若月です。
新年早々、去年にもましてスポーツが福島県を盛り上げてくれました。
いわき市出身の東洋大学4年の柏原竜二選手の区間新の劇走。
高校サッカー・尚志高校が県勢初のベスト4に進出し第3位と、
応援に力が入った方も多いと思います。
ベスト4進出が決まり、私も取材に行きました。
国立競技場でサッカーを観るのは7年ぶりぐらいでしたが、
埼玉スタジアムや鹿島スタジアムなど素晴らしいサッカー専用スタジアムがある中で、
やはり高校サッカーの聖地・国立競技場は独特の雰囲気でした。

( 澄んだ青空がまぶしかった
国立競技場)
尚志高校が一戦一戦勝ち上がるたびに、
「あきらめない」姿が福島の人たちを勇気づけました。
準決勝では惜しくも敗れましたが、試合終盤、点を取られてもあきらめずに攻め続け、
1点を奪った姿に目頭が熱くなりました。
大舞台でプレーできた選手たちは、人生においても素晴らしい経験をしたことと思います。
先日、はまなかあいづTODAYの中で
その尚志高校の仲村浩二監督、三瓶陽主将、後藤拓也選手にお話を伺いました。
チームは、去年3月11日の震災をうけて一旦解散し、
およそ2週間後に、監督の母校の協力を得て練習を再開したということでした。
練習では、
「福島の人たちに、絶対にあきらめないで頑張っている姿を見せなければ意味がない」と
伝え続けたそうです。
厳しい状況の中での積み重ねが全国の舞台での躍動につながったのだと思います。
「あきらめない」と言葉にすることは簡単ですが、
それを実践する精神力、体力は練習の中からしか生まれません。
監督の言葉を信じ、しっかり受け止めて、ついていった賜物なんだと感じました。

(尚志高校サッカー部
左から仲村浩二監督、
三瓶陽主将、
後藤拓也選手)
尚志高校と同じく3位となった大分高校の監督が試合後のロッカールームで、
「3位のメダルは、将来自分が親になったときに子どもに誇れる人生のメダルだ。だから胸を張れ」と
選手たちに声をかけていました。
まさにその通りだと思います。
これまでサッカーの現場で取材することが多かったのですが、
サッカー界では、監督というよりも指導者という呼び方をします。
世界のベスト10入りを目指す日本でも、若い世代を育成する指導者の方たちは人間形成に重きを置いています。
「サッカーは人を作る」とよく言われるんですが、
技術力、戦術眼などを磨くことはもちろん、
サッカーを通して得た経験をどのように人生にいかしていくかを教えることが求められています。
尚志高校の選手たちは、
震災を受けて過ごしたこの一年間がかけがえのない経験となって、これからの人生を乗り越える力に変えていけると思います。
今回、久しぶりに高校サッカーの現場に出かけて取材するとともに、
新人のころにお世話になったプロの監督とお話をする機会がありました。
そこで改めて指導者の重要性を認識しました。
指導者の大きな役割は、目指す方向性を示し、状況に合わせて素早く修正する判断力を発揮することです。
そして、これはサッカーだけにあてはまるわけではありません。
チームを率いたり、集団をまとめたりする時に必要とされる要素です。
自分が上の立場になって慌てても、急に身に付くものではありませんし、
「伝える言葉力」と「心をつかむ対話術」がないと人はついてきません。
私もいつまでも若いと思っていましたが、10年目となり後輩も増えてきました。
それほど年の離れていない仲村監督やその教え子の選手たちの話を聞いているうちに、
自分自身もしっかり物事を伝えられる先輩でいなければいけないと、気が引き締まりました。