ふるカフェ系 ハルさんの休日

古民家や古建築のカフェを紹介するブログです。

本放送:毎週水曜 午後11時00分~ NHK Eテレ

再放送:毎週日曜 午後6時30分~ NHK Eテレ

にて放送中。ドラマも合わせてお楽しみください!

2017年08月16日 (水)

栃木・益子のふるカフェ

栃木県益子町へ。

益子町といえば益子焼!この町に築90年のカフェがあると聞いて、早速訪ねた。

まずは…やはり益子に来たら益子焼を見たい。

ということで、大勢の観光客を集める陶器市が開かれる通りへ。

いろんな益子焼をみていたら、「いろんな」どころではない、

バラエティー豊かな形があることに気づいた。

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さらに、街角の若者たちが謎の言葉を口にしていることにも気づいた。

ハマショーさんのおかげ」??なんだろう…?

そんなことを考えつつ、目指すカフェへ。

んん?ひさしが、異常なほどに長い!

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中に入ってみると、1階には不思議な十文字のはりがあり、

2階にはコの型の廊下のようなスペースが・・・? 

聞いてみたら、実はここ、もともと大正時代にたばこ農家が

乾燥用につかっていた納屋だったとのこと。

さらに、「ハマショーさん」の謎も。

常連たちの話から、たばこ栽培が停滞しはじめた頃、街を新たな名物で救った、

「益子焼の父」濱田庄司さんのことだとわかった。

ふるカフェは、建物が歴史あるだけではない。

町が生きてきた歴史も、建物に刻まれているんだね。

 

 

 

 

2017年08月09日 (水)

茨城・大子町のふるカフェ

茨城県の北端、久慈郡大子町

そしてここは、日本三名瀑(めいばく)の一つとも言われる、袋田の滝。

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この滝を見たくて、見たくてやって来た、わけじゃなくて呼ばれちゃったんです。

じつは、大子町にはコミュニティFMがあり、そこで僕のことが紹介されたそうで、

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(大子町コミュニティFM DJの玉守ヒロトさん)

 

それを聞いたある女性から「ハルさーーーん♡うちの町にも来て、来て!」という

メールが届きました。呼ばれたら、なるべく行く!それが真田ハルです!

 

今回おじゃましたのは、築100年・大子町で1・2を争う商家カフェ。

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ちなみに、ここで、メールをくれた女性と待ち合わせしています。

店内は開放感のある気持ちいい空間が広がっていた。

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 このカフェで、古民家好きの僕がまず気になったのは天井だ。

和室によく用いられる「竿縁(さおぶち)天井」、

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工場(こうば)や商店などに使われる「根太天井」、

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そして土間などによくある「野地板現(のじいたあらわ)し」だ。

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ということは、ここは住居兼店舗だったのか・・・

と推理を働かせていると

店主の笠井さんが声をかけてくれた。

ここは、大正5年に建てられた呉服屋だったそうだ。

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(店主の笠井 英雄さん)

 

およそ30年空き家だったのを、笠井さんが1年をかけて

ほぼ1人で改修し、2013年にこのカフェをオープンさせた。

 

ちなみにこのカウンターは、上がり框(かまち)を再利用したものだ。

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(上がり框とは、玄関などの上り口に取り付ける横木のことです)

 そして、この女性が僕にメールをくれた野内さん。

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(常連客の野内 菜々さん)

 

おしとやかな女性という印象だが、野内さんは4年前から

無農薬栽培で野菜を作っている「農ギャル」だった。

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りんごが大好きな僕が注文したのは、りんごのスイーツとアップルティー。

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スイートポテトの中にりんごが入っているんです。

しっとりとしたスイートポテトと、

シャリっとしたりんごの歯ごたえと爽やかな酸味が

たまりませーーーん。

 

店主の笠井さんと、100年続く陶器屋さんの跡取りである小﨑さんは、

大子町の町おこしのために、様々なイベントを企画しているそうだ。

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(笠井さんと町の活性化に取り組んでいる小﨑武広さん)

 

そしてもう1人。占い師の吉原さん。

なんと占いで、町おこしに貢献しているそうだ。

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(町おこしに協力したいと東京から移り住んで来た吉原 和伸さん)

 

そんな話を聞いていたら、

とれたてのわさびを生産農家の戸邊さんが持って来てくれた。

ラッキーなことに、わさび丼、ごちそうになっちゃいました!

fulucafe_daigo_015.jpg新鮮なわさびが手に入ったときだけしか食べられないのだ

 

香りもいいし、アボガドと玄米との相性も抜群でした。

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おいしいものは、それだけで人を幸せにしてくれる。

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 僕を大子町に呼んでくれた野内さん、本当にありがとう!

