西日本の旅

12月20日(土)

記憶を走り続ける鉄道 ~鹿児島・鹿屋~

写真

桜島をはさんで薩摩半島と対峙する大隅半島。かつてここを走っていた旧大隅鉄道が、来年で開業100年を迎える。島津藩の繁栄で発展した薩摩半島にくらべ、陸路の発達が遅く、陸の孤島といわれた鹿屋市は、この鉄道によって沿岸部とつながり、急速に発展した。特に、錦江湾でとれる新鮮な魚介類を売る行商で町はにぎわいを見せ、薩摩半島との人の往来も急増した。
半島内陸部にある鹿屋市を県第2の都市に発展させたこの鉄道は、廃線になっておよそ30年がたつ今も、地元の人の間で根強い人気がある。地元の愛好家のグループは、旧大隅鉄道100年を記念して沿線の町を盛り上げようとしている。
鉄道を利用して行商をしていた人など、往時を知る人々とともに旧大隅鉄道の跡をたどりながら、ローカル線が結びつけた鹿屋の人々の絆や町への深い愛情を描く。

旅人のひとこと

西尾有加

鹿屋市にはいま鉄道は走っていません。
私は鹿屋生まれですが、私が生まれる前に廃線となってしまった大隅鉄道のことはほとんど知りませんでした。
大隅鉄道は、鹿屋港で水揚げされた魚を市街地へ運ぶ行商の人たちも多く利用しました。当時は100人もの行商がいたそうです。
その頃のようすを知る人の話を聞いていると、走っていた鉄道の姿が目に浮かぶようでした。
また、行商の方がいまの自分と同じ歳の頃から、30kgもの魚を担いで運んでいたという話を聞き、とても驚きました。
鹿屋市鉄道記念館には、客車が当時のまま残されていて、車内には廃線当時の中吊り広告もありました。手入れが行き届き、とてもきれいに保管されています。記念館の方の「鉄道の記憶を残したい」という思いを感じました。
町の中の鉄道跡も案内していただきました。今は線路もなく、かつて鉄道が通っていたのかと思うと、どこか不思議な感じがしました。
大隅鉄道を愛する人々の思いに触れながら、生まれ故郷の鹿屋を再発見する旅になりました。

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