2018年12月19日 (水)お正月の海の幸!"のうさば" ~福岡県宗像市・鐘崎~


福岡県宗像市の鐘崎で、年の瀬が迫るこの時期にだけ見られる冬の風物詩がある。家の軒先や海岸のあちこちで三角形の魚の開きが干されているのだ。正体は、地域でお正月に食べられる郷土料理「のうさば」。でも“さば”にあらず。サメの一種“ホシザメ”の干物なんです。
フグやタイなど、玄界灘の豊かな海の幸を水揚げする鐘崎では、はえなわ漁の際にホシザメが網にかかります。値段が低いため普段は海に戻しますが、この季節だけは特別。漁から戻った漁師たちは一斉このホシザメをさばき、漁港中に干すのです。実はこののうさば、別名「鐘崎かずのこ」ともいわれ、冬の食べ物が乏しかった時代に代用品として正月に食べられてきました。その風習が今も続き、漁師たちは毎年正月には船神様にお供えし、漁の安全と大漁を祈ります。
しょうゆやダシ、柑橘類などの味付けで小さく短冊に切り、コリコリした食感がお酒の肴にもぴったり。家庭ごとに味付けがちがい、代々レシピが引き継がれてきました。まき縄漁を行う権田猛雄さんのご家族では、お孫さん「のうさば」が大好き。長年受け継がれる、地域のお正月の味をお伝えします。

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■のうさばが購入できるお店
▽道の駅むなかた
住所:福岡県宗像市江口1172
営業時間:9:00~17:00(10月~5月)
8:30~17:00(6月~9月)
休館日:毎月第4月曜日(祝日の場合は翌日)
※お正月休み・・・12月31日~1月5日
電話:0940-62-2715

※“のうさば”は例年11月末~旧正月まで販売します。ただし、在庫状況は年によって異なります。

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■権田夫婦が営む水産加工店
▽明神丸水産
住所:福岡県宗像市鐘崎230-66
電話:090-1083-2012

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今年も残りわずか!「食いち」も2018年最後の放送になりました。
そんな締めくくりの今回は、この時期にぴったりの食材!
宗像の鐘崎地区のお正月の定番メニュー「のうさば」。
福岡の人は、聞いたり見たりしたことある方もいらっしゃるかと思いますが…、“さば”ではありません!”サメ”なんです!!
サメを食べる機会がなかなかない私にとって、非常に新鮮でした。
そのまま食べると、歯ごたえがあり、かみしめるたびじわじわと出てくる魚のうまみ。
素朴な味でした。
鐘崎ではそのまま食べるのではなく、各家庭に伝わる味付けをしてから、味わう食材なんです。
今回お邪魔した権田さんのご家庭でも、権田家ならではの味付けで“のうさば”をアレンジ!
これがまたおいしかったんです~!
ご家族のみなさんも、この味が大好きなんだそう!
取材でお邪魔したときも、あっという間にお皿からなくなっていました…!
作る過程の一部を見せていただいたのですが、食卓に並ぶまでには、干して、下準備して、調理してと、時間と手間暇がかなりかかっていました。
それでも、鐘崎で長い間“のうさば”が受け継がれています。
鐘崎のみなさんの地元への思いと家族のつながりがあってこそだと感じました。
最近は、私も、つい簡単なものを選びがちで、きちんと節目ごとの伝統や文化を考えられていないような気がします。
ですが、鐘崎地区のように、九州沖縄、それぞれの地域で伝わる伝統の味を絶やすことなく、大切に繋いでいけるよう改めて考えていきたいと感じました。

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:18時30分


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