味わい深い大正ガラスで作られた照明が。

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だが、見つからない。2階の回廊へ行く階段が見つからない!!

と思ったら、この引き戸の奥に階段は隠されていた。

まさに、「上がれない2階」だ!

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やっと2階に上がり最初に入ったお部屋は通し間。

この奥に特別な人しか入れない本間がある。

「入れない客間」とは、このことだったのだ。

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そして、こちらが本間。

床の間の左には、琵琶やお琴のような楽器を置く琵琶床まである。

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僕を2階へ、そして本間へと案内してくれたのは、

全国古民家再生協会福岡支部、理事長の川口さんと、

店主の滝田さんだ。

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(川口智廣さん(左)・滝田英徳さん(右))

 

この建物は明治40年に、造り酒屋がお得意さんを

歓待するために建てたものだそうだ。

隠し階段や本間は、お得意さんに特別意識を

持ってもらうための仕掛けだったのだ。

そして、この貴重な古民家を多くの人に見てもらいたいと、

滝田さんは2011年にこのカフェをオープンした。

 

存分に古民家を堪能したあとは、

濃厚なチーズケーキとハーブティーを堪能しちゃいます。

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ふんわりやわらかで、濃厚な味わいが口の中でとろけちゃいまーす!

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ハーブティーには、特別に自家製のハチミツを入れさせてもらった。

滝田さんご一家は、裏庭で日本蜜蜂の養蜂をやられていた。

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ご主人が定年退職されたあと、

日本蜜蜂の養蜂がやりたくてここに移住して来たそうだ。

山の蜂と言われる日本蜜蜂の養蜂は、

里山を守ることにもつながるのだと教えてくれたのは滝田さんの妻、洋子さんだ。

cafe_asakura013.jpg (店主の妻 滝田洋子さん)

 

また、店内には和ろうそくが置いてあった。

この原材料は、ハゼの実だ。

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ここ朝倉地区はハゼの木の一大繁殖地だったが、

多くが伐採され今では最盛期の100分の1に減少したそうだ。

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(常連客の矢野眞由美さん)

 

常連客の矢野さんは、ハゼの木を復活させようと、

和ろうそく作りの教室を開くなどしてハゼの魅力を伝えている。

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「ハゼの木は秋になると紅葉し、夕日に映えて田んぼ一面を真っ赤に染め、

それは、それは美しかった」。そう語る多田さんの家は、

江戸末期から明治にかけてハゼの実を採って櫨(はぜ)ろうを作っていたそうだ。

cafe_asakura017.jpg(常連客の多田安子さん)

 

失われつつあるこの地の原風景を再び取り戻すための挑戦を、

みなさんが続けている。

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このカフェで、自分たちが暮らす朝倉地区のために挑戦をしている人たちと出会い、

僕は元気をもらったし、応援したくなった。

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僕のブログを通して、ここ朝倉地区の魅力が一人でも多くの人に伝わればうれしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2017年08月23日 (水)

神奈川・茅ヶ崎のふるカフェ

 

ここは、神奈川県茅ヶ崎市。降り立ったのは、香川駅。

そばに海はないが、たくさんの畑がある。

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目の前に水着ギャルはいないが、

羽根付きの自転車に乗ったおじさんはいる。

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今回、僕が目指す、太陽のようなカフェは、この石畳の先にある。

 

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爽やかな香りがする、さわら材を使った外観。だけど、どう見ても新しい。

ここ、本当に古民家カフェ?

cafe_chigasaki004.jpgすごい!

広々とした空間に、たくさんの柱と梁(はり)が網の目のように組み合わさっている。

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これは、「相欠(あいが)き継ぎ」だ!

しかも梁が3段も組まれているじゃないか!

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2階席は1回以上に広々とした落ち着いた空間が広がっていた。

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なんと、梁が目線と同じ高さにある。

しかも、曲木(まがりぎ)ではないか!

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この建物は青森にあった築200年の元農家さんの古民家を移築したものだった。

「ここは老舗の蔵元で、昔からあった建物や移築した古民家などを使って、

今はいろいろなお店をやっています」とホールチーフの水島さん。

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(ホールチーフの水島 功さん)

 

この店の歴史が詰まったカレーと、地元の有機野菜を使ったサラダセット。

cafe_chigasaki010.jpg サラダに入っていた生のオクラは、

歯ごたえも粘りっ気もあって、おいしー!