 

 

 

 

2017年08月02日 (水)

福岡・八女のふるカフェ

 

今回は、福岡県八女市にやって来ました。

白壁の古民家が軒を連ねる町並みは、うっとりするくらい美しい。

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八女は、静岡や京都と並ぶお茶の名産地。

きっと、おいしいお茶が僕を持っているはずだ!

ここが、「芸があるカフェ」!

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屋根の形は、昭和初期に役場などによく使われていた半切り妻屋根、

でも外壁は学校の校舎によくある下見板張りだ。

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鬼瓦には「福券」と書いてある。

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一体ここは、元々何だったんだろう?

「芸があるカフェ」の「芸」って何のことだ?

 店内は、ゆとりのある開放的な空間。

庭も見えて、超気持ちいぃぃぃ!

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床の間もあるし、古典的な日本家屋だと思うけど・・・

「芸」はどこに?

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 その答えは、2階にあった!それが下の写真だ。

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このステージは、昔、芸妓さんたちが稽古(けいこ)していた場所。

ここは芸妓さんたちの取り次ぎをする「券番」と言われた事務所で、

「芸」は芸妓さんたちの「芸」だったのだ。

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(オーナーの矢部 秀成さん)

 

ちなみに、屋根の鬼瓦に書いてあった「福券」は、

福島町(当時)にある「券番」という意味とのこと。

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(この界隈(かいわい)の歴史に詳しい松鵜 右さん)

 

男がパフェを注文するのは恥ずかしいことなのか?

いやいや、男だって甘いものが好きだ!抹茶パフェが大好きだ!

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八女茶を使った抹茶パフェには、紅茶のゼリーも。これも、清涼感があって絶品!

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昔、八女でも紅茶が作られていたが海外の安い紅茶が押し寄せてきて衰退。

それを復活させたのが、老舗製茶問屋の当主である許斐さんだ。

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(舗製茶問屋の6代目、許斐健一さん)

 

「昔の人の紅茶の忘れ形見というのがあって、

それを後世に残したいと思ったんです」と許斐さん。

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(許斐さんの家は150年前に建てられた、九州で最も古いお茶や問屋)

 

八女のお茶には、人々の熱い思いが受け継がれている。

そして、八女のお茶は、猫が運んでいる???

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これ、からくり人形アーティストの森音さんの作品。

古い文化が当たり前のように息づいている八女の魅力にひかれて

6年前に京都から移住して来たそうだ。

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オーナーの矢部さんご夫婦も柳川市から移住組。

8年前にこのカフェをオープンさせた。

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(オーナーの矢部さんと妻の千恵さん)

 

移住して来て、誰も知り合いがいなかった矢部さんご夫婦に

力を貸してくれたのが、八女の町並み保存活動に取り組んでいる

北島さんと中島さんだ。

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(北島力さん(左)・中島孝行さん(右))

 

「古民家はこの町の文化であり、歴史。だからしっかり残したい。

ホンモノは1度壊すともう2度と作ることができないから」と中島さん。

 

「芸」に対する心意気。「お茶」に対する熱い思い。「日本文化」への尊敬の念。

そして、先人たちが残してきたホンモノと、このカフェで出会えた。

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「八女にまた、おいで!」と言われている気がした。

 

 

 

2017年07月26日 (水)

宮城・富谷のふるカフェ

 

伊達政宗公に、会いに来ました!そう、ここは宮城県仙台市

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仙台市内からバスに揺られて奥州街道を北へ約20キロ。

到着したのは、富谷市。

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ここは、政宗公の命によって誕生したかつての宿場町だ。

もしかすると、政宗公もここを通っていたりして・・・。

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お目当てのカフェは、平屋と2階建てが組み合わさった木造建築だった。

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玄関が建物から張り出していて、まるで門のようだ。

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扇型の窓も凝っているし、裏の壁は僕が大好きな鎧(よろい)張りだ。 

