戦後60年の今年は、聞こえない人々が戦中・戦後をどのように生きてきたのか、振り返る。今回は、「運転免許裁判」。1967年、盛岡市で、聴覚障害者の男性が、無免許運転で起訴された。当時は、運転免許試験で補聴器使用が認められておらず、男性は免許を取得することができなかった。しかし、「運転しなければ仕事にならない」と無免許運転を繰り返していたのだ。裁判では、ろう弁護士が「運転免許取得は、働くろう者の切実な願い」と主張。また、全国でろう者団体が「ろう者にも運転免許を」と訴える署名活動を展開した。裁判は、1974年、最高裁で、男性の敗訴が確定。しかし、その前年の1973年、警察庁は「補聴器の使用を認める」通達を出したのである。関係者のインタビューで「運転免許裁判」をふりかえる。 |