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このカレー、スパイスの中に独特の苦味があっておいしいのは、

廃業寸前になった造り酒屋を救った地ビールが入っているからだ。

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地元が誇る創業145年の造り酒屋を守るために

6代目を継いだ熊澤さんは、

地元・茅ヶ崎が誇れる地ビールを開発したのだった。

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(6代目蔵元の熊澤茂吉さん)

 

熊澤さんは、地ビール開発後、歴史ある酒蔵と地元を結びつけようと

飲食店を作ることを計画。

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茅ヶ崎は自分がやりたいことを表現すると、

いろいろな人たちが協力してくれるそうだ。

「太陽のように光を放つと、そこからいろいろなものがつながっていく。

まさにこのカフェが、そうだよね」と常連客の谷さん。

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(自転車製作職人の谷 信雪さん)

 

あれ、この顔は?と思った人は、

さすがです!羽根付きの自転車に乗っていたおじさんです。

谷さんは茅ヶ崎でオリジナル自転車を作っている職人さん。

 

太陽のように光を放つ人たちは、まだいた。

ギタリストの露木さんと、ボサノバ歌手のMIDORiさんだ。

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(ギタリストの露木達也さん・ボサノバ歌手のMIDORiさん)

 

MIDORiさんは、昨年45歳でデビューしたとき、

このカフェで初ライブをやったそうだ。

 

ここ茅ヶ崎には、昔から個性を尊重する文化や土壌があった。

それが、茅ヶ崎の人たちのチャレンジ精神を育ててきたのだろう。

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やっぱ茅ヶ崎、かっちょいー!

 

 

 

 

2017年08月16日 (水)

栃木・益子のふるカフェ

栃木県益子町へ。

益子町といえば益子焼!この町に築90年のカフェがあると聞いて、早速訪ねた。

まずは…やはり益子に来たら益子焼を見たい。

ということで、大勢の観光客を集める陶器市が開かれる通りへ。

いろんな益子焼をみていたら、「いろんな」どころではない、

バラエティー豊かな形があることに気づいた。

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さらに、街角の若者たちが謎の言葉を口にしていることにも気づいた。

ハマショーさんのおかげ」??なんだろう…?

そんなことを考えつつ、目指すカフェへ。

んん?ひさしが、異常なほどに長い!

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中に入ってみると、1階には不思議な十文字のはりがあり、

2階にはコの型の廊下のようなスペースが・・・? 

聞いてみたら、実はここ、もともと大正時代にたばこ農家が

乾燥用につかっていた納屋だったとのこと。

さらに、「ハマショーさん」の謎も。

常連たちの話から、たばこ栽培が停滞しはじめた頃、街を新たな名物で救った、

「益子焼の父」濱田庄司さんのことだとわかった。

ふるカフェは、建物が歴史あるだけではない。

町が生きてきた歴史も、建物に刻まれているんだね。

 

 

 

 

2017年08月09日 (水)

茨城・大子町のふるカフェ

茨城県の北端、久慈郡大子町

そしてここは、日本三名瀑(めいばく)の一つとも言われる、袋田の滝。

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この滝を見たくて、見たくてやって来た、わけじゃなくて呼ばれちゃったんです。

じつは、大子町にはコミュニティFMがあり、そこで僕のことが紹介されたそうで、

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(大子町コミュニティFM DJの玉守ヒロトさん)

 

それを聞いたある女性から「ハルさーーーん♡うちの町にも来て、来て!」という

メールが届きました。呼ばれたら、なるべく行く!それが真田ハルです!