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店内に入ると、やさしい日の光が差し込む縁側が・・・

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その先に広がっていたのは二間続きの広間。

のんびりと落ち着けそうな雰囲気だ。

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壁抜きの欄間(らんま)は高級感があるし、

床の間の天袋は、ふすまの縁を丸く加工した

「隅丸(すみまる)」ではないか。

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こちらの欄間も凝っている。

三国志の蜀から伝わる蜀江(しょっこう)という格調高い文様だ。

壁に映る影までが繊細で美しい。

 

ここは、大正末期に建てられた元裁縫学校。

ここで裁縫を教えていたのは、富谷の女傑と言われた菅野つるさん。

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店主の梅津さんによれば、つるさんは手に職をつけることで

女性たちの自立を支援。「自分の道は自分で切りひらく」

というチャレンジ精神の持ち主だったそうだ。

 

今回、僕が注文したのは、富谷の特産品であるブルーベリーを使ったマフィン。

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ブルーベリーの酸味とクリームの程よい甘みにうっとりしていると、

何やら隣のテーブルから熱い視線が・・・。

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(ブルーベリー農家の佐藤一夫さんと息子の剛さん)

 

ブルーベリー農家の佐藤さん親子だった。

今では、ブルーベリーは富谷の特産品だが、約30年前に佐藤さんたちが

無農薬栽培にチャレンジしたのがはじまりだったそうだ。

 

店主の梅津さんがこの建物に出会ったのは40歳のころ。

そこで、地元の人たちに喜ばれるカフェをオープンさせようと決意。

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(店主の梅津英紀さん(中央)・父の慶一さん(左)・母の光子さん(右))

 

当初は、安定した職についてほしいとお父さんは猛反対。

でも今は、自分の畑で採れた野菜を持って来てくれるなど応援してくれているそうだ。

 

農家の集まりである「おんないん会」の会長さんである小松さんは、

地元の野菜をもっと知ってもらおうと朝市に挑戦するなど、さまざまな活動を。

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(「おんないん会」会長の小松明巳さん)

 

ちなみに「おんないん」とは、「寄ってらっしゃい」という意味だ。

 

富谷で誰もやったことのないことをやろうと、

はちみつ作りに挑戦しているみなさんもいた。

今は自分たちだけで天然のはちみつを作っているとのこと。

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((左から)及川和子さん・福井公美子さん・村上幸枝さん)

 

元裁縫学校のカフェ。この建物にも、ここに集まる人たちにも、

菅野つるさんの「自分の道は自分で切りひらく」という精神が息づいている。

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なんか、皆さんに会えてたくさんの刺激を受けちゃったなあ。

よっしゃ、僕も「ふるカフェ」の道をもっと切り開いていくぜ!

 

 

 

 

 

2017年07月19日 (水)

埼玉・川口のふるカフェ

埼玉県川口市へ。

なにやら「広大な敷地を生かしたいっぷう変わったカフェ」があるとのこと。むむ。

訪ねてみたらそこは、築50年の民家。

よく見たら、今では珍しくなった鉄骨のベランダがあったりや、

さまざまな時代の建具を巧妙にはめこんでいたりと、味わい深い。

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実はここは、もともと植木屋さんの一家が住み慣れた家。

広い敷地には自動車修理工場やコーヒー豆店が建ち並ぶ不思議な空間が。

そこからは、明暦の大火後、植木の出荷地として隆盛を極め、

今また往年の技術を後生に残そうと努力を続ける

川口400年の物語が浮かび上がってきた。

隠れた地元の名産・ハマボウフウも!

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2017年07月12日 (水)

千葉・流山のふるカフェ

森の精霊たち!?の秘密基地カフェ」って何だそれ?

と思いながらやって来たのは、千葉県流山市にある運河駅。

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 ここに来てまず出会ったのは、運河と、老舗の酒蔵と、

 

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なぜかヤギ!

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おっ、何だか精霊がいそうな森ではないか。

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人間界と精霊界の境界線が、このゲートなのか?

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 そして、森の奥で見つけたのが、このカフェだ。

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うーん、何だか西洋のおとぎ話に出てきそうな雰囲気。

すべり台や三輪車が草花の中にさりげなく置かれていて、

精霊たちの秘密基地っていうのが分かる気がする。

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 店内は、シックな色でまとめられていた。

店員さんたちは、みんな白の衣装でちょっと精霊チックかも(笑)。

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鉄の階段を上がった先には、白壁に板張りの床。壁は、あえての「塗り残し」だ! 

