中通り
あんぽ柿100年の物語
【あんぽ柿誕生の集落発見!】
福島県を走る349号線の最北端は、宮城県との県境、伊達市五十沢(いさざわ)地区から始まる。しばらく走ると見えてきたのが「あんぽ柿の里」の看板。五十沢地区は福島が誇る冬の味覚あんぽ柿が誕生した集落なのだ。
あんぽ柿農家の3代目、曳地一夫(ひきち・かずお)さん。9歳から家の手伝いを始めて以来、50年以上あんぽ柿作り一筋だ。曳地さんは年間10万個以上のあんぽ柿を育てている!一つ一つ丁寧に皮をむき、天日に干す。ズラリと吊るされた干し柿を見て、「娘のようにかわいいんだ」と曳地さんはニッコリほほえむ。
【「ふるさとを守りたい」琥珀色の実に込められた100年の物語】
五十沢があんぽ柿のふるさとと呼ばれるのは、あのきれいな琥珀色でジューシーな食感を生み出すことを可能にした「硫黄燻蒸(くんじょう)」という技術を開発したからだ。
昭和のはじめ、度重なる天候不順などで借金苦にあえいでいた五十沢の人たち。「このままでは集落が潰れてしまう」と立ち上がったのが、村の有力者・鈴木清吉(すずき・せいきち)だった。
痩せた土地でコメも育ちにくかった五十沢。そこで目を付けたのが、農家が冬の保存食として作っていた干し柿だった。「自分の土地にあるものを活かしきる。」清吉は干し柿を使った新たな特産品作りに乗り出した。着目したのは、アメリカで干しブドウの変色を防ぐために使われていた「硫黄」。試行錯誤を繰り返し、苦節15年。これまでにない美しく、おいしい干し柿が誕生した。
その後、五十沢のあんぽ柿は全国で大ヒット。村は貧困を脱した。「ふるさとを守りたい」、五十沢の先人たちの並々ならぬ思いがあんぽ柿には込められているのだ。
【訪れた最大の危機】
先人たちの思いを引き継ぎ、あんぽ柿作りに誇りを持ってやってきた曳地さん。しかし、8年前、その伝統が途絶えることを覚悟する。原発事故による放射性物質への不安から生産を自粛せざるをえなくなったのだ。
そんな集落に力を与えたのが、五十沢の子どもたち。あんぽ柿をPRしようとキャラクターを作ったのだ。当時の6年生だった岡崎こころさん。柿農家の父を励ましたいと考えていた。
力をもらった五十沢の人たち。あんぽ柿作りは原発事故から2年後、生産を再開した。「どんな時でも前を見つめる」その思いは五十沢の子どもたちにも受け継がれている。
福島市 大波地区
永井さん
猪苗代町
岡部兼芳さん
西会津町
滝澤徹也さん
喜多方市
塩川町の五十嵐さん
喜多方市 慶徳町
中條さん
会津若松市
赤羽秀斗さん
二本松市
岳温泉の武田さん、遠藤さん、影山さん、渡辺さん
三島町
五十嵐七重さん
会津美里町
坂内春一さん
浪江町 請戸地区
横山 和佳奈さん
金山町
大塩温泉の三瓶さん、横山さん、カツイさん
東日本大震災・原子力災害伝承館
瀬戸真之さん
川内村
よしたかさん
会津美里町
野崎仂さん
楢葉町
うしお会のみなさん
いわき
高野智博さん有賀行秀さん
いわき市
松本仁枝さん
会津坂下町
佐々木愛実さん
天栄村
二岐温泉の佐藤さん
福島市
福島高校應援團
石川町
泉浩樹さん
川内村
渡辺秀朗さん
会津美里町
空野大さん
相馬市小高区
橋本尉記さん
郡山市
武田幸夫さん
石川町
相田義男さん
いわき市
草野心平さん
須賀川市
相樂孝仁さん
富岡町
山本修嗣さん
棚倉町
八幡昌裕さん
郡山市
平良ゆかりさん
郡山市
杉山隆彦さん
福島市 庭坂
中村松夫さん
浅川町
藁谷六朗さん
いわき市
三本松尚雄さん
会津若松市
堂平義忠さん
磐梯町
秋山美和さん
石川町
仲田茂司さん
只見町
刈屋晃吉さん
楢葉町
早川シンさん
聖石温泉
村越雄城さん
楢葉町
鈴木謙太郎さん
鮫川村
中川西寿彦さん
金山町
星賢孝さん
楢葉町
わらじ組のみなさん
本宮市
松本襟加さん
白河市
班目秀雄さん
三島町
藤田旭美(ふじた・あきみ)さん
柳津町
野老沢(ところざわ)集落のみなさん
いわき市
阿部翔太くん
伊達市五十沢地区
曳地一夫さん
矢祭町
豊田智子さん
古殿町
小澤啓子さん
三島町
髙枝さん
双葉町
コーラス双葉
国見町
小林さん
大熊町
谷咲月さん
飯舘村
佐々木千榮子さん
天栄村
佐々木貞治さん・綾さん
中島村
芳賀幸子さん
塙町
大繩暁子さん
三春町
千葉初吉さん
下郷町
白石美奈子さん・玉川栄子さん・渡辺勝恵さん
鏡石町
飛澤良太さん
郡山市
谷藤允彦さん
会津坂下町
会津農林高校
三島町
目黒常廣さん 佐久間宗一さん
平田村
高野哲也さん
いわき市
野木和夫さん
本宮市
伊藤彦太郎さん
猪苗代町川桁地区
渡部節朗さん
泉崎村
吉田喜一さん
双葉町
今泉春雄さん
福島市田沢
丹治邦夫さん
二本松市
山取さん夫妻
東京 調布市
田中和人さん