 

今回おじゃましたのは、築100年・大子町で1・2を争う商家カフェ。

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ちなみに、ここで、メールをくれた女性と待ち合わせしています。

店内は開放感のある気持ちいい空間が広がっていた。

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 このカフェで、古民家好きの僕がまず気になったのは天井だ。

和室によく用いられる「竿縁(さおぶち)天井」、

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工場(こうば)や商店などに使われる「根太天井」、

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そして土間などによくある「野地板現(のじいたあらわ)し」だ。

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ということは、ここは住居兼店舗だったのか・・・

と推理を働かせていると

店主の笠井さんが声をかけてくれた。

ここは、大正5年に建てられた呉服屋だったそうだ。

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(店主の笠井 英雄さん)

 

およそ30年空き家だったのを、笠井さんが1年をかけて

ほぼ1人で改修し、2013年にこのカフェをオープンさせた。

 

ちなみにこのカウンターは、上がり框(かまち)を再利用したものだ。

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(上がり框とは、玄関などの上り口に取り付ける横木のことです)

 そして、この女性が僕にメールをくれた野内さん。

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(常連客の野内 菜々さん)

 

おしとやかな女性という印象だが、野内さんは4年前から

無農薬栽培で野菜を作っている「農ギャル」だった。

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りんごが大好きな僕が注文したのは、りんごのスイーツとアップルティー。

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スイートポテトの中にりんごが入っているんです。

しっとりとしたスイートポテトと、

シャリっとしたりんごの歯ごたえと爽やかな酸味が

たまりませーーーん。

 

店主の笠井さんと、100年続く陶器屋さんの跡取りである小﨑さんは、

大子町の町おこしのために、様々なイベントを企画しているそうだ。

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(笠井さんと町の活性化に取り組んでいる小﨑武広さん)

 

そしてもう1人。占い師の吉原さん。

なんと占いで、町おこしに貢献しているそうだ。

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(町おこしに協力したいと東京から移り住んで来た吉原 和伸さん)

 

そんな話を聞いていたら、

とれたてのわさびを生産農家の戸邊さんが持って来てくれた。

ラッキーなことに、わさび丼、ごちそうになっちゃいました!

fulucafe_daigo_015.jpg新鮮なわさびが手に入ったときだけしか食べられないのだ

 

香りもいいし、アボガドと玄米との相性も抜群でした。

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おいしいものは、それだけで人を幸せにしてくれる。

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 僕を大子町に呼んでくれた野内さん、本当にありがとう!

 

 

 

 

2017年08月02日 (水)

福岡・八女のふるカフェ

 

今回は、福岡県八女市にやって来ました。

白壁の古民家が軒を連ねる町並みは、うっとりするくらい美しい。

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八女は、静岡や京都と並ぶお茶の名産地。

きっと、おいしいお茶が僕を持っているはずだ!

ここが、「芸があるカフェ」!

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屋根の形は、昭和初期に役場などによく使われていた半切り妻屋根、

でも外壁は学校の校舎によくある下見板張りだ。

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鬼瓦には「福券」と書いてある。

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一体ここは、元々何だったんだろう?

「芸があるカフェ」の「芸」って何のことだ?

 店内は、ゆとりのある開放的な空間。

庭も見えて、超気持ちいぃぃぃ!

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床の間もあるし、古典的な日本家屋だと思うけど・・・

「芸」はどこに?

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 その答えは、2階にあった!それが下の写真だ。

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このステージは、昔、芸妓さんたちが稽古(けいこ)していた場所。

ここは芸妓さんたちの取り次ぎをする「券番」と言われた事務所で、

「芸」は芸妓さんたちの「芸」だったのだ。

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(オーナーの矢部 秀成さん)

 

ちなみに、屋根の鬼瓦に書いてあった「福券」は、

福島町(当時)にある「券番」という意味とのこと。

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(この界隈(かいわい)の歴史に詳しい松鵜 右さん)

 

男がパフェを注文するのは恥ずかしいことなのか?

いやいや、男だって甘いものが好きだ!抹茶パフェが大好きだ!

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八女茶を使った抹茶パフェには、紅茶のゼリーも。これも、清涼感があって絶品!

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昔、八女でも紅茶が作られていたが海外の安い紅茶が押し寄せてきて衰退。

それを復活させたのが、老舗製茶問屋の当主である許斐さんだ。

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(舗製茶問屋の6代目、許斐健一さん)

 

「昔の人の紅茶の忘れ形見というのがあって、

それを後世に残したいと思ったんです」と許斐さん。

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(許斐さんの家は150年前に建てられた、九州で最も古いお茶や問屋)

 

八女のお茶には、人々の熱い思いが受け継がれている。

そして、八女のお茶は、猫が運んでいる???