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 はしごのオブジェや、水が入った丸いガラス。

何だかアーティスティックなものばかりだ。

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上を見上げれば、天井をはがして梁(はり)の上に明かり取り窓が・・・。

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わざわざサビた鉄を使ったベランダには、あえて鉢植えを使わずに

自然にはえているようなガーデニング。

うん、どこもかしこもこだわっている。

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このカフェは、オーナーの川鍋さんとその仲間たちが作ったものだった。

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((左から)オーナーの川鍋正人さん・木工職人の古川 斉さん・木工職人の宇井 孝さん)

 

川鍋さんの本業は庭師。自分の理想とする庭造りをしたいと考えていたとき、

利根運河のそばにあるこの広い庭付きの空き家を見つけたそうだ。

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((左から)鉄工職人の伊香賀大祐さん・大工の星野春樹さん) 

 

信頼できる職人たちを巻き込んで大幅な改築。

そして完成させたのが、遊び心いっぱいの秘密基地のようなカフェというわけだ。

 

オーダーしたのは、ランチのセット。

アツアツの土鍋には新鮮な野菜がたっぷり。

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シェフの仙洞田(せんどうた)さんによると、 

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(シェフの仙洞田恵子さん)

 

それらは地元で有機野菜を作っている吉田さんの野菜だそうだ。

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(農家の吉田 篤さんと相棒のヤギ)

 

 

これは、こぼれ梅のマフィン。

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「こぼれ梅」と言っても梅が入っているわけではありません。

「こぼれ梅」とは、みりんの搾(しぼ)りかすのこと。

みなさん、くれぐれも「梅が入っていないんですけど」とか言わないように!

 

利根運河近くの森のカフェは、職人たちの秘密基地だった。

そして、オーナーの川鍋さんは今、ツリーハウスを計画中だそうだ。

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魅力的な人たちに出会い、まるで夢のような時間を過ごせた。

 

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それしても、有機野菜も、こぼれ梅のマフィンも

メエ〜かったなあ!

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2017年07月05日 (水)

長野・奈良井のふるカフェ

ここは、中山道の宿場町として栄えた長野県塩尻市奈良井

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古民家好きの僕としては、ここは、まさにパラダイス。

「奈良井千軒」と謳われるだけあって、行けども、行けども

古民家!古民家!古民家!

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(間口が狭く、奥に長い。町家に多い「うなぎの寝床」。)

 

こんな夢のようなまち並みが1キロに渡って続いているのだ。

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今回、訪れたのは、築180年!凹(ぼこ)っとしているカフェ。

うん、確かに屋根の位置が周りの建物と比べて凹(へこ)んでいる。

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しかもこの古民家は、1階の天井の梁が外まで突き出ていて、

2階が少しせり出している「出梁(だしばり)造り」だ。

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店内は、歴史が感じられる古民具がいっぱいで、いい雰囲気。

はじめて来たのに、落ち着くなあ・・・。

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マスターの今井さんによると、これらの古民具は家の蔵にあったものだとか。

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(マスターの今井昭憲さん)

 

その中でも、最も古いのが、これらの塗り櫛(くし)。

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 今井さんの家は、江戸時代から続く塗り櫛問屋だったのだ。

 

この建物が建てられたのは江戸時代。

当時は、木曽の山々で濫伐(らんばつ)が進み、

尾張藩は伐採を制限。

そのため長い木材が手に入りにくくなり、仕方なく低い家が建てられた。

これが、この家が低く、周りと比べて凹(ぼこ)っとしている理由だ。

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さて、今回いただいたのは、ぜんざい。

しかも、お椀も小皿も江戸時代のもの。

おいしさだけでなく、器でももてなしてくれた。

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こちらは、この古民家をカフェに改修した翁像(おきなぞう)さん。

cafe_narai013.jpg(大工の翁像明さん)

 

じつは、東京から実家に戻って来た今井さんは老朽化した家を新築しようとした。

でも、この地区は重要伝統的建造物群保存地区に選定されていたので、

通りに面した部分を残して後ろだけを新築。そして、残した部分をカフェに。

そのときに力になってくれたのが大工の翁像さんってわけだ。

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元々この箱階段は、蔵にあったもの。

それをカフェのメインにしようと今のように設計したそうだ。

 

この元気いっぱいの女性は、ご近所の主婦・瀧澤さん。

奈良井のこれからの名物にしたいと試作した

「トウブキの砂糖菓子」を持って来てくれた。

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(店主の今井洋子さん(左)・地元の主婦の瀧澤孝子さん)

 

「トウブキ」とは、このあたりにある大きなフキで、

それを煮て砂糖でコーティングしたそうだ。

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独特の苦味と砂糖の食感がマッチして、うん!おいしい。

 

生まれ育った古民家、蔵にあった古民具、畑に生えているトウブキ。

みなさんが当たり前のように近くにあるものを大切にしながら暮らしている。

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 本当に大切なものって、案外近くにあるんだな。

そして、「家は育っている。その育っている家が家族を育ててくれている」

という翁像さんの言葉も胸にしみたなあ。

 

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最後は、みなさんが見送ってくれた。ありがとうございます!

今度来るときは、「トウブキの砂糖菓子」が奈良井の名物になっているかも?

 

 

 

 

2017年06月28日 (水)

福島・会津若松のふるカフェ

あれに見えるは天下の名城、鶴ヶ城!そう、ここは福島県会津若松

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今回は、会津らしさが詰め込まれたカフェに、いざ参る!

 

でもその前に、せっかく会津まで来たのだから、鶴ヶ城は必見ですよね。

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そして鶴ヶ城といえば、この赤瓦(あかがわら)!

鉄分が入った釉薬(ゆうやく)がかけられた瓦は、水が染み込まず、

凍っても割れないのだ。

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古い建物にカフェのマークを発見!

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この建物の屋根、鶴ヶ城と同じ赤瓦。しかも片方にだけ傾いている片流れだ。

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でも、奥の建物は山型の切妻(きりづま)屋根。うん?どういうこと・・・。

 どうしても気になったので、お邪魔しちゃいました。

まず、目に飛び込んで来たのは、華やかな模様の会津漆器。

どうやら漆器屋さんらしい。

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さらにその先には、観音開きの扉と、住まいを兼ねた座敷蔵(ざしきぐら)が!

cafe_aidu_07.jpgなるほど、お店と蔵をつないでいたから、屋根の形状が違ったのか。

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お目当のカフェは、漆器屋さんの奥にありました!

 

店内は天井が低くて、不思議と安心できる空間。

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元々ここは、250年前に建てられた漆を扱う作業蔵だったそうだ。

漆はホコリや紫外線を嫌うので、密閉された空間に小さな窓が1つだけ。

今回は謎解きをする前に、店主の満山さんがすべて教えてくれた。

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 (店主の満山順一さん)

先ほどの漆器のお店と座敷蔵、そしてこのカフェは中でつながっていて、

満山さんの家は江戸時代中期から続く老舗の漆器店なのだ。

 

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注文したのは、日替わりランチ。カツは馬肉のカツで、この日の特別メニュー!

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(満山の妻・美智子さん)

馬肉のカツは会津の郷土料理で、

戊辰戦争で傷ついた兵士の体力回復のために振る舞われたという歴史があるそうだ。

 

コーヒーは自分で豆をすりつぶす。かつて、会津藩士たちがそうしたように。

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店内には漆器がたくさん置かれていた。

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中でもこれは、江戸中期に作られたとても貴重なお椀。菊の図柄が華やかだ。

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店内に会津漆器の職人さんたちがいたので思い切って話しかけてみた。

こちらの若い女性たちは、塗師になるために修行まっ最中だそうだ。

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(左から、塗師の菊地遥香さん・青柳彩子さん・原田麻衣さん)

そして、彼女たちの親方である冨樫さんと、蒔絵師の山内さん。

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(蒔絵師の山内泰次さん(左) 塗師の冨樫孝男さん)

会津漆器はこれまでいろいろな窮地に陥ることもあったが、

逆境に立ち向かう会津魂によって、その技は今も大切に受け継がれているそうだ。

 

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これは、起き上がり小法師。転んでも、転んでも起き上がる、まさに会津魂を

表現したような郷土玩具だ(店主の満山さんに1ついただいちゃいました)。

 

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その姿をカフェに変えて、時代の流れに立ち向かいながら今も残る古い蔵や、

どんなときも伝統の技を絶やさないように後世に残そうとしている職人のみなさん。

ピンチをチャンスに変える会津魂を教えてもらった旅でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2017年06月28日 (水)

千葉・野田のふるカフェ

千葉県野田市関宿地区へ。

ここに「こんもりしたカフェ」があると聞き訪れた。

目指すカフェに着いてみたら、小高い丘の上に棟の蔵がそびえていた。

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これは珍しいと思っていたところ、その正体は、

水害を防ぐために生まれた「水塚」というものだった。

2階からはスカイツリーの眺望も堪能!