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これ、からくり人形アーティストの森音さんの作品。

古い文化が当たり前のように息づいている八女の魅力にひかれて

6年前に京都から移住して来たそうだ。

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オーナーの矢部さんご夫婦も柳川市から移住組。

8年前にこのカフェをオープンさせた。

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(オーナーの矢部さんと妻の千恵さん)

 

移住して来て、誰も知り合いがいなかった矢部さんご夫婦に

力を貸してくれたのが、八女の町並み保存活動に取り組んでいる

北島さんと中島さんだ。

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(北島力さん(左)・中島孝行さん(右))

 

「古民家はこの町の文化であり、歴史。だからしっかり残したい。

ホンモノは1度壊すともう2度と作ることができないから」と中島さん。

 

「芸」に対する心意気。「お茶」に対する熱い思い。「日本文化」への尊敬の念。

そして、先人たちが残してきたホンモノと、このカフェで出会えた。

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「八女にまた、おいで!」と言われている気がした。

 

 

 

2017年07月26日 (水)

宮城・富谷のふるカフェ

 

伊達政宗公に、会いに来ました!そう、ここは宮城県仙台市

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仙台市内からバスに揺られて奥州街道を北へ約20キロ。

到着したのは、富谷市。

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ここは、政宗公の命によって誕生したかつての宿場町だ。

もしかすると、政宗公もここを通っていたりして・・・。

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お目当てのカフェは、平屋と2階建てが組み合わさった木造建築だった。

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玄関が建物から張り出していて、まるで門のようだ。

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扇型の窓も凝っているし、裏の壁は僕が大好きな鎧(よろい)張りだ。 

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店内に入ると、やさしい日の光が差し込む縁側が・・・

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その先に広がっていたのは二間続きの広間。

のんびりと落ち着けそうな雰囲気だ。

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壁抜きの欄間(らんま)は高級感があるし、

床の間の天袋は、ふすまの縁を丸く加工した

「隅丸(すみまる)」ではないか。

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こちらの欄間も凝っている。

三国志の蜀から伝わる蜀江(しょっこう)という格調高い文様だ。

壁に映る影までが繊細で美しい。

 

ここは、大正末期に建てられた元裁縫学校。

ここで裁縫を教えていたのは、富谷の女傑と言われた菅野つるさん。

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店主の梅津さんによれば、つるさんは手に職をつけることで

女性たちの自立を支援。「自分の道は自分で切りひらく」

というチャレンジ精神の持ち主だったそうだ。

 

今回、僕が注文したのは、富谷の特産品であるブルーベリーを使ったマフィン。

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ブルーベリーの酸味とクリームの程よい甘みにうっとりしていると、

何やら隣のテーブルから熱い視線が・・・。

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(ブルーベリー農家の佐藤一夫さんと息子の剛さん)

 

ブルーベリー農家の佐藤さん親子だった。

今では、ブルーベリーは富谷の特産品だが、約30年前に佐藤さんたちが

無農薬栽培にチャレンジしたのがはじまりだったそうだ。

 

店主の梅津さんがこの建物に出会ったのは40歳のころ。

そこで、地元の人たちに喜ばれるカフェをオープンさせようと決意。

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(店主の梅津英紀さん(中央)・父の慶一さん(左)・母の光子さん(右))

 

当初は、安定した職についてほしいとお父さんは猛反対。

でも今は、自分の畑で採れた野菜を持って来てくれるなど応援してくれているそうだ。

 

農家の集まりである「おんないん会」の会長さんである小松さんは、

地元の野菜をもっと知ってもらおうと朝市に挑戦するなど、さまざまな活動を。

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(「おんないん会」会長の小松明巳さん)

 

ちなみに「おんないん」とは、「寄ってらっしゃい」という意味だ。

 

富谷で誰もやったことのないことをやろうと、

はちみつ作りに挑戦しているみなさんもいた。

今は自分たちだけで天然のはちみつを作っているとのこと。

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((左から)及川和子さん・福井公美子さん・村上幸枝さん)

 

元裁縫学校のカフェ。この建物にも、ここに集まる人たちにも、

菅野つるさんの「自分の道は自分で切りひらく」という精神が息づいている。

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なんか、皆さんに会えてたくさんの刺激を受けちゃったなあ。

よっしゃ、僕も「ふるカフェ」の道をもっと切り開いていくぜ!