さらに、特産品の枝豆を生かした絶品料理に

しょうゆだけをかけて食べるぶっかけそば。

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店主は、妻のためにカフェオープンを思い立ったとのこと。

そんな夫婦愛秘話にも心が温まる思いがした。

 

 

 

 

 

 

2017年06月14日 (水)

茨城・土浦のふるカフェ

いかにも城下町って感じのこの場所は、茨城県土浦でございます。

fulucafe_tsuchiura001.jpgそして向かうは、お城の敷地にたたずむ、ふるカフェ!

 

川は流れていないのに、通りに橋の欄干?ということは・・・・

fulucafe_tsuchiura002.jpg「感じてみてください」の高山さんのメールで聞いてみたら、

やっぱり暗渠(あんきょ)だった。

 

お城、キターーーーーーーーーー!

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でも、カフェが見当たらない。

探して、探して、見つけたのは、昼寝中のおじいちゃん・・・。

fulucafe_tsuchiura004.jpgと思ったら、その隣がカフェでした!

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入母屋(いりもや)造りの格式高い様式の外観だ。

fulucafe_tsuchiura006.jpgきっとここは、二間だったところを一つの大きな空間にしたんだな。

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おっ、窓からはしっかりお城が見えるではないか。

fulucafe_tsuchiura008.jpg床脇、床、書院がすべて揃った書院造りの床の間。

fulucafe_tsuchiura009.jpgしかも、床の間と縁側の仕切りに採光窓として障子や欄間を入れた平書院だ。

fulucafe_tsuchiura010.jpgさりげなく凝った作りがそこかしこにある。

でも、どうしてここが、お城の敷地なのか?

その答えは、店内にあった古地図と

fulucafe_tsuchiura011.jpgなんと!

「感じてみてください」の高山さんのお友だち、木塚さんが教えてくれた。

fulucafe_tsuchiura012.jpg木塚さんが指しているところが、この場所で、

この辺りはは多計郭(たけぐるわ)と言って、

かつてお城の武士の住居や蔵などがあった場所。

つまり、昔はお城の敷地内だったってことだ!

 

謎が解けてスッキリしたところで、お店のオススメ、

れんこんカレーを。

fulucafe_tsuchiura013.jpgれんこんのシャキシャキした歯ごたえが、なんともいいアクセント!

そしてデザートは、しょう油とお餅のワッフル。

みたらし団子のようなおいしさでした。

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先ほど縁側でお昼寝していたのは、

このカフェの常連さん、小宮威彌さん。

fulucafe_tsuchiura015.jpg土浦の隣のつくば市が、筑波学園都市として整備されたり、

つくば万博が開かれ急発展するにつれ、ここ土浦は徐々に衰退。

そこで、土浦を元気にしたいと、

2014年に店主の工藤さんがこのカフェをオープンさせた。

ちなみにこの建物は、昭和11年に建てられたものらしい。

 

土浦をもっと元気にしたい!そう思っている人は工藤さんだけではなかった。

実家が江戸時代から続く酒店という矢口祥子さんは、

fulucafe_tsuchiura016.jpg手描きの新聞を土浦の活性化のために配っている。

fulucafe_tsuchiura017.jpg自家焙煎の珈琲店を営んでいる松本正さん、由美さんご夫婦は、

fulucafe_tsuchiura018.jpg地元の飲食店や農家を集めたマルシェ(市場)を月に一度開催している。

 

土浦を愛する工藤さんのカフェには、

土浦の魅力をもっと発信したいと願う人たちが集まってくるのだ。

店も人も魅力的だなと思って横を見ると、

fulucafe_tsuchiura019.jpg寝ちゃっていました。

気持ち良さそうな小宮さんを見てたら、僕も縁側でゴロンとしたくなっちゃった。